無縁仏は直葬になる?迎骨・送骨・預骨サービスについても解説します

無縁仏は直葬になる?迎骨・送骨・預骨サービスについても解説します

少子高齢化が進んでいる日本では、孤独死・無縁仏の増加が問題になっています。無縁仏は直葬されるという印象がありますが、実際のところはどうなのでしょうか?今回は、無縁仏は直葬されるのかどうかや、近年注目を集めている新しい供養方法などについても解説します。

2019-11-26

無縁仏の直葬について

葬儀

現在の日本は、かつてない少子高齢化社会だと言われており、世代間の人々のつながりが弱まっている社会だといえます。
また、それに伴って、無縁仏の増加が問題になっています。

無縁仏というのは、孤独死して供養してくれる人もいないご遺体のことを指すのですが、その際も誰かが火葬や埋葬をしなければなりません。
一般的に、そのような無縁仏は簡易的に直葬されるという印象がありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
 
そこで今回、終活ねっとでは無縁仏の直葬について、近年注目を集めている新しい供養方法などと共に解説します。

  • そもそも無縁仏って何?

  • 無縁仏は直葬されるの?

  • 無縁仏の火葬・埋葬の費用は誰が負担するの?

  • 無縁仏の遺骨はどこで供養されるの?

  • 最近よく聞く迎骨・送骨・預骨サービスって何?

  • 無縁仏になることを避けるにはどうすればいい?

以上の項目について解説します。
無縁仏の供養方法について知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

「終活ねっとのお葬式」では、状況やご要望に合わせて選べる豊富なセットプランをご用意しております。
葬儀・お葬式についてわからないことがある方は、お気軽にご相談ください。

葬儀にかかる費用についてわからないことがある方は、「葬儀費用の相場はいくら?内訳や料金を安くする方法、注意点まで解説」をご覧ください。

直葬とはどういったものかを詳しく知りたい方はこちらをご覧ください

無縁仏について

困った人々

まず、無縁仏という言葉には、2つの意味があります。
一般的に無縁仏という言葉は、供養してくれる人がいなくなったお墓(無縁墓)のことを指すのですが、近年は孤独死した身寄りのない遺体を無縁仏と呼ぶことがあります。

近年、無縁仏の増加が社会問題となっており、メディアでも盛んに無縁仏の問題が取り上げられるようになりました。
無縁仏の増加には以下のような理由があります。

  • 少子高齢化・生涯未婚率の増加

    少子高齢化や生涯未婚率の増加によって独居高齢者が増えている。
    お墓を継承する人がおらず、自身が亡くなった際に供養してくれる人もいない。

  • 核家族化

    核家族化によって実家を離れて暮らす人が多く、地理的にお墓を継承することが難しい。

  • 親族間の交流の減少

    親族間の交流が以前よりも減っており、お墓を親族で協力して守っていくという意識が薄くなっている。
    また普段から交流がないため、親族が亡くなっても遺体を引き取ってくれないことがある。

上記の理由により、日本では今後も無縁仏が増加していくと予測されています。
今回は、主に孤独死して引き取り手のない遺体という意味の無縁仏について解説していきます。

無縁仏は直葬になる?

葬儀

ここでは、無縁仏が直葬になるかについて解説していきます。

まず直葬とは、通夜や告別式などの儀式を経ずに遺体を火葬する葬儀のことです。
火葬前に読経や焼香などの宗教的な儀式が一応行われますが、一般葬と比較するとはるかに簡易的な葬儀形態です。

直葬は葬儀費用を節約するために故人の遺志や遺族の選択によって行われますが、無縁仏の葬儀として行われることがあるのでしょうか?
それでは、以下で詳しく見ていきましょう。

直葬という葬儀形式については以下の記事でより詳しく解説しておりますので、必要な方は合わせてご覧ください。

無縁仏は基本的に直葬される

結論から言うと基本的に、無縁仏は直葬されることになります。
身寄りがない、親族が引き取りを拒否しているなどの理由で無縁仏となった遺体は、行政(市区町村)が費用を負担して供養するのです。

しかし、供養と言っても一般葬のような葬儀を行うわけではありません。
地方自治体により対応に多少違いがありますが、基本的には必要最低限の儀式だけで済む直葬を行います。

火葬後は行政から依頼されたお寺や墓地などが遺骨を供養します。
無縁仏の供養方法については後ほど詳しく解説します。

身元判別の可否

先に解説した通り、無縁仏は行政によって直葬されますが、身元の判別ができているかどうかによって、適用される法律が変わります

判別できない場合は行旅死亡人として直葬

行旅死亡人(こうりょしぼうにん)とは、住所・本籍地・氏名が分からず遺体の引き取り手もいない死亡人を指す法律用語です。
これは「行旅病人及行旅死亡人取扱法」という法律によって定義されており、行旅死亡人の埋葬・火葬についても記述があります。

第七条 行旅死亡人アルトキハ其ノ所在地市町村ハ其ノ状況相貌遺留物件其ノ他本人ノ認識ニ必要ナル事項ヲ記録シタル後其ノ死体ノ埋葬又ハ火葬ヲ為スベシ

これは明治32年(1899年)に施行された古い法律で条文が文語体なので読みづらいですが、分かりやすく書くと「行旅死亡人が亡くなった時はその地の市区町村が、本人の識別に必要な記録を行ってから遺体を埋葬・火葬しなければならない」ということですね。

この法律は現代においても適用されるものであるため、現代でも身元不明の遺体は直葬されると考えることができそうです。

条文では葬儀の形態についてまでは言及していませんが、行政負担すなわち税金で豪華な葬儀を行うわけにもいかないため、費用がかからない直葬が選ばれていると考えられます。

判別できる場合は墓地埋葬法により直葬

身元が判別可能な場合は行旅死亡人とはなりませんが、代わりに墓地埋葬法(墓埋法)という法律が適用されます。

墓地埋葬法とは、昭和23年(1948年)に施行された「墓地、埋葬等に関する法律」のことです。
これは埋葬・火葬の手順や、墓地・納骨堂・火葬場などの管理運営について定めた法律ですが、身寄りがない死者の埋葬や火葬についても定められています。

第9条 死体の埋葬又は火葬を行う者がないとき又は判明しないときは、死亡地の市町村長が、これを行わなければならない。
2 前項の規定により埋葬又は火葬を行つたときは、その費用に関しては、行旅病人及び行旅死亡人取扱法(明治32年法律第93号)の規定を準用する。

身元が分かる遺体も行政に埋葬・火葬の義務があることが、しっかりと書かれています。

またこのようなケースでも、費用については上にもある「行旅病人及行旅死亡人取扱法」を同様に適用すると述べられているため、費用は行政負担で直葬されることになるでしょう。

費用負担について

無縁仏の火葬・埋葬の費用負担についてですが、前述のとおり基本的に費用は行政負担になっています。
ただし、「行旅病人及行旅死亡人取扱法」には、相続人や扶養義務者の費用負担について定めた条文があります。

第十一条 行旅死亡人取扱ノ費用ハ先ツ其ノ遺留ノ金銭若ハ有価証券ヲ以テ之ニ充テ仍足ラサルトキハ相続人ノ負担トシ相続人ヨリ弁償ヲ得サルトキハ死亡人ノ扶養義務者ノ負担トス

この条文も口語体で分かりづらいですが、要約すると「行旅死亡人の葬儀費用は故人本人の財産が充てられるが、足りないときは相続人の負担とし、それもできないときは故人の扶養義務者(親族)の負担とする」ということです。

実際には相続人や扶養義務者がはっきりしないケースが多いため、この条文がそのまま適用されるとは限りませんが、行政以外の人が費用を負担する可能性もあるのです。

遺骨の処理

行政によって直葬された無縁仏は、一般的には合祀墓(ごうしぼ)によって供養されます。
合祀墓とは、不特定多数の遺骨・遺灰をまとめて供養するお墓の種類です。
合祀墓ではお墓の管理を寺院や墓地が行ううえ、定期的な法要なども行われています。

また遺骨処理に関しては、「行旅病人及行旅死亡人取扱法」の第7条に次のような記述があります。

墓地若ハ火葬場ノ管理者ハ本条ノ埋葬又ハ火葬ヲ拒ムコトヲ得ス

「法律に基づいて行政が行う火葬・埋葬を火葬場や墓地が拒むことはできない」という意味です。

ただ、実際には無縁仏を1人1人お墓で丁寧に供養することは難しいため、行政と提携している寺院や墓地の合祀墓で供養することがほとんどです。

また、直葬の際のご遺骨に関しては以下の記事でも解説しておりますので、合わせてお読みください。

無縁仏を供養する方法

葬儀

ここでは、行政ではなく個人が無縁仏を供養する方法について解説します。

無縁仏の埋葬・火葬の義務は行政にありますが、故人の身元が分かっているのであれば、遠い親戚や離婚した配偶者に供養を依頼する場合があります。
しかし、長く交流が途絶えていた人を突然供養してほしいと言われても、ほとんどの人は戸惑ってしまうでしょう。

そこで近年は、行政以外の一般人が簡易的に故人を供養できるサービスが注目を集めています。
以下でそれぞれの供養方法について詳しく見ていきましょう。

迎骨サービス

迎骨(げいこつ)とは、自宅に保管してある遺骨を引き取ってもらうサービスのことです。
NPO法人「終の棲家なき遺骨を救う会」が迎骨を行っており、近年注目を集めています。

迎骨サービスの特徴は、NPOが直接依頼者の自宅に伺って遺骨を引き取ってくれることです。
合祀墓に供養を依頼するためには、遺骨を合祀墓のある寺院や墓地まで運ぶ必要があります。

しかし、合祀墓はどこの地域にもあるものではなく、長距離の移動が必要な場合もあるため、健康に不安を抱える高齢者などには大きな負担となります。

迎骨サービスを利用すれば、NPOが遺骨を合祀墓まで運んでくれます。
料金も3万円と交通費のみであり、お墓を建てて供養するよりははるかに安く済みます。

ただし、合祀墓に埋葬されると基本的に遺骨の取り出しができないため、後で埋葬方法を変えようと思っても変えられません。
遺骨を完全に手放す覚悟があるのであれば、サービスを利用してもよいでしょう。

送骨サービス

送骨とは、自宅に保管してある遺骨を郵送して供養してもらうサービスのことです。
先に解説した迎骨と似たサービスですが、送骨は自身で遺骨を郵送します。

実は一般的な宅配業者は遺骨の配送を受け付けていません。
唯一日本郵便は遺骨の配送を受け付けているため、遺骨は必ず郵送で送ります。

送骨サービスは、永代供養墓のある寺院や仲介業者に依頼して行います。
送骨を依頼すると、遺骨を郵送するための「送骨キット」が送られてくるので、遺骨を梱包して所定の住所に郵送するだけです。

料金は2万円~3万円程度と非常に手頃なサービスですが、郵送時の事故で遺骨が紛失する危険があります。
宅配業者が遺骨の配送を受け付けないのは、紛失を恐れてのことです。
たとえ郵送でも紛失する危険があるので注意しましょう。

預骨サービス

預骨とは、遺骨を一時的に預かるサービスのことです。
本来、これは遺骨の供養方法が見つかるまでの間だけ、業者に遺骨を保管してもらうサービスであり、供養のために預けるわけではありません。

しかし、近年預骨をしたまま遺骨を引き取りにこない人が増加しています。
預骨は3万円程度で利用できるサービスであるため、経済的な理由でお墓を建てられない人が遺骨の置き場所として利用しているのです。

業者はあくまで一時的に預かっているだけであるため、本来遺骨の処分はできません。
しかし、最近このようなケースが増えていることから、預かり期限を過ぎた遺骨を合祀墓で供養しています。

預骨サービスはあくまで一時的な保管のためのサービスであり、供養のために預けるわけではないことに注意しましょう。

無縁仏を避けるために

人々

最初に解説した通り、無縁仏は現代社会にとって重大な問題となっています。
孤独死して、誰もお墓を建てたり供養してくれないような無縁仏にならないためには、どうしたらよいのでしょうか?

もし自身の死後の事務的な手続きをしてくれる人がいないようであれば、死後事務委任契約といって、知人や専門家に事務的な手続きをあらかじめ依頼しておくことができます。
お墓の継承者がいないようであれば、墓じまいをして遺骨を合祀墓などで供養するのも1つの手です。

葬儀に関しては、葬儀社と生前契約を交わしておくことで自身の希望に沿った葬儀が可能です。
葬儀の生前契約について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

無縁仏の直葬についてのまとめ

葬儀

いかがでしたか?
今回終活ねっとでは、無縁仏の直葬について解説しました。
最後に記事の要点をまとめておきます。

  • 無縁仏とは、一般的には供養してくれる人がいなくなったお墓(無縁墓)だが、近年は孤独死した身寄りのない遺体を無縁仏と呼ぶこともある。
    近年日本で増加傾向にある。

  • 無縁仏は基本的に直葬される。その際の費用負担は、身元が分からない行旅死亡人も身元が分かるが身寄りがない人なども、行政(市区町村)が費用を負担して直葬することになる。
    ただ、故人の相続人や扶養義務者がはっきりとわかる場合は、行政以外の親族などに費用負担が及ぶ可能性もある。

  • 無縁仏の遺骨・遺灰は、一般的には合祀墓で供養される。
    合祀墓とは、不特定多数の遺骨・遺灰をまとめて供養するためのお墓のことであり、定期的な法要なども行われている。

  • 迎骨とは、自宅に保管してある遺骨を引き取って供養してもらうサービスのことである。
    迎骨と似た送骨は、遺骨を郵送して供養してもらうサービスである。

  • 預骨は一時的に遺骨を預かってもらうサービスだが、近年預けた遺骨を引き取りにこない人が増えており、問題になっている。
    あくまで遺骨を供養するまで預かってもらうサービスであり、自ら供養をしているわけではないので注意が必要。

  • 無縁仏になることを避けるためには、知人や専門家に自身の死後の事務的な手続きを依頼しておくとよい。
    継承者がいないお墓の墓じまいするのも重要である。
    葬儀に関しては、葬儀社と生前契約を交わしておくこともできる。

日本の少子高齢化はこれからも進んでいくと予想されているため、無縁仏の問題はますます深刻になっていくでしょう。
無縁仏を避けるためには、そのような問題が自分には関係ないなどとは考えず、対策を考えておくことが必要です。

その際には、この記事で紹介した様々なサービスを参考にして頂ければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

また、終活ねっとでは葬儀にかかる費用全般について解説した記事を掲載しています。
そちらもぜひご覧ください。

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