
出棺から火葬の流れとは?所要時間やお骨上げの作法についても解説!
葬儀の最後に行われるのが火葬です。故人のご遺体を焼却してお骨にする一連の流れのことですが、火葬全体の流れについてはよくわかっていないという方が多いのではないでしょうか。今回は出棺から火葬の流れについて、死産の際や海外・ペット・神式葬儀の火葬と共にご紹介します。
目次
最終更新日: 2020年02月09日
火葬はどのような流れで行われるの?

大切な方が亡くなった際に執り行う葬儀ですが、最後は火葬場で火葬をすることによって締めくくられるのが一般的です。
火葬を行うことによって故人のご遺体をご遺骨の状態とし、骨壺に納めます。
この一連の流れを通じて、四十九日以降にお墓などに納骨する準備とするのが火葬の持つ意味です。
さて、葬儀の最後に行われる火葬ですが、皆さんの中には具体的にどのような流れで火葬が行われるのかがよくわからないという方も多いのではないでしょうか?
たしかに火葬に立ち会うこと自体が、人生の中でそれほど多くない分、具体的な流れといわれてもうまく説明するのは難しいですよね。
そこで今回「終活ねっと」では、故人のご遺体を火葬する際の一連の流れについて詳しくご説明していきます。
死亡から葬儀までの流れとは?
出棺から火葬を行う一連の流れや所要時間は?
死産の際の火葬の流れとは?
ペットの火葬を行う流れと所要時間は?
海外の火葬の流れとは?
神式葬儀の火葬の流れとは?
葬儀の際に行われる火葬について詳しく知りたいという方にとって参考になる情報をまとめてありますので、ぜひとも最後まで読んでいただければ幸いです。
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死亡からお通夜・葬儀までの流れ

故人の火葬を行う流れについて詳しく見ていく前に、故人がお亡くなりになった直後から葬儀までの流れは把握しておくことも大切です。
ご臨終からお通夜・葬儀までの流れを、簡単に説明していきます。
葬儀社への連絡
病院には長時間にわたってご遺体を安置しておくことができないことから、ご自宅などに一時的に安置できるよう搬送してもらうため、まず葬儀社に連絡・手配しましょう。
なお葬儀社への連絡と同時並行で、ご遺体に対しては看護師がエンゼルケアを行ってきれいにしてくれます。ご遺体の安置
葬儀社スタッフの手でご遺体を自宅などに搬送してもらったら、仏壇がある床の間などにご遺体を安置しましょう。
仏式の場合は北枕にしたうえで布団の上に守り刀を置き、さらに枕元に枕飾りを設けるといったやり方がとられます。
もちろん、神道やキリスト教でもそれぞれの宗教形式に基づいた安置の方法がありますので、各々の作法に従うようにしましょう。納棺
葬儀の会場や日程が決まったら、納棺を行って故人のご遺体を棺に納めます。
その際に、故人のご遺体に白装束や、故人が生前好んでいた衣服を着せましょう。
加えて、ご遺体の腐敗を極力抑えるためののドライアイスも一緒に入れます。お通夜
葬儀会場に棺を搬送したら、そのまま祭壇に安置し、お通夜が行われます。
基本的な流れとしては僧侶の読経、お焼香、僧侶の説法、喪主挨拶、通夜ぶるまい、通夜の番というのが一般的です。
ただし近年では、以上の流れのうち僧侶の説法が省略されたり、通夜の番も2時間から3時間程度だけという半通夜のケースが多くなっていたりするなど、さまざまな変化が起こっています。葬儀
お通夜の翌日に、葬儀が行われます。
葬儀の流れは、僧侶の読経、弔辞・弔電の紹介、お焼香というものが一般的です。
葬儀終了後、出棺・火葬という流れになります。
安置の後には、葬儀の日程や会場、火葬場や僧侶の手配も行います。
あわせて、ご親族や近所の方などに訃報連絡を行うことも忘れないようにしましょう。
また、もしできればですが、終活の一環として故人が元気なうちに葬儀を依頼する葬儀社や葬儀の形式を決めておくと、万一の場合でもスムーズに準備できるでしょう。
出棺から火葬までの流れ

葬儀で行われる火葬は、告別式が終わった直後に出棺するところから始まります。
ここではまず、出棺から火葬場までご遺体を搬送するまでの流れを順に追っていきましょう。
告別式後の最期のお別れ
まず告別式が終わってから出棺する前に、祭壇に安置してあった故人のご遺体を納めた棺を床におろします。
そして最期のお別れの時間が持たれ、ご遺族やご親族、参列者がお花をご遺体の周りに飾る別れ花が行われるのが一般的です。
別れ花についてはお焼香と同じように順番が決まっており、喪主、ご遺族、ご親族、一般参列者の順番で行います。
なお、喪主以外のご遺族では喪主の配偶者、故人の親兄弟、子供という順番のケースが多く見られます。
別れ花が終わった後は、故人が愛用していた物や思い出の品物も一緒に棺に入れますが、この時不燃物や危険物などの入れられないものもありますので、事前の確認が不可欠です。
別れ花や思い出の品々を納めたら、蓋をかぶせてくぎ打ちします。
出棺
蓋のくぎ打ちまで終わったら、いよいよ出棺を行います。
出棺の際にはご遺族や葬儀社スタッフで主に男性の方が棺を担ぎ、霊柩車にお載せするのが一般的です。
ご遺体の足側が先に来るように運びますが、これは故人が戻ってこないようにするという意味を持っています。
そしてご遺族のうち、喪主が故人の位牌を、配偶者や子供など喪主の次に故人とつながりの深かった人物が遺影を持つのが作法です。
一方参列者は、会場の外で列を作り霊柩車が出発するのを見送ります。
加えて、喪主が出棺に先立って参列者に簡単な挨拶を行いますので、参列者は私語は慎んで聞くようにしましょう。
挨拶が終わったら霊柩車が出発しますので、参列者は霊柩車の姿が見えなくなるまで合掌します。
火葬場へ出発
その後、ご遺族やご親族、喪主から依頼された故人の知人・友人が火葬場に向かうという流れです。
故人の知人・友人については、生前故人と非常に親しい付き合いのあった人物でも喪主などの承諾がなければ同行できないという点は注意しましょう。
なお移動の際に使う車での席順にも作法があり、霊柩車の次の車の場合、後部座席に喪主と僧侶が、助手席に遺影を持つご遺族が乗るという形が一般的です。
そのほかのご遺族やご親族などは、マイクロバスやタクシーなどに分乗します。
なお、葬儀会場にはご遺族やご親族の中でも数人が残り、留守番役として葬儀の後始末やご遺骨を迎える準備をする場合が多いです。
出棺時の服装マナー
出棺の儀式は外で行われます。
寒い冬の場合、まっている間はコートなどを着用していても構いませんが、出棺の儀式がはじまったらコートは脱ぎ、手に持つようにしましょう。
火葬の流れと時間

火葬場に到着したらいよいよ火葬を行いますが、火葬を行う際の流れについてもきちんと把握しておくと、その場でスムーズに動くことができるでしょう。
ここでは、火葬を行う流れと時間について順番通りに見ていきます。
火葬許可証を提出する
火葬場に到着したら、最初に火葬場の職員に火葬許可証を提出します。
火葬許可証は、故人が亡くなった際に役所に死亡届を出した時に発行してもらえる書類です。
火葬の際には絶対に必要ですので、告別式の段階で持参するようにしましょう。
なお火葬許可証は、火葬が終わったら「火葬済み」の印が押された状態で返却され、今度は納骨の際に必要な埋葬許可証となります。
そのため、ご遺骨を納骨する当日までの間、紛失しないように大切に保管しておきましょう。
納めの式
さて、火葬許可証を提出した後は、ご遺体を火葬する前に簡単に納めの式が行われます。
納めの式は簡単に言えば、火葬前のご遺族やご親族と故人が最後のお別れを済ませるために行われる儀式のことです。
主な内容として、まず僧侶がお経を唱える中で、故人が無事に旅立てるように願います。
そして、お通夜や告別式と同じように、喪主・ご遺族・ご親族の順に焼香を行い、さらに合掌するという流れです。
火葬
納めの式が終わった後は、そのまま火葬炉に棺が運ばれ、喪主の手によって火葬炉横のスイッチを押し火葬が始まります。
火葬には比較的長い時間が必要ですので、その間は別室で待機することになるのが一般的です。
火葬中の過ごし方
火葬完了までの具体的な所要時間は、およそ1時間から2時間ほどと火葬炉の前で待つには極めて長い時間です。
このため、ご遺族やご親族など火葬に参列した全員が控え室にて待機することになります。
控え室では全員がお茶やお菓子を飲食しながら、故人との思い出話などをすることが一般的です。
ちなみに、お茶やお菓子については葬儀社のスタッフやご親族の方などが配るため、喪主などご遺族が率先して配るといったことはやる必要がありません。
ご遺族は故人の思い出話に対してきちんと応対するようにしましょう。
火葬中に食事をする場合
ちなみに地域によっては、火葬中の待機時間を使って、一度斎場に戻って精進落とし、つまり葬儀後の会食を行うケースもあります。
主に火葬場に葬儀会場が併設されている場合、または火葬場が斎場から比較的近い場合にこのようなやり方がとられることが多いです。
先ほども見たように火葬が完了するまでの所要時間は約1時間から2時間ほどであるため、その間に精進落としをやることで時間の有効活用できるというメリットがあります。
もちろん、火葬が終了するまでの時間を計算に入れる必要はありますが、いずれにせよ喪主などご遺族としては参列していただいた方に、心からのお礼の気持ちを伝えるようにしましょう。
お骨上げ
火葬が完了すると、ご遺骨とが火葬炉から出されるため、そこでご遺骨を骨壺に納めるお骨上げ・収骨が行われます。
ここではお骨上げ・収骨がどのようなものであるのかや、お骨上げの際に心がけるべき作法について見ていきましょう。
お骨上げ・収骨とは
お骨上げ・収骨とは、火葬が完了してお骨の状態になったご遺体を骨壺に納めるための手続きのことを指します。
ただし、お骨上げの準備は火葬場の職員が行うことが一般的であるため、ご遺族やご親族の側で特にやることはありません。
お骨上げの準備がほとんど終わる段階になった段階で、火葬場の職員が場内アナウンスでお骨上げの時間が近いことをお知らせします。
そのため控え室を利用している場合も、また精進落としを行っている場合も戻る準備をしましょう。
控え室利用の場合は、後の方が利用できるようにきちんと後始末もします。
お骨上げは火葬炉の前や近くで行われるのが一般的で、2人1組で箸を使ってお骨を骨壺に納めていくことが一般的です。
詳しい作法については、次の項目で見ていきましょう。
お骨上げの作法・マナー
お骨上げを2人1組でお箸を使って行う理由としては、もちろん火葬したてのお骨に触ることによるやけどを防ぐ理由もありますが、お骨の箸渡し(橋渡し)という意味がより大きいです。
つまり、お箸を使ってお骨を骨壺に納めていくことで、故人の魂が私たちの世界から死後の世界へと行くことができるようにするという意味があります。
お骨上げについても行う順番が決まっており、お焼香と同じように喪主、ご遺族、ご親族、知人・友人という順が一般的です。
また、納めていくお骨の部分も順番が決まっており、下半身から上半身の順に行ったうえで、最後にのどぼとけの骨を喪主など故人と最も関係の深い方が納めることになります。
なお、どの部分の骨であるのかがわからなくても、火葬場の職員が説明してくれますので心配する必要はありません。
のどぼとけの骨については、浄土真宗のように本山納骨する場合、分骨用の小さめの骨壺を用意してそちらに納めるのが一般的です。
死産の際の火葬の流れ

死産とは、妊娠12週以降に子宮の中で胎児が亡くなってしまうことを指します。
最近では、そのような赤ちゃんのためのお葬式も増えています。
たいへん辛い悲しみの中であると思いますが、きちんとお見送りをしてあげることで、苦しい気持ちを少しでも軽くするきっかけとなるかもしれません。
ここでは、赤ちゃんのお見送り方法について解説いたします。
死産の際はお葬式を行うの?
妊娠12週以降の赤ちゃんの死産の場合は、死産届を役所へ提出しなければなりません。
死産届の提出には、医師等が発行する死産証明書、届出人の印鑑・身分証明書、死胎火葬許可申請書が必要です。
死産の場合、お葬式は行わず火葬のみ行うというのが一般的です。
妊娠24週を超えている場合は、遺体を24時間安置した後、火葬を行います。
遺骨は埋葬するべきか
遺骨を埋葬するかどうかは基本的にご遺族の方の自由です。
埋葬する場合には、必要書類を役所等に提出する必要があります。
ただ、赤ちゃんの大きさや火葬場の都合によって、遺骨を残すことができないということも少なくありません。
最近では胎児専用の火葬炉が用意されている火葬場もあるので、直接確認すると良いでしょう。
死産の葬儀の流れや費用については以下の記事でより詳しく解説しております。
併せてご覧ください。
犬や猫などのペットの火葬の流れ

近年ではペットも家族の一員とみなす考え方が広まってきていることから、ペットの火葬について知りたいという方も多いでしょう。
ペットの火葬については大きく分けて、立会い付きで個別に行う方法と業者に全てお任せするという方法が挙げられます。
一般的には前者の方法がとられることが多く、この場合は火葬場で納めの式と火葬、お骨上げを行うというやり方が一般的で、人間でいう火葬式と同じです。
所要時間は動物の種類にもよりますが、1時間から3時間ほどの場合が多いといえます。
一方、業者にお任せする方法の場合は葬儀まで立ち会うやり方と、葬儀さえも業者にお任せして合同で火葬までやるという方法が主なものです。
ペットの火葬方法についてより詳しいことは、以下の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひともご活用ください。
日本以外の海外の火葬の流れ

日本の葬儀では火葬を行うことが一般的ですが、一方海外の場合はどうなのでしょうか?
実は海外の場合は、日本ほど火葬が一般的ではなく、土葬を行う国が多いです。
ただし、近年アメリカなどでは火葬を行うケースも増えてきています。
インドでメジャーな宗教であるヒンドゥー教では、火葬を行うのが一般的です。
インドでの火葬について、より詳しいことは以下の記事をぜひともご参考にしてください。
神式葬儀の火葬の流れ

神社で知られる神道では神式葬儀が行われますが、具体的にどのような流れなのでしょうか?
神式葬儀はまず故人が亡くなった段階で神棚を閉じ、加えて葬祭場で葬儀を行うのが一般的です。
なお穢れを避ける考え方から、神社で葬儀を行わないという点は覚えておくと良いでしょう。
神式葬儀でも帰幽奉告や枕直しの儀、納棺を行ってから葬儀会場にご遺体を搬送します。
そして通夜祭、遷霊祭、葬場祭、火葬祭、直会(なおらい)の順に行うのが一般的です。
火葬自体の流れは、一般的な仏式な葬儀のものと変わりありません。
神式葬儀についてより詳しく知りたいということであれば、以下の記事をぜひとも参考にしてください。
火葬の流れについてまとめ

今回「終活ねっと」では、火葬を行う流れについて詳しく見てきました。
内容をまとめますと、以下の各ポイントの通りです。
故人が亡くなってから通夜・葬儀までの流れとしては、まず葬儀社を手配してご遺体をご自宅などに搬送してもらう。
その後、床の間などにご遺体を安置する一方で、葬儀の日程や会場を決定したり訃報連絡を行い、葬儀会場などが決まったら納棺したうえで会場まで搬送する。
お通夜は僧侶の読経、お焼香、僧侶の説法、喪主挨拶、通夜ぶるまい、通夜の番という流れで行われる。火葬場での流れとして、まず火葬許可証を火葬場職員に提出して火葬炉の前で最後のお別れとなる納めの式を行う。
その後火葬が行われるが、1時間から2時間ほどかかるため、その間ご遺族などは控え室などでお茶やお菓子を口にしながら思い出話をする。
地域によっては待機時間を利用して精進落としを行う場合もある。
火葬が完了したら2人1組でお骨上げをして、ご遺骨を骨壺に納める。出棺から火葬場に到着するまでの流れとして、まず告別式が終わった直後に祭壇から棺をおろして、ご遺体の周りに別れ花を行う。
その後棺を霊柩車に載せたうえで出棺するが、この際に参列者は霊柩車を見送る。
霊柩車が出発した後は、故人のご遺族なども火葬場に向かう。死産の場合は、お葬式を行わずに火葬だけを行うことが一般的である。
ペットの火葬の流れについては、基本的に人間の火葬式の場合と同じで、火葬炉の前で納めの式を行ってから火葬、お骨上げをするという流れである。
所要時間は動物の種類にもよるが、1時間から3時間の場合が多い。日本以外の国々では火葬はそれほど一般的ではないが、近年アメリカなどで火葬を行うケースが増えてきている。
神道の葬儀の流れとしては、故人が亡くなった後に帰幽奉告や枕直しの儀、納棺を行い、さらに通夜祭、遷霊祭、葬場祭、火葬祭、直会を行う。
火葬の流れは仏式と同じである。
火葬の流れについては具体的に見ていくと、細かい部分で作法が決まっていたり深い意味があったりしますが、だからこそ知っておいて損はないといえます。
いつ訪れるかわからない葬儀や火葬だからこそ、火葬の流れをしっかり理解しておくと良いでしょう。
葬儀については費用も悩みの種になりがちですが、以下の記事では葬儀費用について詳しく説明していますので、ぜひともご活用ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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