遺品整理で仏壇を処分する場合は?|方法・費用・供養・相続

遺品整理で仏壇を処分する場合は?|方法・費用・供養・相続

遺品整理の際には故人が残したさまざな品の処分を行わなければいけません。中には仏壇のように簡単には処分できないものもありますが、どうやって処分したらよいのでしょうか?今回は、遺品整理の際の仏壇の処分方法や相続について詳しく解説します。

最終更新日: 2020年02月28日

遺品整理で仏壇はどう処分すればいいの?

仏壇

故人が残した遺品は大切に保管しておきたいものですが、実際にはそういうわけにもいかず、遺品整理の際に処分しなければならないものもあります。
中には仏壇のように簡単には処分できないものもありますが、どうやって処分したらよいのでしょうか?

今回「終活ねっと」では、遺品整理の際の仏壇の処分方法や相続について詳しく解説します。

  • 遺品整理で仏壇を相続することになった場合、どうすればいいの?

  • 仏壇に相続税ってかかるの?

  • お墓って誰が相続できるの?

  • 遺品整理で仏壇を処分したいんだけど個人で処分できるの?

  • 仏壇を処分する際に必要な閉眼供養って何?

  • 位牌も処分した方がいいの?

  • 仏壇を相続放棄してもいい?

  • 仏壇やお墓を相続する際は何に注意したらいいの?

以上の項目について解説します。
遺品整理の際の仏壇の処分方法について知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

遺品整理の際の仏壇の処理

困った人々

遺品整理の際に最も処理に困るものが仏壇です。
単純に大きくて扱いづらいという理由もありますが、宗教的なものなので簡単に処分できないという理由もあります。
仏壇はどうやって処理したらよいのでしょうか?

以下で遺品整理の際の仏壇の処理について詳しく解説します。

仏壇を相続する場合

遺品整理で処理しなければならないものを相続する場合、基本的には相続税がかかります。
仏壇にも相続税がかかりそうですが、実際のところどうなのでしょうか?

以下で仏壇を相続する場合について詳しく見ていきましょう。

仏壇は祭祀財産として扱われる

実は仏壇は相続財産ではなく、祭祀財産(さいしざいさん)として扱われます。

祭祀財産とは、その名の通り先祖の祭祀に関わる財産のことで、民法897条「祭祀に関する権利の承継」によって定義されています。

第八百九十七条 系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。

条文中の「系譜、祭具及び墳墓」が民法上で規定された祭祀財産であり、仏壇はこの中の「祭具」に相当します。
祭具には位牌や仏像も含まれており、これらは全て法律上は祭祀財産として扱われるのです。

仏壇には相続税がかからない

祭祀財産である仏壇には、相続税がかかりません
祭祀財産は法律上は確かに「財産」であり被相続人から継承するものですが、相続税が発生する相続財産とは全く別のものです。

先に引用した条文では、祭祀財産を継承するものは「祖先の祭祀を主宰すべき者」とされており、「祭祀継承者」と呼ばれます。
祭祀継承者は相続財産を継承する「相続人」ではないため、相続税を支払う必要はないと解釈できます。

仮に相続した仏壇が極めて高価で貴重なものだったとしても、祭祀財産である以上、相続税を支払う義務はありません。

お墓は誰でも相続ができる

祭祀財産には、仏壇の他にお墓(民法上は「墳墓」)なども含まれます。
これらの祭祀財産は基本的に誰でも相続できます
先に引用した民法897条では、祭祀財産は「慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する」としており、継承者を明確に定義していません

条文では「被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する」としているので、非相続人の遺言があればそれにしたがうことになりますが、遺言がなければ基本的には誰でも相続できるのです。

一般的には親族が継承することが多いですが、血縁関係などが明確に規定されているわけではないので、親族間の話し合い次第という面もあります。

仏壇を処分する場合

遺品整理の結果、保管・継承せずにそのまま処分してしまう遺品もあります。
仏壇の処分には何か特別な手続きが必要なのでしょうか?

以下で仏壇の処分方法について詳しく見ていきましょう。

粗大ゴミとして処分できる

仏壇は粗大ゴミとして処分できます。
廃棄物の処理方法は地方自治体(市区町村)によって異なるため、中には仏壇の処分を受け付けていない自治体もありますが、ほとんどの自治体では所定の手続きを踏めば、ゴミとして回収してくれます。

費用は自治体によって異なりますが、1000円~2000円程度であり、その他の粗大ゴミとそれほど変わりません。

ただし、中には仏壇を粗大ゴミとして処分することに抵抗感を覚える人もいます。
仏壇を処分する前には、後ほど解説する閉眼供養という儀式を行って仏壇をただの「木の箱」に戻します。
そのため、宗教上は粗大ゴミとして処分しても何の問題もありません。

しかし、そうは言ってもやはりためらいを感じる人が多いため、菩提寺や仏具店に処分を依頼してきちんと供養してもらうという人も珍しくありません。
家族や親族と話し合って納得のいく処分方法を選びましょう。

捨てる際は閉眼供養を行う

どの処分方法を選ぶとしても、仏壇を廃棄する前には「閉眼供養(へいげんくよう)」を行わなければいけません。
閉眼供養とは、仏壇やお墓に宿った仏の魂を抜く儀式のことです。

仏壇やお墓を新規に購入した際には「開眼供養(かいげんくよう)」という儀式を行って魂を入れているため、処分する前には逆に魂を抜く必要があるのです。

仏壇の処分を菩提寺や仏具店に依頼した場合は、閉眼供養も一緒に行ってもらえる場合がほとんどですが、個人で粗大ゴミとして処分する場合は、別にお寺などに閉眼供養を依頼しなければいけません。

閉眼供養について詳しく知りたいという方は、以下のリンクも合わせてご覧ください。

位牌のみ残しておく

やむを得ず仏壇を処分する場合でも、位牌はできるだけ残しておきましょう
位牌は故人の霊の依代であり、宗教上は故人そのものと言っても過言ではありません。
先祖代々受け継いでいる位牌もあるため、そう簡単に処分できるものではないのです。

近年は場所を取らない小さな仏壇に位牌を安置したり位牌のみで供養したりする人も増えています。
自分の生活環境にあった供養の仕方で位牌を守っていけば問題ありません。

どうしようもない事情で処分せざるを得なくなった場合は、仏壇と同じように閉眼供養を行って処分しましょう。


「終活ねっと」では、位牌の購入・相談を承っております。
位牌の購入をご検討中の方、位牌についてなにか疑問がある方は、下記のリンクから気軽にご相談ください。

仏壇を相続放棄したらどうなる?

困った人々

相続財産を相続する人(相続人)には、相続放棄が認められています。

しかし、仏壇やお墓などの祭祀財産には相続放棄という概念がありません
先に解説した通り、祭祀財産は相続財産とは全く違うものであるため、相続放棄しても祭祀財産を放棄したことにはならず、祭祀継承者は財産の継承を拒否することはできません

ただし、継承した財産をどうするかは法律で定められていないため、祭祀財産を処分してしまっても問題はありません。

「終活ねっと」には相続に関する無料ご相談窓口があります。
提携している相続診断士やファイナンシャルプランナーが遺言や生前対策など相続全般に関するご相談を伺います。

全国各地にある相談窓口で、じっくりご相談ができます。
仏壇の相続についても、もちろんご相談いただけます。
ご相談は初回無料ですので、些細な疑問でも下記のリンクからお気軽にご相談ください。

仏壇やお墓を相続する際の注意点

仏壇

遺品整理の結果、仏壇やお墓を相続することになった場合、いくつか注意しなければならないことがあります。
以下で詳しく解説します。

生前にお墓の相続を行うことはできない

お墓は法律上は祭祀財産ですが、生前にお墓の相続を行うことはできません

法律上は、生前にお墓の名義変更を行うことは可能です。
しかし、実際には墓地管理者がお墓の名義変更を認めないケースがほとんどです。

生前の名義変更を安易に認めてしまうと、お墓がきちんと継承されたものなのか、それとも一時的に貸し出されているにすぎないのかの区別が分かりづらくなってしまいます。
余計なトラブルを避けるために、墓地管理者は生前の名義変更は基本的を禁止しているのです。

家族と事前に話し合う

仏壇やお墓などの祭祀財産を相続する前には、家族や親族とよく話し合っておきましょう

祭祀財産の継承者は、慣習にしたがって決められるか、被相続人の指名によって決められるため、誰が継承するかは親族同士の話し合いによります。
話し合いの上で祭祀継承者になった人は、責任をもって財産を守っていかなければなりません。

法律上は処分しても問題ないとはいえ、故人から受け継いだ財産をそう簡単に手放してしまうと親族とのトラブルになりかねません。
後々トラブルにならないように、納得のいくまで話し合いましょう

業者に依頼する際は悪徳業者に注意

やむを得ず仏壇を処分する場合は、業者に処分を依頼することもありますが、悪徳業者には十分注意しましょう。
仏壇の処分を請け負ってくれる業者には、仏具店や古美術商、リサイクルショップなどがありますが、どこの業界にも悪徳業者がいるものです。

法外な価格を提示されたり、処分と引き換えに仏具の購入を強要してきたりする業者もいます。
不安なようであれば、親族や友人に信頼のおける業者を紹介してもらうなどして慎重に対応しましょう。

仏壇の処分や買取について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

仏壇の遺品整理についてまとめ

仏壇

いかがでしたでしょうか。

今回「終活ねっと」では、遺品整理の際の仏壇の処分方法について解説しました。
最後に記事の要点をまとめておきます。

  • 仏壇は相続財産ではなく、祭祀財産として相続する。祭祀財産とは、その名の通り先祖の祭祀に関わる財産のことで相続財産とは別物であり、相続税がかからない。

  • 祭祀財産には、仏壇の他にお墓なども含まれており、これらは基本的に誰でも相続できる。一般的には親族が継承することが多いが、血縁関係などが明確に規定されているわけではないので、親族間の話し合い次第という面もある。

  • 仏壇は個人が粗大ゴミとして処分できるが、中には仏壇を粗大ゴミとして処分することに抵抗感を覚える人もいるため、菩提寺や仏具店に処分を依頼してきちんと供養してもらうという人も多い。

  • 仏壇を廃棄する前には「閉眼供養」を行う。閉眼供養とは、仏壇やお墓に宿った仏の魂を抜く儀式のことであり、菩提寺や仏具店に依頼する。

  • 仏壇を処分する場合でも、位牌はできるだけ残しておく。位牌は宗教上、故人そのものと言っても過言ではないためである。処分せざるを得ない場合は、仏壇と同じように閉眼供養を行って処分する。

  • 仏壇やお墓などの祭祀財産には、相続放棄という概念がない。祭祀継承者は財産の継承を拒否することはできない。ただし、継承した財産をどうするかは自由であり、祭祀財産を処分してしまっても問題ない。

  • トラブル防止のため、生前にお墓の相続を行うことはできない。仏壇やお墓を相続する場合は、家族や親族とよく話し合っておく。仏壇を処分する場合は、業者に処分を依頼することもあるが、悪徳業者には十分注意する。

記事中でも触れましたが、最近は小さな仏壇で故人を供養する人も増えています。
仏壇の管理が難しく相続を躊躇している人は、仏壇の買い替えを検討してみてもよいでしょう。

「終活ねっと」では、遺品整理の費用相場について解説した記事も掲載しています。
詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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