
喪服は自宅で洗濯できる?|頻度・クリーニング・費用・保管
喪服は着る機会の少ない服のひとつです。たまにしか着ないものだから自分で洗おうと思ったものの、普段通り洗濯機に入れてよいのか疑問に思っている方もいるかと思います。今回は、喪服を洗濯する際に気を付けるべきことを、クリーニングに出す場合も含めて解説していきます。
最終更新日: 2020年12月21日
喪服の洗濯は毎回するべきなの?

喪服を着る機会は葬式や法事のときに限られるので、必然的に着る回数も少なくなります。
時には数年に渡って着ない期間もあるでしょう。
そんなクローゼットの奥にしまわれがちな喪服は、使うたびに洗濯して片付けておきたいものです。
ですが喪服は決して安い服ではないので、もし家で洗濯して喪服にダメージを与えてしまい、着られなくしてしまったらどうしよう、と悩んでいる方もいるかもしれません。
それでは喪服を洗濯する場合は、どのような方法が適しているのでしょうか?
今回「終活ねっと」では、自分で喪服を洗濯する際に気を付けるべきポイントを、洗濯後の保管の仕方も含めて以下の項目を中心に解説していきます。
喪服を洗濯する頻度はどれくらいがベストなのか
喪服は自分で洗う?クリーニングに出す?
喪服を保管する際の注意点
また、喪服をクリーニングに出す際に参考になる情報も載せておりますので、ぜひ最後までお読みいただき参考にしてください。
どのくらいの頻度で洗濯すればいい?

喪服を洗濯する頻度は、喪服を着ていた時間や汚れ具合に左右されます。
一般参列者として葬式に参列した場合は、数時間ほどしか着ないことがほとんどだと思います。
秋から春にかけての涼しい季節ならば、汗もさほどかかないでしょうから、その場合は2回、多くても3回着てから洗濯してもよいでしょう。
逆に夏に葬式が行われた場合、マナー上喪服は袖をまくれないこともあり、多くの人は汗をかくことでしょう。
そうなると、汗や皮脂汚れが喪服にも付いてしまいます。
その汚れが目に見えないからといって洗濯せずに片付けてしまうと、後に染みやカビ発生の原因になってしまいます。
久しぶりにクローゼットから喪服を出したら白い汚れが点々と…なんてことになったら悲しいですよね。
そのため、夏場の葬式から帰ってきたら早めに洗濯することをおすすめします。
それに加え、遺族側や親戚といった長時間喪服を着たままになる可能性の高い立場の方々の場合は、喪服もそれ相応に汚れます。
特に葬式の準備や手伝いをすることになる方はなおさら汚れる機会も多いかと思います。
その場合は、季節に関わらず着用した都度洗濯したほうがよいでしょう。
喪服に食べ物や飲み物をこぼしたり、突然の雨に降られて濡らしてしまったりした場合も、それらは汚れや劣化の原因となってしまうので早めに洗濯するべきでしょう。
これらのように、喪服を長時間着た場合や汚れてしまった場合は洗濯してからしまっておくことをおすすめします。
また、喪服は葬式という不幸の場に着ていく服であることから、そこで付いた厄を落とす目的で着るたびに洗濯する人もいるようです。
喪服はクリーニングに出さないとダメ?

クリーニング代の相場
喪服の平均的なクリーニング代の相場は、およそ1,500円から2,000円といわれています。
普段の服のクリーニング代からみれば高いと思われる方もいると思います。
喪服のクリーニング代が比較的高い理由は、丁寧なクリーニングかつ防虫・防カビ、撥水(はっすい)加工、折り目加工にかかる金額を代金に上乗せしているからです。
クリーニング業者は、持ち主が喪服をクローゼットなどに長期間しまっておくことを想定し、そういったサービスをあらかじめ施します。
また、喪服の黒色はデリケートですので、一般的な服よりも丁寧にクリーニングするのです。
自宅で洗濯してもいいの?
喪服をクリーニングに出すと、先述したように出費がかさむ場合がほとんどです。
なので、自宅で洗濯しようと考えている方もいるかと思います。
ですが喪服は安い服ではない上に、洗濯に失敗すれば色抜けや型崩れなどを起こし、着られなくなってしまう可能性もあるので、洗濯の難易度は高いといえます。
洗うのが難しい喪服は、自宅で洗濯できるのでしょうか。
結論からいえば、使う洗剤の種類と、水洗いできない素材に注意すれば喪服は洗濯することができます。
自宅での喪服の洗濯の仕方については、次の項目で詳細に解説します。
自宅での洗濯の仕方
喪服を自宅で洗濯する場合、まず気をつけなければならないのが喪服の材質です。
近頃出てきた「洗える喪服」などのポリエステルが主原料の喪服は比較的縮みづらく、シワになりにくいので自宅の洗濯機で洗うことができます。
ウールの繊維が使われている喪服は、ウールの性質上アルカリ性の洗剤に弱く、縮んだりシワになりやすいです。
そのため「エマール」などの中性の洗剤を使って洗濯しましょう。
ただし自己責任での洗濯になるので、不安な方はクリーニングに出したほうがよいでしょう。
一番注意しなければならないのは、素材にキュプラやレーヨンが使われている喪服です。
キュプラは、スーツやジャケットの裏地に使用されることが多いです。
キュプラやレーヨンは水洗いするとすぐに縮んでしまうので、水洗い厳禁の素材なのです。
この場合は、クリーニングに出すことを強くおすすめします。
これらに加え、自宅で喪服を洗濯する際の共通のポイントとして以下のことに注意しましょう。
洗濯によるダメージを軽減するため、喪服は一着づつ洗濯ネットに入れる。
洗濯コースは、ドライコースや手洗いコースなどの優しめのものを選ぶ。
アイロンをかける際は、テカリ防止のため必ず当て布をする。
また、男性用のスーツや女性用のアンサンブルなど上下に分かれているタイプの喪服は、洗濯で色が落ちたときに上下不均一になってしまう場合があるので、分けずに一緒に洗濯するようにしましょう。
なお、この記事で紹介した方法で喪服を洗濯する際は、自己責任でお願いいたします。
少しでも不安を感じた際や、着物の喪服など特に高価なものは、クリーニングに出すことをおすすめします。
喪服の保管で注意することとは?

この項目では、喪服を長期保管する際の注意点を解説します。
ポイントを理解して保管し、喪服を長持ちさせましょう。
カビ・黄ばみ・虫食い
喪服に限らず衣類の天敵であるのは、カビや黄ばみ、虫食いです。
カビや黄ばみの原因となるのは湿気です。
喪服をしまっているクローゼットは、除湿剤を置くか定期的に換気するようにしましょう。
クリーニングされた衣類に掛かっているビニール袋もはがしておくと、湿気がこもりづらくなります。
また汗などで汚れたまま喪服を保管してしまうと、虫食いやカビの原因になります。
そう考えると、やはり喪服は洗濯してから保管したいものです。
虫食い対策には、防虫剤を使うと効果があります。
ただし使用期限を過ぎると効果がなくなるので注意してください。
色褪せ
喪服の保管中の色褪せは、直射日光や蛍光灯などの光(紫外線)が原因です。
クローゼットの中など、喪服はできるだけ日の当たらないところで保管するようにしましょう。
シワ
喪服は畳んでしまっておくと不自然なシワが付いてしまうので、ハンガーで吊るして閉まっておきましょう。
喪服をハンガーにかけて長期保管していると、吊るしジワができてしまうことがあります。
その際は着る前にアイロンでプレスし、シワ伸ばしをします。
テカリを出さないように当て布をし、優しく丁寧にアイロンを掛けましょう。
以下の記事で喪服のアイロンがけについて解説をしていますので合わせてご参考にしてください。
喪服の洗濯についてのまとめ

ここまで喪服の洗濯の仕方について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
以下に今回の記事のまとめを記載しています。
喪服は、できるだけ着るたびに洗濯しておくのがベスト。
喪服は細心の注意を払えば自宅でも洗濯できるが、迷ったらクリーニングへ出すべき。
喪服の保管場所は、クローゼットなど定期的に換気でき、日の当たらない場所にする。
喪服を自宅で洗濯すればお金の節約にはなりますが、難易度は高いです。
「餅は餅屋」という言葉があるように、クリーニング業者はプロの仕事をしてくれますから、少々高くついても安心感と便利さを手に入れることができます。
一方で洗濯に自信がある方は、自宅での喪服の洗濯に挑戦してみてもいいかもしれませんね。
いずれにせよ、喪服は大事に洗濯・保管して、長持ちさせましょう。
「終活ねっと」では、この記事の他にも喪服に関する記事を多数取り揃えております。
以下の記事では喪服にカビが生えてしまった時の対処法について解説をしています。
ぜひお読みいただき、参考にしていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
葬儀をご検討の方へ
安らかに送り、送られる葬儀をするためには、事前の準備が大切です。
DMMのお葬式では、葬儀についての疑問・不安のある方や、もしものときのために、24時間365日ご相談を受け付けております。
経験豊富なスタッフがていねいにサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
また、葬儀をするにあたって必要なあらゆる知識を記事にまとめています。
あわせてご覧ください。
note葬儀記事
費用を抑えて満足のいく葬儀をするために必要な知識まとめ
DMMのお葬式について