着物の喪服を詳しく解説!|着方・マナー・小物・髪型・相場

着物の喪服を詳しく解説!|着方・マナー・小物・髪型・相場

皆さんは着物の喪服を着たことがありますか?洋装が主流となった現代では、着物の喪服について知らない方が多いと思います。そもそも、どんな着物が喪服となり、着用する際はどんなことに気を付ければいいのでしょうか。着物の喪服についてマナーや髪形、お値段まで紹介します。

最終更新日: 2020年01月27日

着物の喪服とはどんなもの?

葬儀

皆さんは着物の喪服について、どのくらいご存じでしょうか。
近年は喪服は洋装のものが主流となっているため、着物の喪服について知らない方も多いのではないでしょうか。

いったい、どういう着物を喪服というのでしょうか。
今回、「終活ねっと」では以下の項目を軸に着物の喪服について解説します。

  • そもそも喪服って何?

  • どのような着物が喪服なの?

  • 白い喪服とは?

  • 遺族や弔問客が着る着物は何?

  • 嫁入り道具に喪服の着物は必要?

  • 着物の喪服を着付ける際の注意点は?

  • 着物の喪服を着た際の髪形は?

  • 着物の喪服のとき、コートやバッグはどうすればいいの?

  • 男性が着る着物の喪服とは?

  • 着物の喪服の相場はいくら?

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「終活ねっと」運営スタッフ

着物の喪服について、髪型の注意点や値段の相場について解説します。
着物の喪服についてよく分からない方も、改めて知っておきたいという方にもご参考にして頂けるようにまとめてみました。
ぜひ最後までお読みください。

「終活ねっとのお葬式」では、状況やご要望に合わせて選べる豊富なセットプランをご用意しております。
葬儀・お葬式についてわからないことがある方は、お気軽にご相談ください。

葬儀にかかる費用についてわからないことがある方は、「葬儀費用の相場はいくら?内訳や料金を安くする方法、注意点まで解説」をご覧ください。

喪服として着る着物とは

葬儀

そもそも喪服とは

喪服とは喪の期間に着る礼服のことです。
主に葬式や法要の際にご遺族、参列者関わらず着用することが多いです。

喪服は、正喪服、準喪服、略喪服と3つの格式に分類されています。

そもそも、黒紋付とはなんなのか、紋がなぜついているのか、白い喪服とは何なのかについてここから解説しています。

第一礼装は黒紋付

黒紋付とは祝いの席で親族が着るような留袖とは違い、紋を染め抜いた黒無地の着物で、基本的に遺族が着用します。
紋は背に付ける背紋、両胸に付ける抱紋、両袖の後方に付ける袖紋の五つがあります。

生地は羽二重(はぶたえ)か縮緬(ちりめん)など、光沢のないものを使用しています。

正式なものだと「本重ね」といって、喪服の下に白い着物を重ねていたようですが、不幸が重なるといういわれから、最近ではこの着方をしないようです。

家紋が入るものは格式が高い?

着物の喪服には、背と両胸部分そして両袖の外側の、計五つの家紋が染め抜かれています。
紋が入ると格は高くなり、喪服に限らず正装の着物は紋が入れられるのです。

紋付きが第一礼装となる所以は、明治時代に政府が「正式な場所で着物を着る際は紋付を着用すること」を一般庶民に対して命じた衣服令によります。

黒喪服は不祝儀の第一礼装であるため、必ず五か所に家紋が入っていることになります。
以前は、女性が嫁ぐときに喪服の着物を実家から持たされたので、家紋は実家のものでした。
しかし、現代においては、結婚してから喪服を仕立てた場合は婚家の紋でも良いようです

ただし、どちらの家の紋を入れるかについても、地域のしきたりによって異なります。

白い喪服

黒喪服になる以前は白の喪服だったことをご存知でしょうか。

一般的に喪服の色が黒となった始まりは日清・日露戦争の激化に伴い、葬式の回数が増えたことによって白の喪服の汚れが目立つようになったことと言われていますが、一般市民には第二次大戦後に定着し始めました。

女性は昔、婚礼の際に着た白無垢を残しておき、夫が亡くなった時にこれを白喪服として袖を詰めて着用しました。
最愛の夫の死に白喪服を着るということは、「二夫に見(まみ)えず」、つまり亡くなっても再婚はせずにあなたの妻であり続けます、という意味を持ちます。

今でも葬儀の時に、白喪服や白の裃を着用している地域があります

「終活ねっと」の以下の記事では葬儀で着る喪服のマナーについて詳しく解説をしています。
ぜひあわせてご覧ください。

男性用着物の喪服は?

男性が着用する和装喪服の第一礼装は、染め抜きの5つの紋が入った黒羽二重の羽織と長着に袴をはいた紋付羽織袴です。
仙台平(せんだいひら)もしくは博多平(はかたひら)などの絹織物が格式の高い袴とされています。

男性の着物の第一礼装は、慶弔同様になりますが、慶事と異なる点があります。
まず、羽織紐や草履の鼻緒、足袋の色は白か黒にしましょう。
草履は畳表付きのものを履いてください。
さらに、帯は地味な色の角帯で、扇子は持たないようにしましょう。

また、喪主以外は和装を避け洋装にすることが一般的ですが、弔問客が着物を着る場合は、黒の紋羽織に地味な色の着物が良いでしょう。
袴の着用も必須ではありません。

「終活ねっと」の以下の記事で葬儀で着用する喪服のマナーについて詳しく解説をしていますので、あわせてご覧ください。

着物の喪服に関するマナーとは?

葬儀

着物の喪服について理解できたと思います。
次に、葬儀で和装喪服を着る際のマナーをご紹介します。

黒喪服の着物を着るのは遺族のみ?

五つ紋付きの黒喪服は基本的に遺族が着用します。

黒無地以外の色無地の和装喪服を色喪服と言い、これは法事などに着用する寒色系に染められた地紋のない色無地の着物です。

和装喪服の格式は、黒喪服に黒喪帯、黒喪服に色喪帯、色喪服に黒喪帯、色喪服に色喪帯の順に低くなります。

弔問客が着る着物は?

遺族が着用する着物はわかりましたが、弔問客はどのような着物を着ればよいのでしょうか。
弔問客が着る和装喪服は、喪主や遺族よりも格式が下がったもので、紋が一つか三つの色無地の喪服に、黒い帯を締めるのが一般的です。

ただし、喪主や遺族が洋装の場合、和装の方が洋装よりも格式が高いという認識を持つ方もいらっしゃいますので、弔問客の方は着物の着用を避けたほうが無難でしょう。

嫁入り道具に着物の喪服は必要?

嫁入り道具に着物の喪服は必要なのでしょうか?

確かに、現代は価値観が多様化しており、昔のように嫁入り道具一式を揃えるご家庭も少なくなってきました。
しかし、持って行くのが常識な地域もありますので、地域や家柄を考慮して着物の喪服を用意するかを判断しましょう

喪服の着物は、亡くなった方への感謝の気持ちが表現でき、ついている家紋はお守りの役割を持っています。
例えあまり気にしないご家庭でも、喪服を用意しておけばしっかりしている家庭だと認識されますので、揃えて悪いことはないです。

着物の喪服の着方

葬儀

喪服の着物の着方には様々なルールがあります。
ここで、着付けに関する注意点を見ておきましょう。

喪服の帯

黒喪服に締める帯を、黒共帯(くろともおび)もしくは黒喪帯(くろもおび)と呼びます。

流水や法相華(ほそうげ)などの紋織りで、緞子(どんす)や繻子(しゅす)の生地で作られており、紋付き同様に黒一色です。
主に名古屋帯を使い、不幸が重ならないようにと、二重ではなく一重太鼓で結びます

法事などで色喪服を着用するときは、紺か灰色の色喪帯を使用すると良いです。

喪服の着付け

着物の喪服を着用する場合、着付けは非常に大切です。
ご自身で着付けが出来る場合は問題ないですが、そうでない方は心配ですよね。

ご家族や親類に着付けが出来る方がいらっしゃれば、お願いしてみるのも良いですし、葬儀会社や葬儀会場で、着付け専門の方を手配してくれることもあります。

以下は着付けの際の注意点をまとめたものですので、ご自身で着付けをされる際は参考にしてください。

  • 帯のお太鼓は大きすぎないようにし、帯枕も小さ目のものを使用。

  • 衣紋(えもん)も抜き過ぎないようにして、肌の露出を控える。

  • 衿合わせは1~1.5cmほどの深めに合わせる。

  • 帯揚げも控えめに出し、帯締めは帯の中心より多少下げた位置で結び、房を下向きにする。

  • おはしょりは短めで真っ直ぐと折る。

  • 着物の丈も床すれすれにして、襦袢が見えないように着る。

  • 両胸の紋の位置も左右対称になるようにする。

  • 体形の補正もして、着崩れないようにしておく。

着物の喪服に必要な小物

黒喪服を着るときは襦袢や半衿、足袋を除いて、帯締め・帯揚げ・草履・バッグなど、人目に付く小物類は全て黒で統一します。
また、帯枕や帯板、伊達締めなど着付けで使うような、周りから見えない和装小物は黒でなくても構いません。

色喪服の時も、小物は地味な色で揃えます。
この他には袱紗や数珠、ハンカチなど洋装の喪服でも必要なものを用意しておきましょう。

着物の喪服を着た時の髪型

着物に限らず、喪服を着たときは、髪は清潔にすっきりとさせましょう。

短くても顔に毛先が当たる場合は、耳にかけるかヘアピンで留め、髪の長い方は一つに束ねたり、まとめておくと良いです。

和装の際の髪形に関しては「終活ねっと」の以下の記事に詳しく解説されているので、ぜひ参考にしてください。

着物の喪服用コートやバッグは?

着物の喪服に羽織るコートは、黒の道行(みちゆき)コートです。
内外問わず着用出来る羽織と違い、道行コートは屋内では脱ぐものなので、注意しましょう。

バッグは黒地で布製のものであれば洋装と同じもので構いません。
葬儀用のバッグに関しては「終活ねっと」の以下の記事で詳しく解説されているので、気になる方はぜひ参考にしてくください。

着物の喪服のお値段

お金

着物のお値段は高いイメージがありますよね?
着物の喪服は、おいくらほどかかるものなのでしょうか。

喪服の着物の相場

目安として、反物から着物を仕立てる場合は、正絹の生地だとおよそ30~50万円ほどが相場です。

仕立て上がりならば10万円前後、また素材によっては着物単体で3万円ほどで購入出来るものもあります。

着物のレンタルもおすすめ

着物の喪服を夏用と冬用を揃えられない場合や、黒紋付きを持っているけれど準備が大変な方には、レンタルをおすすめします。

貸衣装店もしくは葬儀会社において、約2万円前後で着物の喪服一式をレンタルすることが出来ます。
ただし、レンタルの場合でも肌襦袢など、直接肌に付ける下着類は自身で用意しておくと良いでしょう。

着物の喪服まとめ

葬儀

いかがでしたでしょうか。
今回、「終活ねっと」では着物の喪服について以下の項目を軸に解説しました。

  • 喪服とは喪の期間に着る礼服である。

  • 第一礼装は、黒紋付という紋を染め抜いた黒無地の着物である。

  • 紋が入ると格式が高くなり、五つの紋が入った着物が最も格式が高い。

  • 昔の喪服は白かったが、戦後黒い喪服が主流となったと言われている。

  • 紋付きの黒喪服を着用するのは基本的に遺族で、弔問客は喪主や遺族よりも格式が下がったものを着用しなければならず、紋が一つか三つの色無地の喪服に、黒い帯を締めるのが一般的である。

  • 嫁入り道具に着物の喪服が必要かどうかを判断するときは嫁ぎ先の地域や家柄を考慮する。

  • 黒喪服の帯は黒共帯もしくは黒喪帯で、一重太鼓で結ぶ。

  • 着物の喪服は着付けが非常に重要なので、自信のない方は着付けができる親戚や葬儀会社にお願いすると良い。

  • 着物の喪服を着用した際に使う小物の色は、黒喪服の場合は黒で統一し、色喪服の場合は地味な色のものを使用する。

  • 喪服を着る際は、ヘアピンを使ったり、髪を束ねたりして清潔にすっきりさせる。

  • 着物の喪服を着た際のコートは黒の道行コートで、バッグは黒の布製のものを使う。

  • 男性の着物の喪服は染め抜きの5つの紋が入った黒羽二重の羽織と長着に袴をはいた紋付羽織袴が第一礼装である。

  • 着物の喪服の相場は30万~50万円と言われており、レンタルすることもできる。

喪服の着物には、白や色喪服など黒以外もあったのですね。

特に白喪服に込められた意味には、妻の夫に対する想いを感じます。
普段着ない方は敬遠していまう着物ですが、着たらきっと、故人様にも想いは伝わりますよ。

この記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

また、「終活ねっと」ではこの他にも葬儀に関する記事を多数紹介しております。
以下の記事では、葬儀費用の相場や費用を抑えるポイントについて紹介しておりますのでぜひあわせてご覧ください。

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