香典返しの熨斗(のし)はどう選ぶ?表書きの書き方やマナーも解説

香典返しを贈る時、のしはどうすればよいのでしょうか。あまり贈る機会がないため、どうすればよいか分からない方もお見えになるのではないでしょうか。ここでは、香典返しののしの選び方や表書きの書き方などについて説明していきます。ぜひ最後までお読みください。

目次

  1. 香典返しの熨斗(のし)について
  2. 香典返しに熨斗(のし)はつけないの?
  3. 香典返しでの熨斗の選び方
  4. 香典返しの熨斗における表書きの書き方
  5. 内のしと外のしって何が違うの?
  6. 香典返しに添える挨拶状に書く内容・注意点
  7. 香典返しの熨斗(のし)のまとめ

香典返しの熨斗(のし)について

葬儀

みなさんは、香典返しを贈られたことはありますか?

香典返しとは、亡くなられた時にご香典を下さった方へ、お礼として贈るものです。
四十九日の忌明け後に、法要が無事終わったご報告も兼ねてお渡しします。

香典返しを贈る時、のしはどうすればよいのでしょうか?

めったにお渡しする機会がないため、いざ香典返しを贈ろうとした時、「香典返しってそもそものしをつけた方がいいの?」「文字は薄墨じゃなきゃいけないの?」など、さまざまな疑問が湧いてくるのではないかと思います。

そこで、今回終活ねっとでは、香典返しの熨斗について

  • のしの選び方
  • のしの表書きの書き方
  • 内のしと外のしの違い

などについて説明していきます。
ぜひ、最後までお読みください。

また、お坊さんをよりお安く手配したいという方はこちらもご覧ください。

香典返しに熨斗(のし)はつけないの?

困った人々

そもそも、香典返しに熨斗はつけるものなのでしょうか。
熨斗(のし)というのは、「あわび熨斗」を模したもので、縁起物とされ、慶事のときのみ使われます。

昔は、あわびを薄くのばして乾燥させたあわび熨斗をお祝い事に贈る慣習がありました。
それを簡素化しているのが、のし袋に付いている折りたたんだ紙の中に黄色の短冊が入っているものです。

本来、のしのついた紙が「のし紙」であり、弔辞の時に使われるのしのついていないものは「掛け紙」といいます。

ですから、よく「香典返しにのしをつける」といいますが、正確にいうと、香典返しには「のし」ではなく、「掛け紙をつける」ということになります。

香典返しでの熨斗の選び方

蓮

熨斗にもいろいろな種類がありますが、香典返しに使う熨斗はどのようなものが適切なのでしょうか。

水引だけが印刷されているものを選ぶ

さきほども述べたように、香典返しにはのしがなく、水引だけが印刷されている掛け紙を使用します。
蓮の花がついている掛け紙もありますが、これは仏式のみに使用されるものですので、キリスト教式や神式など、仏式以外の時には蓮の花がないものを使いましょう。

また、香典返しの水引は黒白のものを使用します。
西日本では、黒白ではなく黄白の水引を使用することもありますので、お住まいの地域の慣習に沿って使われるとよいと思います。

水引は結び切りのもの

水引は結び切りのものを選びましょう。
水引には、「蝶結び」、「結び切り」、「あわじ(あわび)結び」の3通りがあります。

「蝶結び」は何度も結び直せることから、何度あってもよいという意味で、お祝いごとに使われます。

「結び切り」は結び直せないことから、弔事が繰り返されないようにという意味で、弔事の時に使われます。

また、「あわじ(あわび)結び」は、慶事・弔事両方に使われます。
「あわじ(あわび)結び」は、「結び切り」と同じように結び直すことが難しいものですが、水引の両端を持って引っ張るとさらに強く結ばれることから、末永く付き合うという意味もあるからです。

ですから、香典返しの水引には、「結び切り」、もしくは「あわじ(あわび)結び」を使いましょう。

香典返しの熨斗における表書きの書き方

葬儀

香典返しの熨斗における表書きもいろいろとマナーがあります。

ここでは、表書きの書き方について説明していきます。

のし上の書き方

まずは、のしの水引より上の部分の書き方について説明していきます。

表書きは基本的に「志」と書く

香典返しの表書きには一般的に「」と書きます。
これは、宗教を問わず使うことができます。

「志」の意味は「気持ち」です。
ですから、気持ちばかりのお礼の意味を込めて、「志」と書くのです。

関西・西日本の場合

関西・西日本では、仏式の香典返しの表書きには「満中陰志」と書くところもあります。

中陰とは、仏教用語で亡くなられてから四十九日の期間を指し、満中陰とは、四十九日目の忌明けを迎えることを意味する言葉です。
香典返しは、四十九日の忌明けの時にお渡しすることが一般的ですので、そのため、香典返しの表書きに「満中陰志」と書いたりするのです。

キリスト教や神道の場合

キリスト教や神道の場合は、掛け紙に「偲び草」と書くことが多いです。

そもそも、「香典」とは、故人の御霊前にお香をお供えする代わりに金銭をお供えするもので、仏式のものです。
ですから、キリスト教や神道では、そういう「香典返し」という習慣はもともとありません。

ですが、昔から、キリスト教や神道のご葬儀の時には、「香典」に代わる「御花料」や「玉串料」をお供えする風習がありますので、そのお礼を込めて品物をお返しするようになりました。

「偲び草」には故人を偲ぶ気持ちを粗品に代えてという意味が込められています。

キリスト教式や神道の場合は、仏教の四十九日にあたる以下の行事をすませた後に品物を贈ることが多いです。

  • 30日目の追悼ミサ(カトリック)
  • 1ヵ月目の召天記念式(プロテスタント)
  • 五十日祭(神道)

キリスト教や神道の場合は、掛け紙に「志」もしくは「偲び草」と書きましょう。

当日返しなどの場合は「粗供養」と書く

粗供養(そくよう)」とは、ご葬儀や法要などで御供養して下さった方にお礼を込めてお返しする粗品のことをいいます。
主に西日本で多く使われます。

東日本では、法要の返礼品全般には「志」を使う場合が多いですが、
西日本では、この「粗供養」という言葉が使われることが多いです。

最近では、ご葬儀の当日返しなど、忌中にお返しを贈る際に、この言葉が使われるようになりました。

ですが、西日本では「志」と同じように「粗供養」という言葉が使われますので、当日返しのみならず、四十九日などの法要の際のお返しの時にも「粗供養」と書いてもよいと思います。

のし下の名前の書き方

のしの水引より下の部分には、喪家の姓を書きます。

喪家とは、ご不幸があった家、すなわち、亡くなられた方の家のことです。

姓のみ「〇〇」と書く、もしくは「〇〇家」と書きます。

また、喪主の姓名(フルネーム)を書く場合もあります。

しかし、故人と名字が異なる場合は注意が必要です。
いただいた香典返しが誰の関係のものなのか分からなくなる恐れがあるからです。

もし、亡くなられた方と喪主の方の姓が異なる場合は、故人と喪主の関係が分かるようにしておくことが必要です。

のし下は名前なしでも大丈夫?

のし下に名前を入れる必要があるかどうかですが、基本的に名前を入れることが望ましいです。
なぜなら、名前がないと、いつ誰のご葬儀の香典返しか分からないからです。

ですから、のし下にはきちんと名前を書いておきましょう。

文字の色は濃墨でも薄墨でも良いです

文字の色は黒(濃墨)でも薄墨でもどちらでもよいとされています。

基本的に、亡くなられた直後は、「悲しみの涙で墨が薄くなった」という意味から薄墨を使います。
忌明け(四十九日)後は、「気持ちが落ち着いて穏やかに暮らしています」という意味から濃墨を使います。

ですが、最近では、忌明け後でも「悲しみがまだ癒えません」という意味から薄墨を使うことも増えてきています。

内のしと外のしって何が違うの?

困った人々

香典返しののしのかけ方には、内のし(内掛け)と外のし(外掛け)の2種類があります。

内のし(内掛け)とは、品物の上に直接のしをかけて、それを包装紙で包むものです。
外のし(外掛け)とは、品物を包装紙で包んで、その上にのしをかけるものです。

相手に直接香典返しを手渡しする場合は、外のしをかけることが一般的です。

ですが、最近では、宅急便などで香典返しを贈ることが増えてきています。
その場合、配送途中でのしが破れてしまうおそれがあります。
そのため、香典返しを発送する場合は、内のしをかけることが多いです。

また、外のしに比べて、内のしの方が控えめに感じます。
香典返しはお祝いごとではありませんので、より控えめな内のしを選ばれる方も多いです。

香典返しに添える挨拶状に書く内容・注意点

仏壇

香典返しに添える挨拶状ですが、書く内容としては、

  • 会葬していただいたことや香典をいただいたことへのお礼
  • 忌明けの法要や納骨を無事に終えたことの報告
  • 香典返しの品物を贈ったというお知らせ
  • 略儀で済ませることへのおわび

の4点を必ず入れましょう。

また、挨拶状を書くときの注意点ですが、

  • 繰り返しの言葉は使わない

    ご不幸を繰り返さないように、という意味が込められています

  • 季節の言葉は入れない

    季節の挨拶は必要ありません

  • 句読点を使わない

    文章を区切る句読点を使わないことで、法要が滞りなくすむように、という意味が込められています

以上のことに注意して挨拶状を書きましょう。

香典返しの熨斗(のし)のまとめ

人々

いかがでしたでしょうか。

今回終活ねっとでは、香典返しののしについて説明してきました。

その結果、

  • 香典返しののしは、黒白もしくは黄白の結び切りの水引のみがついたものを使う
  • のしの表書きには、基本的に「志」を書き、喪家の姓を書く
  • 表書きの文字色は薄墨でも濃墨でもどちらでもよい
  • 香典返しは、手渡す場合は外のし、配送する場合は内のしをかけることが多い

などといったことが分かりました。

ご不幸は突然起こります。
香典返しを贈る時も、忌明けとはいえ、まだまだ慌ただしい日々の中で準備しなければならないと思います。

終活を行うとき、細かいことかもしれませんが、葬儀や法要のことのみならず、返礼品のことについても周りの方に伝えておくと、残されたご家族・ご親族の負担が軽減すると思います。
この機会に、法要・供養に関わるさまざまなことについて調べてみてはいかがでしょうか。

最後までお読み下さりありがとうございました。

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