巫女の衣装の歴史を解説!赤い袴と白い白衣の謎は?

巫女の衣装と言えば、赤色の袴と白い白衣を思い浮かべるのではないでしょうか。ですが、なぜ巫女の衣装は赤と白なのでしょう。その歴史と由来をご紹介します。

目次

  1. 巫女の歴史
  2. 巫女の衣装の歴史
  3. 巫女衣装
  4. 巫女衣装~緋色の理由
  5. 巫女衣装~千早
  6. 巫女衣装~上指糸
  7. 巫女衣装~草履
  8. 巫女衣装~頭飾り
  9. 巫女衣装~採り物
  10. 巫女衣装のまとめ

巫女の歴史

最も古い巫女は、古事記までさかのぼることができるとされています。天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩屋に閉じこもってしまった時に岩の外で舞った天細女命(あめのうずめのみこと)とされています。太陽神へ舞いを奉納したとして巫女の始まりとされています。

巫女の役割

古来巫女に求められていることは、天地の神の言葉と告げる物とされていました。神楽を舞い、祈祷をすることで神からの言葉を受け取りました。占いや口寄せなど、神の信託をつたえるとされていましたが、明治時代に法律により神官の補佐という形に変わりました。

巫女の衣装の歴史

巫女装束は昔から赤と白だったわけではありません。巫女装束の始まりは解明されていませんが平安時代からあるとされています。この時代にはまだ色は好みの色の袴をつけていました。「年中行事絵巻」という当時の風俗を描いたものには紫や緑の袴を着けていたことがわかっています。

巫女装束の変化

平安時代には好みの色の袴を身に着けていましたが、室町時代初期のころから赤い袴が定着し始めたと考えられています。「御伽草子」の中で描かれている巫女は、紅や紅梅を身に着けています。まだ赤と白に定着はしていませんが、このころから形が決まり始めたようです。

巫女装束の決定

現在巫女と聞いてイメージする赤い袴と白い白衣になったのは、明治時代の事です。明治維新の後に政府は神社祭祀制度を見直し、宗教について定義をしました。巫女の立場と衣装について明確に定義されたことによって、赤い袴と白い白衣になりました。

巫女衣装

巫女の装束は「千早(ちはや)」「襦袢(じゅばん)」「白衣(はくい・しらぎぬ)」「掛襟(かけえり)」「緋袴(ひばかま)」「草履(ぞうり)」とされています。「千早」は普段見に着けることはなく巫女舞いや神楽を舞う際にのみ使われ、巫女装束に置いての正装とされています。

巫女衣装~緋色の理由

巫女の装束はそれまで明確に決まっていませんでしたが、明治政府によって巫女の装束が決目られました。しかし、緋色に決まった理由ははっきりわかっていませんが、様々な説があります。

天照大神

緋色=赤色が太陽神である天照大神の色だからという説があります。天照大神が女性であり、太陽の象徴である色として巫女装束も赤い袴にされたという説です。天照大神へ舞いをささげた巫女の始まりとされる天細女命にも由来があるのかもしれません。

年齢

もともと巫女装束は年齢によって色が変化していたとされ、未婚の女性が着用していた色が赤色だったことから緋色の袴になったという説があります。数は少ないですが、現在でも名残をとどめて、色を変える神社もあります。

高貴な色

603年に聖徳太子が制定した冠位十二階にもあるように最も高貴とされる紫色その次の青色に次いで赤色が位の高い色とされてきました。高貴な色と認識されていたから、巫女の装束として採用されたという説があります。

伊勢神宮

天照大神をまつる日本の神社のトップである伊勢神宮の巫女に由来しているという説があります。巫女の中で最も暗いが高いとされている斎宮が赤い袴を身に着けていたため、巫女にふさわしいとされたと考えられています。

巫女衣装~千早

白い色の白衣の上に羽織る着物です。神楽や巫女舞いを舞うときに身に着けるのですが、文様が描かれ青摺と言われます。神事に使われるため、「鶴」「亀」「松」「菊」など縁起のいいとされる植物や動物が緑色で描かれています。

巫女衣装~上指糸

巫女装束の袴についているものです。袴の腰の少し下に当たる場所に糸というより紐という太さのねじられた2本の上指糸が施されています。武道(剣道やなぎなた)などの袴を着る時とは違い、巫女独特の着付け方として、この上指糸が見えるように帯を結ぶことが多いようです。

巫女衣装~草履

巫女の足元は基本的に草履をはいています。草履の鼻緒には色も決まりがあり、赤色か白色とされています。草履だけではなく、白木の下駄の場合も赤色か白色の鼻緒です。(女性の神職は黒塗りの浅靴を履いています。)

巫女衣装~頭飾り

通常は頭飾りをつけていない巫女ですが、神事の際には頭飾りをつけています。髪留めや冠などを身につけますが、髪留めの意味だけではなく、花や小枝を身に着けることで自然の力を借りていたとされています。(現在本物の花や小枝を使うことはありません。)

巫女衣装~採り物

巫女が祭祀や舞いを舞うときに手に持っている小道具を採り物と呼びます。「榊(さかき)」「篠(ささ)」「弓(ゆみ)」「剣(つるぎ)」「鉾(ほこ)」「杓(ひさご)」「葛(かずら)」が基本とされています。この9つだけではなく「鈴」「扇」「盆」もよく使われる採り物です。

巫女衣装のまとめ

神社に行くと背筋を伸ばして颯爽と歩く巫女は、見ていてもすがすがしい気持ちになります。巫女装束にも面白い歴史と由来があり、神に仕えるための装束になっています。巫女の装束はこまごまとしたところまで、神へ使える者である気持ちが込められています。

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