喪服にベントはないほうが良い?|礼服・男性・スーツ

喪服にベントはないほうが良い?|礼服・男性・スーツ

ジャケットの背中側にあるベントは動きやすさとおしゃれを両立させたデザインです。このベントは喪服にもあるのでしょうか。今回は喪服のジャケットとベントの関係について詳しく解説いたします。喪服以外の成人式や結婚式でのスーツのベントについてもご説明いたします。

最終更新日: 2020年12月21日

男性の喪服にベントはないほうが良いの?

葬儀

お通夜や葬儀などの法要では、喪主側も参列者側も喪服を着ます。
洋装の喪服は、男性はブラックスーツ、女性はブラックフォーマルと呼ばれる上下黒の装いです。

女性のブラックフォーマルに比べると、男性のブラックスーツにはデザインにバリエーションがないように感じます。
しかし、細かい部分を見ていくと、ブラックスーツにもこだわりの個所がいくつもあることがわかります。

ジャケットの背中側の下にある切れ込みを指すベントは、後ろ姿をすっきりと見せるポイントです。

そこで今回の「終活ねっと」では、男性の喪服であるブラックスーツとベントの関係について解説いたします。
今回の記事は次の項目にそってご説明いたします。

  • ベントとは?

  • メンズの喪服でのベントについて

  • 喪服以外の礼服やスーツのベントは?

  • メンズの喪服の着こなしについて

知らずに着ているスーツのベントについて、特に喪服に注目して解説を進めます。
喪服選びの参考になる内容となっていますので、ぜひ最後までお読みいただければと思います。

ベントとは?

葬儀

ベントは、ビジネススーツからカジュアルなジャケットまで、男性のジャケット全般についた機能です。
背中側の裾に切れ込みを入れて、動きやすく機能性を高めます。
ベントを入れることでジャケットに動きが出るため、スポーティーでおしゃれな印象となります。

ベントには、中央に入ったセンターベント、両脇に入ったサイドベンツなどの種類があります。

メンズの喪服におけるベントについて

葬儀

喪服であるブラックスーツを選ぶ時は、背中側のデザインにも注目したいものです。
一般に、喪服にはベントが付いているのでしょうか。

基本的に喪服にベントはないほうが良い

ベントがスポーティーな印象を与えるのに対し、喪服は悲しみの場にふさわしい地味で無難な着こなしが求められます。
したがって、喪服であるブラックスーツにはベントは付けない方が良いと言えます。

実際に完成品として吊るしで売っているブラックスーツは、ベントがないタイプがほとんどです。
ジャケットの下に切れ込みはなく、背中側の裾がまっすぐになっています。

ただし最近の傾向では、脱ぎ着のしやすさと動きやすさから、ベントがあるブラックスーツが増えてきています。
時代の流れを受けて、ベントがある喪服もマナーの上で問題はないと考えられます。

ベントありの場合は?

では、喪服としてベントがあるジャケットを着る場合、どのような点に注意すればよいでしょうか。
ここでは、ベントの種類について細かく見ていきましょう。

ジャケットにおけるベントの種類

喪服に限らず、ジャケットのベントには次のような種類があります。

  • ノーベント

    ベントを作らないデザインです。古典的な作りのジャケットではノーベントが一般的です。もともと喪服がノーベントだったのは、この由来からです。動きやすさはありませんが、正統派のデザインとして喪服や礼服などの正装はノーベントのジャケットとなっています。

  • センターベント

    ジャケットの背中の中央下部に切り込みを入れたデザインです。ビジネススーツでは多くのジャケットがセンターベントとなっています。馬に乗るための機能性を高めたのがセンターベントの起源です。椅子に座ったときの型崩れを防ぐ効果もあります。
    なお、センターベントの上部に垂直な切り込みを入れたフックベントというデザインもあります。フックベントはモーニングコートに付けられています。

  • サイドベンツ

    ジャケットの背中側の裾の切り込みを左右に入れたのがサイドベンツです。腰に下げた剣を抜きやすいように機能性を重視したことがサイドベンツの起源です。サイドベンツの特徴として、おしゃれで足が長く見える特徴があります。

喪服であるブラックスーツのジャケットにベントを付けたい場合は、真ん中に一本の切り込みを入れたセンターベントがふさわしいと言えます。
おしゃれを重視したサイドベンツの喪服は、マナー違反となりますので気をつけましょう。

以下の記事で喪服の時に着るジャケットについて選び方を解説していますので合わせてご覧ください。

他の礼服やスーツのベントは?

葬儀

喪服ではノーベントが基本ですが、慶事での場面ではどうでしょうか。
ここでは、正装のスーツを着る3つの場面についてご説明していきます。

成人式の場合

成人式でのスーツは、多くの場合初めて購入する一着目のスーツにあたります。
スタンダードな形の一着として、センターベントのスーツがおすすめです。

センターベントの場合、買った時には切り込みの部分がしつけ糸で留められています。
うっかりそのまま着ないように、購入した後はすぐにしつけ糸を外しておきましょう。

結婚式の場合

結婚式での正装は、新郎の場合タキシードが一般的です。
参列者は白いネクタイでブラックスーツを着る形ですが、近頃では紺やグレーのスーツを着て参列するケースも増えています。

結婚式でのスーツは、正式なセレモニーでの装いとして、最もクラシックなノーベントがふさわしいとされています。
タキシード、参列者側のスーツともにノーベントを選ぶのがベストです。

ビジネススーツの場合

ビジネススーツを着る場面では、立ち座りのしやすさや動きやすさが重視されるため、ビジネススーツにはベントが付いている場合がほとんどです。
センターベント・サイドベンツの両方があり、スーツの色や柄に応じて好みで選べます。

また、堅い職場で着るスーツはセンターベント、比較的自由な雰囲気の職場でのスーツはサイドベンツというように、場面に合わせて選んでもよいでしょう。

男性の喪服の着こなしについて

葬儀

男女ともに、本来の喪服には3つの格式があります。
ここでは一つずつ簡単にご説明していきます。

正喪服

最も格式が高い喪服が正喪服です。
男性の場合、モーニングコートまたは紋付羽織袴の和装が正喪服となります。

正喪服を着るのは喪主の方です。
お通夜・葬儀と三回忌までの法要で正喪服を着るしきたりです。

準喪服

正喪服に次いで格式があるのが準喪服です。
一般に「喪服」と呼ばれる男性のブラックスーツは、この準喪服にあたります。

準喪服はお通夜・葬儀などに参列する方が着用しますが、葬儀の簡素化の流れにより、近頃では、喪主ご本人でも準喪服を着るケースが増えています。
マナー上も、喪主の方が準喪服を着て問題ないとされています。

略喪服

略喪服は、喪服に準ずるような服装です。
黒・紺・グレーなど地味な色のスーツは略喪服にあたります。
地域ごとの風習にもよりますが、急いで駆け付けるお通夜では略喪服で参列してもよいとされています。

喪服におけるベントについてまとめ

葬儀

喪服のジャケットの裾のベントについてご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回の記事は次の点がポイントでした。

  • ベントとはジャケットの背中の裾にある切れ込みである。
    デザインにはノーベント・センターベント・サイドベンツがある。

  • 喪服のブラックスーツにはベントなしがふさわしい。
    もしベントを付ける時はセンターベントにする。

  • 喪服以外の正装では、成人式のスーツにはセンターベント、結婚式のブラックスーツにはノーベントがふさわしい。
    ビジネススーツはセンターベント・サイドベンツのいずれも可。

  • 喪服には正喪服・準喪服・略喪服の3つの格式がある。
    正喪服は喪主が着る。
    一般に喪服と呼ばれているのは準喪服にあたる。

機能性とおしゃれを兼ねたベントは、目立たないもののスーツのデザインの大切なアクセントとなっています。
今回の記事が皆様の喪服選びのお役に立てれば幸いです。

このように、喪服には悲しみの場にふさわしい装いが求められます。
「終活ねっと」では、今回の記事のほかにも喪服選びについての解説を掲載しています。
ぜひそちらの記事もご参照いただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

葬儀をご検討の方へ

安らかに送り、送られる葬儀をするためには、事前の準備が大切です。
DMMのお葬式では、葬儀についての疑問・不安のある方や、もしものときのために、24時間365日ご相談を受け付けております。
経験豊富なスタッフがていねいにサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
また、葬儀をするにあたって必要なあらゆる知識を記事にまとめています。
あわせてご覧ください。

DMMのお葬式 keyboard_arrow_right

費用を抑えて満足のいく葬儀をするために必要な知識まとめ

keyboard_arrow_right

関連する記事

こんな記事も読まれています

  • 着物の喪服を詳しく解説!|着方・マナー・小物・髪型・相場のサムネイル画像
    着物の喪服を詳しく解説!|着方・マナー・小物・髪型・相場

    皆さんは着物の喪服を着たことがありますか?洋装が主流となった現代では、着物の喪服について知らない方が多いと思います。そもそも、どんな着物が喪服となり、着用する際はどんなことに気を付ければいいのでしょうか。着物の喪服についてマナーや髪形、お値段まで紹介します。

  • お通夜に着ても大丈夫? 喪服とマナーのお話のサムネイル画像
    お通夜に着ても大丈夫? 喪服とマナーのお話

    喪服といっても格の違いや和装・洋装の違いなどがあります。今回この終活ねっとの記事では、お通夜に喪服を着ても大丈夫なのか、そもそも喪服とはいったいどのようなものを指すのかなど、お通夜と喪服に関する様々な事柄についてご紹介します。

  • 夏用の喪服って何を着ればいいの?選び方や持ち物についても紹介のサムネイル画像
    夏用の喪服って何を着ればいいの?選び方や持ち物についても紹介

    夏に突然の訃報を受けた際、急なお知らせに冬用の喪服でお通夜やお葬式に参列した経験はありませんか?暑い時期のお通夜やお葬式にも対応できる、夏用のふさわしい服装を知っておきたいですよね。 今回は、夏用の喪服の選び方や持ち物についてご紹介します。ぜひご覧ください。

  • 葬儀で着る喪服のマナーは?喪服がない場合や子供の服装について解説のサムネイル画像
    葬儀で着る喪服のマナーは?喪服がない場合や子供の服装について解説

    葬儀では喪服を着ますよね。様々な種類がある喪服ですが、喪服とはどんな服なのか、男性・女性の違い、子供には何を着せたら良いのかなど、喪服についての疑問は多いでしょう。今回は、葬儀での喪服のマナーについて、喪服がない場合や夏の喪服などについてもあわせて解説します。

  • 喪服といえば黒?昔の日本は白い喪服での葬列だった?のサムネイル画像
    喪服といえば黒?昔の日本は白い喪服での葬列だった?

    現代の日本のお葬式には皆黒い服を着て参列することが常識となっています。しかし、かつて日本は白い喪服を着て死者を弔っていたのです。白喪服にはどんな意味があったのか、そしてどうして喪服は黒に変わっていったのか、その変遷を紐解きます。

  • 喪服時のアクセサリーの選び方|ネックレス・リング・ピアスのサムネイル画像
    喪服時のアクセサリーの選び方|ネックレス・リング・ピアス

    葬儀は喪服を着て参列するものですが、それに合わせるアクセサリーはどのようなものを身に付ければよいか知っていますか。知らない方が多いのが事実です。そこで今回は、喪服に合わせるアクセサリーごとのマナーや適したもの、バッグについても解説します。

  • 女性の喪服のマナーは?|パンツスーツ・ワンピース・身だしなみのサムネイル画像
    女性の喪服のマナーは?|パンツスーツ・ワンピース・身だしなみ

    女性の喪服選びは種類がたくさんあって難しいものです。スーツがいいかワンピースがいいか、また、パンツルックは許されるかなど、喪服選びの悩みは多いのではないでしょうか。ここでは、女性の喪服の選び方はもちろん、葬儀での靴やバッグについてのマナーも紹介します。

  • 礼服と喪服の違いは?種類や男性と女性の違いを解説のサムネイル画像
    礼服と喪服の違いは?種類や男性と女性の違いを解説

    礼服と喪服の違いをご存じですか?礼服と喪服を兼用してもいいものなのでしょうか?主催者やご家族、周りの方に失礼のないように違いをきちんと違いを把握しておくことは、大人としてのマナーです。そこで今回は礼服と喪服の違いを詳しく解説致します。

  • 喪服に合わせるブラウスの選び方は?種類・色・注意点をご紹介のサムネイル画像
    喪服に合わせるブラウスの選び方は?種類・色・注意点をご紹介

    女性の喪服はブラウスが付属しないスーツタイプのものが多いです。そのような喪服の場合、ブラウスを別に用意しないといけません。たくさん種類のある中から葬儀に適切なブラウスを選ぶのはなかなか難しいですよね。今回は、そんなブラウスについての悩みを解決します。

  • 完全保存版 喪服着用時に恥をかかないマナーの事のサムネイル画像
    完全保存版 喪服着用時に恥をかかないマナーの事

    急な連絡でお通夜や葬儀に参列する時、大人として知っておきたい喪服のマナーについてご紹介します。ざっくりとは知っているけれど、詳しい事はよくわからない喪服のマナー。この機会に喪服の正しいマナーを身につけましょう。

よく読まれている記事一覧

この記事に関するキーワード

カテゴリーから記事を探す

人気のキーワードの記事一覧

関連する記事

よく読まれている記事一覧

関連する記事