葬儀費用は相続財産の対象?相続財産から費用を捻出したい場合も解説

葬儀費用は相続財産の対象?相続財産から費用を捻出したい場合も解説

「財産相続」という言葉を聞くと複雑な条件が絡んできて、ときには争いにつながるというイメージがあります。葬儀費用に関しても同じことが言えるのでしょうか?今回は葬儀費用は相続財産の対象なのか、相続税から控除される葬儀費用の内容などとともに紹介します。

最終更新日: 2020年02月27日

相続時の葬儀費用について

お金

私たちが生きる社会は、ありとあらゆる法の下、規律が作られ成り立っています。
金銭をめぐっては様々な状況や条件によって争いが繰り広げられ、事態の収拾がつかなくなることも珍しくありません。

中でも、遺産・財産の相続のケースとなってくると、日頃から親しかった兄弟や親族の間でさえも揉め事に発展してしまうこともあります。

そこで今回、「終活ねっと」では葬儀費用は相続財産の対象になるのか?というテーマで「葬儀費用」と「相続」に関連した項目を解説していきます。

  • 相続時に問題となりえる葬儀費用に関して

  • 葬儀にかかる平均的な費用

  • 葬儀費用は相続財産に含まれるのか?

  • 相続時に税金から控除できる項目について

  • 葬儀費用を相続財産から支払う方法

  • 相続放棄時の葬儀費用は債務面でどう扱われるのか

以上の項目を中心に解説していきます。
「葬儀費用の中で、どの項目が相続税の控除対象外にあたるのか」などについても紹介してます。
ぜひ最後までご覧ください。

「DMMのお葬式」では、状況やご要望に合わせて選べる豊富なセットプランをご用意しております。
葬儀・お葬式についてわからないことがある方は、お気軽にご相談ください。

葬儀にかかる費用についてわからないことがある方は、「葬儀費用の相場はいくら?内訳や料金を安くする方法、注意点まで解説」をご覧ください。

葬儀費用の相場はいくら?

困った人々

そもそも葬儀をおこなう際には平均していくらお金が必要なのでしょうか?

一般的な葬儀にかかるお金の全国平均は約190万円といわれています。

もちろん規模や内容により値段は大きく変動しますが、通夜なしの一日葬であっても何十万と費用はかかってきますから、多くの家庭にとってはあらかじめ資金準備をしっかりとおこなわなければなりません

葬儀の費用相場に関しては、以下のリンク内でより詳しく説明してますので、よろしければ合わせて読んでみてください。

葬儀費用は相続財産(遺産)の対象?

葬儀

喪主を務める際、葬儀費用に関しては「自分が立て替えて、後に他の相続人と故人の財産を分けて負担してもらおう」と考えたことがある人はいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、葬儀にかかる費用は全て相続するお金から支払えるのでしょうか。
そしてその費用は本当に分担して支払うことが可能なのでしょうか。

ここでは葬儀費用が相続財産対象として該当するかどうか詳しく見ていきましょう。

葬儀費用は相続対象にならない

被相続人から相続人が相続できる財産項目は決まっています。
その内容はシンプルで、条件として故人が生前に保持していた財産のみが対象となります。

当たり前のことではありますが、葬儀費用とは人が死後に発生するお金です。
よって、葬儀費用というのは相続の対象外となります。

このことから葬儀費用に関しては、法律上の契約によって縛られることがないので、相続時に近親間で債務トラブルの原因になりがちです。

相続税の控除対象項目

財産を相続する際には、必ず相続税を納めなければなりません

ここでは、相続税の確定申告項目に含めなくてよい項目を種類別に見ていきましょう。

葬儀一式にかかる費用

全ての葬儀費用において最も大きい割合を占めるのが、葬儀一式にかかる費用です。
その費用は全葬儀代の全国平均が約190万円に対して、120万円と極めて高いものになります。

具体的に葬儀費用の名目で申請できるのは、以下の項目です。
これらは全て葬儀社に払うお金として認識しているとわかりやすいです。

  • 通夜と告別式にかかった費用

  • 火葬費、埋葬費、納骨費

  • 遺体の搬送にかかる費用

  • 祭壇や骨壷

  • 供花やお供えもの

  • その他通常葬儀にかかる費用

飲食などの接待費用

飲食代費に関しては、通夜・告別式後の食事のみならず、参列者の休憩室などでお出しするお茶やお菓子代も含まれます。
購入元はコンビニ・売店などであっても構いません。

また、参列者の宿泊費、会葬者への会葬御礼品も接待費用として扱います。

他の項目にも共通していえることですが、後に煩わしい説明を省略するためにも細かいものまで領収書を保管しておくことはとても大切です。
どんなに小さいものでも領収書を残しておくことが理想です。

お寺などに支払う費用

お寺などに差し上げるお金も葬儀費用のひとつとして認識されます。

以下に記載したようなものが存在します。

  • 僧侶へのお布施代(一般的に30〜70万円)

    お布施代には読経料・戒名料を含みます。戒名料はランクによって相場がまちまちですが、平均的に20~50万円、読経料は通夜と告別式をあわせて10~15万円ほどとなっています。

    この二つを合計すると、僧侶へのお布施代としては30~70万円が想定されます。

  • 運転手、火葬場係員への心付け(一般的に各々に3,000〜5,000円)

    霊柩車やマイクロバスなどの運転手、火葬場の受付人、火葬場でのお手伝いさんなど心付けをお渡しできる人はたくさんいます。

    万が一に対応できることも考慮して、心付けの袋は余分に準備しておくとよいでしょう。

    また、お渡しする機会や場所を把握しておくことは難しいものです。
    事前に葬儀社の人やお手伝いさんに依頼しておくと捗ります。

お寺などに支払う費用に関しては、支払う側から依頼をしないと領収書が出てこない傾向があります。
お寺に支払った場合は、領収書の代わりにメモを用いることができます。
事前にリストを作るなどして支払い目的を忘れない工夫を心がけましょう。

相続税から控除できない項目

では、逆に控除対象外の項目にはどんなものがあるのでしょうか。
以下のリストに記載するものはいかなる条件であっても控除が効かないものになりますので、これを機にしっかりと覚えておきましょう。

  • 香典返し

    本来香典返しには、「香典をくださった人へのお礼」という意味が込められています。
    そのため一般的に香典返しは必ずしもおこなうものとして扱われておらず、葬儀費用の一貫としては分類されません。

  • 墓石・墓地の購入や借り入れ費用

    墓石・墓地の購入や借り入れには、永代使用料などの準備期間に関連する費用、購入後にかかる管理費用などが含まれます。

    これらは葬儀そのものとは関連性がないため、相続財産からの控除対象にはなりません。

  • 法要にかかる料金

    法要は葬儀そのものと関係はありません。

    したがって初七日、四十九日、一周忌法要などにかかった費用は相続税から控除ができない項目として分類されます。

    初七日法要に関しては、通夜・告別式と同じときにおこなわれることがありますが、その際は例外として、相続税の控除対象項目に含んでも問題ありません。

相続財産(遺産)から捻出したい場合

お金

相続できる財産が見込める人の多くが、先に被相続人から受けた相続財産から葬儀代を支払ってしまい、葬儀後に残った財産を分割したほうが賢いと考えるでしょう。

しかし、この方法は有効でないのはご存知でしょうか。
実はこれをおこなうことで銀行口座は停止してしまうのです。

口座が停止する理由としては、銀行側が遺族や相続人を含む他人が引き出しをできなくするためです。
これは将来的な相続争いや不正利用を防ぐ作用があります。

時期としては銀行側が口座を保有している名義人が亡くなったことを知ったときです。
凍結口座からお金を引きおとす方法もあるにはありますが、口座を解約しなければならず、他にも複雑な手続きが必要であるため手間がかかります。

では、どうしても相続した財産の中から全ての支払いを補いたい場合はどうすればよいのでしょうか?

その方法は、被相続人が危篤状態になる前の段階で「被相続人本人が葬儀費用の予算を見積もった上で引き落とす」または、「口座の暗証番号を信頼され伝えられたひとが引き落とす」の二択しかありません。

相続税を申告する際は、相続をする前に引き落としたお金も財産の一部と国税庁に認識されるので注意が必要です。
虚偽報告はすぐにバレるので気をつけましょう。

香典の取り扱い方

葬儀

喪主になった際、葬儀費用を負担するのが一般的です。
遺産を相続する際に、葬儀費用の分割をその他の相続人にお願いする場合、香典の取り扱いはどのようになるのでしょうか。

香典の取り扱いについて、法律上で決まりはありません
香典は、葬儀費用を負担する喪主に対して負担を軽減するために送られるものなので、基本的に分割する必要はありません
また、喪主あての贈与になるので相続税にも関わりません。

また、葬儀費用を分担する際も葬儀費用から頂いた香典の金額を引いた差額を分担することとなるでしょう。

相続放棄で葬儀費用は債務控除されない?

お金

被相続人の財産がプラスよりマイナスが見込まれる場合、多くのケースで相続が放棄されます。
その際、相続税を払う義務はもちろんなくなりますが、それと同時に葬式費用は債務控除されるのでしょうか?

本来、債務控除を受けられるのは財産を相続する相続人であり、相続権を放棄したひとは適応外となります。

しかし、葬儀費用においては、相続放棄をしたひとも被相続人の親族である可能性は高く、支払いを一部負担する場合が多いので債務控除扱いの対象に該当します。

よって、仮に相続放棄したとしても、葬儀費用の債務控除はできるのです。

葬儀全体にかかる費用や費用を安くする方法については、以下の記事で詳しく紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

相続財産の葬儀費用についてのまとめ

お金

いかがでしたでしょうか。
今回、「終活ねっと」では以下の項目に沿って、相続時の葬儀費用について紹介しました。

  • 葬儀費用の相場は全国平均で見て、約190万円である。

  • 相続財産の対象になるものは故人が生前に保持していた財産に限られるので、死後に発生した葬儀費用は相続財産の対象にならない。

  • 「葬儀一式にかかる費用」「飲食接待費用」、「お寺などに支払う諸費」は相続税の控除対象として扱われる。

  • その反面、「香典返し」、「墓石・墓地の購入や借り入れ費用」、「法要にかかる費用」は相続税の控除対象外なので注意が必要である。

  • 葬儀代をどうしても相続財産から支払いたい場合は、被相続人の凍結前口座からあらかじめ預金引き落としをしておかなければならない。

  • 相続人が相続放棄をした場合でも、葬儀費用においては債務控除が適用される。
    これは相続人に指名される人の多くが親族であり、相続放棄をしても葬儀代を負担するケースが多いためである。

相続に関する物事はどうしても難しく、煙たがられて理解されていないことが多いです。
ただ、実際に自分が関係したときに、知らなかったでは通用しません。

また、遺産のことでトラブルになりがちなのは相続人の方たちです。
相続人は自分と血縁関係が近い方が多く、そういった方々とはこれから先も関わっていくものです。
この記事を読むことで、少しでも知識を深められたと感じられ、トラブルを未然に防ぐことができれば幸いです。


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「終活ねっと」では、この記事のほかに葬儀に関する様々な記事を掲載しています。
以下のリンクより、葬儀費用の支払いに関して解説した記事をご覧になれます。
ぜひご一読ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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