
葬儀の靴マナーとは?素材やデザインなど男性・女性別に選び方を解説
葬儀に参列する際の靴として、皆さんはどのような靴を思い浮かべますか。ほとんどの方が黒い靴が正しいマナーであると思うのではないでしょうか。しかし黒であれば良いという訳ではありません。葬儀にふさわしい男性と女性それぞれの正しい靴マナーをご紹介いたします。
最終更新日: 2020年12月02日
葬儀の靴マナーとは?

葬儀に参列する場合には喪服を着用するということは、ほとんどの方が知っている基本的なマナーです。
葬儀には服装だけではなく履いていく靴にもマナーがあります。
洋服や持ち物は正しいマナーを守れていたとしても、足元だけがマナー違反になっていては台無しです。
服装や持ち物をきちんとしていれば靴までは見られていないと油断しがちです。
しかし「お洒落は足元から」という言葉があるくらいですから意外と足元は見られているものです。
葬儀にふさわしい靴とはどのようなタイプの靴を指すのでしょうか?
今回「終活ねっと」では、基本的な葬儀の靴マナーと男女別の靴マナーについて以下のように詳しく解説していきます。
葬儀に参列する場合の基本的な靴マナー
葬儀での男性の靴マナー
葬儀での女性の靴マナー
子供にはどのような靴を履かせればいいの?
葬儀での服装マナー
葬儀においての基本的な靴のマナーと、男性と女性それぞれの靴のマナーについて解説いたします。
またその他に、靴だけではなく足元に関する注意すべき点もあわせて解説いたします。
時代の流れとともに正しいマナーが少しずつ薄れつつありますが、日頃からきちんとしたマナーを身に着けておくことでいざという時に慌てずに済みます。
どうぞ、最後までお読みになり参考になさってください。
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葬儀の際の基本的な靴マナーとは?

葬儀という突然訪れてしまう悲しみの場ではありますが、足元まで礼儀正しくきちんと身なりを整えて故人にお別れを告げに行くことが大切なことでもあります。
悲しみの場ですので、華やかさを感じない地味で控えめな靴が葬儀にふさわしい靴と言えます。
ただし、色が地味であればよいという訳ではありません。
靴のデザインや使われている素材にも注意が必要です。
色は男女ともに黒
葬儀の基本的な靴マナーは、性別に関係なく男性も女性も黒色の靴を履くことが正しいマナーです。
フォーマルシーンやビジネスシーンで使用するシンプルな黒色の靴が一般的です。
葬儀に参列するだけでしたら靴を脱ぐ機会はあまりありませんが、場合によっては靴を脱ぐ場面に遭遇することもあります。
そのような場合にカラフルな色や派手なデザインの中敷きが見えてしまうことも考えられます。
中敷きも黒やグレー、ベージュなど目立たない色を選ぶことも意識して下さい。
見えないところでも、万が一の時のために手を抜かないようにしましょう。
素材は何を選べばいい?
何でも良いので黒色の靴を履いておけば良いという訳ではありません。
履いていく靴に使われている素材にも注意は必要です。
葬儀にふさわしい素材は、本革、合成皮革、布製の靴が一般的とされています。
これらの素材が扱われている靴を選択するようにしましょう。
葬儀の靴として避けた方がいい素材としては、動物の革を使った靴です。
そのような革は、殺生をイメージしてしまいますのでふさわしくないと昔から考えられています。
ただし、本革製のフォーマルシューズは一般的であるため最近ではマナー違反と取られないことが多いです。
子羊や子牛を使ったスエードやクロコダイル素材の靴などは、特に殺生のイメージが強くありますので避けましょう。
その他にエナメルやベロアなどの華やかで光沢感のある靴は、おしゃれをする必要のない葬儀にはふさわしくありません。
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葬儀での男性の靴マナーとは?

葬儀の靴といえば黒色の靴を選ぶことが基本的なマナーです。
葬儀に参列する場合にふさわしい男性の靴は、黒色のビジネスシューズが一般的だと考えられます。
ただしビジネスシューズであってもデザインや靴の形状には、いくつかの種類があります。
自分では気が付いていないうちに、実は葬儀の靴としてマナー違反になってしまっていることもあります。
どのようなデザインや形状の靴が、葬儀での男性の靴としてふさわしいのかを見ていきましょう。
つま先はストレートチップがふさわしい
葬儀に参列する場合に選ぶ靴として、靴のつま先の形には注意が必要です。
黒色でデザインがシンプルな靴であったとしても、つま先のデザインによって葬儀ではマナー違反の靴になってしまいます。
最もふさわしいつま先のデザインとしては、つま先に1本線が入ったストレートチップが挙げられます。
また、つま先に線が入っていないプレーントゥも男性の葬儀用の靴としてふさわしい靴になります。
ストレートチップとプレーントゥの靴は両方ともに、ビジネスシューズとして一般的なデザインです。
どちらかを1足持っていると、どのような場面でも使えますので重宝します。
内羽根式がベスト
葬儀に参列する場合に男性が選ぶ靴として、内羽根式の靴がベストとされています。
内羽根式とは、羽根のような形をしている靴紐を結ぶ部分と甲の部分が一体化しており靴紐をほどいても羽根があまり開かないタイプの靴を指します。
ビジネスシューズであっても、外羽根式は動きやすさ重視のカジュアルなイメージが強い靴なので葬儀用の靴としてはふさわしくありません。
こんなデザインには注意
つま先のデザインや靴に使われている素材の他にも葬儀では避けた方が良いデザインの靴があります。
ビットシューズ
甲の辺りなどに金具が付いたタイプの靴は、ファッション性が高く見た目にも華やかなイメージがありますので避けましょう。
スリッポン
紐が付いていないタイプの靴は、革製の靴であったとしてもカジュアルシューズとして分類される靴ですので葬儀にはふさわしくありません。
ローファー
スリッポンと同じく紐が付いていないタイプの靴は、革製の靴であったとしてもカジュアルシューズとして分類される靴ですので葬儀にはふさわしくありません。
靴下は?
靴下は服装や靴と同じように黒色の靴下を履くことが正しいマナーとなります。
グレーや紺などのダークカラーであってもマナー違反になります。
黒色の靴下であっても光沢感があったり、模様が入っている靴下を履くことは避けましょう。
また、スニーカーソックスや短い丈の靴下はカジュアルなイメージになってしまいますので葬儀には不向きです。
座った時に素肌が見えてしまう丈の靴下は避けてください。
紐や汚れにも注意
意外と知られていないかもしれませんが、葬儀のマナーとして靴紐の結び方にも正しいマナーがあります。
スニーカーの紐のように穴に交互に紐を通す結び方は、葬儀にふさわしくありません。
片方の紐を順番に穴に通していくシングル結びが、葬儀の際にふさわしい結び方と言われています。
また光沢感のある靴はマナー違反であるという考えから、靴をぴかぴかに磨いたらマナー違反ではと思ってしまう方もいるかもしれません。
エナメルなどの光沢感はマナー違反になってしまいますが、きれいに磨いた革靴は決してマナー違反にはなりません。
汚れたままの靴で参列する方が失礼になってしまいます。
葬儀での女性の靴マナーとは?

葬儀での女性の靴マナーは、男性と同じように黒色の靴を選ぶことが基本的なマナーです。
ただし男性と同じように、黒色の靴であれば何でも良いという訳ではありません。
男性の靴に比べると女性の靴は、よりたくさんのデザインやテイストの靴がありますので特に注意が必要です。
正しいマナーを知らずに靴を選んでしまうと、場違いで礼儀知らずな人と思われてしまうかもしれません。
人の目を気にしておしゃれを意識してしまうこともあるかもしれませんが、葬儀におしゃれは不要です。
葬儀の服装である喪服と同じように悲しみの場にふさわしい、華やかさを感じることのない地味でシンプルなパンプスを選びましょう。
基本のデザインはプレーントゥ
葬儀での女性の靴としてつま先のデザインにも目を向けて靴選びをしましょう。
肌の露出を控えなければいけない葬儀では、つま先が開いたデザインのオープントゥはマナー違反の靴に入ります。
葬儀の女性の靴として基本のデザインは、つま先に装飾品や模様が全く入っていないプレーントゥです。
ただし装飾品や模様が全く入っていないプレーントゥであっても、つま先が尖ったデザインのパンプスは激しいイメージやカジュアル傾向が強くなってしまうので避けましょう。
ラウンドトゥやアーモンドトゥなどつま先に丸みのあるデザインが葬儀にはおすすめです。
ヒールの高さは?
パンプスのヒールにはふさわしい高さがあります。
一般的にはヒールの高さは3㎝から5㎝がフォーマルシーンにふさわしいパンプスとされています。
それよりも高いヒールは華やかさを感じてしまいます。
また低すぎるヒールはカジュアルな印象となってしまいフォーマルシーンには不釣り合いです。
その為、ローファーは葬儀にはマナー違反の靴として分類されます。
ただしご高齢の方や足元に不安を抱えている方は、安全を重視して歩きやすい靴を履いていてもマナー違反にはなりません。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ストラップはNG?
葬儀の靴として全ての基準をクリアしていてもストラップが付いているとマナー違反ではないのかと迷ってしまいますが、ストラップの種類によっては葬儀でもマナー違反ではありません。
ストラップ部分が黒色でパンプスと同素材で作られており、金具部分がシルバーなどシンプルなデザインであれば問題ありません。
その反対に、ストラップがパールやリボンなど華やかな作りになっていたり金具がゴールドであるとマナー違反の靴になります。
ストラップが付いていることで安定感があり歩きやすいので、日頃ヒールのある靴を履き慣れていない人にはおすすめのデザインです。
こんなデザインに注意
葬儀に履く靴として絶対と言っていいほど避けるべき素材やデザインの靴があります。
絶対にNGな靴を知っておくと靴選びに迷わずに済みます。
葬儀の靴はツヤ感のないポリエステル生地なのど布製や合成皮革、本革などが素材として一般的です。
葬儀にはおしゃれで華やかさを感じる靴は不向きです。
以下が葬儀においては避けるべき靴のデザインです。
光沢感のあるエナメル素材の靴
殺生をイメージするスエードや爬虫類の革製の靴
装飾品のついた靴
ヒールが太すぎる靴
厚底の靴
ストッキングは?
葬儀の際は黒いストッキングを履くことが正しいマナーです。
たまに肌色のストッキングを履いている人を見かけることがありますが、マナー違反になります。
また、一部の地域を除いて冬に黒いタイツを履くこともマナー違反になります。
肌の色が透けて見える30デニールほどの黒いストッキングが一番ふさわしい種類のストッキングです。
女性はヒールの音に注意
女性の足元のマナーとしてパンプスのヒールの音にも注意が必要です。
葬儀が執り行われる斎場などの床は、大理石など固い床材を使われていることが多いです。
普段は気にならなくても静かで厳かな雰囲気の中で、意外とヒールの音が鳴り響いていることで恥ずかしさを感じることもあります。
自分の足のサイズに靴が合っていないと、かかとがパカパカと脱げて音が出ることもあります。
中敷きやサイズ調整のパットを使用することでフィットさせることができます。
また、ヒールの先のゴムがすり減っていると固い床を歩くとカツカツと音が出ます。
ヒールのすり減りをチェックする習慣をつけておきましょう。
葬儀の際の子供の靴は?

葬儀の際の子供の靴は、大人の靴ほどかしこまった決まりはありません。
けれどもあまりにも常識から外れている靴を選んでしまうと、礼儀のない親と思われてしまいます。
また子供の頃から、その場にふさわしい正しいマナーを教えておくことで子供が大人になった時に恥をかかずに済みます。
葬儀の子供の靴は、基本的には落ち着きのあるカラーで清潔感がありシンプルなデザインの靴であれば問題ありません。
ローファーがベスト
葬儀の際の子供の靴は、黒いローファーがベストとされています。
大人が葬儀でローファーを履くことはマナー違反になりますが、子供の場合はローファーは礼装になります。
学校指定のローファーがある場合は、それを履くと良いでしょう。
スニーカーや運動靴でも可
葬儀の際の子供の靴は、スニーカーや運動靴であっても問題ありません。
ただし、あまりにも派手なカラーやデザインのスニーカーや運動靴は避けましょう。
白や黒、紺やグレーなどあくまでも地味で落ち着いたカラーのスニーカーに限ります。
ほこりや泥汚れなどが付いていないきれいな状態のスニーカーで葬儀に参列しましょう。
子供の靴で避けるべきもの
許容範囲の広い葬儀の際の子供の靴ですが、常識に外れ過ぎた靴はさすがにマナー違反となります。
小さいお子さんに多いですが音が鳴る靴やかかとが光る靴を履いている姿を見かけることがあります。
その他に、靴のかかと部分にローラーがついたタイプの靴も避けるべき靴です。
どんなに子供が気に入っていても葬儀の際は避けましょう。
また大人と同様にブーツやサンダル、光沢感のある靴は子供であっても避けるべき靴です。
葬儀での服装マナー

葬儀の際にふさわしい履いていくべき靴はおわかりいただけたと思います。
あわせて、葬儀での服装マナーも簡単ではありますが解説させていただきます。
男性
男性の葬儀での服装は、ブラックスーツが一般的な服装です。
白無地のワイシャツを着用し光沢感のない黒無地のネクタイを締めます。
ジャケットはダブルでもシングルでもどちらでも良いです。
夏場はジャケットを脱がなければ、半そでのワイシャツを着用しても問題ありません。
女性
女性の葬儀での服装は、ワンピースやアンサンブルが一般的な服装です。
光沢感のない黒無地のワンピースに黒無地のジャケットを羽織った服装が最も一般的な服装となります。
肌の露出は可能な限り避けることがマナーですので、スカートの丈は正座した時に膝がでない丈であることに注意が必要です。
夏場であっても半そでのワンピースだけでの参列はNGです。
ただし、五分袖や七分袖のワンピースですとマナー違反になりません。
また、葬儀での服装についてより詳しく理解したい方はこちらの記事をお読みください。
葬儀の靴マナーまとめ

いかがでしたか?
今回「終活ねっと」では、葬儀の靴マナーについて男性と女性にふさわしい靴について解説してまいりました。
今回の記事をまとめてみますと以下のようになります。
男性も女性も葬儀には黒色でシンプルなデザインの靴がふさわしい。
クロコダイルやスエード素材の靴は殺生をイメージしてしまうためマナー違反となる。
葬儀にふさわしい素材は、本革、合成皮革、布製の靴が一般的である。
男性はストレートチップで内羽根式のビジネスシューズがベストである。
女性はプレーントゥでヒールが3㎝から5㎝のパンプスがベストである。
靴紐や靴が汚れていないかチェックすることも大切。
子供の靴はローファーがベストですが、華やかすぎなければスニーカーや運動靴でもマナー違反にならない。
葬儀に参列する場合は喪服と黒色の靴を着用することが基本マナーである。
葬儀に参列する場合は、服装や持ち物だけではなく履いていく靴選びにも注意が必要です。
どのような靴がマナー違反なのかを知っておくことで靴を選ぶ際に悩むこともありません。
注意点に気を付けてシンプルなデザインの黒い色の靴を1足だけでも準備しておくと、突然の悲しみの知らせにも慌てずに対応できます。
ご自分の靴だけではなくご家族の靴を準備する際の参考にもなさってください。
「終活ねっと」では、葬儀のあらゆる悩みや法事や法要に関する記事などを多数掲載しております。
あわせてご参考になさってください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
葬儀でのマナーについてより詳しく知りたいという方はこちらの記事もあわせてお読みください。
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