神社の御神体って何のこと?御神体の種類別に詳しく紹介します!

神社の御神体って何のこと?御神体の種類別に詳しく紹介します!

神社に行くと本殿や大岩などに白い紙をつけた縄がされているのを見ますよね。 何となく近づきがたい雰囲気を持っていると思いませんか? 縄でくくられているものは御神体。 つまり、神の宿るもの。 古来より人々に礼拝されてきた神社の御神体は多岐に渡るので一緒に見ていきましょう。

最終更新日: 2018年09月04日

神社の御神体について

神社

御神体と言われてまず浮かぶのは、注連縄のされた場所やものでしょう。
白い紙=紙垂(しで)をつけた縄を注連縄(しめなわ)と言い、神聖な場所であること、神がおわす場所であることを示しています。

ただし、すべてに注連縄がしてあるわけではありません。
神社の本殿に注連縄がされているのは、ここに御神体が鎮座していることを知らせているのです。

また、御神体は神社ごとに違います。
今回「終活ねっと」では、以下のような流れで様々な御神体を詳しく説明していきますので是非最後までご覧ください。

  • 神社の御神体ってなに?

  • 御神体って何があるの?

  • 御神体は写真を撮ってもいい?

  • 御神体って移動できるの?

神社の御神体とは

困った人々

神社の御神体とは神が宿るとされているもので、礼拝の対象となっています。
日本は古来より木々や山、川、海、滝、岩などの自然に対して神が宿るとし、時代が下るにつれてその御神体を祀るために神社を建立してきました。

また自然に限らず、鏡や刀など作り上げてきたものに、力が宿るとされ御神体になったというものもあります。
どの神社でも御神体は神が宿る場所。
とても神聖なものであるといえます。

本殿に注連縄がされている場合、本殿の中に大切に保管されており御神体自体が一般の人のお目にかかることは少ないでしょう。

御神体の種類

山

御神体の種類は非常に多岐に渡ります
それは日本人が昔からあらゆる場所・ものに神は宿るという考えがあったからですね。

ここではより多くの神社で祀られている御神体の有名どころをご紹介します。

三種の神器

三種の神器とは鏡・玉・刀のことです。
何故これらが三種の神器と呼ばれるのかというその理由は神話時代までさかのぼります。

日本神話を綴る『古事記』において天孫降臨の際、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が天照大神(あまてらすおおみかみ)から授けられたものこそ、三種の神器、つまり鏡と玉と刀であったのです。
この三種の神器を携えて瓊瓊杵尊はこの日本を治めました。

つまり日本の国家にとってとても大切なものだということです。

この神話の流れを受けて、三種の神器は権力の象徴ともなり競ってより上位の権力者へ献上されていました。

三種の神器の一つである鏡の中で天照大神が瓊瓊杵尊に託したのが八咫鏡(やたのかがみ)。
現在は御神体として三重県の伊勢神宮に奉られています

八咫とは大きい・多いという形容詞であるため、非常に大きい円鏡であると推測されています。
推測となるのは、内宮の奥に奉安されている鏡を見ることができないからです。

日本神話では八咫鏡は天照大神が岩戸にお隠れになってしまった時、この鏡を岩戸の隙間から翳し、天照大神の姿を映して興味を持たせて外へ引き出したとされており、日本に太陽を呼び戻した功績があります。

それから天照大神は鏡を自分の傍におき、天孫降臨の際瓊瓊杵尊に託し、この鏡を天照大神自身だと思って祈り奉るようにと言葉を添えています。

日本神話の最高神である天照大神からの神勅であれば無下にすることなどできません。
こうして鏡は不動の地位を得ることになったのです。

玉とはすなわち宝石のことです。
その中でも主に翡翠や瑪瑙を指します。

三種の神器の玉とは八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)のことです。

八尺瓊勾玉とは「八尺ある赤い玉で作られた勾玉」と言い換えることができます。
八尺は大きさや長さを指しますが、本体の大きさを指すのか、連なった端から端までの長さを指すのかわかっていません。

これも誰も見ることができないので確かめようがないのです。
現在は御所に厳重に保管されています。

天照大神が瓊瓊杵尊に渡した剣は草薙剣(くさなぎのみつるぎ)と呼ばれ、現在は愛知県の熱田神宮に御神体として祀られています。

神話では須佐之男命(すさのおのみこと)が八岐大蛇を退治した時に尾から見つけ、姉である天照大神に献上されました。

その時は「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」と呼ばれており、天照大神から瓊瓊杵尊に託されたあとも天皇家の武力の象徴として祀られました。

その後、ヤマトタケルに託されその東国の制圧の際、火に囲まれて窮した際「天叢雲剣が自ら抜け出して草を薙ぎ払い、これにより難を逃れたためその剣を草薙剣と名付けた」とあり、その後は草薙剣とされています。
(所説あります)

石・岩

古来より日本には森羅万象に八百万(やおよろず)の神や精霊が宿るという考え方がありました。
その中でも人智を超えた大岩や巨石は、人々の畏怖と尊敬を集めて祀られてきました。

  • 花窟神社(はなのいわやじんじゃ)の岩壁

    三重県熊野市にある花窟神社は遥か見上げる巨大な岩壁を御神体としています。
    これほど大きな岩壁を目にした時に人は圧倒的な力を感じてしまうのでしょう。

  • 御剱社(みつるぎしゃ)の巨石

    京都府の伏見神社境内にある御劔社には雷神が宿るとされる巨石が御神体としてあります。
    見上げるほどの大きさで堂々たる威風を持った巨石です。
    昔から畏敬の念を集め大切に祀られてきました。

  • 生石神社(おおしこじんじゃ)の巨石

    兵庫県高砂市にあるこの神社にある御神体は、自然の巨石なのか、誰かが作ったものなのか、ともかく水の中に鎮座する大きすぎる石は摩訶不思議といわざるをえません。
    自然の石にしては突起物があったり、人が作ったにしては大きすぎたり。
    約1500年前からあるようですが、いまだに謎が解明されていない御神体です。

昔の人々には山は木の実や山菜、獣など生きる糧を与えてくれる非常に身近で大切なものでした。

けれど山は総じて人を迷わせ、山の獣は牙をむき、時に噴火をもって恐怖を与えてくる場所でもあ
ったのです。

  • 富士山本宮浅間大社の富士山

    静岡県の富士山本宮浅間大社の御神体で山の筆頭にあげられるのはやはり富士山でしょう。
    これはもう説明は必要ないかと思います。
    富士山の堂々たる姿は見る者をずっと昔から圧倒し続けてきたのですね。
    そして間違いなく日本一大きな御神体です。

  • 大神神社(おおみわじんじゃ)の三輪山

    奈良県の大神神社の御神体である三輪山は奈良盆地のなかで最も美しい形をした山です。
    大物主大神(おおものぬしのかみ)が鎮まる神の山として昔から山全体が神聖なものとされてきました。
    木一本に至るまで無碍にはできないとされています。
    その神聖さ故、昔は神官などしか入山を許されず、明治以降にようやく一般人の立ち入りができるようになったほどです。
    日本書紀にもその名があり、創建2000年を越える日本屈指の神社です。

龍神

雨を司る神こそ、龍神です。
灌漑技術が発達していなかった昔は、干ばつが起こった際に龍神に祈り雨を乞いました。

ただ龍神自体は神であり空想の生き物ですので、龍を象った像や絵画、水自体を御神体としています。

龍神は全国で人気があり、各地に龍神を祀る神社があります。

  • 京都神泉苑の龍神

    京都府の京都神泉苑には善女竜王が祀られています。
    御神体は善女竜王が住まう池そのもの。
    その昔、空海と守敏という高僧がどちらが雨を降らせられるかという雨乞いの戦いを行い、あらゆる龍神が封じられる中、善女竜王だけが封じられず空海の招きに応じ雨をふらせたといいます。
    その後、神泉苑に棲みつかれ度々雨乞いに応じて雨を降らせてくださったのです。
    善女竜王が棲むこの神泉苑は決して水が尽きないといわれています。

  • 田村神社の淵

    田村神社の御神体は湧き水の淵(底が深く水がよどんでいる場所)。
    水は龍神に通じ、その淵に龍神が住まうとされています。
    もちろん本殿の中に淵があり、見ることはかないません。

ここに挙げた御神体は非常に有名であり全国各地に祀る神社が存在します。

しかし、逆に「きのこ」や「かみのけ」「車輪」「空気」などなど、一瞬「え?」と耳を疑いたくなる御神体もこの広い日本には存在します。

自分の興味のある御神体を見つけて神社を参拝するのもよいですね。

御神体の写真撮影はNG?

困った人々

御神体はとても神聖なものですので、写真撮影は禁止していることが多いです。
本来御神体は本殿に安置され、一般人の目に触れることはありません。

ただ自然物(岩や石など)は目に触れ、また触ることができるものもあります。
しかし、御神体は神の宿るもの。

写真がほしいからといって禁止されているのにカメラを向けるのはやめましょう。

御神体は移動される?

神社

御神体は遷宮の際、異なる本殿へ移されます。
神社の本殿の修理や造営のための工事が行われる際に、少しだけ違う場所に居ていただくということです。

遷宮以外で御神体が移動することはまずありません
移動をするときも人目を避けるため夜に行い、白布で周りを覆い、決して人に見られないように細心の注意が払われます。

神社の御神体についてまとめ

神社

いかがでしたか?
今回の「終活ねっと」では神社の御神体についてご紹介してきました。

御神体について詳しく知っていただけましたか?
ここで記事の内容を下記にまとめますね。

  • 御神体とは神の宿る場所やものである

  • 御神体の種類は鏡・剣・玉などの人工物と山・岩・石などの自然物がある

  • 神聖な御神体は写真撮影が禁止であることが多い

  • 本殿の修理や造営のため御神体が異なる本殿へ移される場合がある

  • 御神体を移動する際、決して人の目に触れぬようにされる

御神体は日本人が古来より森羅万象に畏敬を抱いてきた証といえるでしょう。
神聖がために人目に触れさせないようにしたりして守ってきたのです。

神社を訪れる際は畏敬の念を忘れず、マナーを守って参拝するようにしましょう。

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