喪中の旅行について

喪中に控えるべきことは何なのでしょうか?
喪中を経験したことがなくて何がタブーなのかわからない方や、偶然にも計画していた旅行と日にちが被ってしまった方などはお困りなのではないでしょうか。
また、仕事上の付き合いである社員旅行のような場合であっても参加しなくても大丈夫なのか分からないという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回終活ねっとでは、喪中の旅行は行っても大丈夫なのか、その理由についても触れつつ以下のことを丁寧に解説していきたいと思います。
- 喪中とはなにか
- 喪中の旅行はキャンセルすべきか
- 旅行以外に喪中に控えることはなにか
- 喪中での神社へのお参りはしても良いか
喪に服する機会は頻繁にありませんから、この記事で最低限のマナーとして早めにおさえておいたほうが良いかもしれません。
ぜひ最後までお読みください。
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喪中とは?

喪中とは何を意味するのでしょうか?
喪中とは、近親者が亡くなった場合にその死を悼んで一定の期間喪に服すことをいいます。
一般的には、喪中の期間は社会的な慶事から離れるのがよいとされています。
なぜならば、喪中の期間は死の穢れがあるとされ、慶事等の祝い事からは離れることで死の穢れをうつさないようにするためだそうです。
喪に服す範囲
一般的に喪に服する範囲というのは2親等以内とされています。
親等とは親族関係の遠近を示す単位のことです。
親等の数え方のイメージとしては、自分と相手との血族関係に至るまでに隔たる人数が親等の数にあたります。
例えば、親の場合には「自分→親」(1親等)、兄弟の場合には「自分→親→兄弟」(2親等)といったイメージです。
親等の数え方はわかりずらいと思う方もいらっしゃると思いますので以下にまとめておきます。
- 1親等:父母、配偶者の父母、子供(何人目にかかわらず)
- 2親等:自分の兄弟姉妹、兄弟姉妹の配偶者、祖父母、孫
配偶者の兄弟姉妹、兄弟姉妹の配偶者、祖父母
喪中の期間
かつて喪中期間については明治時代に太政官布告という法律の定めがあり詳細に喪中の期間が決まっていましたが、現在ではそのような法律での定めはありません。
もっとも、かつての法律をある程度踏襲した期間が一般的になっています。
以下では一般的な喪中期間について説明しますが、地域や風習によっては多少の違いがありますのでその場合には地域の風習等にしたがったほうが良いでしょう。
喪中の期間は親族との続柄にしたがって期間の定めがあります。
具体的には、
- 父母・義父母:12〜13ヶ月
- 子ども:3〜12ヶ月
- 祖父・祖母:3〜6ヶ月
- 兄弟姉妹、孫:1〜6ヶ月
以上の期間が、2親等以内での喪中期間として一般的とされています。
喪中の旅行はキャンセルすべき?

喪に服している期間の旅行はキャンセルすべきなのでしょうか?
突然の不幸で前もって計画した旅行であれば楽しみにしてましたよね。
また、会社などの付き合いでどうすべきかお困りの方もいるかもしれません。
以下では、喪中に旅行を控えたほうがいい理由とともに、社員旅行などの付き合いに関わる旅行についても不参加にすべきかについて分けて解説していきたいと思います。
なぜ喪中に旅行は控えた方がいいの?
そもそも、喪中は旅行を控えるべき理由は何なのでしょうか?
まず、喪中においては慶事などの祝いごとや遊興をさけるべきとされています。
これは、日本古来の考え方において不幸の際には死の穢れが生じ、喪中の期間においては死の穢れをうつさないようにするべきという慣わしに基づくためです。
そして旅行は一般的には遊興にあたるとされていることから、喪中の旅行についても控えたほうがよいとされています。
社員旅行も不参加にすべき?
社員旅行であっても一般的には遊興としての旅行にあたると考えられますから、不参加にしておいたほうがよいでしょう。
もっとも、喪中については法的なきまりはありませんから、遺族との付き合いや社員旅行の目的等に応じて参加しても良い場合もありますので、事前に参加すべきかをよく考えたほうが良いかもしれません。
旅行以外に喪中に控えること

旅行以外に喪中に控えることはなにかあるのでしょうか?
この機会に喪中において控えることをまとめておさえておくと良いかもしれません。
一般的に喪中に控えたほうがよいとされているのは以下のことです。
- 正月飾りやお屠蘇でのお祝いごと
- 結婚式への出席
- パーティや宴会などの晴れがましい会への出席
そもそも正月祝いとは一年の豊穣を司る神様を家に招いて、一年間を無事に過ごせたことを祝う行事とされています。
喪中においては年賀ハガキではなく喪中ハガキを送ることも合わせておさえておきましょう。
結婚式は慶事などの祝いごとにあたるため、喪中での結婚式の参加は控えたほうがよいとされています。
また、結婚式を行う側においても縁起を気になされる方もいらっしゃる場合もありますから、喪中であるとの事情を話した上で欠席したほうがよいでしょう。
パーティや宴会なども祝い事にあたる場合が多いため、控えたほうが良いと言えるでしょう。
規模にもよると思うので、幹事の方などと相談することをおすすめします。
喪中に神社へお参りしても大丈夫?

よく「喪中は神社へお参りしてはいけない」などということを耳にすることがあると思いますが、本当なのでしょうか?
結論からいうと、喪中は神社へお参りしてはいけません。
と言うのも、上記でも少し触れましたが、神社を奉る神道の考え方においては死は「穢れ」として忌み嫌うものとされています。
ここでの穢れは「汚れ」というものではなく「気が枯れている」という意味にあたるようです。
したがって、故人を悼む遺族も「気が枯れている」ものとして、神社のような神聖な場所には穢れを持ち込むものとして立ち入らないほうがよいとされています。
喪中の旅行に関するまとめ

いかがだったでしょうか?
今回終活ねっとでは、喪中の旅行は行っても大丈夫なのかについて解説してきました。
今回の記事の内容をまとめると次のようになります。
- 喪中とは、近親者が亡くなった場合にその死を悼んで一定の期間喪に服すことをいう。
- 喪に服する範囲は一般的に2親等以内で、その期間は親族との続柄による。
- 喪中は遊興は避けるべきとされており、遊興にあたる旅行も控えるべきである。
- 旅行以外にも喪中にさけることとしては、正月祝い、結婚式への出席、パーティや宴会の出席、神社へのお参りである。
旅行も場合によっては遊興にあたり、喪中には控えた方が良いとされていたんですね。
お祝いごと以外にも喪中では控えるべき場合があるなんて知りませんでしたし、喪中に控えるべきことって結構たくさんあるんですね。
喪中に服する機会は人生でそうありませんから、知らないことのほうが多いですよね。
この機会にマナーとして知っておいたほうが良いかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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