葬儀の由来ってなに?香典や喪服の由来についてもご紹介します!

人が亡くなると、まず葬儀が行われます。家族葬や友人葬、一般葬など様々な形式はありますが、火葬する前には一般的に葬儀が行われますよね。しかし、そもそも葬儀の由来は何でしょうか?香典の由来は?今回は葬儀にかかわる色んな疑問を解説していきます。

目次

  1. 葬儀の由来について
  2. 通夜までの流れから見た由来
  3. 葬儀の流れから見た由来
  4. その他葬儀に関連する由来について紹介
  5. 葬儀の由来についてまとめ

葬儀の由来について

葬儀

人が死亡すると必ず行われる「葬儀」ですが、そもそも、なぜ「葬儀」が行われるのでしょうか?
葬儀にあたって行われる様々な儀式の由来とは一体何なのでしょうか。

今回終活ねっとでは、葬儀の由来について

  • 通夜までの流れについての由来
  • 葬儀の流れについての由来
  • 香典の由来
  • 喪服の由来

これらを軸にわかりやすく解説していきます。
今まで当たり前のように行われてきた葬儀ですが、実は色々な由来があるということがわかると思います。
ぜひ、最後までお読みください。

通夜までの流れから見た由来

葬儀

葬儀の行事の中でもどういった手順や流れで執り行うかというのは決まっていますよね。

ここでは葬儀の中のお通夜に焦点を当て、お通夜までの流れの由来について見ていきます。

通夜の由来

まずは通夜の由来からお話しします。

通夜は遺族が集まって、故人と過ごす最後の夜のことを指します。
夜は眠らず、翌朝まで故人と過ごすのが本来の通夜のあり方ですが、現代の通夜は1時間程度の「通夜式」を行うのが一般的になっています。

通夜は、奈良時代にはすでに行われていたという記録があります。
この時の通夜は、宗教的な意味合いは無く、単純に故人と最後のお別れをしたり、蘇生への祈りをささげるものでした。

ほかにも、お釈迦様が亡くなった時に、弟子たちが集まって遺体を見守りながらお釈迦様の教えについて語り合ったのが由来、という説もあります。

末期の水の由来

次に、末期の水の由来について見ていきましょう。
末後の水とは、故人の口に水を含ませる儀式で、葬儀における儀式のうち、いちばん最初に行われるものです。

末後の水の由来はいくつかあります。
有力なのは、お釈迦様が死の直前、水を持ってきてほしいと弟子に頼み、その水を鬼神が捧げたという説です。

また日本では、神道の考え方で死の穢れ(けがれ)を清めるために末後の水を含ませた、という説もあります。

湯灌の由来

湯灌とは、故人を入浴させて、洗浄することです。
現在は故人の体をアルコール綿で清める清拭(せいしき)が行われることが多く、実際に故人を入浴させることは少なくなっています。

人が生前、お風呂に入って体の疲れを癒すように、故人にもお風呂に入ってもらい、生前の疲れを癒してもらうというのが湯灌の由来です。
また、生前の悩みや苦しみを洗い流すという由来もあります。
さらに、魂を清めるという意味もあります。

読経の由来

仏式葬儀では、必ず僧侶による読経が行われます。
読経の由来は古く、お釈迦様が死者に法話引導を渡したという記録があります。

また、お釈迦様が死者の家庭を訪れて法話を行ったというエピソードも、葬儀における読経の由来と考えられています。

葬儀の流れから見た由来

葬儀

葬儀には、様々な儀式やしきたりがあります。
そしてそれらには、必ず由来があります。

告別式の由来や祭壇の由来は何でしょうか。
ここでは、葬儀にまつわる色々な由来を、解説していきます。

告別式の由来

現在では、葬儀と告別式は同時に行われます。
しかし、告別式の由来をたどると意外と新しく、その起源は明治30年代です。

日本で最初に告別式を行ったのは、明治時代のフランス学者である中江兆民でした。
中江兆民は徹底した無神論者で、霊魂や神仏を否定していました。

中江兆民の死後、彼の遺志をくんで葬儀から宗教色を亡くした儀式として、「告別式」が執り行われたのです。

死装束の由来

死装束は、「仏衣(ぶつい)」といい、故人があの世へ旅立つための旅支度です。
一般的には白いさらしの着物のほか、頭につける天冠や手甲、脚絆などです。
仏衣の由来は浄土に旅立つ際、けがれのない状態で向かうためとされています。

また古来より、赤い色は「赤子」ともいわれるように赤ちゃん、つまり生を象徴します。
対して白は、生と逆の色であるため、死を表現する色となっています。
ゆえに、仏衣は白で統一されているのです。

祭壇の由来

祭壇は土葬が行われていた時代に、故人の棺を輿に乗せて野辺送りをしていたことに由来します。

現在では、故人を火葬する時には霊柩車が用いられますが、古くは故人を墓地まで運ぶ際、葬列を組んで徒歩で移動していました。
この時に使われた輿が、白木祭壇の由来となっています。

焼香の由来

葬儀の際、参列者が焼香を行います。
その焼香の由来は、お釈迦様の時代にまでさかのぼります。

お釈迦様は、身分制度において最下層に身を置く労働者たちにも、分け隔てなく説法を行いました。
しかし、暑い国で仕事をする労働者たち大勢集まると、汗の臭いと体臭が立ち込めてしまいます。
そんな状態では、説法もままなりません。

そこで匂いを消す手段として、香木が焚かれたのです。
香を焚くことにより、心身を清めるという考え方が仏教に浸透しました。
これが焼香の由来とされています。

お斎の由来

法要の後、参列者で会食をすることをお斎といいます。
かつてインドでは、僧侶が食事をする時間を「時食」といい、食事をしてはいけない時間を「非時食」といいました。

これが日本に伝わり、僧侶が食事をする時間のことを「時食(とき)」と言うようになりました。
また「時食」が転じて「斎(とき)」となります。
これがお斎の由来となっています。

出棺の由来

一般的に、出棺の際は霊きゅう車がクラクションを鳴らします。
これは昔、自宅で葬儀を行っていた時に、出棺の際に故人が生前使っていたお茶碗を割ることに由来しています。

故人が使っていたお茶碗を割るのは、故人の魂がこちらの世界に戻ってくることなく、浄土にたどりつけるように、というが理由です。

今では自宅で葬儀を行うことが少なくなったため、お茶碗を割る代わりに霊きゅう車がクラクションを鳴らすのです。

樒(しきみ)の名前の由来

葬儀に使われることはもちろん、寺院や自宅の仏壇に供えられることの多い樒(しきみ)ですが、樒の由来にはその名前に基づく説がいくつかあります。

  • 四季を通じて美しい木であることから、「四季美」と書いて「しきみ」と読むようになったという説
  • 果実に猛毒があるので「悪しき実」となり、転じて「しきみ」と読んだとする説
  • 実が重なったような形をしているため「敷き実」と呼んだとする説

ちなみに樒の字の由来は、弘法大師が樒の木を密教の修法や供養に用いたとする説が有力です。

その他葬儀に関連する由来について紹介

葬儀

葬儀には、さまざまな儀式のほかにも色々なしきたりがあります。
ここでは香典や卒塔婆など、その他葬儀に関連する由来を解説していきます。

香典の由来

葬儀の際には、「ロウソクの灯りと線香の香りは絶やしてはいけない」となっています。
なぜなら、ロウソクは故人の行先を照らす灯り、線香の煙はあの世への道しるべとされているからです。

線香は、長い時間使える便利なものですが、開発されたのは江戸時代です。
その前までは、お香を香炉に線状にまき、導火線のようにして使っていました。
そのため、大量のお香が必要だったのです。

そこで、葬儀になると近所の人や故人と親しかった人たちが、お香を持ち寄りました。
線香が開発されると、お香を持ち寄る必要がなくなったため、金品を持ち寄るようになりました。
これが香典の由来です。

卒塔婆の由来

卒塔婆(そとば)とは、五輪塔を表した板に故人の戒名や梵字、経文などが書かれたものです。
卒塔婆に書かれる内容は宗派によって違いがありますが、一般にお墓の横に立てて故人の供養をします。

卒塔婆の由来は、サンスクリット語の「ストゥーパ」です。
ストゥーパとは、仏舎利(お釈迦様の遺骨)を納めた塔のことです。
ストゥーパは仏教ともに、日本にも伝わりました。
日本では、ストゥーパとして五重塔や三重塔が建立されています。

このストゥーパを簡略化したものが、板で作られた「卒塔婆」となっています。

釘打ちの儀の由来

釘打ちの儀をご存知ですか。
今ではあまり行われなくなったようですが、出棺の前に棺のフタに釘を打つというもので、
これにもきちんとした由来があります。

かつて土葬だった時代、現在のようにドライアイスで故人の遺体を保全するという技術はありませんでした。
また、医療も発達していない時代でしたので、遺体から伝染病などが流行すれば、大変な事態におちいったのです。

そこで、日に日に腐敗していく遺体を恐ろしいものとして、その遺体を完全に隔離するために棺に釘が打たれるようになりました。

また、昔の棺はあまり丈夫な作りではなく、すぐに蓋がずれてしまうこともありました。
そこで、蓋がずれないように釘を打った、という由来もあります。

遺体を安置することの由来

遺体を安置することにも由来はあります。

一般的に、故人の遺体は頭を北に向けて安置します。
これは、お釈迦様が入滅時に頭を北に向けていたのが由来となっています。

また、遺体の顔に白い布をかけるのは悪霊が入り込まないように、という由来があります。
守り刀は魔除け、枕飯は故人の魂を引き留めるための依り代とされています。

喪服の由来

喪服はそもそも、「人が死んだ悲しみを表す衣装」として、故人の親族だけが着るもので、葬儀の弔問客は普段着で参列していました。

なぜかというと、故人の近親者には「死の穢れが潜んでいる」という言い伝えにより、喪服の着用が義務付けられていたからです。

しかし後に、弔問客も喪服を着るようになりました。
明治時代、洋装化にともなって男性が紋付やフロックコート、ダークスーツを着用して葬儀に参加するようになります。
それにしたがって、女性も弔問の際に黒紋付を着用しはじめました。

ただ、歴史をひもといてみると、黒い喪服が一般的になったのは明治時代以降です。
日本ではそれまで、ほとんどが白い喪服でした。

しかし日清・日露戦争、また第二次世界大戦ののち、死者を弔う葬儀が頻繁に行われました。
そのため、手入れが大変な白の喪服から汚れが目立ちにくい黒の喪服へと代わっていったのです。

葬儀の由来についてまとめ

葬儀

いかがでしたか?
今回終活ねっとでは、葬儀の由来について様々なものを解説してきました。

  • 通夜は、お釈迦様が亡くなった時に、弟子たちが集まって遺体を見守りながらお釈迦様の教えについて語り合ったのが由来。
  • 末期の水は、お釈迦様が入滅直前に水を頼んだのが由来。
  • 湯灌は、故人の生前の疲れを癒し、魂を清める儀式。
  • 葬儀においての読経の由来は、お釈迦様が故人に説法をし、引導を渡したこと。
  • 告別式は葬儀とは違い、故人との別れの儀式であること。
  • 死装束は、故人があの世へ旅立つための旅支度。
  • 祭壇は、土葬の時代に棺を輿に乗せたのが由来。
  • 焼香は、お釈迦様が暑いインドで説法をするとき、その場の臭い対策に用いられた。
  • 出棺の儀は、故人の魂がこちらに戻ってくることがなく、無事に浄土にたどり着けるための儀式。
  • 葬儀や法要で使われる「樒」の名前の由来は色々ある。
  • 香典は、葬儀に使われるお香を持ち寄ったのが始まり。
  • 釘打ちの儀は、衛生状態がよくなかった時代に遺体を隔離するために行われた。
  • 遺体を北枕に安置するのは、お釈迦様が入滅の時に頭を北に向けていたのが由来。
  • 喪服はもともと、故人の親族だけが着る服だった。

人が亡くなると、当然葬儀が行われます。
しかし一つ一つの儀式やしきたりを見ていくと、そこに色々な由来があるのがわかりますね。

歴史から葬儀にまつわる由来をみてみると、今とは違った意味合いのものが意外と多くて驚いた方も多いのではないでしょうか。
今回の記事で由来を知ったことで、葬儀に対する見方や姿勢が変わってくるかもしれませんね。

終活ねっとでは、ほかにも葬儀に関する記事をたくさん掲載しております。
ぜひ、そちらもご覧ください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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