生理中に神社の鳥居をくぐってはいけない?生理中の参拝の仕方

生理中に神社の鳥居をくぐってはいけない?生理中の参拝の仕方

あなたは「生理中は神社に行ってはいけない」という言葉を聞いたことはありませんか?理由は血でよごれていて汚いから…と言われるとなんだか嫌な気分になります。ですが神社には女性の巫女さんが毎日働いています。本当に生理中は神社に行ってはいけないのでしょうか?

最終更新日: 2020年03月11日

生理中は神社の鳥居をくぐれない?

女性の中には、年配の方から「生理中は神社の鳥居をくぐるな」と言われたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

理由を聞いてみると「生理中は汚いから」と言われた経験をした方も多くいらっしゃると思います。
しかし、ただ汚いからと言われても納得することができません。

神社の境内にある参拝の仕方が描かれたイラストや注意書きには、どこにも「生理中の参拝はご遠慮ください」とは書かれていません。
結論から言うと、生理中に参拝することも鳥居をくぐることも可能です。

ではなぜ生理中に神社に行ってはいけないと言われるようになったのでしょうか?

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「終活ねっと」運営スタッフ

今回「終活ねっと」では、生理中の参拝に関して以下のような事柄を中心に紹介していきます。

  • どうして生理中は参拝してはいけないと言われるの?
  • 男尊女卑の社会的歴史は影響しているの?
  • 生理中での参拝の仕方は?

時間がないという方やお急ぎの方も、知りたい情報をピックアップしてお読みいただけます。
ぜひ最後までお読みください。

神社の神様と穢れ ~生理の血~

神社にお祀りされている神様は大変綺麗好きです。
毎日神主や巫女が神社内を隅々まで掃除をして清潔にしています。

神道の神様は「穢れ」を大変嫌っているからです。
神道の神様が穢れに触れると神様のパワーが弱まるとされました。

穢れは神様の弱点と考えてください。
神道では人の「死」を忌み嫌いました。

身内が亡くなった直後に神社に参拝に行くと死に関連した穢れが神様に害を与えると考えたのです。
そのため、現代でも忌中(親族が亡くなってから最長50日間)の間は神社に参拝してはいけないとされています。

穢れの語源は「気枯れ」(きがれ)からきています。
「気」とは気持ち、心の持ちよう、生命力を指します。

最愛の身内が亡くなると誰でも心の支えを失い気力を失ってしまいます。
気枯れは気持ちが落ち込んで、毎日を生きるためのパワーが失っている状態です。

気力が落ちているままでは自然と身体に穢れが普段よりも多くついているため、忌明けが過ぎるまでは神社に参拝できないとされたのです。

時代が流れるにつれて穢れの意味合いは死以外にも「血」を含むようになりました。
血は怪我での流血だけでなく、生理の血や産後の女性も含まれます。

神社で働いている巫女は若い女性が勤めることが多く、もちろん生理があります。
しかし、生理中でも巫女は神社での奉仕を休むことはありません。

その代わり本殿などの聖域への出入りを禁止されたり、神事や神楽の業務を携わることは禁止になります。

巫女も神様に穢れを近づける事がないように細心の注意を払うのです。
血を含めた穢れの考えができた当時は、「血を流している状態は身体が本調子ではないから無理をするな」という意味合いでした。

神社に参拝する時は気持ちを落ち着かせて、精神的なエネルギーを使う行為です。

そのため調子が悪いときは無理して行く必要はない、という相手を気遣う気持ちから、「生理中は神社の鳥居をくぐるな」と言ったのです。

生理は女性差別? 信仰と男尊女卑

時代が流れるにつれて、社会は変化していきました。

女性の発言権が強い古代日本の母系社会から、男性の発言権が強い武家社会へなります。

日本の宗教は、古代日本で誕生した神道と中国から伝来した仏教が融合した独自の宗教観が誕生しました。

仏教の目的は人間の欲望(煩悩)を制御することです。
日本の仏教はこの煩悩を取り除く修行をするために女性を排除した「女人禁制」を行いました。

本来仏教は女性を差別するものではありません。

この女人禁制のシステムを道元(曹洞宗の開祖)や法然(浄土宗の開祖)、親鸞(浄土真宗の開祖)は批判しています。

それでも日本全国で女人禁制の霊場や修行場ができました。

信仰の場で男性と女性の区別がつけられるようになると、家族の考え方や社会秩序も男性中心の社会へと変わっていきます。
家族の財産は男性だけが相続する武家社会が長い間政権を掌握しました。

また、江戸時代になると女性の存在自体が穢れたものだと考える宗教観が生まれます。

その理由には「毎月の生理で血を流す女性は穢れている」や「結婚しても妊娠しない、妊娠しても男児を生まない女性は悪い」など、現代の感覚では言いがかりのような偏見が全国的に広がりました。

明治以降もこの男尊女卑の考えは残されたままとなり、明治時代に学問や社会に少しずつ女性が進出しましたが、受け入れられるまでには長い年月と努力の積み重ねが必要でした。

戦後になって女人禁制の霊場が開け、誰でも参拝できるようになりました。

年配の方が神社に行ってはいけない理由とした「生理の血は汚いから」は、この長年の男尊女卑の考えがいまだに残されていると考えていいでしょう。

神社への参拝の仕方

現代は誰でも神社に参拝することができます。
もちろん、生理中の女性も来ることができます。

ただし誰でも参拝のマナーを守らなければいけません。
参拝の作法は大きく分けて3つです。

①参道の入り口に立つ鳥居の前で一礼する。
②手水舎で手と口を洗う。
③拝殿の前で二拝二拍手一拝をする。

神社の敷地内は私たちが普段生活している所とは別の神様の領域です。
神様に失礼がないようにマナーを守りましょう。

➀参道の入り口に立つ鳥居の前で一礼する

鳥居は神社の敷地と私たちの生活空間を仕切る結界です。
この結界は神社の中に邪な邪霊や穢れが侵入してくるのを防いでいます。

私たちが鳥居をくぐる時に身体に付着したわずかな穢れを取り除く働きがあります。

鳥居の前で軽くお辞儀をします。
この時「神社の中に入らせていただきます」と神様に告げる挨拶のようなものです。

一礼した後は参道の左端か右端を歩きます。
参道の真ん中は神様がお通りになる神様専用の道です。
真ん中は歩いてはいけません。

②手水舎で手と口を洗う

拝殿に向かう途中に柄杓が置かれた水飲み場のような建物があります。
これを「手水舎」(ちょうずしゃ、てみずや)と呼びます。

手水舎で鳥居の結界で取り除かれなかった穢れを洗い流します。
手順は以下になります。

  • 軽く手水舎に向かって一礼をしてから中に入る

  • 柄杓(ひしゃく)を右手で取って手水鉢から水をすくう

  • 柄杓の水を左手にかける

  • 柄杓を持ち替えて水を右手にかける

  • 柄杓を持ち替えて左手に水をためて口をすすぐ

  • 左手を洗う

  • 柄杓に残った水をすべて使って柄杓を持った柄を洗う

  • 柄杓を元の場所に戻す

神社によって、手水舎の作法をイラストでわかりやすく説明している場合もありますので心配はいりません。

注意するポイントは2つです。
➀口を柄杓に直接つけない。
②一連の作法の一動作は柄杓1杯の水で済ませる。
この2点だけを注意すれば簡単にできます。

③拝殿の前で二礼二拍手一礼をする

手水舎をでて拝殿に進むと拝殿の正面に賽銭箱と上から大きな鈴が下げられています。
賽銭箱の前にたって神様にお祈りを捧げます。

参拝の作法を「二礼二拍手一礼」と呼びます。
参拝の動作をそのまま言葉に表しています。
手順は以下になります。

  • お賽銭を賽銭箱の中に入れる

  • 鈴を鳴らす

  • 深いお辞儀を2回する

  • 2回拍手をする

  • お祈りをする

  • 深いお辞儀を1回する

この作法が終わると参拝は終わりとなります。
参拝の作法も神社の目立つ所に、イラスト付きで説明されていることがあるので心配はいりません。

また、下記の記事であh神社参拝の際の作法に加えて、それぞれの作法の意味についても紹介しています。
ぜひ、こちらもあわせてご覧ください。

生理中の参拝についてのまとめ

いかがだったでしょうか?

現代では誰でも神社に行くことができます。
かつての宗教観で女性を差別されることはなくなりました。

それでもお祀りされている神様によっては、生理中や産褥中は参拝を嫌がる神様がいるみたいです。

スピリチュアルな感性が強い方が感じることだそうですが、神社に参拝すると普段とは違う違和感を感じるなどあるそうです。
これは個人が感じた感性であって全員に当てはまることではありません。

またどこかの神社で参拝すると必ず異変が起きるというわけでもありません。

どうしても気になる方は参拝される前に神社に問い合わせてから伺えば、無難な対応をすることができます。

あくまで生理中や産後の血には「穢れ」が含まれていると考えられていることが神様が参拝を嫌がる原因です。

参拝する女性も生理中は体調がよいわけではありません。
体力だけでなく気力を戻して元気に神社にお参りをした方が神様も喜びます。

参拝する時は普段と同じように作法を守り、神様に感謝と願いを伝えます。

普段とまったく同じですが、お祈りを捧げる時は「生理中に参拝して失礼しました」と一言盛り込むと神様にも気持ちが伝わることでしょう。

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