仏像の種類とは?如来 ・菩薩 ・明王 ・天部とは?

仏像の種類とは?如来 ・菩薩 ・明王 ・天部とは?

仏像の種類を知らないで拝観しても「きれい!」と思えるのは事実でしょう。でも、やはり、最低限の知識があった方が、仏像を見て楽しめるはずです。仏像の種類や見分け方を覚えましょう!

2019-10-28

仏像の種類は大きく分けて4つ

阿弥陀如来(あみだにょらい)、聖観音、不動明王など、仏像にはさまざまな名称がついていますが、仏像をざっくり分けると以下の4種類に分けられます。
・如来
・菩薩
・明王
・天部
この他に、聖徳太子や空海など教祖や高僧の像も仏像に含めることもありますし、僧形八幡神像のような神仏習合時代の垂迹神(すいじゃくしん)像も仏像の1つの種類といえます。
また、仏像の素材や技法、姿勢や印相(いんぞう)などで分類する方法もありますが、ここでは如来・菩薩・明王・天部に種類分けし、宗教的な位置づけや特徴を解説したいと思います。

鎌倉の大仏

【仏像の種類1】如来

仏像の中で最も位が高いのは如来です。
狭義では如来のみが仏です。

奈良の大仏

如来とは?

如来は修行を終え、悟りを得た仏様です。
大日如来を除いて装飾を身に着けず、薬師如来以外手には何も持ちません。

如来の具体例

他にもありますが、よく仏像にされる主な如来を挙げます。
釈迦如来(しゃかにょらい)は仏教を始めた仏陀が、悟りを開いたあとの姿を表しています。
阿弥陀如来は、仏陀と同じく実在したインドの王子です。
悟りを開き極楽浄土の教主になったと信じられ、浄土宗・浄土真宗のお寺に祀られています。
薬師如来は、片手に薬壷を持ち、反対の手の薬指を立てた形で表現されるため、わかりやすいかと思います。
毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)は廬舎那仏ともいい、仏教そのものを表す抽象的な存在です。
釈迦は毘盧遮那仏の仮の姿だともいいます。
大日如来は密教において最高位に位置づけられるため、装飾品を身に付けた姿で表現されます。
神仏習合の時代には、大日如来が神として姿を現した仮の姿が天照大神(あまてらすおおみかみ)だと信じられていました。

【仏像の種類2】菩薩

数ある仏像の中でも、菩薩の種類が最もバリエーションが多く、煌びやかな装飾で見ごたえがあります。

菩薩とは?

菩薩は如来になるために修行をし、人々を救う姿を表しています。
仏陀が如来になる前はインドの王子だったということから、まだ悟りを開いていないことを表現するために装飾品を身に着けます。
人々を救うための道具を手に持つことも多い仏像です。

菩薩の具体例

観音菩薩は聖観音を基本に、姿を変え六道にいる全ての者を救うといわれています。
変化した姿については、宗派による違いがあります。
聖観音は勢至菩薩(せいしぼさつ)とともに阿弥陀如来の脇侍(きょうじ)として祀られます。
弥勒菩薩は今は兜率天(とそつてん)で修業を積み、釈迦の入滅から56億7000万年後に人々を救いにやってくるといわれています。
まれに如来として表現される場合もあります。
文殊菩薩(もんじゅぼさつ)と普賢菩薩(ふげんぼさつ)はそれぞれ獅子と像にまたがり、釈迦如来の両脇に従う形で表現されます。
地蔵菩薩は、弥勒菩薩が現れるまで民衆を救ってくれる存在です。
例外的に装飾を身に着けない菩薩です。
他に、虚空蔵菩薩、日光菩薩、月光菩薩(がっこうぼさつ)などがいます。

【仏像の種類3】明王

明王は密教系の寺院にしかない種類の仏像です。

明王とは?

如来が自ら姿を変えたとも、如来の命令で動く部下だともいわれる存在です。
仏の教えに従わず、このままでは救われない人々を救済するために、憤怒の表情をとり、武装して無理やり従わせようとします。
また、修行僧を煩悩から守るために祀られることもあります。
明王の仏像は、顔や手の数が多かったり、身体の一部が動物になっていたりすることが多いです。
明王は菩薩と天の間に位置づけられる種類ですが、密教にしかない種類の仏様です。
つまり、明王の仏像は、真言宗または天台宗、そこから派生した宗派のお寺にあります。

明王の具体例

不動明王が最もメジャーだと思います。
大日如来の命令を受ける明王で、単独の仏像で祀られることも多いですが、五大明王として四方に他の4体の明王を置いた中心に置かれることもあります。

【仏像の種類4】天部

天部の仏像も種類が豊富です。
一般に明王に似た怖い感じの仏像が多いイメージかと思いますが、それだけではありません。

多聞天像

天部とは?

天部を「仏像」というと、ちょっと語弊があるかもしれません。
天部はヒンドゥー教に由来する神々で、仏教に帰依し、のちに仏法を守るようになりました。
神様ということで、寺院だけでなく神社に祀られることも多いです。
仏教においては、仏教界の守護者の役割を持つため、甲冑を身に着け、武器を手にした姿で表現される男神が多いですが、弁財天や吉祥天のように優美な姿で表される女神もいます。

天部の具体例

全部は紹介しきれませんが、代表的なものを挙げます。
・梵天…インドの創造神で、天部の中では位の高い神様です。
・帝釈天…雷神とも戦いの神ともいわれます。
・四天王…持国天・増長天・広目天・多聞天の4神で、四方を守護します。
・八部衆…何を8に入れるかは寺院によって異なります。
興福寺の阿修羅像が有名です。
・十二神将…薬師如来とその信者を守ります。
・金剛力士…仁王ともいわれ、東大寺のように門に配される仏像です。
・吉祥天…多聞天の妃とされ、技芸の能力を授けるといわれます。

仏像の種類のまとめ

いかがでしたか?
仏像の鑑賞は、美術品として技法や素材に注目してもいいし、信仰の対象として拝むのもいいし、ただ見るだけでも自由ではあります。
ただ、種類を知っておくと、仏教の知識も深まるし、美術品の表現にも気付きが生まれるので、覚えておくことをおすすめします。

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