五輪塔というお墓を知っていますか?どんなものか解説します!

お墓といえば普通の和型墓石をイメージする方は多いでしょう。しかし、お墓の中には変わった石積みの五輪塔と呼ばれるものも見られます。五輪塔はいつごろから使われ、今の墓石とどう違うのでしょうか?今回は五輪塔についての歴史から建て方までご紹介いたします。

目次

  1. お墓である五輪塔について
  2. 五輪塔ってそもそも何?
  3. お墓である五輪塔の歴史とは?
  4. どんな人が五輪塔を建てるの?
  5. 五輪塔を建てる費用は?
  6. お墓である五輪塔についてまとめ

お墓である五輪塔について

お墓

お墓を建てる際には、普通の和型墓石を建てるというのが今日では一般的とされています。

しかし、たまに和型墓石ではなく五輪塔と呼ばれる際立った特徴を持ったお墓が建っていることもあります。
もしかすると、古いお墓に行った時に頻繁に見かけることがあるやもしれません。

この五輪塔は実に不思議な存在です。
亡くなった方のご遺骨を納骨するための存在として普通の和型墓石があるとすれば、五輪塔はいったい何のために存在するのか、あるいはどのような機能があるのか、それについて知らないという方も少なくないでしょう。

そこで今回は、この一見すると不思議な存在である五輪塔というお墓についていろいろと見ていきましょう。
この記事は以下のポイントを中心に内容を進めていきます。

  • そもそも五輪塔とはいったいどのようなものか?
  • お墓にある五輪塔はどのような歴史をたどってきたのか?
  • 五輪塔はどのような人が建てるものなのか?
  • 五輪塔を建てるにはどのようにすればよいのか?

終活の一環で五輪塔を考えている方はぜひこの記事を参考にしてください。

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五輪塔ってそもそも何?

困った人々

まずは、五輪塔がそもそもどのようなものであるのかについて、簡潔に見ていきましょう。
五輪塔は、円や三角、半円などをかたどった石で構成されるお墓のことです。

後でより詳しく触れますが、仏教の考え方で、宇宙を構成する5つの要素(五大要素)を意味して象った石を全部で5つ重ねているために五輪塔と呼ばれています。

もともと仏教の起こったインドで使われていたご遺骨を納める容器の形をもとにして日本で独自に発展し広まりましたが、その目的とは亡くなった方に対する供養のための塔であるとともに、故人が成仏し極楽浄土で生まれ変わることを願って建てられたというものです。

いわば、卒塔婆と同じように亡くなった方が成仏できるように立てるのと似たような機能を持っているといえます。

お墓である五輪塔の歴史とは?

お墓

五輪塔は古いお墓に行くとよく見られますが、それではいつごろから使われるようになったのでしょうか。

ここでは、五輪塔にまつわる歴史について見ていきましょう。

五輪塔は誰が広めたの?

五輪塔が日本に出現したのは平安時代の後期のことです。

その五輪塔のルーツはインドのご遺骨を納めるための容器といわれていますが、現在のところインドや、日本に仏教が伝来するまでのルート上にある中国や朝鮮半島に五輪塔らしき構造物はおろか、五輪塔のモデルになったといわれている容器さえも見つかっていないところから、日本で独自に生み出されたとされています。

さて、五輪塔を広めた人物として挙げられるのが、真言宗の中興の祖である覚鑁(かくばん)上人です。
彼は高野聖と呼ばれる、高野山を拠点に全国各地で活動した僧の1人でしたが、その活動の中で小さな木製の五輪塔を建てたのが全国的に普及した始まりでした。

また、五輪塔を建てた際に覚鑁上人をはじめとする高野聖たちは「故人のために五輪塔を建てて、ご遺骨やご遺髪、写経を納めると、その故人は成仏して、極楽浄土で生きることができる」と説きました。

その結果、平安時代から江戸時代中期に至るまで身分の上下に関係なく人々のためのお墓として五輪塔が使われるようになっていきました。

なお、現在のお墓で一般的に使われている和型の墓石は、この五輪塔が簡略化したものです。
いわば、五輪塔は現在のお墓の原型ともいえる存在でもあるのです。

五輪塔はお墓に革命をもたらした

覚鑁上人ら高野聖の活躍によって五輪塔が全国的に普及しましたが、実はこのことは当時のお墓に関する考え方に一大革命をもたらした意義も持っています。

それまで、お墓といえば単に「故人のご遺体を埋葬するための場」にすぎませんでした。
当時は故人のご遺体は穢れをもたらす存在で、そのままにしておくと故人が属していた共同体に災いがふりかかると考えられていました。
それを避けるために埋葬することで穢れを避けるための場所として使われていました。

しかし、覚鑁上人らは全国を回る中で往生と成仏の意味を実証的に説明しつつ、故人を大切にするお墓として五輪塔を考案し普及させました。

このため、それまで単なる「故人のご遺体を埋葬するための場」にすぎなかったお墓が、「故人の成仏や往生を願うための場」とみなされるに至りました。

五輪塔にはどんな意味があるの?

古くから存在する五輪塔ですが、その形は実に不思議です。
この五輪塔の不思議な外見などにはどのような意味があるのでしょうか?

ここでは、五輪塔の意味について見ていきましょう。

五輪塔の形の意味とは?

最初に触れたように、五輪塔の形は下から上に至るまでさまざまな形をしています。
下から方形、円形、三角形、半月形、宝珠形を象っています。

その形にはそれぞれ意味があり、仏教のおける五大要素である「地(大地)」、「水(水や血液)」、「火(体温)」、「風(呼吸)」、「空(空間)」を象徴しています。

そして、五輪塔そのものには死者を成仏させ、極楽浄土にて生まれ変わらせる役割があるという意味もあります。
このため、現在でも五輪塔を建てれば、故人が極楽浄土に旅立つことができるとも考えられています。

五輪塔の文字の意味とは?

五輪塔のそれぞれの石には文字が刻んである場合が多いです。
宗派に関係ないものであれば、下から「地」、「水」、「火」、「風」、「空」を意味する梵字(サンスクリット語)が刻まれています。
ちなみに読み方は、こちらも下から「ア・ヴァ・ラ・カ・キャ」です。

ただ、実際のところは宗派によっては、刻まれている五輪塔の文字の違いが見られることも少なくありません。
天台宗や日蓮宗であれば、上から「妙法蓮華経」を1文字ずつあてますし、浄土宗では「南・無・阿弥・陀・仏」と刻みます。

また、禅宗(曹洞宗や臨済宗)では下から「地」、「水」、「火」、「風」、「空」をそのまま漢字で刻みます。
なお、浄土真宗では教義上の理由(阿弥陀如来を信じる者は誰でも死の時点で成仏し、極楽浄土で生まれ変わるというもの)から五輪塔は用いません。

なお、江戸時代に檀家制度が成立した頃は、各宗派の作法を守ることが厳密に決められていたため、信徒たちも五輪塔を建てる際には自分の属する宗派の作法として、それぞれの宗派で刻む文字をきちんと刻んでいました
しかし、現在ではそのような縛りは特にないためか、五輪塔の文字の意味についてあまり気にする人はいません。

どんな人が五輪塔を建てるの?

困った人々

では、どのような方が五輪塔を建てるのでしょうか?

五輪塔は江戸時代中期まで日本で主流とされたお墓の形でしたが、和型墓石の出現により建てられる機会はめっきり減りました。
しかし、現在でもなお、ご自分のお墓に五輪塔を建てることを願う方は少なくありません。

五輪塔を建てること自体が極楽浄土に行けることに直結するという信仰から、亡くなった後は極楽浄土で生まれ変わりたいという方は、終活で自分のお墓に五輪塔を建ててほしいと言い残す方もいます。

また、五輪塔は鎌倉時代から戦国時代にかけての中世に生きた武将がお墓として用いていたため、それらの武将にあこがれて同じようなお墓に入りたいと考え、五輪塔を建てることを望む方もいます。

五輪塔を建てる費用は?

お金

現在でもなお五輪塔を建てたいという方がいるということに触れましたが、それでは実際のところ現在においてご自分のお墓として五輪塔を建てるとなると、五輪塔の費用はどれくらい必要となってくるのでしょうか?

結論から先に言えば、普通のお墓を建てるのと同じくらいの費用が必要となってきます。
これは、先ほども触れたことですが、五輪塔は現在のお墓の主流である和型墓石の原型となったためです。

言い換えると、和型墓石が普及する前は五輪塔自体がお墓であり、故人のご遺骨や遺髪などを納める場であったために普通のお墓と同じくらいの値段がするのです。

気になる費用の相場ですが、現在の和型墓石のお墓を建てるのに必要な相場が100万円から300万円とされているため、五輪塔を建てる場合も同じような金額が必要です。

お墓である五輪塔についてまとめ

お墓

五輪塔について、その歴史や石積みの意味などを中心にいろいろと見てきましたが、いかがでしたか?
今回の内容をまとめますと、以下のようになります。

  • 五輪塔とは、円や三角、半円などをかたどった石で構成されるお墓のことで、仏教の世界観を示すように5つの石で建てられているためにこの名がある。その目的とは故人に対する供養の念を示すとともに、故人の成仏や極楽浄土での生まれ変わりを願って立てられるものである。
  • 五輪塔は平安時代後期に登場し、真言宗の中興の祖である覚鑁上人らによって全国的に普及した。江戸時代中期まで日本のお墓の主流とされ、現在一般的な和型墓石の原型ともなった。なお、五輪塔に使われている文字は梵字や漢字で宇宙の五大要素である「地」、「水」、「火」、「風」、「空」を表現している場合や、各宗派で決められた文言が刻まれている。
  • 現在、五輪塔を建てようという人は極楽浄土での生まれ変わりを願う人や、中世に生きた武将たちにあこがれる人が多い。
  • 五輪塔は和型墓石出現前はお墓の主流であったため、現在建てようとすると、普通にお墓を建てるのと同じくらいの費用、つまり100万円から300万円ほどが必要となってくる。

ここまで見てきたように、五輪塔は現在一般的な和型墓石が出現するまでは日本全国で主流のお墓であり、身分問わず8割もの人々が自身のお墓として採用したほどでした。

現在でも終活の中で五輪塔を建てることを生前に望む方もおり、そのためか墓地・霊園に出かけるとたまに五輪塔を見かけることもできます。
もちろん、江戸時代以前から残っている古い墓地を見に行っても五輪塔を見る機会に恵まれます。

そのため、もしご近所などで五輪塔を見かけることがありましたら、その際には五輪塔が広く使われていた時代に思いをはせることもできるでしょう。
もちろん、気が進めばご自身のお墓に五輪塔を採用することも考えてみたらどうでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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