喪服といえば黒?昔の日本は白い喪服での葬列だった?

喪服といえば黒?昔の日本は白い喪服での葬列だった?

現代の日本のお葬式には皆黒い服を着て参列することが常識となっています。しかし、かつて日本は白い喪服を着て死者を弔っていたのです。白喪服にはどんな意味があったのか、そしてどうして喪服は黒に変わっていったのか、その変遷を紐解きます。

最終更新日: 2020年02月14日

昔の日本では喪服は白かった?

葬儀

喪服といえば全身黒い服を思い浮かべる方が多いと思います。
しかし喪服が黒で統一されるようになったのは実は歴史的にみてもほんの100年前のことなのです。

今回「終活ねっと」では白い喪服に込められた意味と歴史について解説するとともに、葬儀・通夜の際の喪服について以下の内容を中心にご紹介します。

  • 喪服は日本では昔白かったのか?

  • 現在では黒い喪服が着られるようになったわけとは?

  • 現代において白い喪服を着る意味とは?

  • 葬儀・通夜の際の服装のマナーとは?

終活ねっと運営スタッフのサムネイル画像

「終活ねっと」運営スタッフ

現代では見かけることのない白い喪服について知ることができます。
ぜひ最後までお読みください。

「終活ねっとのお葬式」では、状況やご要望に合わせて選べる豊富なセットプランをご用意しております。
葬儀・お葬式についてわからないことがある方は、お気軽にご相談ください。

葬儀にかかる費用についてわからないことがある方は、「葬儀費用の相場はいくら?内訳や料金を安くする方法、注意点まで解説」をご覧ください。

また、「終活ねっと」は全国各地の斎場と提携しているため、お近くの斎場で葬儀を執り行うことが可能です。
葬儀/家族葬の事前相談・資料請求も受け付けております。
状況やご要望に合わせて選べるお葬式のセットプランをご用意しておりますので、ぜひ一度ご覧ください。

place 終活ねっとで斎場を探す
エリアを選択してください

白い喪服の意味と歴史

葬儀

現代では喪服は黒が一般的です。
しかし、喪服で黒を着用するようになったのは実はほんの100年前というのをご存じでしたか。

それ以前の日本では、白い喪服を着ていました。
お隣の韓国でも昔は白い喪服の着用が一般的で、歴史ものの韓国ドラマなどを見て驚いた方もいるのではないでしょうか。

そんな白い喪服について意味と歴史を解説していきます。

死の穢れが広まるのを防ぐため

白い喪服の時代、白くしていた最大の理由は死者と同じ色の着物を着るためだったとされています。

納棺されたご遺体には白装束を着せるのが通常でした。
白い喪服を着るということは、死者と同じものを着ているつまり死者と同じ状態とみなされるのです。

死者は親しい人を引っ張るということがよく言われます。
また、魔物のような悪しき影響をおよぼす「何か」を引き寄せるとも考えられてきました。

白い着物を着る、つまり死者と同じ姿でいるということは、「死」という悪いものを死者の身内の範囲内でとどめておくという意味合いがあるのだそうです。

死者を供養するため

白い喪服を着て死者と同じでいるというのは、死の穢れの拡散を防ぐというだけでなく、これから旅立とうとしている死者の不安を和らげてあげるという意味もあるようです。

葬儀の目的は死者の気持ちに立って「供養」するというものだったと考えられます。
この世に悪影響を及ぼす存在にならないようにこの世に執着の残らないように、完全に「あの世」へ送ることが葬儀の目的だったのです。

白い布を黒く染めるのが大変だったから

さらに古代の日本で、白喪服が着られていた理由として、白い布を藍染するのが大変だったからという理由も考えられます。

そのため、特に江戸時代には手に入れるのが容易だった白い喪服が特に庶民の間では着られていたとされています。

その他、江戸時代の葬儀についてより詳しく知りたい方は「終活ねっと」の以下のリンクをご参照ください。

黒い喪服の定着

葬儀

様々な理由から、古来日本では白い喪服が着られていたそうです。
しかし現代では、葬儀の際は皆黒い喪服を着ています。

次に喪服が白から黒へ変化していった歴史を見てみましょう。

明治時代の国葬

明治時代には皇族や政治家の葬儀を国を挙げて執り行う「国葬」がたびたびありました。
その際、会葬者に対して服装の心得が明確に示され、その内容はヨーロッパの喪の色である黒を基本とするものでした。
皇族をはじめとする上流階級では黒の喪服が定着していったのです。

一般国民については英照皇太后の大喪の際、全国民が喪に服すということがありました。
そのときに喪服についての心得が示されたのです。
礼服についての和服パターン、西洋服パターン、礼服でない場合など細かく指定がありましたが、黒の紋付、黒のネクタイ、黒の帽子など、その基本色はやはり黒だったのです。

さらに明治時代末になると今までなかった「告別式」というものが始まります。
その新しい「文化」に対応するため、本来喪服は死者の近親者が着るものでしたが、
参列者の服装として転用されるようになったといわれています。

このように国葬により一般国民にも黒い喪服が広がっていったのです。
明治の中期ごろからは喪主も白装束から紋付羽織袴を着るようになり、また洋服も増え始めました。
ただし、地方では白い喪服の習慣は変わらなかったといいます。

黒い喪服になった理由

明治時代になって喪服が黒いものとして定着した背景にはいくつかの理由が考えられます。

まずは上記の通り欧米文化の流入とともに国際標準に習って黒の喪服が着用されるようになったということ。

さらに相次ぐ戦争により戦没者の葬儀が増えるようになると、汚れやすい白の喪服より汚れの目立ちにくい黒の喪服が着用されるようになりましたとも言われています。

さらに物資が不足していた時代、特に戦時中は男性は国民服、女性は筒袖にモンペで葬儀を行ったといいます。
戦争直後には黒い服は結婚式にも葬儀にも両方使える便利な正装とされました。
結婚式にはアクセサリーをつけ、葬儀ではそれらをつけないという使い分けをしていたのです。

ネクタイを変えるだけの便利な礼服

黒いスーツはネクタイが白か黒かで結婚式と葬儀どちらにも通用する礼服となりました。
また日常から既製品の安い洋服を着るようになった私たちは和服での喪服を着ることもなくなり、
白い喪服だけでなく、和装での喪服もほとんど見られなくなっていったのです。

現代における白い喪服

葬儀

では、現代で白い喪服を着ることは一体どのような意味を持つのでしょうか。

2012年に亡くなった歌舞伎俳優の18代目中村勘三郎さんの葬儀で、奥様の好江さんが白い喪服を着用していたことが話題になりました。

ここでは現代において白い喪服が持つ意味について解説します。

現代において白い喪服を着る意味

白い喪服が持つ古来の意味について解説してきましたが、現代において特に女性の未亡人が白い喪服を着用すると、また別の意味を持つと言われています。

それは「二夫に見えぬ」すなわち、誰の妻にもなりません、再婚はしませんという意味です。

昔の日本では、結婚式用の白無垢をとっておき、夫が亡くなったら未亡人となった奥さんが袖を詰め、喪服として使っていたという歴史があるようです。

そのため現代では白い喪服を着られる方は喪主となった故人の妻に限られます。
今後白喪服に出会った時にはそこに隠された意味を理解することで故人を忍ぶことができるでしょう。

レンタルも難しいほど現代では珍しいものに

白い喪服のレンタルは一部地域に限られていて、現代の葬儀で見かけることはほとんどありません。

仮に着用したいと考えた時も、白い喪服は非常に目立ちます。
家の伝統や故人との関係をよく考えた上で判断しましょう。

中国では今でも白い喪服が見られる

現代でも中国では喪服は白いものが着用されています。
中国では結婚式などのめでたいことを「紅事」、葬式などの悲しいことを「白事」というように、伝統的な葬式の場では白の喪服を着用します。

ただ近年では特に中国の都市部において、黒やグレーの服を身に着けることもあるそうです。

葬儀・通夜の際の喪服のマナー

葬儀

葬儀の際には服装に特に注意する必要があります。

一般的に喪服の場合は全て黒で揃えなければならないとされています。
しかし中には白いものを身につけていって良いのか、迷う場面もあるかと思います。

そんな疑問をここでは解決していきたいと思います。

男性の葬儀・通夜の際の服装

男性が着る喪服はブラックスーツが一般的です。
生地は黒で光沢素材でないものを選びます。

ネクタイ・ベルト・靴下・シューズは全て黒で、金具などのないものを選ぶ必要があります。

ワイシャツ

ワイシャツは白色で無地のものを着用します。
ボタンも白色のものを選びますが、ダブルカフスの場合は黒色のボタンのものを選びます。
襟はレギュラーカラーまたはワイドカラーのものを選びます。

夏の暑い時期は半袖のシャツを着用しても問題ありませんが、式場ではジャケットを着用するのがマナーです。

コート

メンズのコートは無地のブラックが基本です。
もしも黒のコートがない場合は、原色やパステルカラーを避け、黒に近い落ち着いた色のものを着用します。

また男女共通ですが毛皮素材のものは、殺生を連想させるため禁止です。
他にもダウンや革ジャンは避けるようにしましょう。

男性の通夜の際の服装についてより詳しく知りたい方は「終活ねっと」の以下のリンクもご参照ください。

女性の葬儀・通夜の際の洋装

女性は葬儀の際に洋装を選択した場合、一般的に黒いワンピースやセットアップ、黒スーツなどを着用します。
その中でも特に色味について気になるものをご紹介します。

ブラウス

特に正喪服、準喪服の場合はが原則です。
黒無地のブラウスを選ぶようにしましょう。

略喪服の場合は白無地のブラウスでもよいとされています。

真珠

白い真珠は冠婚葬祭すべてに使うことができるため、葬儀につけていっても問題ありません。
逆に黒真珠は華美な装飾だとしてマナー違反とする見方もあります。

パールのネックレスであれば、基本的には白でも黒でもグレーでも、問題ないと言えます。
しかしネックレスは一連のものをつけるのがマナーとなっています。

ハンカチ

ハンカチの場合は黒か白の無地であれば問題ありません。
装飾に関しても、レースや刺繍などさりげないものであれば大丈夫です。

女性の葬儀・通夜の際の和装

女性が葬儀・通夜の際に和装を選択した場合、黒無地、染め抜き5つ紋付の羽二重か一越縮緬の着物を着ます。
羽織は着ません。
夏は絽(ろ)を着用しましょう。

帯は黒無地で、帯締め・帯揚げ・バッグも黒いものを選びます。
足袋は白で、草履は黒い布製のものが正式です。

半襟

半襟は白いものを身につけます。
喪服セットとして購入すれば、長襦袢に白の半襟が縫い付けられている場合が大半です。

しかし仮に縫われていない場合には、縫い付ける時間が必要になるため注意しましょう。

長襦袢

葬儀の場合であっても、長襦袢は基本的に白いものを身につけます。
白い長襦袢は慶事用のものと兼用することができます。

白い喪服についてのまとめ

葬儀

いかがでしたか?
今回、「終活ねっと」では白い喪服にまつわる様々な疑問にお答えしてきました。
今回の記事の内容をまとめると以下のようになります。

  • 昔の日本で白い喪服が着られていた理由は大きく3つあり、死者の穢れを広げないため、死者を供養するため、黒染めするのが大変だったためと考えられている。

  • 黒い喪服というのは明治時代に国葬が行われた際、西洋文化が流入し、日本全国に広まっていった。

  • 白の喪服が黒喪服に代替された理由としては他にも黒の方が汚れが目立ちにくいこと、黒のスーツであれば慶弔どちらにも用いることができ、便利であることなどが考えられる。

  • 現代において、喪主である個人の妻が、白い喪服を着用すると「再婚しない」という意味を持つ。

  • 日本では現在白い喪服はほとんど見られないが、中国では今でも白い喪服が着用されている。

  • 葬儀・通夜での服装について男性はブラックスーツが原則で、ワイシャツは白無地のものを選ぶ必要がある。

  • 葬儀・通夜での服装について女性は洋装の場合、黒のワンピースやセットアップが原則で、真珠・ハンカチなどは白でも問題ない。

  • 葬儀・通夜での服装について女性は和装の場合、黒無地・染め抜き5つ紋付の羽二重か一越縮緬の着物を着用し、足袋と半襟、長襦袢については白いものを着用する。

黒い喪服が当たり前の現代の私たちですが、白い喪服が一般的だったという歴史に目を向けてみると、日本人の伝統的な宗教観やその変遷を見て取ることができます。

さらに葬儀・通夜の際の服装にはマナーに注意する必要がありますが、黒い喪服の中でも白で問題ないものについてはこの機会にご確認ください。

「終活ねっと」では今回の記事以外にも葬儀・告別式についてや通夜について詳しくご説明した記事が多数ございますので、ぜひそちらもご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

葬儀をご検討の方へ

安らかに送り、送られる葬儀をするためには、事前の準備が大切です。
終活ねっとでは、葬儀についての疑問・不安のある方や、もしものときのために、24時間365日ご相談を受け付けております。
経験豊富なスタッフがていねいにサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
また、葬儀をするにあたって必要なあらゆる知識を記事にまとめています。
あわせてご覧ください。

終活ねっとのお葬式 keyboard_arrow_right

費用を抑えて満足のいく葬儀をするために必要な知識まとめ

keyboard_arrow_right

関連する記事

こんな記事も読まれています

  • 喪服用のバックはどんなもの?喪服をはじめ持ち物のマナーを解説のサムネイル画像
    喪服用のバックはどんなもの?喪服をはじめ持ち物のマナーを解説

    葬儀や告別式で着用する喪服。喪服は知っているけれど喪服用のバックや小物についてもマナーがあるということを知っている人は少ないのではないでしょうか?今回は喪服はもちろん、喪服用バックについても詳しく説明していきます。

  • 女性の喪服のマナーは?|パンツスーツ・ワンピース・身だしなみのサムネイル画像
    女性の喪服のマナーは?|パンツスーツ・ワンピース・身だしなみ

    女性の喪服選びは種類がたくさんあって難しいものです。スーツがいいかワンピースがいいか、また、パンツルックは許されるかなど、喪服選びの悩みは多いのではないでしょうか。ここでは、女性の喪服の選び方はもちろん、葬儀での靴やバッグについてのマナーも紹介します。

  • 着物の喪服を詳しく解説!|着方・マナー・小物・髪型・相場のサムネイル画像
    着物の喪服を詳しく解説!|着方・マナー・小物・髪型・相場

    皆さんは着物の喪服を着たことがありますか?洋装が主流となった現代では、着物の喪服について知らない方が多いと思います。そもそも、どんな着物が喪服となり、着用する際はどんなことに気を付ければいいのでしょうか。着物の喪服についてマナーや髪形、お値段まで紹介します。

  • 喪服に合わせるブラウスの選び方は?種類・色・注意点をご紹介のサムネイル画像
    喪服に合わせるブラウスの選び方は?種類・色・注意点をご紹介

    女性の喪服はブラウスが付属しないスーツタイプのものが多いです。そのような喪服の場合、ブラウスを別に用意しないといけません。たくさん種類のある中から葬儀に適切なブラウスを選ぶのはなかなか難しいですよね。今回は、そんなブラウスについての悩みを解決します。

  • お通夜に着ても大丈夫? 喪服とマナーのお話のサムネイル画像
    お通夜に着ても大丈夫? 喪服とマナーのお話

    喪服といっても格の違いや和装・洋装の違いなどがあります。今回この終活ねっとの記事では、お通夜に喪服を着ても大丈夫なのか、そもそも喪服とはいったいどのようなものを指すのかなど、お通夜と喪服に関する様々な事柄についてご紹介します。

  • 葬儀で着るメンズ用礼服はどう選ぶ?スーツでの参列についても解説!のサムネイル画像
    葬儀で着るメンズ用礼服はどう選ぶ?スーツでの参列についても解説!

    葬儀に参列する際には決まって礼服を着用しなければなりません。メンズ用の礼服は種類も多く、どんな葬儀の場面にどんな礼服を着るべきか分からない方は多いのではないでしょうか?今回は、葬儀で着用するメンズ用の礼服の選び方を、スーツでの参列の可否と共に解説します。

  • 通夜・葬儀の服装マナーとは?男女別におすすめの喪服や持ち物も紹介のサムネイル画像
    通夜・葬儀の服装マナーとは?男女別におすすめの喪服や持ち物も紹介

    葬儀の際には、どんな服装でいくのが正式なのか、はっきりと答えられますか?そこで、いまさら聞けない葬儀に着ていく服装についてご解説します。親族や身内、知り合い、会社関係など立場によっても変わってくる服装のことをしっかりと確認しておきましょう。

  • 礼服と喪服の違いは?種類や男性と女性の違いを解説のサムネイル画像
    礼服と喪服の違いは?種類や男性と女性の違いを解説

    礼服と喪服の違いをご存じですか?礼服と喪服を兼用してもいいものなのでしょうか?主催者やご家族、周りの方に失礼のないように違いをきちんと違いを把握しておくことは、大人としてのマナーです。そこで今回は礼服と喪服の違いを詳しく解説致します。

  • 葬儀に参列する女性の服装は?喪服の種類やバッグ・靴の選び方を解説のサムネイル画像
    葬儀に参列する女性の服装は?喪服の種類やバッグ・靴の選び方を解説

    葬儀にふさわしい服装やバッグ、靴などの小物類を持っていますか?女性にとって身だしなみは、故人への気持ちを示す方法としても大切です。いざ葬儀に参列するときは、服装に限らず様々な準備が必要になり余裕がなくなります。普段から、女性のマナーを知っておきましょう。

  • 葬儀で着物を着る時に知っておくべきこと!マナーや豆知識を紹介!のサムネイル画像
    葬儀で着物を着る時に知っておくべきこと!マナーや豆知識を紹介!

    近頃の葬儀では、洋装で参列する方がほとんどです。親の葬儀には着物を着たいが決まりごとがわからない、喪主の立場だと着物を着るべきかどうかわからないといった声も耳にします。ここでは葬儀で着物を着る時に知っておきたいこと、豆知識やマナーを紹介します。

よく読まれている記事一覧

この記事に関するキーワード

カテゴリーから記事を探す

人気のキーワードの記事一覧

関連する記事

よく読まれている記事一覧

関連する記事