
真言宗の葬儀費用はいくら?真言宗葬儀の特徴や流れから香典まで解説
葬儀に必要となる費用は、葬儀の形式や宗派によっても違いが出てきます。 今回、終活ねっとでは、真言宗の葬儀における費用はどのくらいかかるのか、真言宗の葬儀の特徴や流れ、香典についても触れつつ解説していきます。
最終更新日: 2020年02月19日
真言宗の葬儀費用について

葬儀を執り行うこととなった場合に、葬儀のマナーや儀式の手配、どのくらいの参列者を呼ぶかなど調べたり準備すべきことはたくさんあります。
しかし、事前にある程度把握しておきたい情報としては、葬儀にはいくらくらいの費用が必要となるか、という点ではないでしょうか。
どのような葬儀をどのくらいの費用で執り行えるのか、葬儀にかかる費用の相場を把握しておくだけでも事前の準備がスムーズに進みます。
葬儀にかかる費用がどのくらい必要となるのかは、葬儀の内容のみならず宗派によっても違いが出てきます。
今回、「終活ねっと」では、真言宗の葬儀費用について、以下のようなポイントを中心に解説していきます。
葬儀費用の全国平均はどのくらいの費用となっているのか
真言宗の葬儀の場合、どのくらいの費用が必要となるのか
真言宗の葬儀にはどのような特徴があるのか
真言宗の葬儀はどのような流れで実施されるのか
真言宗の葬儀における香典はいくらくらいが相場になるのか
今回の記事を参考に、真言宗における葬儀費用について理解を深めてみてください。
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葬儀にかかる費用についてわからないことがある方は、「葬儀費用の相場はいくら?内訳や料金を安くする方法、注意点まで解説」をご覧ください。
葬儀費用の全国平均

一般的に実施される葬儀にはどのくらいの費用がかかっているのでしょうか。
葬儀費用は、葬儀内容や地域、宗派などによっても違いがありますが、一般的にイメージされる葬儀を前提とすると、葬儀費用の全国平均は約200万円程度とされています。
日本における葬儀費用は、世界的にみてもかなり高額となっているようです。
ただし、上記金額はあくまで平均であり、一般的な費用の相場感としては100万円〜150万円の範囲が現実的となっています。
詳しい葬儀費用の内訳や相場については以下の記事で詳しく紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
真言宗の葬儀にかかる費用

真言宗の葬儀にかかる費用についてご紹介していきます。
一般的な葬儀の主な費用は、葬儀一式の費用、寺院費用、接待飲食の費用に大きく分けられます。
真言宗の葬儀においても、費用項目に大きな違いはなく、一般的な葬儀と同様の費用が発生します。
以下で、葬儀一式の費用、寺院費用、接待飲食の費用について解説していきます。
葬儀一式
葬儀一式にかかる費用は、ご遺体の搬送から、葬儀を執り行うために必要となる人件費など、葬儀を執り行うことに伴い発生する費用です。
どのような費用が具体的に発生するかについては、どのような葬儀を執り行うか、葬儀内容によって異なってきます。
具体的な費用としては、ご遺体を安置するために必要なドライアイスを用意する費用であったり、葬儀を進行する葬儀社スタッフの人件費、骨壷を用意する費用などがあります。
葬儀一式にかかる費用は、一般的には120万円程度が相場となっていますが、葬儀内容によって抑えることも十分可能です。
寺院費用
寺院費用は、僧侶やお寺などに感謝の意を込めて支払うお布施としての性格の強い費用です。
お布施として機能している費用となりますので、お寺や宗派、地域の風習などによっても金額が異なってくるため、寺院費用の相場はありません。
いくらくらいの費用が必要となるのかは、お寺などに事前に確認しておくと良いでしょう。
ここでは代表的な、お布施と戒名について解説していきます。
お布施
お布施として支払う費用にはさまざまなものがあり、いずれも僧侶やお寺に感謝の意を込めて支払うものとなります。
僧侶やお寺にお渡しするお布施として、具合的には以下のようなものがあります。
種類 | 内容 |
読経料 | 僧侶にお経を読んでもらえてもらったことに対する謝礼 |
御膳料 | 通夜・告別式後の会食に参加できなかった僧侶に対する心づけ |
お車代 | 僧侶に会場までお越しいただいた際の交通費 |
戒名
戒名は、仏式の葬儀独特の制度であり、亡くなった故人に付けられる死後の名前です。
戒名にはランクがあり、宗派ごとにそれぞれのランクに対応した戒名料が決まっています。
ランクが上位の戒名になればなるほど費用は高くなるイメージです。
高いものですと100万円を超えるような費用がかかる場合もありますので、事前にお寺などと相談のうえ決めると良いでしょう。
接待・飲食
接待・飲食の費用は、通夜や告別式の後に開催される会食に必要な費用となります。
通夜の後に行われる会食を「通夜振る舞い」といい、告別式の後に行われる会食を「精進落とし」といいます。
一般的には、「通夜振る舞い」ではオードブルなどが中心となり、「精進落とし」では懐石料理などが中心となります。
したがって、「通夜振る舞い」ではお一人1,500円程度、「精進落とし」ではお一人3,000円〜5,000円程度が相場となっています。
僧侶への挨拶のタイミングや文例については以下の記事で詳しく紹介しておりますので、あわせてご覧ください。
真言宗の葬儀の特徴

真言宗は、平安時代に空海によって開かれた仏教宗派の一つです。
真言宗は密教とも呼ばれ、悟りについて必死に勉強した者だけが悟れるとする考え方を基礎としている宗派です。
では、そのような真言宗の下で執り行われる葬儀にはどのような特徴があるのでしょうか。
以下では、真言宗における葬儀の特徴について解説していきます。
真言宗の死生観
真言宗では「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」を目指すことを教えとしています。
「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」とは、人が亡くなった後は死後の世界にいくのではなく、現在の自身の姿のまま仏に成り代るとする考えです。
真言宗ではこの「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」を最高の教えとしています。
真言宗における葬儀は、ご本尊である大日如来のいらっしゃる密厳浄土(みつごんじょうど)に送りそこで仏に変わる儀式とされています。
真言宗の葬儀で使われる数珠
真言宗の葬儀で使われる数珠にも特徴があります。
真言宗の数珠は、主玉が108個あり、男性用の数珠と女性用の数珠で分けられています。
108個の主玉は金剛界の百八尊を表しており、他の宗派の数珠よりも大きな作りとなっています。
真言宗の葬儀に参列する機会も想定し、事前に用意しておいても良いかもしれません。
真言宗の葬儀の流れ

上述したように、葬儀には宗派による特徴があり、真言宗も他の宗派には見られない特徴的な儀式などがあります。
では、真言宗の葬儀の流れにはどのような特徴があるのでしょうか。
以下で、通夜と葬儀に分けて解説していきます。
通夜
真言宗における通夜では、僧侶に枕経を唱えていただきます。
枕経とは、故人の枕元でお経を唱えていただくことをいいます。
本来は、故人が亡くなる間際から亡くなるまでの間に、安らかに亡くなるために唱えていただくお経を枕経と呼んでいました。
しかし、昔のように自宅でゆっくり死を迎える機会というのは少なくなり、病院で亡くなる機会が増えたことから、僧侶に、本来の意味での枕経を唱えていただく機会はほとんど無くなりました。
現在では、真言宗において、ご遺体が安置されているご自宅や安置場所において枕経が行われています。
葬儀
真言宗の葬儀では、他の宗派には見られない特徴があります。
独特な儀式として、「灌頂(かんじょう)」と「土砂加持(どしゃかじ)」があげられます。
「灌頂(かんじょう)」とは、故人が仏となるために故人の頭に水をかける儀式です。
これは、菩薩が悟りを開いた時、智水を頭からかけられたことで成仏したという教えが由来となっています。
「土砂加持(どしゃかじ)」とは、洗い清められた土砂を故人のご遺体にかけ納棺する儀式です。
清められた土砂を故人にかけることで、故人の罪が滅ぼされる清められるとする儀式となります。
なお、真言宗における葬儀については、葬儀の流れや式次第、お経の意味など詳細な記事を用意しています。
以下のリンクからご確認いただき、本記事と併せてご参照ください。
真言宗の葬儀の香典

葬儀で持参する香典についても、各宗派によって特徴があります。
ここでは、真言宗の葬儀における香典の特徴について、金額相場と表書きについて解説していきます。
金額相場
香典の金額相場については、真言宗を理由とする特徴は特にありません。
一般的な香典の金額相場を参考にすると、友人や知人関係である場合には5,000円程度、親しい関係にあった場合には1万円程度が相場となります。
親族関係にある場合、血縁関係の近さにより金額が異なり、3万円程度から近い関係にある場合には5万円程度が相場となっています。
どのくらいの金額を包むかについては、お住いの地域の風習などを事前に調べておくと良いでしょう。
表書き
真言宗の葬儀における香典の表書きは、「御霊前」とするのが良いでしょう。
ここで、「ご仏前」という表書きを見たことがある方も多いでしょう。
「ご仏前」は、四十九日法要が終わり故人が仏として成仏した後の表書きとして相応しい表書きとなります。
したがって、四十九日法要が行われる前の葬儀における香典は、「御霊前」が相応しい表書きとなります。
真言宗の葬儀費用についてまとめ

いかがだったでしょうか。
今回、「終活ねっと」では、真言宗の葬儀費用について、真言宗の特徴などに触れつつ解説してきました。
今回の記事のポイントは以下のとおりです。
葬儀費用の全国平均は200万円程度となっており、世界的にみても費用は高い。
真言宗の葬儀にかかる費用は、真言宗だから必要な費用などは特になく、一般的な葬儀と同様に以下のような費用がかかる。
葬儀一式の費用:葬儀を執り行う一連の費用で、120万円程度が費用相場となっている
寺院費用:お布施として、僧侶やお寺に支払う費用である。寺院費用の内訳としては、読経料や御膳料、お車代などのお布施と戒名料などがある。
接待・飲食の費用:通夜の後に実施される通夜振る舞いや告別式の後に実施される精進落としの際の費用。通夜振る舞いは一人1,500円程度、精進落としは一人3,000円〜5,000円程度が相場となっている。真言宗は空海によって開かれた宗派であり、「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」を最高の教えとする。
真言宗における数珠は、主玉が108個あり、男性用と女性用で分けられる。他の宗派の数珠と比べても大きな作りとなっている。真言宗の葬儀においては独特の特徴がある。
通夜では、故人の枕元でお経を唱える「枕経」を行う。
葬儀では、ご遺体の頭に水をかける儀式である「灌頂(かんじょう)」を行い、清められた土砂を棺に納棺する「土砂加持(どしゃかじ)」を行う。
いずれも、真言宗の葬儀における独特の儀式である。香典の金額も宗派によって異なる場合があるが、真言宗の葬儀では宗派を理由とする特徴はない。
香典の金額相場としては、友人・知人の場合は5,000円〜関係の深さによっては1万円程度。
家族や親族の場合は3万円〜血縁関係の近さに応じて5万円程度が相場となっている。
表書きは「御霊前」とするのが一般的。「ご仏前」の表書きは、四十九日法要を迎える前は使用しないことがマナー。
仏式の葬儀は各宗派によって特徴的な儀式やしきたりがあり、それぞれの宗派の特徴を知っていることで、いざ参列することになっても慌てずに済みます。
今回の記事を参考に、真言宗の葬儀について理解を深めるとともに、真言宗という宗派についても知識を深めてみてください。
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