
葬儀で贈るお花の種類や送り方とは?手配方法や名札の書き方も解説
葬儀で祭壇を飾るお花の供花を贈る際には、どのようなルールやマナーがあるのでしょうか?お花の種類や選び方、手配方法や名札の書き方、金額の相場など、葬儀で供花を贈る際の知識について、詳しく解説していきます。
目次
最終更新日: 2020年03月04日
葬儀のお花の種類や贈り方について

葬儀に参列した際に、祭壇の周りに綺麗なお花が飾られている光景を目にしたご経験があるかと思います。
故人を送るのが葬儀の目的であるため、お花についてあまり深く気にした事がないかも知れませんが、あのお花は誰からどのように贈られてくるのでしょうか?
いざ、ご自身がそのお花を手配するとなった時に、マナーや決まり事を知っておきたいですよね。
今回「終活ねっと」では、葬儀におけるお花について、解説していきたいと思います。
以下のような流れで説明していきます。
葬儀のお花である供花とは?
葬儀のお花の種類・選び方、プリザーブドフラワーについて
葬儀のお花を贈る際のマナーや、手配の仕方、値段の相場について
葬儀のお花に付ける名札のルールについて
葬儀のお花に関する疑問、お礼の仕方について
いざその時が来ると、なかなか迷う事も多いと思いますので、是非最後までご覧頂き、葬儀のお花についての知識を付けて頂ければと思います。
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葬儀にかかる費用についてわからないことがある方は、「葬儀費用の相場はいくら?内訳や料金を安くする方法、注意点まで解説」をご覧ください。
葬儀のお花とは?

葬儀で祭壇や会場にお花が飾られているのを、葬儀に参列したことがある方なら誰しもが目にしたことがあるはずです。
しかし、その飾られたお花の種類や込められた意味について知っている方は多くありません。
そこで、ここでは葬儀のお花の意味や種類について解説していきます。
供花とは?
葬儀で飾られるお花は、供花(くげ、きょうか)と呼ばれます。
その供花とは、故人の霊を慰める意味合いがあり、同時に贈る人のお悔やみを表すためのお花とも考えられています。
また供花には、祭壇や会場を飾る役割もあります。
葬儀と言えど、綺麗なお花で故人を見送ってあげたいという気持ちから、礼に則った飾り付けを施すのが、一般的な葬儀と言えます。
その他の葬儀のお花
供花の他にも、葬儀で飾られるお花には様々な種類があり、各々で違う呼び名が付けられています。
供花は親戚や親しい友人などから贈られるお花です。
各々の簡単な説明を加え、3種類のお花を紹介させて頂きます。
花輪
まず1つ目は、花輪と呼ばれるお花です。
この花輪は、葬儀場の外や入口に飾られる、輪状になったお花の事を言います。
地域によってや、葬儀場の決まりや規模によっては花輪を飾らない場合もあります。
また、外に飾るため、造花にする場合が多いです。
そのため、キリスト教の葬儀では花輪は使用しません。
枕花
2つ目は、枕花と呼ばれるお花です。
枕花とは、特に故人と親しかった人が、故人が亡くなった直後に故人の枕元に飾るお花の事を言います。
お通夜や葬儀では、ずっと故人の傍に飾られるお花であるため、スタンドなどは必要なく、かご花や盛花が良いとされています。
献花
3つ目は、献花と呼ばれるお花です。
献花は、キリスト教の風習に沿った仏教で言うところの供花に当たり、葬儀参列者が祭壇に供えるお花です。
キリスト教では、お焼香代わりにお花を1本1本供えて、故人の霊を慰めるという風習があります。
葬儀のお花の種類・選び方について

葬儀で供えられるお花の呼び名が分かったところで、次は供花を贈る際にどのようなお花を選べば良いのかについて解説していきます。
故人やご遺族に失礼のない様、しっかりと確認してください。
宗教ごとのお花の選び方
お花の選び方のポイントとして、葬儀がどの宗教の形式で行われるのかというものがあります。
上述の通り、宗教によって供花も変わってきます。
供花に選んでも良いお花と避けるべきお花について解説していきます。
仏教
まず、日本で最も多い葬儀の形式である、仏式の葬儀の場合です。
基本的に、白を基調とした落ち着いた色の生花を使う事が多いというのがポイントです。
具体的には、菊、百合、胡蝶蘭、カーネーションといったお花が選ばれる事が多いです。
しかし、最近では色にこだわらないケースも増えてきており、故人の好きだったお花を贈る方も増えています。
神道
続いては、神式の葬儀の場合を紹介します。
基本的には仏式と同じで、菊や百合の花を贈るのが一般的です。
特に白い菊の花が用いられることが多く、白基調の他には、淡い黄色を混ぜる事も良しとされています。
神式の場合は、供花の他に、榊を贈ったり、神饌物(しんせんぶつ)と言って、お米や塩、季節のものをお供えするという風習もあります。
キリスト教
日本ではあまり馴染みのない、キリスト教式の葬儀の場合も紹介しておきます。
キリスト教は、カトリック、プロテスタントに関わらず、百合やカーネーション、バラなどを贈る事が一般的とされています。
また、供花は造花ではなく生花を選ぶようにしてください。
色についても、白だけではなく、青、赤、ピンクといった、明るめの色合いのお花で問題ありません。
仏式や神式で多い白菊は、あまり選ばれない傾向にあります。
小菊やスプレー菊であれば、多く使われているため、選ぶ場合はそちらを選ぶようにして下さい。
生花とプリザーブドフラワーはどっち?
これまでの話題の中で、花輪については造花が多いという話をさせて頂きました。
また、キリスト教の供花に関しては、生花でないといけないというしきたりがあります。
日本の葬儀のほとんどを占める、仏式や神式の葬儀においては、供花として贈るお花は生花とプリザーブドフラワーの2つが多く選ばれます。
プリザーブドフラワーとは?
プリザーブドフラワーとは、生花でもなく、造花でもない、特殊な手法で生花を加工したお花の事を言います。
プリザーブドとは、保存されたという意味を表すため、プリザーブドフラワーは直訳すると保存されたお花という意味になります。
その名の通り、長持ちするため、葬儀で用いられる事が多くなりました。
生花の色合いをそのまま残す手法を取っており、水やりなどが不要で2~3年もその美しさを保つ事ができます。
生花を選ぶことが多い
プリザーブドフラワーには長持ちするという利点はありますが、匂いがしないという欠点もあります。
また、供花は命の儚さを伝えるためのもので、生花を選びたいという考えもあります。
そのため、供花としては生花を選んでおけばまず間違いはありません。
どうしてもプリザーブドフラワーを贈りたいのであれば、事前にご遺族に確認してからにするとよいでしょう。
長持ちするお花という利点をご遺族が望まない可能性もあるので、注意が必要です。
下の記事では葬儀で贈るお花の種類や選び方について紹介していますので、よろしければこちらもお読みください。
葬儀のお花の贈り方・手配方法とは?

次は、供花の贈り方と手配方法について解説していきます。
いざ供花の手配を任された時に、どこに相談して、いつ送ればよいのか、また手配する供花の相場などについても一つ一つ解説していきます。
斎場や葬儀社に確認をする
供花自体を受け付けていない場合があったり、葬儀社が供花の受け取りの担当をしている場合があるため、斎場や葬儀社に確認を取る事から始めてください。
ご親族の意向は葬儀社が把握しているため、バタバタしている親族に確認するよりも葬儀社の方に確認しましょう。
併せてお花の種類や色については葬儀社の人に任せて構いません。
祭壇や式場のセッティングをするのは葬儀社の務めであり、お花の配置や色合いについても、全体を見ながら決めるためです。
自分で選んで手配したものの場合、全体の雰囲気と合わなければ最悪飾られないというケースもあります。
送り方
続いて送り方についてのマナーについて解説していきます。
一般的にお葬式と言えば、前日の晩にお通夜が執り行われ、翌日の朝から葬儀というのが一般的です。
どちらに合わせて送るかをまずは決めておきましょう。
また、供花の数え方について触れておくと、一つの供花で一基と呼びます。
二つの供花の場合一対と呼びますが、一対の供花を送る事が一般的とされています。
こちらは特に規定はないので、一基であっても問題はありません。
宛名・名前はどうすればいいの?
供花を贈る際には、一基に対して、一つの芳名名札が添えられます。
芳名名札には、送り主の名前を書く事が一般的であり、会社や団体からの場合は、社名や団体名を明記するようにしましょう。
送り先のお名前ですが、故人ではなく、受け取られるご遺族宛に送るようにして下さい。
喪主が分かっていれば、喪主宛にして問題ありません。
ただし、ご遺族と面識がなく、ご遺族が送り主に覚えがないという事がない様、会社名などを送り主の備考として記載しておく配慮をした方が良いです。
いつまでに届くようにすればいいの?
それではいつまでに届くように手配するのがマナーかについて解説していきます。
お通夜に合わせて送りたい場合には、当日の午前中までに届くように手配するようにしましょう。
お通夜に間に合わず、葬儀当日に届けたい場合は、前日中に届くようにして下さい。
もし葬儀前日に間に合わない事が分かっているようであれば、送るのを控えて下さい。
葬儀中に届いても迷惑になってしまいますし、飾られない可能性も高いです。
間に合わなかった場合には、後日、ご親族や喪主の方に贈ると良いでしょう。
葬儀のお花の料金相場
最後に供花の金額はいくらくらいが妥当なのかについて、相場を知っておきましょう。
一般的に、一基の金額が7,500円~1万5,000円程度が相場で、一対にすると1万5,000円~3万円程度となります。
供花で最も一般的とされているのは、一対2万円程度です。
支払いに関しては、葬儀に参列する際に葬儀社に手渡しするか、後日振り込みというのが一般的です。
その辺りの段取りについては、注文時に葬儀社に確認しておくと良いでしょう。
また、「終活ねっと」では、供花の贈り方だけではなく、弔電の送り方についても解説した記事を書いていますので、ぜひそちらもご確認ください。
葬儀のお花の名札について

葬儀で供花や花輪を贈った場合には、各々のお花に送り主の名前が書かれる事になります。
個人で贈る場合には、自分の名前を記載してもらうことになりますが、複数人で送る場合には名前の記載の仕方が変わってきます。
ここでは、連名で贈る場合、会社から贈る場合など、例を挙げて説明させて頂きます。
連名で贈る場合
まずは、友人や親戚、会社同僚などの連名で贈る場合と、夫婦連名で贈る場合の例を見ていきましょう。
贈る人数によって、書き方を変える必要がありますので、注意が必要です。
2〜4人の場合
贈る人数が2~4人の場合は、個々の名前を並べて書きます。
会社関係者などの場合で、序列がある場合は、立場の高い人から順に右側から書くというのがルールです。
また、会社名(大学名)、部署名や役職、名前の順に書くようにしましょう。
下記は、同じ会社で同じ部署の部長と課長が、連名で贈る場合の書き方です。
(右側)株式会社○○
(中央右)○○部長 ○○○〇
(中央左)〇〇課長 ○○○〇
5人以上の場合
贈る人数が5人以上の場合、全員の名前を記載すると長くなってしまいます。
また、3人、4人の場合でも、肩書きなどが多い場合はまとめて書くと良いでしょう。
この場合は、一同という言葉を使います。
色々なパターンについて、例文を紹介します。
例2:○○大学有志一同
例3:○○家孫一同
夫婦の場合
夫婦連名で贈る場合には、夫の名前だけを書くようにして下さい。
妻の名前も記載すると、離婚しているもしくは別居状態にあるという意味で捉えられてしまいますので、この点は注意して下さい。
○○太郎
法人で贈る場合
続いて、会社などの法人名義で贈る場合の書き方について解説していきます。
この場合は、会社の代表者の名前を記載する事になります。
ポイントとしては、社名と役職名はなるべく略さずに正式名称を書くという点です。
社名があまりに長過ぎる場合などは、(株)などで略したりする場合もありますが、基本的には略さないと覚えておいて下さい。
また、代表者の名前はフルネームで書きます。
(右側)○○株式会社
(中央)代表取締役社長 〇○○○
その他葬儀のお花に関する疑問

葬儀で贈る供花について、贈る側の要点について解説してきました。
ここでは、その他の疑問や、贈られた側のお返しなどについても、簡単に述べさせて頂きたいと思います。
供花が置かれる順番とは?
家族や、親族、故人の親しかった人、喪主の会社など、多くの方から供花を頂戴する事になります。
そこで、供花には並べられる順番というものが存在します。
まず祭壇に近い、右上の上段の位置が最も上位の位置とされています。
続いて、祭壇を挟んで反対側が2番目、1番目の右側が3番目、2番目の左側が4番目と、左右交互に祭壇から離れていきます。
上段がいっぱいになれば、下段に移り、同じ順序で優先順位が決められます。
贈る人の順位は、喪主を1番とし、家族、親族、親戚、故人の関係者、喪主の関係者という順に、置かれていく事になります。
供花を貰ったらお返しやお礼はどうする?
供花を頂戴した場合は、お礼の品という形ではなく、お礼状とともにお返しの品を送るのが一般的とされています。
贈られた供花の二分の一か三分の一程度のお返しをすると良いでしょう。
送るものは、石鹸やお茶、お菓子などの消えてなくなるものが良いと言われています。
また、タオルやハンカチなども、定番として使われる事が多いです。
また、お礼状には形式的な挨拶だけでなく、個人が好きなお花だったなどのように一言添えるようにしましょう
葬儀のお花の種類や贈り方まとめ

葬儀でのお花は、祭壇や式場を飾る重要な心遣いであり、故人を思う心の表れとも言えます。
供花という形で贈る事に対して、ルールやマナーを知っておけば抵抗なく実践して頂ける事が分かって頂けたかと思います。
今回「終活ねっと」で解説してきた、葬儀のお花の種類や贈り方をまとめさせて頂きます。
葬儀で贈るお花は供花(きょうか)と呼ばれ、故人の例を慰める意味や、祭壇を飾る意味合いをもつ。
他には、花輪、枕花、献花と呼ばれるお花を贈る場合もある。供花として適したお花は、宗教によって異なる。
一般的な仏式や神道式の葬儀では、白を基調とした菊や百合を贈る事が一般的である。
キリスト教の葬儀では、色合いは明るいものでもよく、百合やカーネーションを選ぶ事が多いとされる。
生花と造花の中間でプリザーブドフラワーというお花があり、長持ちする利点はあるが、供花としてはあまり選ばないようにする。供花を贈る際は、葬儀社にまずは相談する事。
贈るタイミングは、お通夜の日の午前中までか、葬儀前日までに贈る事がマナーで、それ以降は直接ご家族に贈るようにする。
供花の単位は一基で、二基にすると一対と呼ばれる。
一対で贈る事が主流とされており、お値段は20,000円程度が妥当とされる。供花には、誰から贈られたものかを表す名札が立てられる。
連名で贈る場合は、会社や団体名に続き名前を記載するが、立場の高い人から順に右から書くのがマナーである。
5人以上の連名などの場合、○○一同と記載するのが望ましく、夫婦連名の場合は、夫の名前のみ記載する。
法人から贈る場合は、会社名、役職に続き、代表者をフルネームで書く。供花の置き方にはルールがあり、祭壇の右上段が最も上位とされる。
贈った人にも順番があり、喪主、家族、親族、親戚、故人の関係者、喪主の関係者の順とされている。
供花を頂戴したお礼には、お礼状とともに、お茶や石鹸などのお返しをすると良い。
基本的には、供花を贈る際は葬儀社に相談すれば良い事が分かって頂けたかと思います。
しかし、意味やマナーを知っておく事で、安心して供花を贈る事ができるようになると幸いです。
最後までお読みいただき、有難うございました。
また、「終活ねっと」では、葬儀の費用などに関して詳細に解説した記事を書いていますので、ぜひそちらもご覧ください。
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