リバースモーゲージのリスクについて解説します!3大リスクって?

年金の先行きが不明確で老後の生活が不安ですね。 老後の生活資金を確保する手法に自分の不動産を活用するリバースモーゲージがあります。 でもよく分からないしリスクはないのかと心配する方も多いと思います。 リバースモーゲージの目的やリスクについて分かりやすく説明します。

目次

  1. リバースモーゲージのリスクについて
  2. リバースモーゲージとは
  3. リバースモーゲージの3大リスク
  4. リバースモーゲージのリスク対策
  5. リバースモーゲージを契約する理由
  6. リスク軽減のための国の取り組み
  7. リバースモーゲージのリスク まとめ

リバースモーゲージのリスクについて

お金

少子高齢化で年金などの社会保障の先行きが不明確で、自分の老後の生活はどうなるのか、誰が面倒を見てくれるのか不安になりますね?
老後のことは自分で考えておかないと結局困るのは自分ですから、いろいろな方策についてあらかじめ余裕をもって調べて老後の生活を安心して送れるよう準備しておきたいものです。

とりわけ老後の生活資金のことが気になると思いますが、自分の持っている土地や家を担保にして老後の生活資金を確保することができる手法の一つとして、リバースモーゲージというものがあります。

最近聞いたり、記事を目にすることがあるかもしれませんが、このリバースモーゲージが本当に自分たちの老後にうまく使えるものなのか、内容が難しそうでよく分からないという方も多いと思います。
そこで、ここでは、リバースモーゲージのリスクについて

  • リバースモーゲージとはどういうものなのか、その目的や内容はどんなことか?
  • リバースモーゲージにはどんなリスクがあるのか?
  • リバースモーゲージのリスクに対してはどんな対策が必要なのか?
  • リスクがあるのにリバースモーゲージ契約をする理由は何か?
  • 高齢者の不動産資産活用について国はどう取り組んでいるのか?

など、今話題になっているリバースモーゲージについて、目的や内容、そのリスクを分かりやすく説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。

リバースモーゲージとは

お金

リバースモーゲージは、自分が持っている家や土地を担保にして一定の期間ずっと定期的に融資を受けることができる仕組みです。
通常は金融機関と契約を結び、老後の一定期間継続して毎月お金を振り込んでもらう形が多いようです。
一定の契約期間が満了するまでは、自分が住んでいる自宅にずっと住み続けることができ、定期的にお金もある程度まとまった額が入ってくるため魅力のある制度ともいえそうです。

ただ、定期的にお金が入ってくるといっても、一定期間ずっと融資を受け続けるお金ですから、その間に返済していなければ借入金額も年々増え続けていきます。
普通の借金の場合は定期的に返済していくので借入残高は減少していきますが、このリバースモーゲージは借入残高が年々増加していくので、普通の借金とは「逆の」抵当融資という意味で、リバースモーゲージといわれています。


リバースモーゲージの特徴を簡単にまとめると、以下のようなことになります。

  • 自宅に住み続けながら融資を受けられる。
  • 普通は融資を受けることができない高齢者も利用できる。
  • 自宅の不動産の資産価値に応じた融資を受けられる。
  • 融資を受けたお金はいろいろな生活資金に比較的自由に使える。
  • 通常は契約者が亡くなったときに担保である自宅(不動産)を売却するなどして返済し毎月の元金返済の必要がない。

1980年代の初期に東京都下の市で導入され始めた制度ですが、老後のための手持ち資金はあまりないが持ち家があるというお年寄りの方は結構多いので、その資産価値を有効活用する手段として最近注目されています。

リバースモーゲージの種類

リバースモーゲージには、運営主体が金融機関によるものと公的機関によるものがあります。

民間金融機関は、当然のことですが、採算性が重視されますので、貸付目的、審査基準や貸付条件が金融機関により異なっていますので、よく調べる必要があります。

公的機関については、厚生労働省の生活福祉資金貸付制度の一つに「不動産担保型生活資金貸付」があり、都道府県の社会福祉協議会が運営主体となって、低所得の高齢者世帯に対し一定の居住用不動産を担保として生活資金を貸し付ける制度があります。
この制度では、以下のような条件があります。

貸付限度額は土地評価額の7割、貸付期間は借受人の死亡時までか貸付元利金が貸付限度額に達するまでの期間、返済は据置期間の終了時までに償還することになっています。
この他にも地方公共団体独自の貸付制度がありますが、公的制度の場合は生活福祉が目的ですので、資金の使途にも制約を付していることが特色です。

リバースモーゲージの条件

リバースモーゲージを利用するには以下のような条件を満たしている必要があります。

ですが、会社によって条件なども異なってくるのであくまで1例としてご参考にしてください。

  • 申込者が単独所有あるいは同居の配偶者との共有する不動産に居住していること。
  • 不動産に担保権が設定されていないこと。
  • 土地評価額が1,500万円以上であるっこと(場合により1,000万円以上も可)。
  • 配偶者・親以外の同居人がいないこと、かつ、世帯構成員が原則65歳以上であること。
  • 市町村税非課税世帯または均等割課税程度の低所得世帯であること。

リバースモーゲージの3大リスク

お金

自宅に住み続けながら契約期間が満了するまで定期的にまとまったお金が入ってくるのですから、良いことばかりのようにも思えそうですが、リスクがないわけではありません。

この制度は、あらかじめ一定の期間を想定して、その間、自宅の担保価値をもとに決めた融資限度額の範囲内で融資を受け、契約満期または契約者死亡のどちらか早い時期に一括して清算するものです。
この間、借金残高・借入残高に対する利息も増えていきますので、次の3大リスクがあるといわれています。

  • 契約者したお年寄りが長生きしてしまうリスク
  • 金利上昇のリスク
  • 不動産の価値下落のリスク

それぞれどんなことなのか、以下に説明します。

長生きしてしまうリスク

契約した債務者であるお年寄りが契約満期日よりも長生きできたとすれば幸いなことですが、一方で契約であらかじめ想定していた収支計算と異なることになり、金融機関が設定した融資極度額の上限を超えてしまい、それ以上の借り入れができないだけでなく、担保割れが生じるリスクもあるのです。

何とか自宅に住み続けることができたとしても、その後の生活費をどう手当てするのか、大変な問題となることもあります。
融資期間をどの程度にしておくかは、決めるのが大変難しい問題なのです。

金利上昇のリスク

借入期間は長期にわたりますので、金利の変動を予測することはかなり難しいことです。
金利が上昇すれば、当然借入残高が増えますので、担保割れのリスクが高まります。


借入金利の支払いには固定金利制と変動金利性があり普通の融資であれば任意に選択できますが、リバースモーゲージは金融機関が変動金利制としているものが多いようですので、その場合は金利変動の影響を確実に受けます。

借りたお金ですから契約期間の満了時には金利を含め一括して返済しなければなりませんが、金利上昇が想定以上であれば場合によっては契約期間満了前に自宅を売却し一括返済することを選択せざるを得なくなるかもしれません。

不動産の価値下落のリスク

この制度は自宅である不動産を担保にしていますので、その評価額の変動により担保価値も変動します。

特にデフレの時期には担保割れする懸念があり、融資限度額の引き下げリスクなど、融資をする側にも受ける側にもリスクがあるものです。


逆にインフレの時期であれば担保評価も一時的には上がりますが、その先の担保価値の変動の可能性も考えて慎重に対応する必要があります。
なお、建物自体の評価額は普通はほぼ皆無と考えておいた方がよいでしょう。

3つのリスクが同時発生した場合

長生きリスク・金利上昇リスク・不動産価値の下落リスクが仮に同時発生すると、融資極度額に達してしまうだけでなく、融資限度額を超えてしまった分の返済がすぐに必要となります。
金利の支払い分も非常に高額になっているはずですので、返済資金の手当てに窮する事態が突然訪れるという点で極めて憂慮すべき事態に追い込まれる懸念があります。

3大リスクの同時発生はリバースモーゲージの最大リスクなのです。

リバースモーゲージのリスク対策

お金

リバースモーゲージの3大リスクの対策のために、あらかじめやっておくべきこと、あるいは契約期間中に心がけるべきことはどんなことがあるのか、考えてみましょう。

融資極度額の定期確認

金融機関にとっては、担保である不動産価格や金利の動向が融資額を決める需要なポイントです。
多くの金融機関はこれらの推移を踏まえて、1年ごとに融資極度額の見直しを行っているようです。

ですから、融資を受ける側としても知らないうちに融資極度額を超えてしまったと慌てることのないように、不動産価格や金利の動向に関心を持って定期的に自分の担保不動産に対する融資限度額がどうなっているのか、きちんと確認して必要な対応を検討することが大切です。

変動金利を見直す

金利上昇の影響を最小限にとどめるためには、適用される金利をきめこまめに見直し、少しでも有利なものに変更することです。
国の金利政策や経済動向などもに関連してきますので、常日頃から関心を持つように心がけ、金利動向にできるだけ迅速に対応できるよう注意することも大事でしょう。

預金連動型金利

金融機関によっては、リバースモーゲージ契約を結んだ相手方が実際に引落としを行った金額についてだけ金利を発生させる、預金連動型金利という仕組みを契約プランの一つにしているところがあるようです。
金利の発生を抑えるためには、このような仕組みの利用も有効な方策と考えられますね。

ゆとりある老後資金の計画設計

老後の収入を考えると、不透明なところがあっても年金収入はやはり老後の収入の柱の一つです。
ですから、年金収入と融資を受ける額の組み合わせをあらかじめしっかり考えて、先々のリスクも見越したゆとりのある老後資金計画を立てて将来に備えておくことが大切です。

つまり、リバースモーゲージによる借入を融資限度額よりもあらかじめ低く抑えて余裕を持たせておくか、あるいは借り入れを目いっぱい増やすなら契約期間中の年金収入はできるだけ貯蓄するなど、計画的な取り組みが必要です。

また老後の資金計画についても毎年状況を再検討し、できる手立ても再検討するように心がけたいものです。
例えば、リバースモーゲージの融資額も必要な時に必要な分だけ使用することだけでも、リスクの大幅な低減につながります。

リバースモーゲージを契約する理由

お金

リバースモーゲージは自宅に住みながら老後の資金を確保できるメリットがありますが、一方で3大リスクという大きなリスクがあることも分かりましたね。
そのリスクにどう対処したらよいかという点についても説明しましたが、それだけでリスクがまったくなくなるわけではありません。

それにもかかわらずリバースモーゲージが関心を呼んでおり、契約をする人が少なからずいることにはそれなりの理由があるはずです。

それは高齢者あるいはこれから高齢期に入る方にとって、老後の生活不安がそれだけ大きいということです。
少子高齢化がどんどん進む中で社会保障の信頼が揺らぎ、ある程度のリスクをとっても先々の安心感を得たいと考える人が多いということだと思われます。

どんなことが先行き不安につながっているのか、具体的に見てみましょう。

社会保障制度の崩壊の可能性

65歳以上の高齢者の割合は、現在すでに人口の3割近くになっており、先進国の中でも極めて高い水準です。
一方わが国の借金は865兆円(2017年度)の巨額に上っており財政赤字が依然大きな問題ですが、毎年の予算の1/3を占める社会保障給付費の増大が大きな原因になっています。

しかも、直近の国勢調査を受けて国立社会保障人口問題研究所が今年まとめた将来人口推計によれば、高齢者の割合は50年後の2065年には38.4%と4割近くに達するとされています(2017年4月公表)。
人口が減り続ける中で高齢者人口の割合が増えるということは、逆に社会保障を支える若い人が大幅に減少するということです。

今は若い人4人でお年寄り1人を支えていますが、今でも大変な状況なのに2.6人で1人の高齢者を支える時代を本当に迎えられるのか、それが実現可能なことなのか心配になりますね。
若い人の負担の増加をできるだけ抑えながら社会保障の財源を確保することができるのか、大変難しい問題で、社会保障制度の先行きを懸念し制度の崩壊を危惧する声もあるのです。

高齢者の生活保護世帯が50%以上

高齢者の老後の生活は今でも大変厳しいと思われますが、厳しさは一層増しているようです。
65歳以上の高齢者の生活保護受給率は昨年50%を超えましたが、最近の調査によると今年はさらに増え53%になっています(2017年10月厚生労働省発表)。

生活保護の受給率が高くなっているということは、老後の生活資金の準備ができていない高齢者が増えていることを示すものといえるでしょう。
つまり、生活保護を受ける高齢者が増えている背景には、十分な貯蓄がない高齢者が増えていることがありそうです。

手持ちの資金がない場合には、リスクがあっても手持ちの不動産である自宅の活用を検討せざるを得ず、選択肢の一つになっているものと思われます。

リスク軽減のための国の取り組み

お金

これまで見ましたとおり、高齢者の老後の生活資金の手当ての現状は大変厳しい状況にあると思われますが、一方で持ち家に住んでいる高齢者が多いのも事実のようです。
そうであるなら手持ちの自宅の不動産資産価値に着目して有効活用するリバースモーゲージへの関心は、リスクを超えて高まっていくことも十分考えられることです。

高齢者の老後資金確保のニーヅは今後さらにが高まってくると予想されますので、リバースモーゲージのリスクをいかに軽減するかが大事なポイントになってきます。
そこで、国はこのリバースモーゲージの問題についてどう考えているのか、国の取り組みについて見ておきましょう。

国土交通省の取り組み

住宅・土地対策や不動産業を担当する国土交通省は、ストックとしての中古住宅の活用・空き家対策を進めています。
その一環として、住宅金融支援機構を使いながらリバースモーゲージや高齢者の住宅資産活用について助言する相談体制整備に取り組んでいます。

住宅金融支援機構のリバースモーゲージは、毎月利息の支払いのみを行い、元金返済は債務者である高齢者が亡くなられた場合に一括返済するものです。
一括返済は通常は担保不動産である自宅を処分し返済するのですが、担保物件を処分しても債務残高が残る場合は相続人が返済義務を負うことが普及のネックといわれていました。

そこで2017年度から新たにノンリコース(非遡及)の新しいタイプのリバースモーゲージが追加されました。
金融機関の貸倒れリスクを住宅融資保険が引き受けるもので、相続人の承継する債務を担保物件処分により回収できる金額に限定するものです。

このようにリバースモーゲージは中古住宅の活用を進めつつ空き家問題の解決にも役立つ手法として検討、見直しが進められています。

経済産業省の取り組み

経済対策を担当する経済産業省は、リバースモーゲージを経済活性化に資する手段の一つと考えているようです。


また、リバースモーゲージにより高齢者が融資を受けた資金を消費や投資などに積極的に使うことができれば、その面からも経済の活性化につながると考えているようです。

リバースモーゲージのリスク まとめ

お金

リバースモーゲージのリスクについて、説明してきましたが、以下のようなことが分かりましたね。

  • リバースモーゲージは、自分が持っている家や土地を担保にして一定の期間ずっと定期的に融資を受けることができる仕組みである。
  • 通常は毎月金利だけを支払い、契約者死亡時か満期時に担保不動産を売却して元金を一括返済する。
  • リバースモーゲージには、運営主体が金融機関と公的機関のものとがある。
  • リバースモーゲージには、契約者の長生きリスク・金利上昇リスク・不動産価値の下落リスクの「3大リスク」があり、これらが同時発生する際のリスクが最大のリスクとなる。
  • リバースモーゲージの利用者は、融資極度額の定期的な確認、変動金利のこまめな見直し、預金連動型金利の選択などのリスク対策をしっかり講じておく必要がある。
  • 加えてしっかりとした老後資金の計画設計をあらかじめ考えておくことが重要である。
  • リスクがあるリバースモーゲージが使われる背景に社会保障制度の崩壊の危惧や高齢者の生活保護世帯の増加など十分な老後の備えがない高齢者の増加がある。
  • 高齢者の不動産資産活用について、最近国土交通省や経済産業省は中古住宅の流通や経済の活性化などの観点から支援普及策を検討している。

このように、リバースモーゲージには便利な点やメリットも多いのですが、仕組みが複雑であったり、対策が講じられつつあるとはいえまだ将来的なリスクの懸念があるなど、気をつけるべき点が多いのも事実です。

リバースモーゲージの検討は、老後の安定的な資金の確保のためには検討する価値のあるものですが、そうしたリスクもしっかりと認識したうえで、利用について検討することが大事ですね。
また、リスクが顕在化した場合には家族にも大きな影響が及びますので、家族の方々ともよく相談して安心した老後が送れるように、備えていくことが必要です。

リバースモーゲージは国も力を入れており、今後も整備工夫が加えられていくものと思いますので、引き続き関心を持って注目していきたいと思います。
老後の生活を安心して送れるような仕組みや政策の動向については、この他にもいろいろあると思いますので、よく調べて分かりやすい解説を用意していきますので、参考にして下さい。

終活ねっとは、みなさまが安心して老後の生活を送れるよう応援いたします。

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