
喪服とスーツの違いは?|見分け方・選び方・購入場所
葬儀に参列する場合、喪服を着用します。喪服と一口に言っても、様々な種類があり男女によっても違いがあります。喪服で着用するスーツとは、どのようなスーツが正しいでしょうか。今回喪服で着用するスーツについて詳しく解説をします。
最終更新日: 2020年12月18日
喪服とスーツの違いや選び方は?

お通夜や葬儀に参列する際、喪服を着用するのがマナーです。
一口に喪服といっても種類は様々ですが、ブラックフォーマルと言われる黒のスーツを選ぶケースは男女ともに多いです。
では、喪服におけるスーツとは一体どんなスーツでしょうか?
ビジネス用のブラックスーツとは何が違うのでしょうか。
今回「終活ねっと」では、喪服として着用するスーツについて下記の内容を中心に解説していきます。
喪服とビジネススーツの見わけ方は?
喪服として着るスーツは何が良いか?
喪服用のスーツはどこで買うのがオススメか?
お通夜や葬儀は突然やって来ます。
慌てて喪服を準備をして恥ずかしい思いをしないためにも、余裕のある時に準備をしておくことが大切です。
喪服のスーツについて疑問のある方は、ぜひ最後までお読みください。
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喪服とビジネススーツの見分け方とは

お通夜や葬儀、年忌法要など喪服を着る機会は少なくありません。
ある程度の年齢になれば喪服を準備している方も多く、急な葬儀にも慌てず対応出来るでしょう。
しかし、若い内は突然の葬儀に、慌てて喪服を準備することもあるでしょう。
喪服というと和装のイメージもありますが、今ではブラックスーツを選ぶ場合が多いです。
普段から仕事でスーツを着られる方は、ブラックスーツを何着か持っている方も多いでしょう。
一目見た感じでは、無地の黒のビジネススーツと喪服のスーツでの違いは分かりません。
喪服のスーツと、ビジネススーツでは何が違うのでしょうか?
一番の違いは色と光沢
喪服とビジネススーツの違いは、色と光沢です。
同じ黒でも喪服の黒に対して、ビジネススーツの黒はグレーがかった黒です。
この違いは、並んで見たら一目瞭然です。
明るい場所で見るほど分かりやすいので、葬儀では出棺などで屋外に出た時にはすぐに違いが分かります。
喪服などに使われる高級な黒は、何度も染め直されて深みのある黒です。
もう一つの違いが光沢です。
ビジネス用のスーツでは、光沢のある生地を使ったものも多いです。
おめでたい席では光沢があっても問題ありませんが、葬儀ではマナー違反になりますので注意が必要です。
シルエットやステッチも異なる
頻繁に買い換えるビジネススーツに比べて、喪服は着る機会も少ないため、一度購入すると長く使います。
そのため、体型の変化にも対応できるようにゆったりとしたシルエットをしています。
ビジネススーツが流行によって細身のスタイルのものが多いのとは対照的です。
また、ビジネススーツではお洒落さの演出のためにステッチが入っている場合があります。
見分けやすいポイントの一つが襟にステッチが入っているかどうかです。
ビジネススーツでは襟の形に沿ってステッチが入っているものが多いです。
このステッチがあると、カジュアルな服装になるとされています。
タキシードやモーニングなどのフォーマルな服装に、まずありません。
喪服として着るスーツは何が良いか

これまで説明してきた通り、葬儀にはビジネス用のスーツではなく喪服を着用するのがマナーです。
喪服のスーツは、ブラックフォーマルスーツとも言います。
ビジネス用にスーツがカジュアルなのに対して、喪服はフォーマルなスーツになります。
そもそも、喪服とは礼服の一種になります。
礼服には、一口にブラックフォーマルと言ってもモーニングコートや燕尾服、タキシードなど様々な種類があります。
喪服として着用するスーツを選ぶ場合は、どのようなスーツを選べば良いでしょうか。
男性・女性それぞれについて説明をします。
男性の服装
礼服には、正礼服・準礼服・略礼服と格式があります。
同じように喪服にも、正喪服・準喪服・略喪服があります。
参列者は遺族よりも格下の喪服を着るのがマナーとされているように、立場やシーンに応じて正しい喪服を選ぶことが大切です。
正喪服の場合
男性の正喪服はモーニングコートとなります。
モーニングコートとは、ジャケットとベストは黒で統一し、ズボンに黒かグレーのストライプ模様が入った喪服です。
シャツは白の無地のものを着用し、ネクタイは黒の無地を付けます。
モーニングコートはその名前からも連想できる通り、昼間のフォーマルな服装になりますから、夕方から行われるお通夜では着用出来ません。
遺族であってもお通夜は、ブラックスーツを着用して、日中に行われる葬儀・告別式でモーニングコートを着用します。
正喪服でもあるモーニングコートを着用するのは、喪主や3親等以内の遺族とされています。
準喪服の場合
正喪服に比べて一段格式の下がるのが準喪服です。
男性の準喪服は、ブラックスーツとなります。
ブラックスーツと言っても、ビジネス用の黒のスーツは準喪服となりませんので注意しましょう。
黒のスーツ=準喪服ではなく、喪服用のスーツが正しい準喪服となります。
ブラックスーツはシングル・ダブルどちらでも問題なく、シャツは白の無地のものでネクタイは黒の無地で統一します。
略喪服の場合
準喪服よりも、更に格の下がるのが略喪服です。
男性の略喪服は平服に近い黒やダーク系のスーツとなります。
略喪服を着用して良いのは、三回忌以降の年忌法要や、急遽駆け付けるお通夜などです。
お通夜は、故人の訃報に接して慌てて駆け付ける場でもあるので、平服でも良いとされています。
葬儀・告別式では一般の参列者であっても、きちんとした喪服のスーツを着用するのがマナーです。
インナーについて
男性の場合、正喪服・準喪服・略喪服の格式を問わず、スーツのインナーは白のワイシャツが基本です。
無地が基本とされていますが、一般の参列者でお通夜などの時間がない場合では、無地でなくともマナー違反にはなりません。
訃報からある程度時間の空く、葬儀や告別式の場合は一般の参列者であっても無地のものを着用するのがマナーです。
いずれにしても、派手な柄や、華美なものは避けるという考え方で選びましょう。
ボタンはダブルかシングルか
喪服のスーツにはシングルとダブルがあります。
ひと昔前では、ダブルのスーツは貫禄があり格の高いイメージがありましたが、実際には変わりません。
シングルでもダブルでも格に違いはなく、個人の好みで決めて問題ありません。
ストライプなどの柄が入っていてよいか
スーツには、ストライプなどの柄の入ったものも多くありますが、葬儀の場では避けた方が無難です。
お通夜など仕事帰りに急に駆け付ける場合では、許される場合もありますが事前に分かっている葬儀や告別式では無地のスーツが基本です。
ネクタイピンやカフスボタンはしてよいか
葬儀に参列する場合、光物や華美な装飾はマナー違反とされています。
男性であればネクタイピンやカフス、キラキラと光る腕時計などは外すようにしましょう。
アクセサリーの中でも結婚指輪は問題ないとされています。
女性の服装
続いて、女性の場合の喪服について解説をします。
華美な装飾を避けるのは男性と同じで、加えて女性の場合はスカートの丈など、肌の露出にも気を使う必要があるので、男性よりも悩むポイントは多いとも言えます。
正喪服の場合
女性の正喪服は和装と洋装があります。
男性に比べると、女性の場合は和装が多いイメージがありますが、近年では遺族であっても洋装の場合も多いです。
和装か洋装かは好みなので、どちらを選んでも問題ありません。
和装の場合の正喪服は、黒無地の五つ紋です。
最近では、見かける場合も少ないかもしれません。
洋装の場合は、ワンピースやアンサンブルのブラックフォーマルが正喪服とされています。
装飾が華美ではなく、襟元などの露出が少ないものが喪服には相応しいです。
準喪服の場合
女性の準喪服は、黒のワンピースやアンサンブルです。
男性の場合と同じく、ビジネス用のものではなく、喪服用に作られたものが準喪服です。
ワンピースやアンサンブルは先ほども説明した正喪服と同じですが、準喪服であれば多少の装飾が許されるのが違います。
女性の喪服では、和装が正喪服で洋装は準喪服というイメージがありますが、正確には違います。
洋装であっても正喪服の場合もありますし、準喪服でもあります。
略喪服の場合
略喪服は、男性の場合と同じくビジネス用のスーツやリクルートスーツを代用しても良いとされています。
色は黒か、ダークグレーのものを選びましょう。
喪服は無地が基本ではありますが、略喪服ではストライプなどのデザインが入っていても良いとされています。
パンツスーツも良いですが、女性のフォーマルはスカートが原則と思っている方も中にはいるので、注意が必要です。
インナーについて
男性の場合は、ブラックフォーマルにインナーは白のワイシャツが基本スタイルですが、女性の場合は違います。
女性の場合、白のインナーはマナー違反になってしまいますので注意が必要です。
女性の喪服では、インナーも黒で統一するのがマナーです。
肌の露出も出来だけ控えた方が良いとされていますので、襟の空いたデザインのものは避けましょう。
スカートの丈について
スカートの丈にも注意が必要です。
肌があまり露出しすぎないように、丈の短いスカートは避けましょう。
適切な長さは、正座をした時にちょうど膝が隠れるぐらいです。
最近ではイスでの会場も多いので、正座をしない場合も多いですが、立っている時に膝よりこぶし一つ分くらい隠れるくらいの長さが適切です。
パンツスーツはありか
動きやすいパンツスーツが好きな方もいるでしょう。
しかし、パンツスーツよりもスカートやワンピースの方が格が高くフォーマルな服装とされています。
お通夜などで仕事帰りに駆けつける場合は仕方ないですが、告別式や親族として参列する場合は避けた方が良いです。
アクセサリーについて
側の露出と同じく、キラキラ光る派手なアクセサリーはマナー違反です。
女性の場合、アクセサリーは真珠のものであれば着けて良いとされています。
真珠は涙を表した宝石と言われています。
ただし、二連のネックレスなど重なっているデザインのものは、「不幸が重なる」ことを連想させてしまうので、一連のデザインを選ぶようにしましょう。
下記の記事では、葬儀にふさわしいネックレスや、なぜ葬儀用のネックレスは真珠でないといけないのかを紹介しています。
ぜひ、こちらもあわせてご覧ください。
ベストを着用しても良いか
喪服を着用する際、ベストを着ても問題ないのでしょうか。
喪服を着る時に、ベストを着てはいけないという決まりはありません。
しかし、華美な服装や派手な装飾はNGとされている喪服では、お洒落にも見えてしまうベストを着用する方は少ないです。
ただし、喪主や遺族がモーニングをスリーピースで着る場合もあります。
この場合のベストはフォーマルですから、全く問題ありません。
喪服用のスーツはどこで買うのがおすすめか

喪服のマナーについて理解が出来たら、喪服を購入しましょう。
実際に喪服を購入する場合、どこで買うのが良いでしょうか。
百貨店で買う
喪服を購入するのに、百貨店を選ぶ方も多いでしょう。
百貨店で買う特徴は、値段は高いですが良いものが買えること、店員さんが親身に相談に乗ってくれることです。
喪服は流行に左右されるものではなく、伝統やしきたりを重んじる服装です。
マナーを守った服装をすることが何より大切です。
その点、百貨店では店員さんがどういう場合に、どのような喪服を選べば良いか、親身になってアドバイスをくれる場合が多いです。
百貨店ですから、品質にこだわっているのは言うまでもありません。
予算に余裕がある場合は、検討しても良いでしょう。
スーツ量販店で買う
スーツ量販店で買うのも良いです。
百貨店に比べると、コストパフォーマンスが良いのが特徴です。
スーツ専門店ですから、店員さんの知識も豊富です。
ただし、安価なものは品質もそれなりです。
喪服は5年、10年と長く使うものですから良く考えて選びましょう。
レンタルするという手も
急な葬儀でゆっくり購入する時間がない場合など、レンタルを活用する方法もあります。
早い時間の予約であれば、当日の受け取りが可能な業者もあります。
返却の際には、クリーニングが不要な業者もあったりとっても使い勝手が良いのが特徴です。
以下の記事で喪服のレンタルについて解説していますので合わせてお読みください。
喪服とスーツの違いについてまとめ

いかがでしたでしょうか。
今回「終活ねっと」では、喪服として着るスーツについて下記の内容を中心に解説してきました。
喪服とビジネススーツは似ているようで違うこと。同じ黒でも喪服の黒は深みがあり、明るい場所で違いが分かること、また喪服の場合は光沢がないこと。他にも、長く着る喪服は体形の変化に対応できるようゆったりとしたデザインが特徴であること。
喪服には正喪服・準喪服・略喪服があり、男性の場合は正喪服はモーニング、準喪服はブラックフォーマルを着用すること。女性の場合は、正喪服は和装やワンピース、準喪服はワンピースやアンサンブルなどを着用すること。
喪服を買う場合、百貨店やスーツの量販店などがオススメであること。また、購入する以外にもレンタルを活用する場合もあること。
喪服は着る機会は少ないだけに購入する機会も限られます。
葬儀の際に、マナー違反とならない服装をすることはとても大切なことです。
喪服について疑問のある方は、今回の記事を参考にして正しい喪服の準備に役立ててください。
以下の記事では喪服の時に履く靴について解説しています。
こちらも合われてお読みください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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