
葬式での香典マナーは?香典の書き方やお金の入れ方、渡し方まで解説
お葬式に参列する場合、香典を持参することが基本となります。香典に関してはマナーがあるので、注意しなければいけません。お葬式での香典のマナーは、どのようになっているのでしょうか。今回の記事では、お葬式での香典マナーをご紹介します。
最終更新日: 2020年03月08日
葬式での香典マナーについて

お葬式に参列する場合、故人への金銭的なお供え物として香典をお渡しします。
香典に関しては様々なマナーがあるので、事前にしっかりと確認をしておかなければけません。
お葬式での香典に関するマナーは、どういった内容になっているのでしょうか。
今回「終活ねっと」では、お葬式での香典のマナーを以下の内容でご紹介していきます。
香典の金額相場は?
香典の書き方は?
香典はどうやって入れるの?
香典を渡す時のマナーは?
お葬式とお通夜の両方に出れない場合はどうするの?
せっかくの香典もマナー違反をしてしまうと、相手の方に不快な思いをさせてしまう恐れがあります。
ぜひ今回の記事を最後まで読んで、マナーを守って香典が用意できるようにしておきましょう。
葬儀の香典の金額相場

香典は故人への金銭的なお供え物なので、現金を入れる必要があります。
そのため、多くの方が香典にいくら入れればいいのか頭を悩ませてしまいます。
この場合、金額相場を理解しておけば特に悩むことなく香典を用意することができます。
ここではお葬式の香典の金額相場をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
金額相場
香典の金額相場は、故人の方と自分の関係性によって変わってきます。
以下に故人との関係性別の金額相場をご紹介します。
故人との関係 | 金額 |
両親 | 3万~10万円 |
兄弟姉妹 | 3万~5万円 |
祖父母 | 1万~5万円 |
伯父・叔母 | 1万~5万円 |
友人・知人 | 5,000~1万円 |
会社の上司 | 5,000~1万円 |
相場に幅がある理由としては、香典の金額を考える際に自分の年齢も考慮するからです。
仕事を始めたばかりで経済的に安定していない20代の方ですと相場は低めになっていますし、逆に経済的に安定している50代以上の方になると相場は高めになっています。
あくまで金額相場は目安なので、無理にならない範囲で香典を包んでも問題はありません。
親しくされていた方に対して多く香典を包むということも可能です。
ただあまり高額な香典を渡すとご遺族の負担となる場合があるので、香典返しを辞退するなどの対処を行いましょう。
不祝儀袋も金額によって異なる
香典の金額相場は、故人との関係性によって決まるとご紹介しました。
香典の金額は、使用される不祝儀袋によっても異なってきます。
香典を包む不祝儀袋には種類がいくつかあり、金額に合わせて種類を選ばなければいけません。
例えば高額な香典を包む不祝儀袋に、少額の香典を包んでしまうとマナー違反になります。
以下に金額ごとに使用する不祝儀袋をご紹介しますので、こちらも覚えておきましょう。
金額 | 袋 |
5,000円 | 水引印刷の 略式袋 |
1〜2万円 | 黒白・双銀 の袋 |
3〜5万円 | 双銀の水引 (10本以上)の袋 |
10万円以上 | 大判の 高級和紙の袋 |
香典の書き方

ここまでは、香典の金額相場についてご紹介をしてきました。
香典を包んだ不祝儀袋には、表書きや名前などを書く必要があります。
香典の書き方に関してもマナーはありますので、注意が必要です。
ここでは香典の書き方についてご紹介をしていきます。
こちらの内容もしっかりと覚えておくようにしましょう。
宗教によって表書きが違う
外袋の表面には、表書きを書くことになります。
表書きは宗教によって書くものが変わってくるので、注意しなければいけません。
以下に各宗教ごとに使用する表書きをご紹介しますので、確認しておきましょう。
仏教
仏教の場合、御香典、御供物料、御霊前といった表書きを使用します。
仏教にはいくつかの宗派があるのですが、浄土真宗の場合は注意が必要です。
浄土真宗の考えでは、故人の方は亡くなってすぐに極楽浄土に成仏をすると考えられています。
そのため、故人の霊にお供えする意味がある御霊前という表書きは使用しません。
浄土真宗の場合は、御仏前という表書きを使用するので覚えておきましょう。
ちなみに他の宗派に関しても、四十九日法要以降は御霊前という表書きではなく、御仏前と表書きをするようになります。
キリスト教
キリスト教の場合は、御花代やお花料といった表書きを使用します。
カトリックの場合は、仏教と同じく御霊前という表書きが使用できます。
プロテスタントの場合は考え方が違うので、御霊前という表書きは使用できないので注意しましょう。
神道
神道では、香典袋に御榊料や御神前といった表書きを一般的に書きます。
御香典や御仏前といった表書きは使用しないので注意が必要です。
ちなみに神道の忌明けとなる五十日祭以降は、御神前という表書きを使用します。
中袋の書き方
一般的に不祝儀袋は外袋と中袋に分かれています。
中袋は香典の金額、名前、住所を書きます。
香典に包んでいる金額は、中袋の表面に書きます。
香典の金額は旧字体を利用して縦書きとすることが一般的です。
香典の金額を書く場合、数字の前に金という文字を付けなければいけません。
圓という旧字体を使用するという特徴もあります。
例えば一万円の香典であれば、金壱萬圓と書くことになります。
不祝儀袋の種類によっては、金額を横書きで書く欄が用意されていることもあります。
横書きとする場合には、旧字体ではなく算用数字を使用してください。
中袋の裏面には、香典を包んだ方の名前と住所を書きましょう。
名前の書き方
外袋の中央下側には、香典を包んだ方の名前を書く必要があります。
名前は必ずフルネームで書くようにしてください。
連名で香典を包んでいる場合、3名までであれば全員の名前を書くことが可能です。
この場合、目上の方から順番に名前を書かなければいけません。
グループの中で最も目上の方が名前を中央に書き、残りの方は左へ順に名前を書きましょう。
夫婦で香典を包む場合、基本的には夫の名前のみを書きます。
夫婦連名で名前を書くと、別居や離婚していることを表してしまうからです。
連名の人数が大人数になる場合には、全員の名前を書くのではなく一同などを使用してグループ名で書くようにしてください。
香典の包み方・入れ方

ここまでは、香典の書き方についてご紹介をしてきました。
香典は包み方やお札の入れ方に関してもマナーが決まっています。
こちらのマナーも守れていないと、大変失礼な行為となってしまいます。
ここでは香典の包み方と入れ方をご紹介しますので、香典を用意する際には思い出すようにしてください。
香典の包み方
香典の包み方は、どのようになっているのでしょうか。
中袋が付属している不祝儀袋の場合、お札は中袋に入れます。
中袋は封筒のようになっているので、そこへお札を入れるだけで問題ありません。
外袋に関しては最初から折り込まれていますので、先ほどお札をいれた中袋を入れるだけで問題はありません。
付属している水引きは外さないように注意しておきましょう。
香典を持参する場合、袱紗と呼ばれる布に包んでおくことがマナーとなっています。
袱紗には弔辞用と慶事用があるので、注意しておきましょう。
袱紗で香典を包む方法は以下のようになります。
袱紗をひし形に置く。
香典を中央やや右側に表書きが見えるように置く。
袱紗の角を右、下、上、左の順番に折り曲げる。
上記の包み方は、爪付き袱紗の場合となります。
金封袱紗の場合は袋状となっているので、香典を袋部分に入れるだけで完了となります。
弔辞では左開きとすることがマナーですので、袱紗に包む際には意識しておきましょう。
香典の入れ方
香典にお札を入れる際にもマナーが決まっています。
以下に香典にお札を入れる際のマナーをご紹介しますので、こちらも確認しておきましょう。
お札の向きは統一する
お札には表面と裏面が存在しています。
お札の人物が描かれている面を表、描かれていない面を裏面としています。
香典にお札を入れる場合、お札の表面が裏を向くようにして入れます。
また肖像画が香典の下側に来るようにお札を入れる必要もあります。
お札の向きがバラバラになっていると大変失礼ですので、お札の向きがすべて統一して香典に入れるようにしてください。
新札は使わない
香典には、新札を使用してはいけないというマナーがあります。
新札を包んでいると、故人が亡くなることを予想して香典をあらかじめ用意していたと思われるからです。
基本的にはキレイな旧札を香典には入れるようにしてください。
新札しか用意できなかった場合には、一度折り曲げて折り目をつけることで香典に使用することができます。
折り目を複数つけてしまうとお札がボロボロになり使用できなくなるので、一度だけ折り曲げるようにしてください。
偶数のつく数字は避ける
香典にお札を入れる場合、偶数のつく枚数にすることの避けなければいけません。
偶数というのは割り切れる数字なので、縁が切れるなどの意味となってしまいマナー違反となります。
お札を香典に入れる前に、偶数の枚数になっていないか確認をするようにしておきましょう。
特に連名で香典を包む場合、一人一人が意識していても合計すると偶数になることがあるので注意してください。
香典の渡し方

ここまでは、香典の用意の仕方についてご紹介をしてきました。
実際に香典を相手の方に渡す場合、タイミングや渡し方はどのようになっているのでしょうか。
お葬式で香典を渡す場合、受付をするタイミングでお渡しすることになります。
受付で自分の順番になるまでは袱紗に香典は包んでおき、渡すタイミングで袱紗から取り出しましょう。
袱紗に包んだまま渡すと大変失礼ですので、必ず香典は取り出すようにしてください。
香典を渡す時は、無言で渡すとマナー違反となります。
必ず相手の方にお悔やみの言葉を述べてから、香典をお渡ししましょう。
お悔やみの言葉は長時間話すのではなく、端的にお伝えするようにしてください。
お葬式・お通夜に行けない場合の香典は?

香典は、基本的にお葬式やお通夜の受付でお渡しをするものです。
もしお葬式やお通夜に参列できなかった場合、香典はどうやってお渡しするといいのでしょうか。
お葬式とお通夜に参列できない場合には、後日香典を郵送することができます。
もし香典を郵送するのであれば、香典と合わせてお詫びのお手紙も送るようにするといいでしょう。
香典は現金ですので、郵送する場合は現金書留を使用しなければいけませんので注意しましょう。
香典を郵送する場合、香典返しの段取りなどもあるのでなるべく早めに送る必要があります。
お葬式やお通夜に参列できないことが分かったら、できる限り早く郵送しておきましょう。
葬式での香典マナーのまとめ

今回「終活ねっと」では、お葬式での香典のマナーをご紹介してきました。
以下に今回の記事の内容をまとめていきます。
香典の金額相場は故人との関係性によって変わる。
金額に合わせて不祝儀袋の種類を変える必要があるので注意する。外袋には宗教に合わせた表書きと、香典を包んだ方の名前をフルネームで書く。
中袋には旧字体を使用して香典に包んでいる金額と、香典を包んだ方の名前と住所を書く。お札を入れる場合、お札の表面が裏側に向くように、また肖像画が香典の下側に来るようにお札を入れる。
新札や偶数の枚数のお札を入れるとマナー違反となるので注意する。香典はお葬式の受付で渡すことになる。
渡すタイミングで袱紗から香典を取り出して、相手の方に渡すようにする。
香典を渡す際には、お悔やみの言葉を述べる必要がある。お葬式やお通夜に参列できない場合には、香典を郵送することができる。
香典だけでなくお詫びの手紙の合わせて送るようにしておく。
香典を郵送する場合は、現金書留を使用する。
お葬式での香典のマナーをお分かりいただけましたでしょうか。
今回ご紹介した通り、お葬式で渡す香典には様々なマナーが存在しています。
また地域によって独自のマナー設けられていることもあるので、注意しなければいけません。
香典を用意する際には、事前にマナーを確認して正しく用意できるようにしておきましょう。
また香典を渡す時にもマナーはあるので、お葬式に参列する前に再度確認しておきましょう。
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