
引っ越しの時に神社で行うお祓いをご存知ですか?費用や流れを紹介!
引っ越し先が決まったら、あるいは念願のマイホームが完成した時、新居での安泰を祈って神社にお祓いをお願いしたいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで今回終活ねっとでは、引っ越しの時に神社で行うお祓いについて、費用や儀式の流れを詳しくご紹介します。
最終更新日: 2020年12月15日
引っ越しの時に神社で行うお祓いについて

引っ越しの時に神社で行うお祓いのことを、古くから家祓い(やばらい)といいます。
家祓いとは、新築・中古に関わらず、入居する前に行なうお祓い祈願のことです。
長い人生のなかで、何度も経験する事がない家祓いですが、マナーやルールを知っておくといざという時に慌てずにすみます。
そこで今回「終活ねっと」では、引っ越しの時に神社で行うお祓いについて、費用の相場や儀式の流れを詳しくご紹介します。
今回ご紹介する内容は以下の通りです。
お祓いをおこなう由来や意味
引っ越しの時、神社で行うお祓いの意味や費用
引っ越しの時、神社で行うお祓いの事前準備や予約方法
お祓いをしていただく神社の選びかた
神社でおこなうお祓いの具体的な流れについて
引っ越しにはさまざまな理由がありますが、心機一転という言葉と結び付く人は多いのではないでしょうか?
そんな時、引っ越し先の物件を事前に清めておくことができたら、清々しい気持ちで新しい一歩が踏み出せます。
今回ご紹介する内容が、皆さまの新生活のお力になれれば幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
お祓いとは?

お宮参りに始まり七五三、地鎮祭、厄払い、車のお祓いなどなど、お祓いには色々な種類がありますが、そもそもお祓いにはどんな意味があるのでしょうか?
神社におけるお祓いとは、罪や穢れを取り払う儀式をいいます。
ここでいう「罪や穢れ」とは、現実に罪を犯したり、汚れがあるという意味ではありません。
「罪」とは、日々の生活の中で無意識に犯してしまう、自然に溜まる埃のような罪のことです。
そして「穢れ」とは、気枯れとも書き、気持ちが落ち込んで自分を責めたりすることです。
埃がたまるとスッキリしませんし、気持ちも落ち込んでしまいます。
お祓いとはそのような埃を掃除するようなことです。
場所や物、もちろん人にも、埃は溜まってしまいます。
それらを綺麗さっぱり洗い流して、これからの人生が無事に過ごせるようにと祈願祈祷することが、お祓いなのです。
引っ越した時に神社で行うお祓いについて

引っ越しが決まった際に新居のお祓いをする家祓いは、家族の健康安全や家運を良くするためのお祓いです。
新居のお祓いは、氏神様にお願いします。
氏神様とは、その土地を守っている神様のことです。
下の項「神社で行う家のお祓いの流れ」で詳しく説明しますので、ご参照ください。
引っ越した時に氏神様(神社)で行うお祓いとは、新しい場所で新しい生活を始めることを氏神様に報告し、新生活の平安をお祈りすることを言います。
家のお祓いってどういうこと?
家のお祓いとは、これからの平穏な暮らしを祈願するものでもあります。
家は、自分達にとって一番大切で落ち着ける場所でなくてはいけません。
しかし、その家や土地に過去に何があったのか、完全に知ることは難しいでしょう。
そして、知ることが難しいことによって、不安を生み出してしまうこともあります。
家のお祓いとは、そんな不安を一掃する役目を持っています。
家そのものだけではなく土地についても、過去にあった出来事を浄化してくれるのです。
家のお祓いはどんな時に行う?
お祓いは、住居への入居される方からのご挨拶でもあります。
たとえ新築であっても、ご挨拶はないよりあったほうがいいでしょう。
中古の場合は、前の住人の気や気配が残っています。
元々の土地が持っている気もあります。
そして新築の場合でも、数多くの職人さんやさまざまな人の気は残ります。
あらゆる場所から集められた資材や物にも、同様に気は宿っています。
お祓いとは、影響を受けてしまいそうな気や気配を、入居前に浄化することです。
お祓いをするということは、新たに始まる生活が健全で明るいものになることを願う儀式でもあるのです。
家のお祓いに必要な物
家のお祓いには、各々の自宅で用意しなければいけないものがあります。
しかし、家のお祓いに必要な物は、神社によってはもちろん地域や風習によって違ってきます。
準備する品物については、事前に必ず、依頼した神社に確認するようにしましょう。
今回の記事では、一般的によく用意されるものを一例としてご紹介します。
必要な物
家祓いに必要なものは、以下の品々です。
お米1合
日本酒1升
塩0.5合
魚(尾頭付き)
乾物昆布・スルメ・海苔・鰹節
果物3種類(バナナ・みかん・りんごなど)
野菜3種類(大根・人参・茄子など)
費用
一般的に「家祓い」の料金相場は、2万円~3万円となっています。
ただし、神社によって料金は異なり、有名な神社だと5万円以上する場合もあります。
一戸建ての場合、土地が広いと高くなることもあるようです。
反対に、小さな神社だと5,000円ほどで行ってくれることもあります。
また、上記の料金に、別途交通費を請求されることも多いようです。
後のトラブルを防ぐためにも、事前の確認はしっかりと行いましょう。
次に費用の渡し方ですが、諸費用はのし袋を準備しお包みします。
水引はお祓いが一度で終わることを祈って、結び切りのものを選びます。
そして、表書きは初穂料とするのが一般的です。
神社によっては玉串料や御祈祷料などの場合もあります。
水引の下に書く名前は、できれば大黒柱となる方のお名前が望ましいでしょう。
しかし、これも地域や神社によって違ってきます。
大きな神社であれば、受付窓口があり、そこで支払う場合もあります。
その際には、現金を直接お支払いする形になり、のし袋の準備は必要ありません。
神社で行う家のお祓いの流れ

家祓いを依頼する場合、新居の近くにある氏神神社がおすすめです。
氏神様は、その地域を守っている神様のことです。
「これからここに住みます」というご挨拶も込めて、氏神神社にお願いしましょう。
とはいえ、新居近くの神社がわからない場合もあります。
その際には、各都道府県にある「神社庁」に問い合わせて見るのもよいでしょう。
下記リンク、「神社本庁ホームページ」内「神社庁一覧」をご参照ください。
各都道府県の神社庁には、ホームページが開設されている地域もあります。
ホームページの内容はそれぞれ違っていて、住所で検索できる地区もあればお問い合わせフォームが設置されている地区もあります。
ホームページが開設されていない神社庁は、電話でのお問い合わせになります。
ただし、神社庁には全ての神社が所属しているわけではありませんので、見つからない場合もあります。
その場合は、地図で検索するか、地元の方に聞くなどして探します。
そして、氏神神社らしき神社を見つけた際には、新居の住所を告げ「氏神神社ですか?」と確認しましょう。
氏神様を確認するのは失礼なことではありませんので、安心して問い合わせして大丈夫です。
氏神神社の探し方については、こちらの記事もお読みください。
予約する
神社では、当日のお祓いの予約も可能です。
しかし家祓いには、上記に示した通り事前準備が必要です。
そのため、電話でも訪問でもかまいませんが、事前に予約することをおすすめします。
その際に、準備する物を詳細に確認するとともに、初穂料についてもしっかり確認しましょう。
お祓いをしてもらう
新居のためのお祓いは、家祓い以外に「新宅祭」「宅神祭」「入居清祓」ともいいます。
今回ご紹介するのは新宅祭の流れになります。
開式の辞
新宅祭の開始を告げます。
修祓(しゅばつ)
祓詞を唱えることによって、参列者やお供え物を祓い清めます。
降神(こうしん)
祈祷(きとう)によって神様をお迎えします。
献饌(けんせん)
神様にお供え物を奉ります。
祝詞奏上(のりとそうじょう)
神様に願主の名、祈願内容など趣旨を奉告、家の繁栄の祈願をします。
清祓(きよめばらい)
祓詞(はらいことば)の奏上、各部屋を祓い清めます。
玉串奉奠(たまぐしほうてん)
神様に玉串を奉り拝礼、祈願します。
撤饌(てっせん)
神様へのお供え物をお下げします。
昇神(しょうしん)
神様をお見送りします。
閉式の辞
新宅祭の終了を告げます。
神酒拝戴(しんしゅはいたい)
神前にお供えしてあった御神酒(おみき)を、参列者が頂戴する儀式です。
引っ越しの時に神社で行うお祓いのまとめ

いかがでしたでしょうか?
今回「終活ねっと」では、引っ越しの時に神社で行うお祓いについて詳しく紹介してきました。
今回ご紹介した内容を以下にまとめています。
神社におけるお祓いとは、罪や穢れを取り払う儀式をいいます。
家のお祓いとは、これからの平穏な暮らしを祈願するものです。
家のお祓いの料金相場は、2万円~3万円となっています。
引っ越し前に行う「家祓い」には準備が必要ですので、予約することをおすすめします。
引っ越し前に家祓いを依頼する場合、新居の近くにある「氏神神社」がおすすめです。
今回ご紹介する内容が、皆さまの新生活のお力になれれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
神社とお寺の違いについては、以下の記事も参考にしてみてください。