リバースモーゲージのメリット・デメリット!普通のローンと違う点

老後の生活資金を確保する手法としてリバースモーゲージが注目されています。 魅力がありそうですがどういう仕組みか分からないしデメリットはないか心配だという方も多いと思います。 リバースモーゲージのメリットとデメリット、普通のローンとの違いを分かりやすく説明します。

目次

  1. リバースモーゲージは普通のローンと違う?
  2. リバースモーゲージのメリット
  3. リバースモーゲージのデメリット
  4. リバースモーゲージがおすすめな人
  5. リバースモーゲージの各社比較
  6. リバースモーゲージのメリット・デメリットまとめ

リバースモーゲージは普通のローンと違う?

お金

少子高齢化が進む中で老後の生活資金の確保が心配な問題ですが、最近注目されている手法としてリバースモーゲージがあります。
リバースモーゲージは、自分の家に住み続けながらその家と土地を担保にして、老後の生活資金の融資を受けることができる仕組みです。

普通のローンの場合は、住宅購入などのため契約時にまとまった資金を借り入れその元利を定期的に返済していくので、借入残高は徐々に減少していきます。
リバースモーゲージは通常は老後の生活資金を定期的に借り増していくので、借入残高は年々増加していきます。

元金を毎月返済する必要はなく契約者が亡くなった時点あるいは契約満了のときに、担保である自宅を売却するなどしてそれまでに借りたお金を一括返済する契約になっているのが通例です。
借入金を増やしていき契約終了時に一括返済するので普通の借金とは「逆の抵当融資」という意味で、「リバースモーゲージ」といわれています。

リバースモーゲージはこのほかにも、対象となる物件・地域や審査基準などが普通の住宅ローンと異なる点があります。

老後の蓄えはないが持ち家があるという高齢者にとってリバースモーゲージは老後の生活資金の不安から逃れられそうで魅力的に見えますが、デメリットははないのか、不安はないのかなどいろいろ気になることもありますね。

ここでは、リバースモーゲージのメリット・デメリットについて、

  • リバースモーゲージのメリットはどんなことがあるのか、
  • 本当にお金の心配がなく家に住み続けられるのか、
  • リバースモーゲージの3大リスクとはどんなことなのか、
  • リバースモーゲージのデメリットは他にどんなことがあるのか、
  • リバースモーゲージはどんなときに使うことがおすすめなのか、
  • リバースモーゲージの内容や仕組みは金融機関で違うのか、

など、普通のローンとの違いなどについて、分かりやすく説明します。
ぜひ最後までご覧ください。

リバースモーゲージのメリット

お金

まず最初にリバースモーゲージのメリットとしてどんなことがあるのか、見てみましょう。

現金が手に入る

お年寄りは決まった収入がないことが多く、普通ならなかなか融資を受けることはできません。
でもリバースモーゲージでは自宅を担保にしてまとまった資金の融資を受けることができるのです。
年金のほか現金収入が見込めない高齢者にとって、生活資金を確保できるメリットが大きな手法です。

毎月の返済が不要

しかもリバースモーゲージは、元金返済を毎月しなくてもよいのが普通の仕組みです。
借り手が亡くなった時に元金を一括して返済しますので、生きている間ずっとお金をゆとりをもって使うことができます。
収入が少ない高齢者にとってメリットは大きいといえるでしょう。

借金を相続しない

借り手が亡くなった時に借金を一括して返済しますが、通常担保である自宅を売却して債務残高の返済に充てますので遺族の方に借金が残らない仕組みになっています。
不動産価値の下落により担保割れが生じることもあり得ますが、そのようなときも相続人に残債の負担を求めない仕組みとしている金融機関もあります。

高齢による年齢制限がない

通常は自宅である家や土地の不動産価値に着目して融資しますので、契約時に高齢だから契約できないとするような年齢制限はないのが通例です。
ただ高齢者をターゲットとする仕組みですので、申込み時の年齢の下限は設けられているようです。

借入期間の制限がない

契約者の死亡時までの間は、年齢や期間にかかわらずずっと融資を受け続けることができるとしている金融機関が多いようです。
追加の借り入れについては、金融機関によっては例えば80歳までとしているところもありますが、元金自体の返済は生存中は据え置かれるのが通例です。
生存中ずっと融資を受けられる安心感は大きなメリットでしょう。

急な出費に備えられる

リバースモーゲージには、融資の受け方により、

  • 毎月必要な金額を借りる年金方式、
  • まとまった金額を一括して借りる方式、
  • 借入限度額の範囲内で必要な金額を随時借り入れる方式、

などがあります。
すぐに現金が必要でなければ、借入枠を残しておいて将来の急な出費に備えることもできるのです。
自宅の改修などで大きな費用が必要になったときに一括融資を受けたり、病気や子供の結婚などで急にお金が必要になったときにまとまった金額を融資してもらうこともできるのです。

家に住み続けられる

リバースモーゲージでは通常住んでいる家を手放すことなく生存中ずっと融資を受けられます。
自宅に住み続けながら安心して老後を迎えられることは、自宅や住んでいるまちへの愛着が強いお年寄りにとって何にも代えがたい魅力といえるでしょう。

リバースモーゲージのデメリット

お金

リバースモーゲージはメリットが大きい仕組みのようですが、リスクやデメリットがないのか心配ですね。
ここでリバースモーゲージにはどんなリスクやデメリットがあるのか見ておきましょう。

リバースモーゲージの3大リスク

リバースモーゲージには、次のような3大リスクがあるといわれています。
どんなリスクなのか、しっかり理解しておく必要があります。

長寿化(契約より長生きした場合)

リバースモーゲージは債務者であるお年寄りの生存中は元金返済をしなくてもよい仕組みですが、借りることができる金額には限度があります。
金融機関は担保である自宅の評価額に応じて融資限度額を設定しており、定期的にその限度額を見直しています。

長生きは喜ばしいことですが借入残高が予定していたより大きくなり、場合によってはこの限度額を超えてしまうことがあるのです。
その場合は追加の借り入れができないだけでなく、担保割れとなると自宅を処分しても借金が残ってしまうデメリットもあるのです。

金融機関によっては追加の融資は一定の年齢までとしている契約もありますので、その場合老後の生活資金の確保ができず、大きなリスクを負うことになります。
契約の際には借入条件や返済条件などの契約内容をしっかり確認しておく必要があります。

金利の上昇

リバースモーゲージの金利の支払いは、元金返済の際に利息も合わせて返済する方法と、金利だけを毎月定期的に払っていく方法があります。

いずれの場合でも金利が上昇すれば想定していた収支見通しとは異なり借入残高が想定以上に増える要因となり、場合によっては担保割れとなります。
金利上昇により担保割れになれば、契約期間中であっても自宅の売却による一括返済を選択せざるを得ないというリスク、デメリットがあるのです。

普通の融資なら固定金利方式を選択して金利上昇のリスクを避けることも可能ですが、リバースモーゲージでは金融機関が変動金利制しか認めないことが多く、金利変動の影響を受けやすいのです。
長期的な金利変動を見込むことは困難ですので、余裕を持った計画にしておく必要があります。

担保物件の価値の下落

リバースモーゲージは自宅の評価額を基礎として融資を受けるものですが、デフレやその他の要因で担保物件の資産価値が下落する恐れもあります。

建物は時間の経過とともに評価が下落しますので担保資産価値はもともとほとんど見込まれていませんが、担保として重要な土地の評価額も景気の変動などの影響を受け大きく下落するリスクがありますので、十分な注意が必要です。

担保物件によっては融資額が下がる

リバースモーゲージの融資限度額は、金利の元金への上乗せや担保物件の価格の下落のリスクも考えて担保物件の評価の一定割合に抑えられるのが普通です。
その割合は戸建てなら7割くらいと比較的高めの場合もありますが、マンションは通常半分程度になっていることが多いようです。

マンションは土地を担保にできませんので、戸建より低い評価になることが多いのです。
そもそもマンションを担保対象としない金融機関もありますし、マンションのときは地域を限定しているところもあります。

場合によっては借金が残る

借入残高が担保不動産の売却価格より大きく担保割れになるようなときは、担保物件を売却しても借金が残ってしまう恐れがあります。
金融機関も融資限度額を定期的に見直すなどしてリスク回避を図っていますが、それでも借金が残る事態がまったくなくなるわけではありません。

借入限度額やその時々の借入額は、借りる側としても金利や担保価値の変動リスクを考えて慎重に検討し、随時見直す必要があるのです。

利息が高い

リバースモーゲージの金利は、毎月返済する方式と元利一括して清算する方式がありますが、普通の住宅ローンに比べると一般に高い水準の設定となっているようです。
また元利一括清算方式の場合は複利で増えていきますので借り入れたときは低金利だったとしても長期間のうちに結構大きな負担となっていきます。

金利を毎月など定期的に支払えばその分だけでも利息の発生を抑えることができますので、少しでも余裕があれば計画的に金利を支払い、全体の支払総額を抑えることも考えるべきでしょう。

生活費用のためなら借りられない場合も

リバースモーゲージは普通は生活資金の融資を受ける仕組みで使途も自由とする場合が多いのですが、金融機関によっては融資資金の使途を住宅購入資金やリフォーム改修費などの目的に限定しており、生活費に充てることは認められないこともあります。

相続人全員の同意が必要

リバースモーゲージは最終的に担保である自宅を売却して元金返済する仕組みですので、自宅の処分をめぐる後々のトラブルを避けるため、金融機関側から相続人全員の同意を求められる場合があります。
相続人の確認のために戸籍謄本が必要なこともあり、契約時に相続人の同意を得るのは結構面倒な手続きとなる場合があります。

条件の審査が厳しいのはデメリット

リバースモーゲージは元金返済が死亡時まで据え置かれますので、担保不動産の評価価値の判断や返済の担保のため融資条件や審査基準が厳しいというデメリットもあります。

一定の年収が必要な場合もある

元金返済が融資対象である高齢者の死亡時まで先送りされることもあり、担保不動産価値の変動リスクにも備えて返済の確実性を担保するため、ある程度の金融資産の保有や年金収入などの長期的に安定した収入を見込めることを融資条件にしている例が多いようです。

首都圏の一軒家

リバースモーゲージは自宅の土地の担保価値に着目して融資するものですから、自宅の評価が低い場合は金融機関は融資の対象にしません。
結果として土地の値段が高く担保価値が高い首都圏の一戸建て住宅が担保物件の中心になっています。

ただ金融機関が担保価値を認めれば、戸建てで首都圏以外の地域でも融資対象としている場合や、近畿などの大都市の一部地域についてはマンションであっても融資対象としている例もあります。

一人暮らし・夫婦でないといけない

子供などが担保物件に居住していると、契約者本人あるいは配偶者が亡くなったときに担保物件の売却処分を進めることは困難です。
ですから、本人一人暮らしか夫婦だけの居住でない場合は、そもそもリバースモーゲージ契約の対象としないという金融機関が多いようです。

リバースモーゲージがおすすめな人

困った人々

リバースモーゲージは老後の生活資金の確保のためには魅力があり使ってみたいと思う方も多いと思いますが、一方でデメリットも少なくないことも分かりましたね。
それでは、リバースモーゲージはどのような場合あるいはどのような人におすすめなのか考えてみましょう。

老人ホームの入居を検討してる方

例えば、一人暮らしの不安や生活の利便性などから老人ホームに入居したいと考えられている方も多いと思います。
自宅に愛着があるので自宅は手放したくないが自宅の処分以外に入居資金のあてがないと悩んでいる方にとっては、リバースモーゲージの利用は有効な方策の一つとしておすすめです。

リバースモーゲージなら自宅の所有権を持ち続けられますので、老人ホームに入居しても我が家は残っているという安心感も得られます。

直近で現金収入が欲しい方

住宅の改修や子供の結婚費用などまとまったお金をすぐに確保したいという場合にもリバースモーゲージの利用がおすすめです。
リバースモーゲージなら自宅を担保にしてお金を借り、その後で余裕ができときに借入金の返済をすることも可能です。

不動産の相続相手がいない

自宅を相続する子供などがいないときは、自宅が亡くなった後の自宅の相続の問題を考える必要はありません。
自分の手持ち資産のすべてを自分のために有効活用できますので、生活資金の確保ができ老後の生活を安心して過ごせるリバースモーゲージはおすすめです。

不動産以外に資産がない方

まとまった預金や決まった収入の見込みがなく、自宅の不動産以外にあてにできる資産がないという方にとってはリバースモーゲージがおすすめの資金対策です。
自宅に住み続けながら生きている間ずっと一定のお金を定期的に得ることができるのでから大きなメリットといえるでしょう。

リバースモーゲージの各社比較

お金

リバースモーゲージを扱っている金融機関はいくつかありますが、大手都市銀行の事例を簡単に紹介しておきましょう。

みずほ銀行

融資資金の使途については、自由なものと、使途を確認したものに限定するものがあります。

  • 対象者:契約時に55歳以上、一人または夫婦で自宅に居住、年金収入等を見込める人
  • 融資資金:貸越極度額(最大2億円)と利用可能額(貸越極度額の50%以内)を設定
  • 使途:使途フリー口と使途目的口の2種類あり、随時借入可
  • 金利:使途フリー口は短プラ(基準金利)+2.0%、使途目的口は基準金利+1.5%、元金に組入れ
  • 返済期限:契約者の死亡時または担保不動産の売却時
  • 返済方法:原則担保物件の売却により一括返済、途中随時返済可
  • 対象物件:東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の戸建て住宅またはマンション(土地・建物)

三井住友銀行

対象地域が中部・近畿の大府県を含む点を除けば、他の銀行とほぼ同様の仕組みです。

  • 対象者:契約時に60歳以上、一人または夫婦で自宅に居住、年金収入等を見込める人
  • 融資資金:融資極度額(最大2億円)と利用可能額(融資極度額の一定割合以内)を設定
  • 使途:原則自由で随時借入可
  • 金利:短プラ連動長期貸出金利を基準とする変動利率
  • 返済期限:契約者の死亡時または担保不動産の売却時
  • 返済方法:原則、担保物件の売却により一括返済、途中随時返済可
  • 対象物件:東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・愛知県・大阪府・京都府・兵庫県の戸建て住宅(土地・建物)

三菱東京UFJ銀行

他の銀行と違い、使途が住宅関連資金に限定されています。

  • 対象者:申込時に60歳以上、一人または夫婦で自宅に居住、年金収入等を見込める
  • 融資資金:借入上限額(担保不動産評価額の50%内等)、借入金額(使途による最大5,000万円)
  • 使途:自宅の建設・購入資金、リフォーム資金 、サービス付き高齢者住宅の入居一時金 のいずれか
  • 金利:短プラ連動長期貸出金利を基準とする変動利率、毎月払い
  • 返済期限:契約者の死亡時または担保不動産の売却時
  • 返済方法:原則、担保物件の売却により一括返済
  • 対象物件:東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の自宅(土地・建物)

東京スター銀行

対象地域は、戸建てであれば首都圏の都市部に限られません。
返済時の融資残高が担保物件評価を上回る場合っでも相続人の借金となりません。

  • 対象者:契約時に55歳以上(配偶者50歳以上)、一人または夫婦で自宅に居住、年収120万円以上
  • 融資資金:融資極度額(1億円以内)までなら何度でも利用可
  • 使途:自由(事業や投資目的資金など生活資金に該当しないものは除く)
  • 金利:基準金利+調整幅の変動利率、預金連動、毎月払い
  • 返済期限:契約者の死亡時
  • 返済方法:現金返済または担保不動産の代物弁済により一括返済
  • 対象物件:自己または配偶者の戸建てまたは東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪市・京都市・神戸市内のマンション(土地・建物)

リバースモーゲージのメリット・デメリットまとめ

お金

リバースモーゲージのメリット・デメリットなどについて、普通のローンと比べながら説明してきましたが、以下のようなことが分かりましたね。

  • リバースモーゲージは、手持ちの不動産を担保にして一定期間まとまった融資を受け、契約者死亡時に担保不動産の売却により一括して元金返済する仕組みである。
  • 家に住み続けながら老後の生活資金を確保できるだけでなく、急な出費にも備えられ、毎月の返済が不要などのメリットもあり、老後の生活を考えるうえで有効な手法である。
  • 一方でリバースモーゲージには、契約者の長生きリスク・金利上昇リスク・不動産価値の下落リスクの「3大リスク」があり、他にも対象地域の限定や厳しい審査条件などのデメリットがある。
  • これらのメリットとデメリットをよく考えて検討する必要があるが、老人ホームの入居資金が必要な場合、すぐ現金収入が必要な場合、自宅以外に資産がなく生活資金のめどがない場合、自宅の相続人がいない場合などは、安定した資金を確保する手法としてリバースモーゲージの活用は検討に値する。
  • リバースモーゲージを扱っている大手金融機関の例をみてもリバースモーゲージのメリットとデメリットなどに大きな違いはないので、これらの事例も参考にしてどのような使い方ができるのか検討することが望ましい。

少子高齢化の下で老後の生活を安心しておくる手法の一つとしてリバースモーゲージは便利で有益そうなものといえますが、大切な資産である自宅を担保にする仕組みですから、メリットとデメリットだけでなく自分の置かれた個人的な状況もよく考え合わせて、慎重に検討することが必要です。
配偶者やその他の家族の方々の意見も聞き、安心した老後を迎えられるように備えたいものです。

老後や終活の問題については、まだまだ調べたいことがたくさんあると思います。
皆さんの疑問や悩みにこたえられるように終活ねっとには分かりやすい解説を用意していますので、参考にして下さい。

これからも終活ねっとは、みなさまが安心して老後の生活を送れるように応援いたします。

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