葬儀の弔辞は誰が読む?書き方や包み方からお礼まで弔辞マナーを解説

葬儀の弔辞は誰が読む?書き方や包み方からお礼まで弔辞マナーを解説

葬儀で弔辞を依頼されたことはありますか?故人の最後の晴れ舞台、せっかくですのでしっかりと弔辞を読んで送ってあげたいですよね?そこで今回は、葬儀で読まれる弔辞について、依頼の仕方やマナーなどを解説していきたいと思います。

2019-10-31

弔辞とは?

葬儀

葬儀に参列すると、故人の宗旨宗派に問わず弔辞の場面がありますよね。
弔辞とは、ご霊前の前で、故人の死を悼み最後のお別れをする場です。
その挨拶によって、故人の人となりを思い出し、涙を流した経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
けれども、弔辞を読んだ経験のある方は、そこまで多くないのかもしれません。
そこで、今回は、もし急に弔辞を頼まれたときに困らないように、弔辞のマナーや読むときの流れなど、弔辞についてあれこれ解説していきたいと思います。

  • 弔辞はいつ読まれるの?

  • 弔辞は誰が読むもの?

  • 弔辞を読む人が複数いる場合、どんな順番で読むものなの?

  • 弔辞の書き方・包み方・読み方のマナー

  • 弔辞を読んでくれた方へのお礼はどうするの?

以上の内容を中心に、説明していきます。
これを読めば、弔辞についての疑問が解決できますよ。

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弔辞はどのタイミングで読まれる?

葬儀

葬儀における式次第というものを把握している方は、ごく少数ではないでしょうか?
結婚式などと違い、葬儀は急に参列することが決まるものですので、当日会場で司会進行の方の指示に従って、なんとなく動いたという方が多いのだと思います。

けれども、ご自身が弔辞を読む場合には、事前にどのタイミングで読むのかを知っておきたいですよね。

実は「葬儀」と一言で呼んでいますが、葬儀と告別式を一緒に行うことが最近では一般的です。
僧侶による読経などの宗教的なものが「葬儀」にあたり、その後故人の家族や親しい方によるお見送りの儀式として「告別式」があります。

弔辞は、後者告別式で読み上げることになります。
僧侶の読経や説教のあとが弔辞のタイミングだと言えます。

誰が葬儀で弔辞を読むの?

葬儀

弔辞を読むのにふさわしい人とはどんな人なのでしょうか?

誰に弔辞を依頼するのか

弔辞を読むのに適している人とは、故人と親交の深かった方です。
最近では終活を行う方も多く、エンディングノートなどに葬儀についての希望を書き記している方もいらっしゃるかもしれません。

故人の希望がある場合には、それに即して依頼するのも一つでしょう。

弔辞を依頼した人にお車代は必要?

基本的には、葬儀に参列した方に対して、お車代を渡す必要はありません。
これは弔辞を依頼した方に対しても同様です。

けれども、地域や親族間で特有の習慣もあるでしょう。
気になるようであれば、一度親族の方に確認したほうが良いかもしれません。

立候補はできる?

故人と親しい付き合いがあり、ぜひとも弔辞を読みたいという方は、立候補することもできます。
葬儀の日程について連絡を受けた際、遺族にその旨を伝えておきましょう。

弔辞は代読できる?

弔辞を代読することは、特別な事情がない限りあまり一般的ではありません。
基本的には、葬儀に参列できる方に弔辞の依頼をします。

故人の孫も弔辞を読む?

以前は弔辞を読む人とは、故人の仕事関係の方など社会的なつながりのある方が依頼されることが多かったものです。

けれども、近年では平均寿命が延び、亡くなられる方の年齢は上昇しています。

なので、社会的にリタイアされている方の葬儀も多く、弔辞をが読み上げるということも増えている傾向にあります。

弔辞を読む順番は?

人々

弔辞を読む方が複数いる場合、順番に決まりはあるのでしょうか?

答えから言うと、特に決まりはありません。
けれども、同じ会社や組織の中から複数の方が弔辞を読むことになっている場合には、順番に考慮する必要があるでしょう。

順番を考慮する必要性をなくすため、また故人のさまざまな面を参列者に知ってもらえるように、弔辞を別々の関係性を持つ方に依頼するのも一つの方法だといえます。

例えば、職場関係の方から1名、趣味の仲間から1名、学生時代からの友人から1名弔辞を読んでもらえたら、故人の人生の厚みを語ってもらえるでしょう。

弔辞の書き方

弔辞

弔辞はどのように書くのが正しいのでしょうか?

ここでは、具体的に「どんな筆記具を使って書いたら良いのか?」、「どんな内容の文章がふさわしいのか?」などを解説していきます。

弔辞はどんな紙に書くの?

弔辞をしたためる用紙には、巻紙が最もふさわしいものです。
けれども、弔辞用の用紙というものも販売されており、文具店でも容易に購入することができます。

書かれた弔辞は、葬儀のあとに遺族に手渡すものです。
文章を考えたら、下書きをして毛筆で丁寧に清書します。

正式には、弔辞用の用紙に毛筆で清書するものですが、最近では白い便箋に万年筆やペンで書き記す人も増えているようです。

そうであっても、最終的に弔辞は遺族の元に渡りますので、丁寧に書くようにしましょう。

弔辞の文例

弔辞を依頼されたとき、どんな内容の話をしたら良いと思いますか?

弔辞を書くときのポイントを以下にまとめてみます。

  • 故人への哀悼の言葉

  • 故人と自身との間柄・関係性

  • 故人の人柄や思い出話など

  • 故人から学んだこと

  • 残された者としての決意など

  • 遺族へのお悔やみの言葉

こういった流れで弔辞の内容を考えると、書きやすいと思います。
ご霊前に向かって最後のお別れの言葉を話すのが弔辞ですので、故人に語りかけるような雰囲気の文章になることが多いものです。

また、抽象的な文章よりも、具体的なエピソードを盛り込んで話したほうが、遺族や葬儀に参列されている方にもわかりやすいものになります。

ただし、生前の故人ととても親しく冗談を言い合うような仲であったとしても、弔辞の中で故人の失敗談や遺族が不快に感じる話をするのはやめましょう。

故人に語りかけている体ではありますが、あくまでも遺族や他の参列者に聞かせる話ですので、その点を忘れないようにしましょう。

弔辞は故人の業績や故人との関係性が色濃く出るものなので、同じ文章をそのまま使いまわすことはなかなかできないと思いますが、具体的な文例もいくつかご紹介します。

文例:友人の場合

○○、私は今、あなたにお別れを告げようとしています。
この間、一緒に食事に出かけた時はあんなに元気だったのに・・・。
突然のことに驚き、こうしてあなたの写真の前に立っていることが信じられない気持ちです。

振り返ってみれば○○と私との出会いは、大学の入学式でしたね。
式の会場で、偶然席が隣同士になったのがきっかけでした。
地方から出てきたばかりで人見知りの私に、あなたは気さくに話しかけてくれました。
同じテニスサークルに入り、4年間ずっと一緒に汗をかきましたね。
就職してからも、○○とは月に1度は飲みに行く仲でした。
仕事がつらい時期も、あなたと一緒にいると大学時代の楽しい時間にすぐにタイムスリップできるような感覚でした。
結婚してからも私たちは仲の良い友人関係を続けていました。
○○は会うたびに一人娘の△△ちゃんの写真を見せてきて、「娘がこんなにかわいいとは思わなかったよ。
俺も親父になったっていうことなのかね?」などと、照れくさそうに笑っていました。
○○は、18歳の春に出会ってから、ずっと変わらず誠実な友人でいてくれました。
入学式のあの日、あなたの隣の席に座った自分を本当に幸運な男だと思います。
○○はいつもポジティブで、悪い方向に考えがちな私を励まして、笑わせてくれましたね。
あなたの明るさに私は何度も救われました。

しばらくあなたの高らかな笑い声を聞けないと思うと寂しいけれど、いつまでも落ち込んでいたらあなたに叱られそうな気がします。

○○、どうぞ安らかに眠ってください。
また、天国であなたとお会いできる日までお別れです。
今まで本当にどうもありがとう。

文例:上司の場合

○○部長のご霊前に、社員一同を代表して、謹んでお別れの言葉を申し上げます。

○○部長、私たちは部長の悲報に接し、深い悲しみをに包まれております。
部長は病床につかれてから、ご自身の症状を随時具体的に私たちに伝えてくださいました。
私たちに「近いうちにこういった日を迎えるようになるから、覚悟をしておくように」と、まるで普段の業務連絡のように部長が淡々とおっしゃったのは2週間ほど前のこと。
それでも、私たちは何の覚悟もできないまま、部長からご指導いただける日が来るのだと信じておりました。

○○部長は我が△△株式会社に入社され、社内外の期待に十分応えられ、社業発展に尽力されました。
部長は、入社された当時は経理部門に所属され、商品の損益の感覚を学ばれたそうです。
営業であっても、製造と売り上げのバランスを考えるようにと、よく私たちに話してくださいました。
部長は営業部門に異動されたあとも、経理部門で学んだことを軸に、営業成績を上げていかれました。
我が社の中国への進出事業に関しては、徹底したリーダーシップを持って、新規開拓を進めてこられました。
これも○○部長の先見性と行動力のたまものであったといえましょう。

○○部長は、また卓越した指導力の持ち主でいらっしゃいました。
私達は部長に徹底的に鍛え上げられ、若輩だった私たちは部長を鬼と呼んでいましたが、部下の一人一人の能力・適性を的確に見極めて指示を出されましたから、社員は皆、それぞれの役割を十分に果たすことができました。
そして、自分に優れた能力が備わっているかのような錯覚を覚えたことも、一度や二度ではありません。
部長こそが私たちの活動力の基板であったことを、痛感しております。

部長、どうかご安心ください。
社員一同は、ご遺志をしっかりと受け継ぎ、○○軍団が不滅であることを、社内外に示し続けてまいる覚悟をしております。
○○部長、本当にありがとうございました。
ご冥福を心からお祈り申し上げます。

忌み言葉・重ね言葉は使わない

弔辞の文章にふさわしくない言葉はあるのでしょうか?
ずばり、忌み言葉や重ね言葉は使わないようにしましょう。

忌み言葉とは、「死ぬ」・「切る」・「離れる」・「浮かばれない」など、不吉なことを想像させる言葉のことです。

数字の「四」や「九」も、「死」や「苦」を連想させるので、使わないようにしましょう。

重ね言葉は、「たびたび」・「重ね重ね」・「いよいよ」・「再三」・「ますます」といった言葉です。

死や不幸が重なるイメージに繋がるので、好ましくありません。
また、「死」などといった直接的な表現を避けて、違う言い方をしたほうが良いものもあります。

  • 「死」⇒逝去・永眠など

  • 「事故」⇒不慮の出来事・悲運など

宗教用語に気をつける

人が亡くなったときに、「ご冥福をお祈りします」という挨拶が一般的ですよね?
しかしながら、この「冥福」というのは仏教用語ですので、仏式の葬儀以外では使うことはできません。

浄土真宗は仏教の宗派ですが、「冥福」という言葉を使いません。
また、「供養」や「成仏」も仏教の言葉です。

目安の文字数

奉読時間が3分だとすると、原稿はどの程度の文字数がちょうど良いのでしょうか?
ゆっくり聞き取りやすい速度で読み上げて、読みきれる文字数は800字から1,000字程度になるはずです。

原稿を書いたら清書をする前に、読み上げるのにどのくらいの時間がかかるのか、一度時間を計ってみましょう。

弔辞の包み方

葬儀

書いた弔辞は、どのように持参したら良いのでしょうか?

弔辞用の包み紙を使う場合には、中央に弔辞を置き、左前になるように折ります。
この折り方を間違えてはいけません。

日本では慶事は右前・弔事は左前と言われているからです。

そして、表書きに「弔辞」と書き記します。

弔辞用の包み紙の用意がない場合、白い封筒でも構いません。
白い封筒を使用する略式の場合にも、注意すべきことがあります。

それは必ず一重の封筒を使うことです。
二重の封筒は「不幸が繰り返す」という理由で、縁起の悪いものだとされているからです。

白い封筒を使う場合にも、表には「弔辞」と薄墨で書き記します。

弔辞の読むマナー

弔辞

弔辞を読むときの流れとマナーを確認しましょう。

  • 司会者から名前を呼ばれたら、起立して遺族に一礼します

  • 祭壇の前に進み出て、左手で「弔辞」と書いた面が上になるように封筒を持ち、右手で弔辞の原稿を取り出します

  • 遺影に向かって一礼して、両手で弔辞を捧げながらゆっくりと読み上げます

  • 読み終えたら用紙を包み紙に戻し、表書きを霊前に向けて捧げます

  • 遺影に一礼、遺族に一礼して席に戻ります

原稿の取り出し方や読み方は、少し間違ってしまっても問題はありません。
遺族と遺影への一礼だけは忘れないようにしましょう。

また、緊張しているときは、早口になったり声が小さくなったりしがちです。
最後のご自身の名前まで聞こえるように、ゆっくりはっきりとした声で話すことを心がけましょう。

弔辞を読む時間はどのくらい?

弔辞はどのくらいの時間で読み上げるのが良いのでしょうか?

葬儀の規模にもよりますが、弔辞は3人から5人程度の方が依頼されることが多いので、1人で長々と時間を使わないようにしましょう。

1人あたりの奉読時間は、3分から5分程度が適切です。

弔辞をしてもらった方へのお礼

葬儀

弔辞を読んでくれた方へのお礼はどのようにしたら良いでしょうか?

品物を贈る

弔辞を読んでくれた方に、遺族は何かお礼をしなければならないのでしょうか?
また、もしお礼をするならどんな品物を差し上げたら良いのでしょうか?

弔辞を読んでくれた方には、2,000円から3,000円程度の簡単な菓子折りを、葬儀が終わってから2~3日後にお渡しするという方が多いようです。

ご近所の方であれば品物を持参し、遠方であれば郵便などでお送りするようにしましょう。

現金のお礼はNG?

弔辞を読んでくれた方の趣味趣向がわからず、商品券や現金でお礼をしようと考える方もいらっしゃるかもしれません。

けれども、お礼として金券や現金を包むのはあまり好ましいことではありません。

弔辞を読んでくれたということは、あくまでも故人に対してのご好意ですので、その好意への対価として金品を受け取ることは失礼だと感じる方もいらっしゃるのです。

挨拶状を添える

お礼の品には挨拶状を添えるようにしましょう。

挨拶の文例

謹啓
先般 父 ○○の葬儀の折には、ご鄭重なるご弔辞を賜わりまして誠にありがたく厚くお礼申し上げます。
父が深く信頼を寄せる○○さまに、心のこもったお別れの言葉を贈っていただきましたことで、父もさぞや喜んでいることでしょう。
○○様のお言葉の中には、家族には見せない父の一面もあり、母をはじめ家庭を守るために仕事に尽くしていた姿を想い浮かべながら耳を傾けておりました。
皆様に支えていただいた父は、さぞかし幸せであったと思います。
これからも、皆様からお寄せいただきましたご厚情と、父の思い出を大切にして参りたいと存じております。
格別なご高配につきまして、重ねて厚く御礼申し上げます。
末筆ながら、幾久しいご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
敬白

葬儀の弔辞についてまとめ

葬儀

いかがでしたでしょうか?
急に弔辞を依頼されたり、逆に弔辞を依頼する立場になったりしたときに、焦らないように、弔辞についてあれこれ解説をしてきました。

これまで説明してきたことをまとめると・・・

  • 弔辞とは、告別式で執り行われるものです。僧侶による読経やお話のある葬儀のあと、告別式は行われます。

  • 弔辞は故人と親交の深かった方に依頼するのが一般的です。

  • 社会的にリタイアされてから亡くなる方の多い昨今、故人の孫が弔辞を読み上げることも増えています。

  • 弔辞の代読は一般的ではありません。葬儀に参列できる方の中から、弔辞を読む方を決めましょう。

  • 弔辞を読む方は、3人から5人程度です。読む順番に決まりはありません。

  • 弔辞を書くのに適しているのは、弔辞用の用紙です。毛筆で丁寧に清書をします。

  • 最近では白い便箋に、万年筆やペンで弔辞を書くことも多いようです。

  • 書き上げた弔辞は弔辞用の封筒や白い封筒に包み、表書きに薄墨で「弔辞」と書きましょう。

  • 弔辞を読む時間は3分程度です。原稿の文字数は1,000字が目安となります。あまり長々と話さないようにしましょう。

  • 弔辞に適さない言葉は、「忌み言葉」や「重ね言葉」があります。宗教用語には特定の宗教でしか使われない言葉もありますので、気をつけましょう。

  • 実際に弔辞を読むときは、遺族に一礼をしたあと、祭壇に進み出て、遺影に一礼したあとに原稿を読み上げます。弔辞が終わったら、遺影と遺族に一礼して自分の席に戻ります。

  • 弔辞を読んでくれた方へのお車代や金券などのお礼は一般的ではありません。葬儀後に菓子折りなどを持参する方が多いようです。

以上のようになります。

葬儀は急に行われることが決まるものですので、弔事を依頼する遺族も読み上げる参列者も十分に準備をすることは難しいでしょう。

けれども、故人を尊重して、気持ちよく最後のお別れをできるように、心を尽くしたいものですね。

また、逆に言うと、元気なうちにご自身の交友関係をおさらいし、もしものときにご自身の葬儀では誰に弔辞を読んで欲しいかということを書き残しておきましょう。

それが後々役に立つことがあるかもしれません。
この記事を読んで、弔辞や葬儀について考えるきっかけになりましたら、幸いです。

この他にも葬儀に関する記事を多数公開しておりますのでもしよろしければ以下の記事もお読みください。

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