
お通夜に数珠は必要?|意味・選び方・男性・女性・ない場合
多くの人は、数珠を日常生活では使わないかと思いますが、お通夜や葬儀に参列する際に数珠は欠かせないものの一つです。今回はお通夜に数珠は必要か解説します。また、男性・女性の使用すべき数珠の違いや、数珠を忘れた場合の対処法も解説します。
最終更新日: 2020年12月17日
お通夜で数珠は必要なのか

仏式のお通夜やお葬式には数珠を持っていくという方が一般的だと思います。
数珠はお通夜や葬儀に欠かせないものの一つですが、数珠の意味や、数珠には種類があることをご存知ですか?
そこで今回「終活ねっと」では、お通夜でつける数珠について下記の点を中心に解説いたします。
そもそも数珠はなぜつけるの?
お通夜に参列するなら数珠は必要かどうか?
お通夜でつける数珠の選び方について
お通夜で数珠をつける際のマナー
数珠の買い方について
以上の点を中心に解説いたします。
葬儀に関係する小物(バック・ハンカチ・袱紗など)にはマナーも多く、数珠にもマナーがあります。
今回の記事では数珠の由来・意味から、数珠の種類や選び方、数珠の買い方まで、数珠に関することを徹底的に解説していますのでぜひ最後までご覧ください。
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数珠はなぜつけるの?

葬儀には数珠を持参する必要があるということが一般的になっていますが、なぜ数珠は必要なものとされているのでしょうか?
そもそも数珠の由来は、古代インドのバラモン教から由来し、それをお釈迦様が仏教に取り入れたと言われていて、もともとはお経を読む際に数を数える道具でした。
このことから数珠は、数を念ずることを意味して念珠とも言われています。
その後、数珠は、日本に仏教と同時期に伝わってきたとされていて、鎌倉時代には一般の民衆にも広がり各宗派に合わせた現在の数珠の原型ができたと言われています。
この頃には、数珠には念仏を数える道具としての役割の他にも礼拝用の法具としての要素も重要視されるようになりました。
また、数珠は仏具であり、数珠には仏様が宿ると言われています。
仏様が宿るとされている数珠には、魔除け・厄除けの効果があると言われています。
これらのことから、葬儀で礼拝する際に失礼にあたらないように数珠をつけるようになりました。
お通夜に参列するなら数珠は必要?

お通夜に参列するなら数珠は必要です。
お通夜での焼香の際には、数珠を左手に持ち右手で焼香を行い、最後に合掌して故人を偲びます。
合掌は故人を供養する気持ちをあらわす行為です。
数珠は仏様を礼拝する際には欠かせない法具になります。
念珠(数珠)をかけないで礼拝するのは、仏様を鷲掴みする失礼にあたる行為だと言われています。
数珠には宗派ごとの本式数珠とどの宗派でも使える略式数珠がありますが、これはご自分の宗派を基準に考えます。
もし、参列する故人の宗派が違う場合でも、ご自分の宗派の本式数珠を使っても問題はないとされています。
しかし、気になる方はどの宗派でも使える略式数珠を持参されるといいでしょう。
数珠は持ち主の分身であり、お守りと考えらているのでお通夜だから持つのではなく、日頃から持ち歩くものと考えている方もいるようです。
お通夜でつける数珠の選び方

お通夜でつける数珠の選び方について見ていきましょう。
数珠を選ぶ際に気を付ける点は宗派についてです。
ご自分の宗派の正式な数珠にするか、どの宗派でも使える数珠にするかを決めましょう。
また、数珠は男性用・女性用の区別がありますので、ご自分にあったものを選びましょう。
数珠は素材や加工の手間によって数百円~50万円以上と価格にかなりの幅があります。
価格の差は数珠に使われている素材の希少性や、加工の手間によるものです。
数珠を選ぶ際は、素材・色や意味などからご自分が気に入った数珠を選び、愛着をもって使うことが大切です。
それでは、数珠の種類と男性用の数珠・女性用の数珠の違い、素材やふさの色について詳しく見ていきましょう。
種類
数珠には本式数珠と略式数珠の種類があります。
数珠を選ぶ際には、まず最初に本式数珠にするか略式数珠にするかを決めるといいでしょう。
本式数珠
本式数珠とは、各宗派ごとの正式な数珠になります。
宗派には天台宗・浄土宗・真言宗・浄土真宗・日蓮宗・曹洞宗・臨済宗などがあり、数珠の仕立てや持ち方の作法が異なります。
本式数珠の珠の数は108個になります。
略式数珠
略式数珠とは、どの宗派でも使えるように略式化された数珠になります。
最近では、本式数珠よりも略式数珠を持つ方が多いようです。
数珠の珠の数は、54個・36個・27個など様々です。
気に入った素材やふさの色から選びたい場合は、略式数珠を選びましょう。
男女での違い
数珠には男性用の数珠・女性用の数珠で違いがありますので、混同して使わないようにしましょう。
男性用
男性用の数珠は玉数で表されており、22玉・20玉・18玉が基本のサイズになります。
この他にも27玉・54玉のサイズもあります。
女性用の数珠よりも珠が大きい数珠になります。
女性用
女性用の数珠は玉のサイズが6ミリ・7ミリ・8ミリがあり、8ミリサイズが人気のようです。
女性用の数珠は、男性用の数珠よりも玉のカットやふさの色などお洒落な雰囲気の数珠があるようです。
男性用の数珠よりも玉が小さいので女性の手に馴染みやすいサイズになっています。
素材
数珠の素材には天然木などを使った木の素材と、天然石などを使った石の素材があります。
木製素材には以下のようなものがあります。
木製素材
黒檀(こくたん)
紫檀(したん)
栴檀(せんだん)
柘植(つげ)
正梅(しょううめ)
屋久杉
シャム柿
鉄刀木(たがやさん)
白檀
沈香
伽羅
菩提樹(星月菩提樹・天竺菩提樹・鳳眼菩提樹・金剛菩提樹・龍眼菩提樹など)
木製素材には以上のようなものがあります。
木製の数珠は、軽くて扱いやすく、使うほどに手に馴染んで味がでます。
木製素材の中でも、菩提樹は「お釈迦様が菩提樹の下で悟りを開かれた」ということで有名です。
また、無患子(むくろじ)は数珠の起源とも言われていて、お釈迦様が無患子の木の実を108個つなげたものを人に授けたのが起源とされています。
石製素材は石にそれぞれ効果があると言われていて色合いも多彩です。
石の効果には下記のようなものがあります。
翡翠
叡智を授け、人徳を高める効果があると言われています。
琥珀
癒し・安産・金運アップの効果があると言われています。
体調不良や疲れを癒したい方におすすめです。本水晶
災いを祓い、危険から守る効果があると言われています。
古くから儀式に広く用いられてきた石です。虎目石・青虎目石
仕事運・勝負運などがアップすると言われています。
仕事運・勝負運をアップさせたい男性におすすめです。オニキス
魔除け・邪念・邪気を祓う効果があると言われています。
実現させたい目的がある方におすすめです。ローズクオーツ
愛と癒しをもたらすと言われています。
恋愛成就の石として有名です。藤雲石
心を穏やかにし、精神力を高める効果があると言われています。
石素材とその効果とされているものには以上のようなものがあります。
石素材はこの他にも多彩な種類があり、色合いも様々ですのでお気に入りのものを探してください。
数珠にはお守りの意味があり、ふさの付いていない腕輪数珠・ブレスレット数珠にもお守りの意味がありますが、これらはお通夜・葬儀などには適さない数珠になります。
お通夜・葬儀にはふさのついた数珠を使いましょう。
ふさの色
数珠のふさの色には青・ピンク・黒・紫など様々な色があります。
女性用の数珠のふさにはお洒落な雰囲気の数珠が多いようです。
また、ふさの形も様々な種類があり「頭付ふさ」「梵天ふさ」「紐ふさ」「かがりふさ」「頭付松風ふさ」などがあります。
お通夜で数珠をつける際のマナー

ここでは、お通夜で数珠をつける際のマナーをご紹介します。
数珠は大切な仏具で、あなたを守り、身代わりになると言われています。
数珠をそのまま鞄にいれたり、テーブルの上に置くのは控えましょう。
鞄に入れたりる際は、専用の数珠袋に入れるようにしましょう。
テーブルなどに置く場合は、ハンカチなどの上に数珠を置くようにしましょう。
それでは、お通夜で数珠をつける際のマナーとして、数珠をつけるタイミング・数珠の使い方・数珠を忘れた場合について見ていきましょう。
数珠をつけるタイミング
お通夜で数珠をつけるのは、お通夜の始まりから終わりまでです。
座っているときは左手首にかけおき、歩くときも左手で持つようにしましょう。
数珠を左手で持つ意味は「右手は不浄だから」や、「悪い気が左から入ってくるので数珠に守ってもらう」など諸説あるようです。
数珠の使い方
数珠をもって移動する際は、左手にもって移動します。
お経を唱えたり、仏様にお参りする際や、故人を偲ぶ際などは手にかけて使います。
数珠を使うときは、左手に数珠をかけて(親指ははずす)右手を添えて合わせるか、両手をあわせて数珠をかけて(親指ははずす)使います。
お通夜やお葬式でお焼香される際は、数珠は左手にかけて右手でお焼香をして、両手をあわせて合掌します。
数珠の使い方は宗派によって異なる場合がありますので、注意が必要です。
忘れた場合でも貸し借りしてはいけない
数珠は持ち主のお守りであり、身代わりとなるもので、持ち主の分身と考えられている仏具です。
そのため、数珠は忘れた場合でも貸し借りをしてはいきません。
自分専用の数珠を持つようにしましょう。
もしも数珠を持っていない場合、基本は数珠を借りるのはマナー違反ですが、葬儀社で用意されていることもあるので、相談してみましょう。
お通夜の会場に到着する前に気づいた場合は、100均やコンビニなどに売ってある場合もあるので確認してください。
下記の記事では、数珠の種類と使い方を解説しています。
お葬式・お通夜で恥をかかないために、ぜひあわせてご覧ください。
数珠の買い方

ここまで数珠の意味や違いやマナーについてお話してきましたが、数珠はどこで購入したらいいのでしょうか?
数珠の購入について、どこで購入できるのか・数珠の相場についてご紹介します。
数珠は自分専用の数珠を持つのがマナーなので、お気に入りの数珠を探して専用の数珠を持つようにしてください。
数珠はどこで買うの?
数珠を購入する際は、仏具の専門店・紳士服の専門店・百貨店・インターネット通販などで購入できます。
数珠を忘れたなどの理由で緊急に必要な場合は、100均やコンビニエンスストアで売っていることもあります。
それでは、購入できるお店について、それぞれ見ていきましょう。
仏具の専門店
数珠は仏具の一種なので、仏具の専門店で購入できます。
数珠を専門で扱っている数珠専門店などもありますのでご利用ください。
紳士服の専門店
紳士服の専門店でも、数珠の取り扱いがある店舗があります。
ハンカチ・ネクタイピン・カフスボタンなどの小物と同じく、数珠の取扱いをしている紳士服の専門店があるのです。
百貨店
百貨店の仏具専門店や、数珠の専門店などで購入することができます。
常時取扱いしている店舗の他にも、お彼岸の時期などに専門で出店されている場合もあります。
インターネット
数珠は仏具の専門店や、数珠の専門店のインターネット通販で購入できます。
多くの店舗がインターネット通販に対応しているので、素材やふさや色など自分のお好みの数珠を見つけやすいと思います。
100均やコンビニで売っていることも
数珠は100均やコンビニで売っていることもあります。
数珠を忘れた場合などに急遽購入するには便利です。
数珠は値段が高価なほうがいいということはありませんが、数珠は大切な仏具ですので、100均やコンビニで購入する数珠はあくまでも緊急用として使いましょう。
相場はどのくらい?
数珠の相場は幅広く数百円~50万円以上する数珠もあります。
数珠の値段の違いは、数珠の材質・品質と加工の手間によるものです。
100均で購入できる数珠の珠はプラスチックですが、専門手で取り扱っている数珠のように希少な素材と職人による繊細な加工が必要とされる数珠は高価になります。
数珠は「高価な数珠だから効果が高い」ということはありませんので、ご自分が気に入った数珠を探されるのが一番だと思います。
略式数珠は5,000円~1万円、本式数珠は1万円~3万円を目安に選ばれるといいでしょう。
以下の記事で数珠の相場についてご紹介しておりますので合わせてご覧ください。
お通夜でつける数珠のまとめ

いかがでしたでしょうか?
今回「終活ねっと」では、お通夜でつける数珠について解説してきました。
内容をまとめると以下のようになります。
数珠をつけるのは、数珠には仏様が宿り、魔除け・厄除けの効果があると言われていて、葬儀で礼拝する際に失礼にあたらないように数珠をつけるようになったことが由来です。
お通夜に参列するなら数珠は必要です。
数珠なしで仏様に拝礼するのは、仏様を鷲掴みにする失礼な行為と言われています。お通夜でつける数珠の選び方については、略式数珠か本式数珠を決めてから男性用数珠か女性用数珠を決めます。
略式数珠は、素材や色から気に入った雰囲気の数珠から選ぶといいでしょう。お通夜で数珠をつける際のマナーとして、数珠はお通夜の始まりから終わりまで身に着けておきます。
数珠を持つ手は左手で、左手にかけて右手を添えるか左手と右手にかけて使います。
数珠を忘れても貸し借りをしてはいけません。数珠の買い方は略式数珠であれば5,000円~1万円を目安、本式数珠であれば1万円~3万円を目安に仏具の専門店・紳士服の専門店・百貨店・インターネット通販で購入するといいでしょう。
以上の内容について解説してきました。
この記事で、数珠についてお分かりいただけたのではないでしょうか。
ぜひ自分に合った数珠を見つけて、マナーも守って数珠を使えるようにしましょう。
「終活ねっと」では、葬儀に関する記事を多数記載しています。
下記の記事では、お通夜に参列する際のマナーについて解説しています。
ぜひ、こちらもあわせてご覧ください。
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