【おひとりさま】の女性は老後の資金をどうすればいいの?

家族やパートナーに縛られることなく、自由に自分の時間を楽しむことができるのが、「おひとりさま」の特権です。シニアになっても理想の生活を守るには、「老後資金は早めに計画、楽しく貯めて、賢く使う」が大切です。

目次

  1. 「おひとりさま」とは?
  2. 老後の資金計画を早めにスタート
  3. おひとりさまの老後資金は「賢く使う」
  4. おひとりさまの終活〜判断ができる間に〜
  5. おひとりさまの老後の資金の〜まとめ〜
  6. 終活の専門家に相談してみよう

「おひとりさま」とは?

人々

「おひとりさま」の定義というと様々あるのですが、一言で表してみると、
法律上のパートナーを持たない女性ということになります。

さて、このおひとりさまですが、理想のおひとりさまになるには、おひとりさまの老後を取り巻く状況についてしっかりと知っておく必要があります。

独居老人とも言われる?

「おひとりさまの老後」というと、自由で自立したポジティブなイメージに聞こえますが、これを昔ながらの表現に変えてみると、独居老人となります。

「独居老人」と表現を変えてしまうと、一気にネガティブなイメージに変わってしまいます。
ですが進んでおひとりさまになってらっしゃる女性もいらっしゃるのです。

「なりたくないけどおひとりさま」もいる

おひとりさまといっても、いろいろなケースがあります。

あえて結婚せずにおひとりさまになった人もいれば、婚期を逃したままおひとりさまになった人もいます。
夫と死別してしまったために、やむなくおひとりさまになった人もいますし、離婚によってシングルを選んだおひとりさまもいます。

だから、一言で「おひとりさま」といっても、一人ひとりはそれぞれ違った事情を抱えています。

でも、理由はどうであれ、女性が一人で老後を過ごすということには変わりません。

おひとりさまが老後を考え始めるのは30代後半から

おひとりさまが老後の不安を感じ始めるのは、意外かもしれませんが、早ければ30代後半からという事実があります。

「この世代のおひとりさまが不安を感じるなんて…」と思うかもしれませんが、それがまたこの世代のおひとりさまの特徴になっています。
さらに特徴的なのは、不安を感じた理由が特にないということです。

一般的には、「親の入院を経験した」「思いもよらない病気にかかった」などの出来事から、自分の老後について真剣に考えるようになるというケースが多いものです。
でも、こういったきっかけが全くないのに、漠然とした不安に襲われ老後について考え始めるのが、30代後半のおひとりさまです。

なぜ、この状況があまり知られていないかというと、「この世代のおひとりさまの相談相手が、身近にいない」というだけなのです。

30代後半といえば、一般的には子育て真っ最中です。

そのため、自らの老後の不安よりも、子供たちの養育費などの方に不安を抱えることが多い世代です。
そんな状況の中で、老後の悩みを話し合える同世代の友人となると、ほぼ皆無といえます。
だから、不安を抱えていても、吐き出す場所も受け止めてくれる場所もないまま過ごしているというのが、この世代のおひとりさまの現実にあります。

おひとりさまの母親も、おひとりさまという現実

おひとりさまには、母親との関係が近いという傾向があります。一緒に暮らしていなくとも、すぐそばに住んでいるということはよくあります。
しかも、その母親もおひとりさまということも…。

ただし、お互いにおひとりさまであるがゆえに、問題が起きた時、普通の母子関係よりも話がこじれやすく、さらに問題の根本的な解決になかなかたどり着かないということもよく起きます。

2人とも精神的・経済的に自立していますから、「自分らしさ」を阻害されることを嫌います。
歩んできた道のりや考え方も非常に近く、最も相談しやすい相手ではあるのですが、「誰かに頼る」ということがお互いに苦手です。
その上、真っ先に頼るのがお互いの存在ですから、周囲へのサポートを利用する場合よりも負担は大きくなります。

母娘ともにおひとりさまというケースは、お互いで支え合うという強い関係が基軸にあるだけに、老後の不安を感じるタイミングも一般的なケースより早く、さらに、問題を抱え込みやすい体質を抱えています。

老後の資金計画を早めにスタート

お金

老後を一人で暮らすということは、自分の人生の最期までを、自らで管理するということになります。
老後の資金といっても、退職後の暮らしだけが問題ではありません。
病気の時の備えやもしもの時の財産管理、死んだ後のお葬式の費用やその後の財産の整理に至るまで、やるべきことは山のようにあります。

これだけのことを考えながら老後を一人で過ごすとなると、さすがに、「毎日が明るくて楽しい暮らし」という理想からは遠ざかってしまいます。

ですから、気持ちの切り替えがしやすい若いうちから老後の資金計画を立てていくことが、おひとりさまにはどうしても必要になるのです。

おひとりさま生活を快適にするために必要な老後の資金とは

老後の資金計画を立てるといっても、やはり参考となるデータがなければ立てられません。そこでよく使われるデータというのが、総務省統計局の家計調査報告(家計収支編)です。

この調査の中には、「60歳以上無職一人暮らしの標準生活費」に関するデータがありますが、このデータを見てみると、おひとりさまの資金計画の落とし穴と呼ばれる部分が分かってきます。

まずこのデータには、消費支出として、食費や光熱費以外に保険医療、娯楽、交際費、その他など、老後の生活に必要な支出がほぼ含まれています。これによると、平成27年では、月額の標準生活費が15万6374円となっています。

この数値は、おひとりさまがシンプルに暮らした場合の参考データとしてよく目にする「平均月額18万円」よりも、3万円近くも低い結果です。ところが、総務省のデータをよく見てみると、「住居費」の部分に、ある見逃せない事実が隠されています。

このデータ内の平均月額15万6374円という数値では、住居費を13,814円としています。もちろん、賃貸物件でこの金額というのは、よほどの理由がない限りあり得ません。

実はここで挙げられている住居費というのは、「持ち家でローンがない場合」を想定しているのです。

30代のうちに老後を見据えてマンションを購入している場合であれば、このデータの住居費は参考になりますが、老後も賃貸住宅に住み続けるというのであれば、このデータは参考になりません。

過去の消費税3%アップでは生活費がこれだけ上がった

今後控えている消費税の増税による影響も、老後の資金計画には重要になってきます。そこで、消費税が5%であった平成23年のデータで検証してみます。

平成23年の60歳以上一人暮らし世帯の標準生活費は、15万2399円です。消費税8%の平成27年と比べると、4000円近く低い数値です。でも、すべての項目の数値が上がったわけではありません。

食料や住居、保健医療などほとんどの項目で数値が上がっているのに対して、服や靴の購入費、娯楽、交際費は軒並み減っています。ということは、生活レベルを落として切り詰めることで、生活費を押さえているということが分かります。

今後、消費税が上がっていきますから、そうなれば、平成27年のデータ以上にこの傾向が強まることが予測できます。

おひとりさまの老後資金は「賢く使う」

お金

老後の資金計画をしっかり立てたとしても、「使い方」を間違ってしまっては、理想のおひとりさま生活とはいきません。
おひとりさまの老後の資金は、質を落とさず賢く使うことがポイントです。

おひとりさまの食費は「安い」だけではだめ

若ければ、生活費を抑えるために食費を削るというのが最もシンプルで効果的な方法ですが、おひとりさまの老後では、そうはいきません。

安い食事は、脂質の高いものや高コレステロールなもの、食品添加物が多く含むものなどが主流です。
食事の量は減るので食費としては抑えられますが、食事の質まで下げてしまえば、健康を害してしまい、医療費を上げる原因になってしまいます。

さらに、自炊の回数が減り外食が増えれば、標準生活費の数値はあがります。
シンプルな暮らしで満足というおひとりさまこそ、「食事の楽しさは守りつつ、食事の費用を抑えること」が大切になります。

マンション暮らしの場合の住居費は修繕費がポイント

マンション暮らしの住居費には、家賃以外に管理費や修繕積立費が加わります。
住み慣れたマンションも、老朽化が進めば、修繕箇所も増えてきます。
毎月の修繕積立費以外にも「追加費用が徴収される」「金額が定期的に上がる」などがあります。

でも、住み慣れたマンションを離れるとなると、住環境が変わるだけでなくだけでなく、生活スタイルや交友範囲にまで影響が出てきてしまいます。

ですから、今の暮らしを維持しつつ、老後の資金計画として住居費を見直すためには、現在住んでいるマンションの修繕積立計画を再確認しておくということが重要になります。

おひとりさまこそお金をかけない趣味を持つ

時間とお金を自由に使うことが出来るおひとりさまには、趣味にお金をかけるというケースも少なくありません。
でも、実際に60歳以上の一人暮らし世帯の多くが、「娯楽費」や「交際費」の出費を抑えている現実があります。

共通の趣味を通じて普段からお付き合いが出来る友人を見つけることが出来るのは良いことですが、趣味にかける費用が生活費を圧迫し、結果として趣味を諦めざるを得なくなるのは寂しいことです。

ですから、今のうちから、お金をかけずに楽しめる趣味を見つける努力をしてみましょう。

「なぜ、今のうちなの?」と思うかもしれませんが、年齢が高くなるほど、新しい環境への順応力は低下します。
せっかく地域にシニア向けのコミュニティやサークルがあっても、高齢になるほど、自分から積極的に参加することは難しくなります。

柔軟に考え、対応が出来る年齢だからこそ、新しい趣味も見つけやすく、これまでとは違うつながりや友人を作りやすくなります。
いろいろなつながりによって積極的に外に出る理由を作っておけば、「お金をかけなくても質の高い一人暮らし」を手に入れることができます。

おひとりさまの終活〜判断ができる間に〜

お金

念入りに老後の資金計画を立てたとしても、きちんと資金の管理をしていかなければ意味がありません。
でも、老後の資金管理となると、今の生活の延長として考えているだけではだめです。

年齢を重ねていけば、認知症や病気によって、自分で判断が出来なくなることもあります。
その長期的なリスクまでしっかりと考えておくのが、おひとりさまの老後の対策には必要になってきます。

これは終活の一貫です。
終活をはじめる年齢に決まりはありません。

おひとりさまこそ自分の意思をはっきり主張

せっかく計画して管理してきた老後の資金ですから、「元気なうちに自分の意思をしっかりと主張しておく」ということが何よりも大切です。

死後の財産整理には遺言書が有効であることはよく知られていますが、病気やケガが原因で自分の意志が伝えられなくなることもあります。
このような場合には、「任意後見制度」を活用することで、対策することが出来ます。

任意後見制度は、将来サポートが必要となった時、自分の代わりにすべての事務手続き等を任意後見人に行ってもらう制度のことです。
任意後見人には、弁護士や司法書士、NPOなどが有名ですが、そのほかにも、信頼できる友人・知人に依頼することもできます。しかも、公正証書で契約を結ぶため、契約不履行を心配する必要もありません。

このような制度以外にも、お金の管理に関する新しいサービスは増える傾向にありますから、もしもの時の管理方法として、ぜひ積極的に情報を収集しておきましょう。

人生の最期もきちんと主張

おひとりさまといっても、「きょうだいや親族が他にもいる場合」と「身寄りがいない場合」に分かれます。
どちらの場合も、おひとりさまの場合には自分で葬儀の準備をしておくことが必要ですが、特に身寄りがいない場合は、誰にどう看取ってもらうかも大切になります。

この場合、先に説明した任意後見人制度を利用することもできます。
任意後見人は、生前の財産管理以外に、死後の手配や財産の整理なども依頼をすることが出来ますから、契約時に、「どの範囲まで依頼をするか」を明確にするようにしましょう。

お葬式にかかる費用もしっかり主張

お葬式の準備というと、その時が来てからでなければ何も準備が出来ないというイメージがありますが、そうではありません。

例えば、骨壺などは自分で気に入ったものを事前に準備することが出来ます。
実際に収骨容器として使うまでは、観賞用として床の間に飾っておくこともできますし、花活けとしては使うこともできます。

他にも、生前に戒名をいただくことで、戒名料を抑えるということもできます。
この方法であれば、金額的な負担を減らしつつ、自分が納得できる戒名をいただくことが出来ます。

さらに、戒名は自らつけることもできます。

最近では、「宗教は不要だが戒名は欲しい」という人もおり、実際に自ら戒名を付けたという人も増えています。

おひとりさま同士の「墓友」で老後の不安をスッキリ解消

自分が入るお墓をどうするのかということも、おひとりさまの終活には大切な問題です。

先祖代々のお墓に入るというおひとりさまも多いですが、「供養の負担を親族にかけたくない」という意見も多くあります。
こういったニーズにこたえるように、最近では様々なスタイルのお墓が登場しています。

そんななかでお墓とともにブームとなっているのが、お墓によってつながる墓友の存在です。

この墓友は、その名の通り、お墓をつながりとした関係です。自らの意志で最後に眠る墓を見つけたおひとりさま同士が墓友になる為、自分のお葬式やお墓のことについて語り合う場にもなっています。

また、それ以外にも、老後に役立つ情報や病気の相談など、他の友人とではなかなか出しにくい話題であっても、墓友となら積極的に意見の交換ができるという意見も多く、人気は上々です。

こういった老後に役立つ情報をリアルタイムで入手できる環境を確保しておくことも、老後の資金管理の変更を迫られた時などには大いに役立ちます。

おひとりさまの老後の資金の〜まとめ〜

お金

老後の時間とお金を自由に使えるおひとりさまは、やはり同世代の中でも魅力的にうつります。
おひとりさまの老後を取り巻く状況と、考えられるトラブルのポイントさえチェックしておけば、あなた流であっても、老後の資金を上手に確保・管理ができます。

終活の専門家に相談してみよう

「身近な人が亡くなったらどうしたらいいの?」「終活とは具体的にどんなことをしたらいいの?」「誰か詳しい人に直接相談したい!」と思われる方もいらっしゃると思います。
終活ねっとを運営するにあたり、【お墓・葬儀・仏壇・介護・相続・保険・遺品整理】などなど様々な分野の専門家の方に協力していただいております。
また、それぞれの専門家の方が

  • どのような事をなさっているのか?
  • どんな想いでお仕事をなさっているのか?
  • どのような特徴があるのか?

などを、記事形式で紹介しております。

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