お盆に飾る牛馬の作り方とは?飾り方や処分方法を解説します!

お盆では、きゅうりやなすを使って牛馬に見立てた飾りを作ります。そのこと自体は知っていても、どこにどう飾ればいいのか、処分や一緒に供えるものなど、実際にやってみなければわからないことも多々あります。この記事ではお盆に飾る牛馬について、詳細を隈なく解説します。

目次

  1. お盆の牛馬の飾りについて
  2. お盆に飾る牛馬「精霊馬」とは?
  3. 精霊馬の作り方
  4. 精霊馬の置き方
  5. 精霊馬の処分方法
  6. 牛馬と一緒に供えるそうめんの意味
  7. 牛馬はきゅうりとなす以外でもいい?
  8. 牛馬以外にお盆にお供えするもの
  9. お盆の牛馬の飾りに関するまとめ

お盆の牛馬の飾りについて

仏壇

お盆では親族・親戚が集まって食事を共にするだけでなく、様々な飾り付けを行います。
盆踊りや祭りの提灯などを外から眺めることはよくありますが、各家庭で使う牛馬の飾りについて、意味を考えたことはあるでしょうか。

行事として華やかにすることにも意義がありますが、その理由や作法を知ってから臨むと、より思い出深い催し事にすることができます。

今回、終活ねっとではお盆の牛馬の飾りについて、以下を調べてみました。

  • お盆に飾る牛馬とは何なのか?
  • 精霊馬の詳しい作り方について。
  • 精霊馬の置き方、飾り方について。
  • 精霊馬の片付けるタイミングと、処分方法について。
  • 精霊馬と一緒に供える、そうめんの意味は?
  • きゅうりとなす以外も、牛馬に使っていいのか?
  • 精霊場以外に、お盆で供えるものについて。

お盆は様々な法事が並行して行われやすく、教えられた意味や理由も混線してしまいがちな行事でもあります。
お盆をしっかり行うための知識のひとつとして、この記事でぜひ学んでいってください。

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お盆に飾る牛馬「精霊馬」とは?

お墓

まずはじめに、お盆の飾る牛馬の本来の意味をちゃんと把握しておきましょう。
仏教全般で明確に決められているものではありませんが、全国的に見て共通している性質があります。
どちらかといえば、先祖崇拝につながる民間信仰や神道よりのものといえます。

読み方と意味

お盆で見られる飾りの牛馬の名前は「精霊馬」と書き、「しょうりょううま」と読みます。

この飾りものは、お盆の時期に帰ってくる祖霊の乗り物に見立てられています。
あの世からこちらまでの道のりは長いため、ご先祖様は乗り物に乗られてきます。
それに見立てて送り迎えするのと同時に、供養を行います。

長崎や熊本では精霊船という風習が残っており、これもお盆の時期に故人の霊を乗せて帰すので、精霊馬と同じ種類のものです。

なぜ牛と馬なの?

精霊馬はなすを牛、きゅうりを馬になぞらえますが、それぞれに理由があります

一般的には、馬は先祖がこちらに来る時に早く来れるように、牛はたくさん荷物を積み込んであの世へゆっくり帰るように供えるものとされています。
地域によっては、ゆっくり来るように先に牛を、速やかに帰れるように後に馬を供えることもあるようです。

どちらも乗り物であることを前提として、さらに意味を込めて供えられています。
精霊馬の送迎の選び方はそれぞれ特色が出るもので、牛のみとする地域もあります。
採用の理由を聞いてみると、地元に根付いた価値観の一端に触れることができます。

なぜきゅうりとなす?

精霊馬にはきゅうりとなすを使うのが一般的となっていますが、明確な根拠はありません。
しかし、ある程度類推できるものはあります。

まず、お盆は先祖の霊をお迎えして食事や歓談を行う法事です。
供するものも基本仏教に沿う必要がありますので、お供え物の基本となる五供のうちから選ぶのが妥当です。
刺激のない野菜であるなすときゅうりなら、これに十分含まれるので心配はいりません。

また、なすときゅうりはお盆の時期に採れる野菜でもあります。
お盆は先祖崇拝もありますが、自然への収穫感謝も習合されていることがよくあります。
これらの理由も含めて、もっとも供えやすいきゅうりやなすが定番となっていったと捉えることができます。

精霊馬の作り方

人々

では、実際の精霊馬の作り方を見ていきましょう。
基礎的なものだけを解説いたしますが、人によってかなり自由に作っていることもあります。

きゅうりの馬の作り方

きゅうりの馬を作るときは、きゅうりをまるごと1本と割り箸1本、もしくはつまようじ4本を用意します。

向きは決まっていないので、どちらでもかまいません。
大抵、細いへたのある方を頭にしたほうがバランスがよくなります。
割り箸を使うなら割った上で2つとも折って4本にし、前後左右に四足となるよう突き刺します。

やることは単純ですが、残り2本を刺すときに立てかけながら作業を進めると、ぐらつく高さになるのを防止できます。
曲がり具合はある程度ばらつきがあっても対応できますので、細すぎないものを選んでおくといいでしょう。

許されるかどうかは環境にもよりますが、故人の好きだった車やバイクに象る方もいます。
乗り物であることから逸れなければ、そういった形でも大丈夫なようです。

なすの牛の作り方

なすの牛をつくるときも、きゅうりの馬のときとほぼ同様です。
特にきまりはないので、サイズと重さに合わせて割り箸かつまようじを選ぶといいでしょう。

なすはへたと形状がはっきりしているので、へたの部分を頭に見立てましょう。
きゅうりと同じで、作るだけなら刺すだけなので、特に加工する必要はありません。
目立たない程度のアクセントとして、しっぽを付け加えている方もいます。

小振りのものでも太くてバランスがとりやすいので、そこまで選ばなくても飾り付けは無事にできるでしょう。
こちらも故人の好みに合わせた乗り物の形にすることがあるようです。

精霊馬の置き方

仏壇

精霊馬が作れたら、後は適切な場所に置いて飾るだけです。
飾り方についても、いくつか注意点があります。

いつから飾る?

精霊馬は迎えと送りに使うものなので、そのタイミングに合わせて飾ります。
お盆は13日の夜にご先祖様がやってきて、16日の明け方に帰りますので、迎えのものは13日の午前中に飾っておきます。

理屈でいえば、送りのものはご先祖様が帰る前日の晩くらいに用意しておきたいところです。
15日の夜遅くか、16日の明け方に送るものに変えるといいでしょう。

特別な事情がない限り同じところに飾ることになるので、送り迎えの区別はきちんとつけておきましょう。
その意義からそれぞれ、送り火と迎え火の前に飾り付けを完了しておくべきです。

先ほどに説明した通り、地域によって使うものが違う点に留意してください。
基本的に自分の家のご先祖様に対するものなので、事前に日程を聞いておくのが確実でしょう。

飾る位置

精霊馬はほとんどの場合、お盆の時期で一緒に作る精霊棚に直接飾ります。
位置としては、精霊棚の正面から向かって右側に置きます。
ない場合は、机や台を使って代用することがあります。

ただ、地域の風習により別の場所に置く場合もあります。
家にお迎えするものとして門に置いたり、玄関先に置くこともあるようです。

宗派によって指定がある場合は、正しくしたがっておきましょう。
お盆の行事ごと僧の方にお世話になるような場合も、手順を聞いておくのが安全です。

飾る向き

精霊棚に飾る場合は、お迎えするときは内向きに、お送りするときは外向きになるように置きます。
方角として、ご先祖様は東からくるので迎えは西向きに置き、送るときに東向きに置き直す形も多いです。

また、門や玄関先の場合は出入りの方向に合うように置くようにします。
迎えるときは屋内へ、送るときには屋外へ向け直すという並べ方をします。
家とは違う場所でお盆を行うような場合でも、基本的に同じ考え方で対応することができます。

精霊馬の処分方法

困った人々

精霊馬を作る方法も飾る方法もわかったところで、処分の方法も覚えておきましょう。
他の家族が不適切なやり方で先に処分してしまわないように、周知しておくことも必要です。

いつ片付ける?

16日はご先祖様が帰還途上の日ですので、盆明けの後の17日以降が精霊馬を片付ける正しいタイミングとなります。
時期的に衛生面も気になりますので、時間がきたらなるべくすぐに片付けてしまいましょう。

ただ、お盆の期間自体が独特の風習に沿っている場合もあります。
15日までを盆とするようなところもありますので、そういう場合は16日以降となります。
お盆の開催と終了となる期間を聞き出して、臨機応変に合わせていきましょう。

どうやって処分する?

精霊馬の処分方法は、意外と盲点となりやすいところです。

昔は各自でお焚き上げを行ったり、土に埋めたり、川に精霊流しとして流したりしていました。
しかし、現在では環境問題の観点からかなりの準備を整えないと、これらの手段を取ることは現実的に厳しくなっています。

どの家庭でもできる処分方法としては、丁重に手を合わせた後、塩をかけて清め、家庭用のごみとして処理する方法が挙げられます。
さらに丁寧にやる場合は、処理する際に白い紙で包んでおく方法が勧められます。

期間を守り節度をもって扱えば、大きな問題はないでしょう。
お焚き上げを意識して燃やす方も、一部だけに留めておくことが多いようです。

檀家となっている場合は、菩提寺の方に相談しておくといいでしょう。
お盆の準備は精霊棚も含めて様々なものがありますので、まとめてお焚き上げを行えるなら確実で、手間もひとまとめにできます。

注意しなければならないのは、食べることによって処分はしないという点です。
お供えした食べ物は共に食べることで供養となりますが、精霊馬はそれと同じではありません。
ご先祖様を無事に運ぶことが精霊馬の役目なので、その仕事を終えたら粗雑に扱うことのないように感謝しながら処分しましょう。

牛馬と一緒に供えるそうめんの意味

仏壇

精霊馬には、よくそうめんが一緒に供えられます。
お盆のお供え物としてもメジャーなものですが、精霊馬と一緒にする理由にはいくつかの説があります。

まず、喜びを細く長く続けられるようにという願いが挙げられます。
初盆を除くと、お盆は悔やむ気持ちよりご先祖様や故人との交流を喜ぶ側面が大きい法事でもあるので、日本人らしい験担ぎが垣間見える説といえます。

ふたつめは、精霊馬に関する道具としての説があります。
ご先祖様が帰るとき、荷物を縛るための紐となったり、精霊馬の手綱となったりするとされています。
シンボルのような意味合いが強い説です。

熱病にかからないように、との願いをこめて供えられることもあります。
実際、平安時代の七夕行事ではそうめんのお供えが定番となっていました。
織姫の織物の糸になぞらえているという説もあります。

いろいろな話がありますが、宗派の違いによって怒られるような解釈もありませんので、全てを信じていてもいいのではないでしょうか。
せっかくなので、どれかを選んで集まった方々との話題のきっかけにしてみるのもいいと思います。

地域によっては、うどんやそばを一緒に供えることもあります。
具体的にはうどんは群馬県内で、そばは長崎や新潟で使われているのを見ることができます。

牛馬はきゅうりとなす以外でもいい?

お墓

きゅうりとなす以外のものを選ぼうとすると少し探さなければなりませんが、仏教で禁止されているわけではありません。
特にお盆は、日本古来の先祖崇拝も習合している広い意味での行事なので、厳密に決まりやすいものといえば日程くらいのものです。

なので、他のものを使っても基本的にはかまいませんが、あまりに羽目を外すとひんしゅくを買いますので、野菜で作っていることがほとんどです。
五供にならない刺激物である唐辛子などは避けておきましょう。

最近では、藁で作られた精霊馬や腐る心配のないプラスチック製のものも売られています。
ピーマン・ゴーヤ・オクラ・トマトなどが使われていることもあります。

家柄的に許容されそうな雰囲気でしたら、考えてみてもいいでしょう。
自分がどの宗派に属しているかよりも、そのお盆に参加する人がどう感じるかのほうが、判断基準になるだろうと思います。

牛馬以外にお盆にお供えするもの

仏壇

精霊馬以外にお供えするものもあります。
こちらはご先祖様に供えて一緒に食べるものなので、贈り物として喜ばれるものが選ばれます。

  • 小分けできるお菓子類
  • 果物のセット
  • そうめんなどの乾物
  • お花、線香やろうそく

他の法事でのお供え物と同じく、保存が利いて肉・魚ではない食品が中心となります。
被るとダメということもないので、なすやきゅうりのお漬物にしても大丈夫です。
果物やお花などは、お供えしている間もつかどうかも考えた上で検討しましょう。

お盆ですので、施主が受け付けることができるなら、提灯もお供え物の候補となります。
お盆のお供え物全般に関する記事も終活ねっとでは取り扱っておりますので、ぜひ参考になさってください。

お盆の牛馬の飾りに関するまとめ

仏壇

いかがでしたでしょうか?
今回終活ねっとが調べたお盆の牛馬の飾りに関して、記事の内容をまとめると以下となります。

  • お盆で使う牛馬の飾りは精霊馬(しょうりょううま)と呼ぶ。
    ご先祖様が送迎に使う乗り物としてお供えする。
  • 一般的に、早くこれるようにきゅうりの馬をお迎え用に、ゆっくりと帰れるようになすの牛をお帰り用に供える。
    解釈によって逆になったり、牛のみになったりする地域もある。
    きゅうりとなすに明確な根拠はないが、時期と豊作感謝を兼ねたお供えに適している。
  • きゅうりの馬もなすの牛も、割り箸かつまようじを使って4本足で作る。
    へたを頭に見立てるといい。
  • お盆の最初の日の午前から飾る。
    通常は精霊棚の向かって右側に飾る、精霊棚がない場合は台などで代用する。
    門や玄関先に置くこともある。
  • 飾る向きは、迎えるときは精霊棚の内向き、送るときは外向きにする。
    方角から見て、迎えるときは西、送るときは東とする場合も多い。
  • 精霊馬は盆明けの翌日以降に片付ける、通常なら17日以降となる。
    終わったら、手を合わせて塩で清めて家庭ごみとして処分することが多い。
    丁重にお焚き上げしてもいいが、食べて処分はしないこと。
  • 同時にそうめんを供えるのには、複数の説がある。
    喜びの持続祈願・精霊馬の紐や手綱・熱病防止や七夕由来の話などがある。
  • きゅうりやなす以外でもかまわないが、他の野菜にするのが無難。
  • 他にお供えするものは、五供にそったお菓子や乾物など。

お盆は日本人にとって身近な法事であり、仏教でなくとも参加する機会に恵まれたイベントでもあります。
精霊馬にも様々な形があり、独創的な精霊馬の画像をネット上で見ることもできます。

お盆はお年を召した方から子供まで、年齢層の広い親族が集まります。
共に食事をするだけでなく、一緒に行事を進める過程で触れ合い、壁を取り除き仲を深めていくのも大切なことです。

雰囲気を重くせずに過ごすことも重要ですが、一番大事なのはご先祖様に対する感謝と供養の気持ちです。
工夫を追及したり誰かに見せびらかすことに必要以上に気を取られずに、精霊馬の意義を今一度思い起こしていただければ幸いです。

最後までよんでくださり、ありがとうございました。

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