お布施とはどのようなものなの?|宗教・お盆・法事・お寺・葬式

お布施とはどのようなものなの?|宗教・お盆・法事・お寺・葬式

葬儀や法事では僧侶のお世話になる機会が多いです。このため葬儀や法事が終わると、僧侶にお布施をお渡しすることになりますが、そもそもお布施とはどのようなものなのでしょうか。今回はお布施とはどのようなものであるのかについて、意味や金額相場などから見ていきます。

最終更新日: 2020年09月09日

お布施とは一体どういうもの?

葬儀

親しい方の葬儀や法事は、私たちが生きている間に何度か経験することです。
特に日本の場合、葬儀や法事は仏式で行うことがほとんどであるため、必ずといって良いほど僧侶のお世話になります。

そして葬儀や法事が終わったら、僧侶にお布施と呼ばれるものをお渡しするのが一般的です。
お布施については言葉自体を聞いたことのある方は多いでしょう。
ただお布施とはそもそもどのようなものなのか、具体的によくわからない方もいるのではないでしょうか。

そこで今回「終活ねっと」では、葬儀や法事の際にお渡しするお布施とはいったいどのようなものであるのかを、本来の意味や金額相場などから詳しく見ていきます。

  • お布施とはいったいどのようなものなのか?

  • お布施の金額相場とはいくらなのか?

  • お布施を僧侶にお渡しする際のマナーとは?

葬儀や法事でお布施の準備が必要な方にとって、大変役立つ内容となっています。
ぜひとも最後まで読んでいただければ幸いです。

お布施とは?

葬儀

お布施という言葉自体は、いい意味でも悪い意味でも日常生活の中で話題になることが多いです。
最近ではお布施を巡るトラブルも多く、そのためにお布施について気を使う方もいるでしょう。
ここではまず、お布施とはいったいどのようなものであるのかについて詳しくご紹介します。

お布施の本来の意味について

実はお布施は、今でこそ僧侶にお渡しするお金という意味がありますが、仏教での本来の意味はもっと異なったものでした。
お布施本来の意味とはいったいどのようなものなのでしょうか。

修行の一環である

お布施、つまり布施は仏教徒が行うべき修行である「六波羅蜜」の一環でした。
「施しを布く」と書くように、他者に対して自分が与えられるものを与えることを指していました。
なお仏教が生まれた古代インドのサンスクリット語では「檀那」と書き、そこから菩提寺を支える家である「檀家」という言葉も生まれました。

お布施は今でこそ僧侶にお渡しするお金やその行為を指しますが、本来はお金関係に加えて、人々に仏の教えを伝えて安心させたり、恐怖心を取り除いたりすることまで含まれていました。
言い換えれば本来のお布施は、現在の意味よりも広い意味を持っていたといって良いでしょう

なおお布施の語源については、古代インドのある僧侶の逸話がもとになっています。
その僧侶がとても貧乏な家で説法をし、家のものが感激したものの、貧乏のために汚れた布しかお渡しできませんでした。
それでもその僧侶は喜んでその布を受け取り、自らの袈裟としたという内容です。

六波羅蜜について

なおお布施は六波羅蜜の一環ですが、具体的に六波羅蜜とはどのようなものなのかも見ておきましょう。
六波羅蜜は仏教徒の修行に欠かせない6つの行いを指します。
より詳しく見ると以下の通りです。

  • 布施(お布施):自らのできることを通じて人々に施しを与えること。

  • 持戒:仏教徒としてのルールである戒律をきちんと守り、自らを戒めること。

  • 精進(しょうじん):常に自分がなすべきことで努力すること。

  • 忍辱(にんにく):苦しい状態でも耐え忍ぶこと。

  • 禅定(ぜんじょう):心を落ち着かせたうえで、自らを省みること。

  • 智慧(ちえ):正しく判断したり物事を見極めたりするための力を持つこと。

以上の6つが六波羅蜜で行うべきこととされています。
なお六波羅蜜は、僧侶がなすべきであるのはもちろんのこと、僧侶以外に仏教への信心を持っている方すべてが行うべきことです

お布施はご本尊に捧げるもの

お布施は葬儀や法事の際に僧侶にお渡しするため、僧侶個人のために用意するイメージが強いです。
しかし本来は僧侶個人に対してというよりも、菩提寺などのご本尊、つまり仏様にお供えするものという意味があります。

このためお渡ししたお布施は、単に僧侶やそのご家族の生活を支えるだけではなく、お寺の保守や修繕・お寺で行う行事の開催・お寺で働く事務員への給料などにも役立てられます。
加えて大きなお寺であれば、仏像やお堂などの貴重な文化財を守っていくうえで欠かせないお金の一部となることも多いです。

お布施を仕方なくお渡しする方もいるでしょうが、ここまで見てきたようにお布施には菩提寺を支えたり、ひいてはご本尊に尽くしたりするという意味もあります
ちなみに僧侶が遠方から駆けつけた場合のお車代や、会食代わりにお渡しする御膳料は、僧侶個人への感謝の気持ちでお渡しするものです

お布施はどんな時に渡すの?

それではお布施をお渡しするタイミングとして、どのような場合があるのでしょうか。
お布施をお渡しするタイミングとしては、以下のような場合が挙げられます。

  • 葬儀や法事で読経していただいた場合

  • 葬儀で故人に戒名をつけていただいた場合

  • お墓や仏壇の開眼法要と閉眼法要の際

  • お墓での納骨法要やお墓参りの際

  • 僧侶に遠方から来ていただいた場合

  • 葬儀や法事が終わった後の会食に僧侶が参加できない場合

以上のようにお布施をお渡しするタイミングは、想像以上に多いです。
だからこそ日ごろからお布施についていろいろと知っておくことは大切といえます。

なお神道やキリスト教など仏教以外の宗教でも、お布施に近いものはあります。
このため葬儀などが仏教以外であっても、お布施のようなものを準備することは欠かせません。

お布施の金額について

お金

お布施が仏教徒としての修行の一環であり、実際に僧侶にお渡しする機会が多いことを見てきました。
しかし実際にお渡しする側としては、現実問題としていくら必要なのか気になるところです。
ここでは、お布施としていくら包むべきなのかという相場について見ていきます。

お布施の金額は地域や宗派で大きく異なる

葬儀や法事などの旅にお布施を準備する必要があるのは確かですが、実はその金額相場は地域や宗派によってさまざまです。
しかもお布施は僧侶への労働対価ではないため、なおさらきちんとした金額が決まっているわけではなく、お渡しする側の気持ちの問題が大きく関係してきます。

僧侶やお寺に確認を取る

特に初めてお布施をお渡しする方やお布施についてよくわからない方は、実際にいくら包めば良いのかに困るでしょう。
よく僧侶から「お気持ちで結構です」と言われても、用意する側にとってはわかりにくいことです。

このような場合は、やはり僧侶やお寺にきちんと確認を取る必要があります
「お寺にお金の話を聞くなんてとんでもない」と感じる方もいるでしょうが、お布施の金額がよくわからないことが原因でトラブルになる例も多いです
だからこそ、仏様へのお供えとはいえ、金額について確認することは非常に大切になってきます。

確認の取り方

僧侶やお寺にお布施の金額を聞こうにも、どのように聞けば良いのかで困る方もいるのではないでしょうか。
最も無難な聞き方は、ほかの檀家さんがいくら払っているのかを聞くという方法です。
このような聞き方であれば比較的聞きやすいですし、僧侶の方も親切に答えてくれるでしょう
なお実際に聞くときの例文としては、以下のようなものがあります。
ぜひとも実際に確認を取る際にお役立てください。

ほかの檀家さんはいくらくらい包んでいらっしゃるのでしょうか?
皆さんはいくらほど包んでいるのですか?

もし僧侶に聞くことに気が引けるのであれば、葬儀でお世話になった葬儀社の方に聞くのも1つの手です
こちらの方が僧侶に聞く場合に比べると、心理的なハードルも低いでしょう。

お布施の金額相場について

それではお布施の金額相場は実際にいくらくらいなのでしょうか。
ここではお布施の金額相場で目安とされているものをご紹介します。

葬儀・葬式の際の金額相場

お布施の中でも葬儀・葬式は、最も多くの金額を包むことになります。
以下のようにお布施のほか、お車代や御膳料が発生することもある点に注意が必要です。

  • お布施

    全国的には20~50万円ほどだが、地域や宗派によってさまざまで、特に関東の場合は30~50万円と高い傾向にある。

  • お車代

    葬儀の場所がお寺以外の場合に交通費としてお渡しする。
    僧侶やお寺との関係性にもよるが、5千~1万円がおおよその相場である。

  • 御膳代

    葬儀後の会食に僧侶が参加できない場合にお渡しする。
    こちらも僧侶やお寺との関係性にもよるが、5千~1万円がおおよその相場である。

このように地域や宗派によって異なるものの、葬儀・葬式の際に包むお布施は、基本的に20~50万円が目安の相場とされています。
場合によって、お車代と御膳料を準備する点も理解しておくと良いでしょう。

法事法要別の金額相場

次に法事法要別の金額相場も見ておきます。
主な目安は以下の表のとおりです。

四十九日 3~5万円
一周忌 1~5万円
三回忌以降 1~5万円

基本的に葬儀・葬式に比べると安めです。
ただしこちらも僧侶や菩提寺との関係性によって異なってくるため、以上の金額に関係性も加えて、いくら包むのか決めると良いでしょう。

納骨をする際の金額相場

ご遺骨をお墓などに納骨する場合、開眼法要の分も含めて3~5万円が相場です。
なお四十九日法要や年忌法要まで含めると、5~10万円前後を包むことになります。

その他の金額相場

葬儀や法事法要以外にも故人を供養する機会が多いですが、その際にもお布施が必要です。
このような場合のお布施の相場は以下のようになります。

お盆 5千~2万円
お彼岸 3千~1万円
魂入れ・魂抜き 1~5万円

こちらの金額も菩提寺との関係性によって変化してくるため、僧侶や菩提寺との関係も考えながら包む金額を決めると良いでしょう。

水子供養の際の金額相場とは?

このほか子供が生まれてくる前に亡くなった場合に行う水子供養でも、僧侶にお布施をお渡しする必要があります。
水子供養でのお布施は、3千~3万円が目安とされていますが、1万円を包む場合が多いです

戒名の金額相場について

葬儀の際は戒名をつけてもらいますが、戒名に対してもお布施をお渡しする必要があります
戒名料は宗派や格によって異なり、主なものは以下の通りです。

男性の戒名 女性の戒名 戒名の金額相場
信士 信女 30~50万円
居士 大姉 50~80万円
院信士 院信女 100万円以上
院居士 院信女 100万円以上
釋尼 20万円以上
院釋 院釋尼 50万円以上
院日信士 院日信女 80万円以上

なお上記の戒名のうち、「釋・釋尼」と「院釋・院釋尼」は浄土真宗、「院日信士・院日信女」は日蓮宗独特のものです。
それ以外の戒名も、宗派によってはないものもあります。

お布施を渡す際のマナーについて

葬儀

お布施をお渡しするには、さまざまなマナーを知っておく必要があります。
ここではお布施関係のマナーについていろいろと見ていきましょう。

宗教ごとの表書きの違い

お布施を書く際は、香典と同じように表書きが重要です。
仏式では「お布施」や「御布施」と書きます。
また神式では「御礼」や「御神饌料」、キリスト教式では「献金」や「ミサ御礼」と書くのが一般的です。

お布施を渡すタイミングとは?

お布施の準備ができたら、お渡しするタイミングも重要です。
一般的には葬儀や法事の開始前か、儀式が終わってからのタイミングでお渡しします。
ただ儀式の開始前は時間的に余裕がない場合もあるため、儀式が終わった時に僧侶などへお礼を伝えながらお渡しするのが無難でしょう

お布施の渡し方について

お布施をお渡しする際はタイミングだけではなく、渡し方のマナーを知っておくことも大切です。
主にお盆か袱紗に載せ、言葉をかけながらお渡しする流れとなります。

お盆に載せて渡す

お布施をお渡しする際は、手渡しではなくお盆か袱紗に載せた状態でお渡しします。
まず袱紗からお布施を取り出し、お盆か袱紗の上に僧侶が文字を見やすい向きに載せた状態にするのがポイントです。
そして言葉をかけながら、両手で差し出します。

渡す際の言葉とは?

お布施をお渡しする際にかける言葉は、お渡しするタイミングによって若干異なります。
葬儀や法事を始める前であれば「このたびはよろしくお願いいたします」、儀式の終了後は「本日はお勤めいただきありがとうございました」といった言葉をかけるのが一般的です。

そしてお渡しする前に、「ほんの気持ちですが、ご本尊にお供えください」と伝えつつ、お布施を差し出します

お布施とは何かまとめ

葬儀

今回「終活ねっと」では、葬儀や法事などでお渡しするお布施とはどのようなものであるのかについて見てきました。
今回の内容をまとめますと、以下に挙げるポイントの通りです。

  • お布施はもともと仏教徒が修行の一環で行うべき他者に与える行為を指したが、現在では葬儀などの際に僧侶に感謝の気持ちでお渡しする金銭を指す。

  • お布施の金額は葬儀や法事などによってさまざまであるが、葬儀では戒名の分も入れて数十万円~100万円以上、法事法要では数千円~5万円程度が相場である。

  • お布施をお渡しする際は、袋に宗教ごとに適切な表書きを書き、儀式の前または後にお渡しし、実際にお渡しするときは感謝の言葉などをかけながらお盆などに載せる。

お布施は高いイメージが強いですが、もともとの意味は仏道修行で仏教徒が実践すべきことであるため、その点を考えるとお渡ししやすい気持ちになるでしょう。

お布施を準備する際は、包む封筒も重要です。
以下の記事ではお布施に使う封筒やマナーについて詳しく説明されていますので、お布施を準備する際にぜひともご活用ください。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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