
家族葬はどんな葬儀場で行う?葬儀の費用や流れ・注意点について解説
最近、家族葬を選ぶ方が増えてきています。家族葬は一般的な葬儀よりも小規模で行われる葬儀ですが、どんな葬儀場で行えばよいのでしょうか?詳しく知らない方も多いかもしれません。今回は家族葬を行う葬儀場の種類や費用など、選ぶ際のポイントを詳しく解説します。
最終更新日: 2020年03月07日
家族葬はどんな葬儀場で行う?

近年、一般的な葬儀よりも小規模で行う家族葬を選ぶ方が増えてきています。
では家族葬を行う葬儀場はどのようなものがあり、何をポイントに選べばよいのでしょうか?
いざ葬儀場を探そうと思っても、選び方がわからない方も多いかと思います。
今回終活ねっとでは、家族葬を行う葬儀場の種類やメリット・デメリット、費用相場などを以下の内容に沿って詳しく解説していきますので、ぜひ最後までお読みください。
家族葬とはどんな葬儀?
家族葬で使う葬儀場の種類とメリットデメリット
家族葬で使う葬儀場を選ぶポイント
家族葬の費用相場
家族葬のメリット・デメリット
家族葬の流れ・注意点
家族葬って具体的にどんな葬儀?

家族葬とは、故人の家族や親族のみで行う小規模の葬儀のことをいいます。
一般的な家族葬の参列者は10~30人程度といわれていますが、はっきりとした定義はなく親しい友人に参列してもらうことも可能です。
一般葬より参列者への対応が少ないため故人との最期をゆっくりと過ごすことができ、近年選ぶ人が増えてきています。
家族葬で使う葬儀場

家族葬で使う葬儀場は基本的には一般葬が行われる葬儀場と変わりありません。
ひとつずつ見ていきましょう。
葬儀場の種類とメリット・デメリット
家族葬を行う葬儀場の種類は、大きく分けて4つあります。
葬儀専用の施設のほか、葬儀専用ではない施設や自宅葬など選択肢は広くあり、それぞれの特徴とメリット・デメリットを十分理解して選びましょう。
公営の葬儀場
公営の葬儀場は、市や区など各自治体が運営している施設で、基本的には故人や喪主の方が住んでいる地域の葬儀場を利用するので、慣れ親しんだ土地で葬儀をあげることができます。
公営の葬儀場のメリットは以下の通りです。
民営の葬儀場より費用を抑えられる
故人もしくは喪主の方が住民登録している地域の葬儀場であれば、
比較的低料金での利用が可能です。火葬場が併設されている
火葬場が併設されているところが多く、マイクロバスなどの手配は不要です。
お年寄りや小さなお子様にも移動の負担がかかりません。葬儀の規模を問わない
公営の葬儀場のほとんどは、葬儀の規模を問いません。家族葬のように小規模
な葬儀をしたいという方も利用可能です。
では次に、デメリットをご説明します。
葬儀の予約が取れないことがある
葬儀場の数が少なく、地域によっては複数の自治体が共同で運営をしているため、
希望の日時の予約が取れないことがある。立地が不便なことが多い
火葬場を併設している葬儀場の場合、最寄り駅から離れた不便な場所にあること
が多いため、あまり利便性は良くない。音響などの利用は制限されることが多い
公共の施設のため基本的なプランのみで、音楽を流すことや会場の装飾は
制限されることが多い。
民営の葬儀場
民営の葬儀場は民間の企業が運営していて、誰でも同じ条件で利用可能です。
民営の葬儀場のメリットは以下の通りです。
利用者のニーズに合うサービスやプランが充実している
少人数で行う家族葬ならではの、自由葬や音楽葬といった新しい形式の葬儀
にも対応できることがある。葬儀場へのアクセスが良い
最寄り駅から近くアクセスしやすいほか、駐車場も完備されていることが多い。
公営の葬儀場より予約が取りやすい
公営の葬儀場よりも数が多く利用の条件がない為、比較的予約が取りやすい。
民営の葬儀場には以下のようなデメリットがあります。
料金が高い
さまざまな面で利便性が良く、利用者の満足度が高い分料金は高くなる場合が多い。
設備の充実度は葬儀場によって差がある
民間の企業が運営している葬儀場は、設備の充実度に差がある。
寺院等が運営する貸会場
寺院の本堂ではなく、葬儀場として貸し出している貸会場での葬儀が可能です。
寺院等が運営する貸会場のメリットは以下の通りです。
格式高い葬儀をあげられる
仏式葬儀をあげるのに適している場所で、格式の高い雰囲気の葬儀をあげられる。
葬儀の規模に柔軟に対応できる
参列する人数に合わせた葬儀場の設営が可能で家族葬のような小規模の葬儀
をしやすい。宗派を選ばない
本堂で葬儀を行う場合は檀家の葬儀中心ですが、貸会場であれば宗派問わず利用
可能なことが多い。
寺院等が運営する貸会場のデメリットは以下の通りです。
利便性が低いことがある
控室等の設備が整っていない場合や、バリアフリーに対応していないことも多いため設備の利便性は低いことがある。
葬儀専用ではない貸会場
公民館やコミュニティセンターなど自治体が運営している施設を借りて葬儀を行うことができます。
このような施設の場合、利用料が安く抑えられることと自宅近所での葬儀が可能になり参列者にとって利便性が良い点がメリットです。
ただし葬儀用として作られていないので内装費や装飾費がかかることがあります。
施設によっては葬儀に使用できないことや、利用時間に制限があるケースも少なくないので確認が必要です。
自宅
自宅葬は、会場費がかからず自由な葬儀形式が出来る点がメリットですが、葬儀スタッフや参列者が多く訪れるため近隣住民の方への配慮が必要です。
自由な葬儀形式が可能な分、自宅に祭壇を作ったり装飾をするので、事前準備や後片付けなどの作業負担が重くなることがあります。
家族葬の葬儀場を選ぶポイント
ここまで葬儀場の種類を見てきましたが、実際に葬儀場を選ぶとなると迷ってしまう方も多いかもしれません。
家族葬の葬儀場を選ぶポイントについて解説していきます。
優先すべきは故人の希望
葬儀場を選ぶ上で最も優先すべきは、故人の希望です。
静かに見送って欲しい方もいれば、豪華な葬儀を望む方もいます。
特に希望がない場合でも生前の性格などを考慮して、故人が喜ぶ場所を選択しましょう。葬儀場の立地・アクセス
住んでいた地域など故人とゆかりの深い場所での葬儀にしたいのか、利便性を重視するかを考えましょう。
遠方の方が多く参列される場合はアクセスの良さを考慮する必要があります。葬儀の形式や費用
小規模の家族葬であっても、予算を多少かけて設備の整った葬儀場を希望すること
もあると思います。
費用も考慮した上で、故人との最期のお別れにふさわしい葬儀場を選びましょう。宗教や宗派
故人の宗教や宗派によって選ぶべき葬儀場や葬儀の形式が変わってくるので、葬儀
場を決める際は必ず確認してください。
家族葬の費用相場・メリット・デメリット

では、家族葬の葬儀費用は具体的にどのくらいかかるのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。
家族葬の費用相場
一般葬の費用相場が200万円前後なのに対し、家族葬の費用相場は100万円前後です。
地域や葬儀場によって差はありますが、平均100万円ほど家族葬の方が安くなります。
葬儀費用の内訳は一般葬と家族葬共通しており、葬儀一式費用・飲食費・寺院費用の大きく3つに分けられます。
家族葬の場合、この中から必ずしも必要ないものを省くことで費用を安く抑えることができるのです。
ここからは、3つの項目ごとに一般葬と家族葬の費用を比較して詳しく解説します。
葬儀一式費用
葬儀費用で最も割合を占めるのが葬儀一式費用です。
一般葬に必要な葬儀一式費用は平均120万円~140万円ですが、葬儀場代や装飾・受付スタッフの人件費などを抑えることができる家族葬は平均80万円~100万円になります。飲食費
家族葬は親族など身内のみで行うため、飲食物を用意しない場合費用を抑えることができます。
通常の葬儀では、通夜振る舞い・精進落とし合わせて30万円ほどかかりますが、家族葬での飲食費の平均は10万円程度です。寺院費用
寺院費用は、読経や戒名の費用で、家族葬の場合でも一般葬と同様に支払う必要があります。
通夜~告別式の読経にかかる費用30万円と戒名にかかる費用10万で総額40万円程度です。
家族葬のメリット
家族葬は一般葬と比較して費用を安く抑えられる点を解説してきましたが、他にもメリットがあります。
故人とのお別れの時間をゆっくり過ごすことができる
身内や親しい人たちのみで行う家族葬では、参列者への対応や気遣い、挨拶などに気を取られることなく落ち着いてゆっくり故人のお見送りができます。
返礼品等の準備も必要ないため精神面・体力面いずれにおいても大きなメリットといえます。希望に合う内容の葬儀が可能
家族葬は一般葬よりも葬儀の自由度が高いので、生前の故人の希望やご遺族の意向に沿った内容で行うことができます。
家族葬のデメリット
こうして見てみると家族葬にはとてもメリットが多いように感じますが、残念ながらデメリットもいくつか存在します。
ここからは、気になる家族葬のデメリットを解説していきます。
費用の負担は大きくなることがある
葬儀費用自体は安く抑えることができますが、家族葬の場合は参列者が少ないため香典の総額も少なくなります。
結果として葬儀費用の実質的負担が大きくなることがあるので注意が必要です。周囲の理解を得られずトラブルになる可能性がある
一般的な葬儀を望む方も少なくないため、周囲から理解を得られず反対されてしまうこともあるかもしれません。
また、招待していない方からなぜ呼んでくれなかったのかといった不満の声があがり、トラブルに繋がる場合があります。葬儀後、弔問客の対応に追われることがある
葬儀後、葬儀にお呼びしなかった方が次々と自宅に弔問に訪れ、対応に追われることがあります。
場合によっては返礼品の用意が必要になります。
家族葬の流れ・注意点

ご危篤になられてから、葬儀を行うまでさまざまな準備や手続きが必要になります。
ここからは、一般的な家族葬の流れをご説明します。
家族葬の流れとは?
家族葬の流れは、ご逝去~お通夜~告別式まで基本的には一般葬と変わりありません。
危篤を告げられたら、まずは連絡すべき方にご危篤の連絡を電話でします。
特に家族葬を行う場合には可能な限り事前に連絡する範囲をリストアップしておき、連絡先の確認をしておきましょう。
誰に参列をお願いするか
家族葬では、参列してもらう範囲に特に決まりはありません。
多くの場合は、家族や親戚など近親者のみで行いますが、故人の希望やご遺族の意向によって生前交友が深かったご友人をお呼びしても良いでしょう。
ただし、参列者を限定することでトラブルにもなりかねませんので慎重に決めていく必要があります。
訃報の連絡について
家族葬では、葬儀にお呼びしない親族や知人・職場関係者の方へのマナーと配慮が重要になってきます。
では、どのようなタイミングで訃報連絡をすればよいのでしょうか?
一般的に、家族葬にお呼びしない方への訃報連絡は、葬儀後にするのがマナーとされています。
故人の希望やご遺族の意向を尊重し、家族葬を行ったということをきちんと伝えることが大切です。
葬儀に参列していただけなかったこと、ご連絡が遅れたことについて謝罪の言葉を添えるようにしましょう。
家族葬を行う葬儀場についてまとめ

いかがでしたか?
今回終活ねっとでは、家族葬を行う葬儀場について以下の内容で解説してきました。
家族葬は家族や親族のみで行う小規模な葬儀のことである。
公営の葬儀場は料金が安いこと、火葬場が併設されていることがメリットである。
デメリットは、立地が悪いことと、予約が取りにくいことである。民営の葬儀場はサービスやプランが充実しているため自由葬や音楽葬など新しい形式の葬儀が可能。
ただし、その分料金が高くなることがある。寺院の貸会場は格式高い葬儀が可能で、葬儀の規模をあまり選ばない。
自宅での葬儀は費用はかからないが、準備や片付け等の作業負担が重くなる。
家族葬は一般葬より100万円程度安くあげられるが、実質負担が大きくなることがある。
家族葬は、故人をご遺族の最期に時間をゆっくり過ごすことができる反面、周囲の方たちの理解が必要である。
家族葬だからこうしなくてはいけない、ということはなく葬儀の流れは一般葬と変わりありません。
ご遺族が故人との最期の時間をゆっくり穏やかに過ごすためにどのような場所でどういった葬儀にしたいか、慎重に検討する必要があります。
終活ねっとでは、他にも家族葬に関する記事を多数掲載しております。
ぜひそちらも参考にしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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