熟年離婚とは
近年増えている熟年離婚。熟年離婚とは、熟年の人が離婚することだと思っていませんか。しかし正確に熟年離婚とは、長い結婚生活の末離婚することを言います。この長いは一般的に20年以上とされています。また、この熟年離婚という言葉は、2005年に放送されたTVドラマ「熟年離婚」後、広く使われるようになりました。
近年熟年離婚が増えている理由
近年熟年離婚が増えています。なぜ今更!?と思う方は多いでしょう。熟年離婚が増えている原因は、今の50代、60代の女性は働いていた方が少なく、専業主婦の割合が多いそうです。このような方々は、離婚してしまうと経済的に不安となってしまいます。そのため、長年かけてお金をこつこつため、離婚資金が貯まってから離婚、というケースが増えているのです。また熟年離婚が増えている原因の一つとして子供のことがあります。離婚したいと思っていてもせめて子供が成人するまではと踏みとどまり、子供が成人したと同時に離婚する方が多いからだといわれています。
熟年離婚のメリット
パートナーが原因の悩みから解放される
熟年離婚の原因として多いのが夫の暴力、酒癖の悪さ、ギャンブル、浮気や不倫、妻の家事の手抜き、浪費癖などパートナーの性格によるものです。離婚することで、これらをはじめとする悩みから解消されることができるのです。
パートナーの親族との悩みから解放される
パートナーに対する悩みとともに、パートナーの親族との関係の悩みもあると思います。義理の両親や兄弟とうまくいっていない。親族に嫌な人がいる、また義理の両親の介護をしなければならないという悩みもあると思います。しかし離婚することで、これらの悩みから解放されるのです。
新しい生活をスタートすることができる
熟年離婚をすることで、新しい生活をスタートさせることができます。引越しをして、新境地で新たに始めることもできます。新境地で新たな出会いをすることもあるかもしれません。
新しい恋愛、再婚が可能となる
熟年離婚をすると戸籍に×はつくものの、また独身に戻ります。そのため、新しい恋愛をすることができ、また再婚も可能となるのです。新たに幸せな結婚生活をスタートさせることができます。
熟年離婚のデメリット
経済的不安が大きくなる
離婚をすれば今までのような安定的な生活費は期待できなくなります。そのため老後の心配も出てきます。この経済的不安が大きく、離婚に踏み出せないという方が多いのです。
いざという時に助けてくれる人がいない
離婚して一人になると、病気になった時にも一人です。何かあった時にすぐ助けてくれる人がいないということはとてもさみしいものです。近くに友達が居たとしても熟年離婚をする年齢だと友達の多くはそれぞれに家庭を持っている方が多いです。そのため友達に頼るということはできないでしょう。
世間体が悪くなる
熟年離婚をすると世間体が悪くなってしまうことを覚悟しなければなりません。職場や親戚から後ろ指を指されることもあるかもしれません。
離婚時にもらえる権利、お金を知っておく
離婚するうえで避けては通れないのがお金のことです。離婚前にきちんとお金のことを調べて置き、損しないようにしておきましょう。
財産分与
財産分与とは婚姻期間中に蓄積した資産を分け合うことです。対象となるのは「現金」「預金」「不動産(土地、建物)」「生命保険」「有価証券」「各種会員券」「車」「年金」です。
財産分与額
婚姻期間が1年以上5年未満の場合は100万円以下が6割強です。婚姻期間が長くなるほど蓄積されてきた財産が多くなるため財産分与額も上がってきます。ちなみに、財産分与は離婚して2年が経過すると請求できなくなってしまうので注意しましょう。
年金
先ほど紹介した通り、財産分与の中には年金も含まれています。2007年4月に開始された年金分割制度をご存知でしょうか。年金分割制度とは、婚姻期間中の年金保険料に対応する老後の厚生年金額を夫婦間で最大50%ずつ分割することができる制度です。年金分割の対象となるのは会社員の厚生年金、公務員の共済年金の内、収入に応じて保険料を納める報酬比例部分です。
慰謝料
慰謝料というのは相手方の不当な行為により精神的苦痛を受けた場合に、その賠償として請求することができるお金です。夫婦間における不当な行為とは殴る蹴るの身体的暴力、言葉の暴力などです。また相手の浮気も不当な行為に当てはまります。
慰謝料の額
慰謝料の額というのは決まりはありません。ケースによって違うといえるでしょう。慰謝料の額はトラブルのもととなるので、弁護士など第三者を介して話し合うことをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?熟年離婚について、またメリット、デメリットを紹介させていただきました。メリットもありますがもちろんデメリットもあります。個人的な意見としてはデメリットの方が大きいかもしれません。しかし自分の人生ですので、後悔のないよう選択して欲しいと思います。この記事が少しでも熟年離婚を考える人の参考になれば嬉しいです。