
喪中はがきをもらった時の返事は?|上司・親戚・友達・文例
誰もが一度は喪中はがきを受け取ったことがあると思います。喪中の方に対して年賀状を出すのは控えようと思いますが、そもそも返事は出すものなのでしょうか。今回の「終活ねっと」では、喪中はがきをもらった時の返事について紹介していきます。
最終更新日: 2020年12月16日
喪中はがきの返事は必要?

年末になると、喪中はがきが届くことがあると思います。
しかし年賀状で返事を送るわけにはいかないし、受け取ったらどのような対応をするべきなのか疑問に思われる方も少なくありません。
そこで今回の「終活ねっと」では、喪中はがきの返事について詳しく紹介していきます。
喪中はがきについて
喪中はがきへの返事の仕方について
喪中はがきに返事をするときに気を付けること
喪中はがきはどの範囲まで送るべきか

「終活ねっと」運営スタッフ
今回「終活ねっと」では以上の項目にそって順にご紹介していきます。
喪中はがきを送る側についても説明していきますので、最後までお読みください。
喪中はがきとは?

喪中はがきとは、端的にいうと年賀状の代わりになる挨拶状です。
どちらのはがきも挨拶状という同じ役割ですが、年賀状は新年を祝うという特徴があります。
しかし年内に近親者に不幸があった際にはそのような気持ちにはなれません。
そのようなとき、年賀状より一足早い12月に新年の挨拶は控えることをお知らせするのが喪中はがきです。
このように使われることから喪中はがきは年賀欠礼状ともいいます。
喪中ハガキへの返事の仕方

喪中はがきを受け取ったら、必ず返事をするということはありません。
返事をするべきかしないべきかはご自身と相手の方とのご関係によります。
しかし返事をするとした場合、さまざまな返事の仕方や注意点があります。
以下ではそのような喪中はがきへの返事の仕方や注意点についてご紹介します。
寒中見舞い
喪中はがきへ返事をする一般的な手段として挙げられるのは、寒中見舞いです。
寒中見舞いは、松の内が明けてから立春までの1月8日~2月3日という寒い時期に送る挨拶状のことを指します。
また、喪中の際に新年を祝う年賀状を送ることはマナー違反とされています。
そのため、寒中見舞いは年賀状の代用としても使われています。
寒中見舞いに書く内容については、寒さゆえの相手を気遣う言葉・喪中はがきを受け取ってから少し時間が経っていること・お悔やみや励ましの言葉を踏まえると良いでしょう。
以上のことを踏まえると以下のような例文になります。
寒さ厳しい折いかがお過ごしでしょうか
このたびはご丁寧なご挨拶を頂いておきながらご挨拶が遅れ申し訳ありません
暖冬とはいわれていますがまだしばらく厳しい寒さが続くようです
風邪など召されませぬよう無理をせずお心を強くお持ちになってお過ごしください
〇〇年〇月
喪中見舞い
喪中見舞いとは喪中の方に自分の追悼の気持ちを伝えるために、お悔やみ状などとともに送る香典や品物のことを指します。
しかし、手紙と品物の両方を送ると決まっているわけではなく、はがきだけ送る方もいらっしゃいます。
そもそも喪中見舞いの歴史は浅く、聞いたことがない方もいらっしゃると思います。
このため、はがきを送ってくれた相手に対して手紙だけなく、品物も送りたい場合に有効な手段といえます。
また送る時期に決まりはないので、あまり時間を置くことなくお悔やみを伝えることができる手段でもあるともいえます。
喪中見舞いは、なるべく早くお悔やみの気持ちを伝えたい方にも最適です。
喪中見舞いに書く内容については、おおむね寒中見舞いと同様になります。
「訃報を知らなかったらお詫びの言葉」「お悔やみや励ましの言葉」を踏まえると良いでしょう。
以上のことを踏まえると以下のような例文になります。
おはがきを拝見してはじめて○○様のご逝去を知りました
お悔やみも申し上げず失礼いたしました
遅ればせながら心よりご冥福をお祈り申し上げます
寒さ厳しき折どうぞお身体を大切に新年をお迎えください
〇〇年〇月
喪中見舞いと一緒に送る品物については、お返しをしなくても良い程度の金額のものを選ぶのが一般的です。
具体的には3,000~5,000円程度のものになります。
よく選ばれる品物については線香やろうそくです。
相手の方に負担にならないものを選ぶと良いでしょう。
年始状
寒中見舞いや喪中見舞いは、挨拶状ではなく、お見舞いの気持ちをお伝えするのが趣旨となっています。
一方、年始状とは、お祝いの言葉を控えることを基本とした年始の挨拶状です。
こちらは2011年の東日本大震災を受けて、消息を伝えあいたい、人とのつながりを大切にしていきたいという思いからつくられました。
そのため、年賀状と同様に新年の挨拶状ではありますが、年賀状からお祝いの言葉を控えたものになっています。
書く内容については、年賀状と同様に新年の挨拶となります。
なので、お祝いの言葉を使わない・先方を気遣う気持ちを伝えるということを踏まえると良いでしょう。
以上のことを踏まえると以下のような例文になります。
故人のご冥福を心よりお祈り申し上げると共に
新年が穏やかな年でありますよう心からお祈り申し上げます
本年もどうぞよろしくお願いいたします
〇〇年〇月
何も返事をしない
喪中はがきへの返事は一般的な知人の場合は返事をしないことが一般的です。
喪中はがきが送るということは、近親者に不幸があったということです。
何かの集まりの一員であったり、同じ職場であっただけといった程度のご関係の方が積極的に関わる時期ではないでしょう。
逆に特に仲の良い友達であれば、近親者に不幸があったのに何も連絡をしないのは違和感があります。
この場合はご紹介した要領で返事をすることが良いでしょう。
香典やお歳暮といった贈り物は必要?
まず香典については、喪中はがきを頂いたことに対して贈る必要はないでしょう。
喪中はがきの趣旨は、亡くなったことをお知らせするものではなく、あくまでも年賀状に代わる挨拶状です。
香典はご存じのとおり、仏式等の葬儀で霊前等に供える金品をいいます。
つまり、訃報の連絡を受けた場合は、葬儀に参列し香典を供えることになりますが、喪中はがきと葬儀は関係ありません。
しかし喪中はがきで亡くなったことを知ったのであれば、香典を送ろうと考える方も少なくありません。
このようなとき、お相手の方に何か贈り物をするなら、喪中見舞いを利用すると良いでしょう。
次にお歳暮についてですが、こちらは送っても問題ありません。
お歳暮の趣旨は感謝やお礼の意味を持つ贈り物なので、喪中とは関係ありません。
ただし、送る際には注意点があります。
お歳暮に付ける「のし」と「紅白の水引」は、ご存じのとおりお祝いの気持ちを意味するものです。
喪中にはふさわしくないので、のしに無地の奉書紙か白い短冊を使うことになります。
お店の方に伝えて、適切に対応してもらうと良いでしょう。
メールでの返事はどうする?
メールで返事をすることは避けた方が良いでしょう。
ただし、メールで喪中はがきの挨拶状を受けた場合は問題ありません。
基本的には、相手の方の送付要領に合わせると良いでしょう。
喪中はがきに返事をする場合の注意点

これまでに、喪中はがきに対する返事の仕方について、いくつかの要領をご紹介してきました。
ここでは、それぞれの返事の仕方について、返事をする時期と書き方をご紹介します。
返事の時期を確認する
寒中見舞いを出す時期については、松の内が明けてから立春までとされています。
具体的には、1月8日~2月3日までとなりますが、お正月のお祝いムードが落ち着いたころが望ましいといえます。
これらを踏まえると、1月中旬から末ごろにはがきを投函するのが良いでしょう。喪中見舞いは送る時期には特に決まりはありませんが、喪中はがきを受け取ってからすぐ送ることがマナーです。
年始状を送る時期については、年賀状と同様に元日に届くように出しましょう。
メールで送る時期についても特に決まりはありませんが、喪中のメールを受け取ってからすぐ送ると良いでしょう。
適切な言葉を使って返事を書く
喪中の方の対しては、一般的に使ってはいけない忌み言葉といわれる言葉があります。
具体的には、お祝いに関わる言葉・死を連想する言葉・繰り返すような言葉が該当します。
それぞれについて、適切な言葉の一例をご紹介しますので参考にしてください。
お祝いに関わる言葉については、「賀正」や「謹賀」が挙げられます。
この場合、「年始」や「年頭」を使用にしましょう。
また、「結婚」や「出産」などのお祝いごとを同じはがきに述べることはできません。
そのような内容を述べることは避けましょう。死を連想する言葉については、「去る」「事切れる」「病む」などが挙げられます。
「永眠」「ご逝去」「療養中」などを使用しましょう。繰り返すような言葉については、「重ね重ね」「何度も」「さらに」「もう一度」などが挙げられます。
「よく」「いつも」「十分に」などを使用しましょう。
以下の「終活ねっと」の記事では喪中はがきの返信するお悔やみの言葉について紹介していますので、よろしければこちらもお読みください。
喪中はがきはどの範囲まで?

喪中はがきは、年賀状の代わりになる挨拶状なので、送る範囲はおおむね年賀状と同様になります。
しかし近い親戚や友人、会社の上司については送るべきなのでしょうか。
ここではそれぞれの場合について、送るべきかどうかをご紹介します。
喪中でも年賀状をもらい時の対処法については、こちらの「終活ねっと」の記事でより詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
二親等までの親戚には送る
近い親戚であっても、喪中はがきは送ることが一般的です。
ただし亡くなった方とのご関係がご自身より近い方がいる場合、その方には出さない傾向にあります。
具体的にはご自身が喪主ではない場合、喪主の方に対しては出さないということです。
また最近では身内であればご自身と同様の理由で喪中なので、身内にも出す必要はないと判断される方も増えています。
このような場合において、ご挨拶は継続したいというのであれば、年始状や寒中見舞いを利用すると良いでしょう。
友達・友人に送る?
ご友人の方には喪中はがきを送りましょう。
毎年、年賀状のやり取りをしている方にはもちろんのこと、年賀状のやり取りをしていなくても葬儀に参列していただいたら送るようにしましょう。
しかしご友人の中でもしばらく連絡をとっていない方や、知り合って間もない方などいらっしゃると思います。
このような場合は喪中はがきではなく、普段のとおり年賀状で問題ありません。
会社の上司に送る?
会社の上司についても喪中はがきを送るようにしましょう。
ご自身の身内の方が亡くなったとき、お休みや弔電をいただいている方もいると思います。
ただし、ご自身の立場からずっと上の立場にいる上司に対しては控えても良いでしょう。
また、亡くなったことを知らせていなければ、普段のとおり年賀状でも問題ありません。
さらに、年賀状のやり取りがないご関係であれば控えても良いでしょう。
このように会社の規模やご自身の会社での立場によって、どれくらい上の上司にまで出すのかは違ってきます。
普段のご自身と会社とのご関係を踏まえて判断すると良いでしょう。
喪中はがきの返事についてまとめ

いかがでしたか?
今回「終活ねっと」では、喪中はがきの返事について詳しく紹介してきました。
最後に今回ご紹介した内容を以下にまとめています。
喪中はがきとは、端的にいうと年賀状の代わりになる挨拶状のこと。
喪中はがきへの返事の仕方については、寒中見舞い、喪中見舞い、年始状がある。
喪中はがきを送る範囲については、おおむね年賀状と同様の範囲で良い。
親戚・友人・会社の上司のそれぞれについて、普段のご関係を踏まえて判断する。
以上、喪中はがきそのものについてや返事についてまとめてみました。
喪中はがきは誰もが一度は頂いた経験があると思います。
しかし最近では、喪中はがきで初めて亡くなったことを知ることも少なくありません。
このように喪中はがきが突然届いた場合、どのように対応して良いか迷うのは当然のことです。
そもそも喪中はがきに対して返事をするものなのかさえ考えてしまいます。
「終活ねっと」では、他にも喪中に関して詳しく解説した記事を多数掲載しています。
ぜひそちらもご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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