お墓の土地について解説!通常の土地と扱いが異なるので注意!

お墓の土地と普通の土地の違いについて、考えたことありますか? 墓地なら自由にお墓を建てたり、売ったりできるのでしょうか? 実はお墓の土地と普通の土地では扱いが違うのです。 その違いを理解しておかないと思いもよらぬ問題に直面しかねません。 お墓の土地について解説します。

目次

  1. お墓の土地は通常の土地と扱いが違う
  2. お墓の土地は誰のもの?永代使用権とは
  3. お墓の土地を手放したい場合どうする?
  4. お墓の土地に税金はかかる?
  5. 自分の土地にお墓を建てることはできる?
  6. 墓地の値段の相場は?
  7. お墓の土地に関するトラブルと対処法
  8. お墓の土地まとめ

お墓の土地は通常の土地と扱いが違う

お墓

お墓のある土地について考えたことがありますか?
一言に墓地と言いますが、住宅地などの普通の土地と何か違いがあるのでしょうか?
そもそも、お墓の土地は誰のものなのか、どんな権利に基づいてお墓の土地を使用しているのか、考えたことがありますか?

お墓のある土地に自由にお墓を建てたり、お墓が必要なくなったら自由に売ったりしてよいものでしょうか?
お墓の土地については、国の法律で設置場所やお墓の経営についていくつかの規制が設けられています。
皆さんがお墓の土地を所有しているとしても、勝手にお墓を建てたり、お墓の土地を自由に売ったりすることはできないのです。

考えたこともなかったと思いますが、お墓の土地と普通の土地との違いをしっかり理解しておかないと予期しない困った問題に直面するかもしれませんね。

この記事では、

  • お墓の土地は誰のものなのか?永代使用権とは?
  • お墓の土地を手放したい場合どうしたらよいのか?
  • お墓の土地に税金はかかるのか?
  • 自分の土地ならお墓を建てるのも自由か?
  • 墓地の値段の相場は?
  • お墓の土地に関するトラブルへの対処法

など、お墓の土地に関する問題について、わかりやすく解説していますので、ぜひ最後までお読み下さい。

実際に、全国の霊園を比較してみたいという方は終活ねっとのお墓探しをご利用ください。
全国の霊園を費用・アクセス・口コミなどから比較することができます。
費用明細も非常に明瞭で、不当な見積もりなどはありませんのでご安心ください。
一括の資料請求や電話対応も無料で可能です。

30秒でおすすめ霊園を資料請求

簡単な4つの質問に答えるだけで、あなたにおすすめな霊園を診断します。それらの霊園を無料で資料請求することも可能です。安くてアクセスのいい霊園を紹介します。また2万円のキャッシュバックキャンペーンも行っております。

お墓の土地は誰のもの?永代使用権とは

お墓

そもそもお墓の土地は誰のものなのでしょうか?
土地を使う権利には、所有権の他に、所有権を持っている人の承諾を得て土地を使用する権利があります。
お墓の土地についても、次の2つの場合があります。

  • 墓地の一定の区画を借りるなどして墓地の使用権を得て自分のお墓を造建てている場合
  • 先祖代々のお墓を引き継いでお墓のある土地(墓地)を自分で持っている場合

通常は永代使用料を払って墓地の区画の永代使用権を持つ前者の場合が多いと思われます。

永代使用権とは

墓地使用権は、墓地の一定区画を使用してお墓を造り、遺骨の埋葬等をする権利です。
この墓地の使用権は、時間的に永久性があり、また場所的に固定性があるので、永代使用権といわれています。
よく「お墓を買う」といいますが、お墓の永代使用権を取得することです。

永代使用権は、墓地の所有権ではなく、不動産である墓地の一定の区画の使用権なのです。
もちろんお墓(墓石)自体の所有権は、寺院等の墓地所有者ではなく永代使用権者が持つものです。

永代使用権と所有権の違い

それでは、永代使用権と所有権はどのように違うのでしょうか?

所有権は、「物を直接かつ全面的に支配しうる権利」と民法に明記されています (民法 206条)。
物を自由に使用したり、処分したりすることができる、直接的で排他的な完全な支配権を持つ物権の代表が所有権なのです。

これに対して、法律に規定のない永代使用権については、諸説ありますが基本的には債権とするのが一般的な見解です。
民法では、物権は法定されたものしか認めないと定められているからです(民法175条)。

判例を見ても、永代使用権は所有権と同じように物権的な性質を持つ権利とする判例もありますが、基本的には契約に基づく債権とする説が有力です。

  • 「墓地使用権とは他人の土地を固定的、永久的かつ支配的に使用する物権的性質をそなえる権利であると観念される」(山形地方裁判所昭和39年2月26日)
  • 「墓地使用関係は、存続期間を定めない使用貸借契約と推認され、特段の事実がない限り、一般に民法599条(借主の死亡による終了)の適用が排除され、祭祀承継者は使用貸借に基づく墓地使用権を承継する」(仙台高等裁判所昭和39年11月16日)
  • 「墳墓は必然的に固定的且つ永久的性質を有すべきものとして観念されている…
    さればこのような固定性、永久性を有すべき墳墓を所有することにより墳墓地を使用することを内容とする墓地使用権も、たとえその設定契約が檀家加入契約という契約に由来するとしても、右墳墓と同様に永久性を持つべきものと考える」(津地方裁判所昭和38年6月21日)

このように永代使用権は、永久性・固定性があり普通の使用権より強い権利と認められることもありますが、基本的には「他の特定人に対して一定の行為を請求できる権利」である債権とされており、所有権とは違い、いろいろな制約があります。

例えば、永代使用権は「お墓を建てるために土地を借りて使用する権利」ですので、お墓を建てることが権利の前提となります。
墓地・霊園の使用規則で墓石建立期限を短く定めていますが、永代使用料を払ってもその期間内にお墓を建てなければ完全な使用権は成立しないとされています。
このように永代使用権の性質は土地の所有権とは基本的に異なるのです。

土地を自由に売却できない

お墓の土地は自由に売却できるのでしょうか。
通常は永代使用権ですから、墓地を使用できる契約上の権利を売却できるのかという問題になります。
その土地を所有しているのではなく、使用する権利を持っているだけですから、使用規則や契約に明記されていない限り、勝手に売却はできません

霊園の場合は、法律上絶対に所有権を分譲できないわけではありません。
ただ墓地として維持管理する必要や分筆のわずらわしさを避けるため、個々の所有権にしない運用が一般的になっています。
墓地設立の際の行政の許可条件も、ほとんどがそのようになっているものと思われます。

土地を自由に転貸できない

使用権を勝手に第三者に貸したりすることも認められません
また、自分が使用権を持っているお墓であっても、お墓以外の目的に墓地の区画を自分勝手に使うことも、もちろん認められません。

土地を自由に譲渡できない

墓地を承継しないで、第三者に勝手に譲り渡すこともできません。
公営墓地でも民営霊園でも墓地・霊園は使用規則を定めていて、その使用規則や契約で譲渡を禁止しています。
このような規則や契約の内容に反して、他人に譲渡することはできません。

お墓に関する法律について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください!

こちらも読まれています

墓地に関する法律はややこしい?一通り確認しよう!

墓地の法律は意外と多く、詳しく知っている方は少ないかも知れません。この記事では、墓地に関する法律を紹介し、みなさんが墓地利用の際に困ることがないよう、解説していきたいと思います。まずは是非、基本を押さえましょう!

霊園を探してみよう

以上のことを学んだ上で実際に、全国の霊園を比較してみたいという方は終活ねっとのお墓探しをご利用ください。

30秒でおすすめ霊園を資料請求

簡単な4つの質問に答えるだけで、あなたにおすすめな霊園を診断します。それらの霊園を無料で資料請求することも可能です。安くてアクセスのいい霊園を紹介します。また2万円のキャッシュバックキャンペーンも行っております。

お墓の土地を手放したい場合どうする?

お墓

お墓の土地は、通常は寺院や霊園から借りている永代使用権であって、自由に譲渡・売却・転貸できないことは分かりましたが、適当な墓地の承継者がいない場合は、どうしたらよいのでしょうか?
また、やむを得ずお墓の土地を手放さざるを得ない場合、支払った永代使用料は一部でも戻ってくるのでしょうか?

承継者がいない場合、使用権を返還する

先祖代々のお墓を子や孫たちが受け継ぐのは当然と考えられてきましたが、今日では核家族化や少子高齢化が進み、お墓を承継するのに適当な親族がいない場合も少なくないと思われます。

先祖のまつりごとをすることを祭祀といいますが、民法は、このように親族がいない場合にも配慮して、墳墓などの祭祀財産を承継する祭祀承継者を決めるため、次の3つの段取を定めています(民法897条)。

  • 被相続人が指定した者が承継する。
  • 被相続人による指定がないときは慣習に従う。
  • 慣習が明らかでない場合は家庭裁判所が定める。

祭祀承継者は必ずしも親族である必要はないとされていますが、一方で適切な承継者がいない場合は裁判所が無理に決める必要もないとされています。
墓地使用権は祭祀財産に含まれるものと解されていますので、墓地使用権は相続人が承継するのではなく、祭祀承継者に属することになります。

したがって、もしも適切な墓地の承継者がおらず、祭祀承継者を決められない場合は、墓地使用契約を解除して、墓地の永代使用権は霊園等の墓地所有者に返還することになります。
一般的に契約解除の際は、墓地を更地に戻して返還することが義務づけられています。

永代使用料は返ってくる?

最近は、お墓を守るためには、金銭的にも時間的にも大きな負担を伴うと思う人も少なくないようです。
また田舎のお墓を手放し、都会の現在の住まいの近くにお墓を建て直したいと考える人も増えているようです。
そのような場合に、墓地の使用契約を解除したら、支払った永代使用料は戻ってくるのでしょうか

永代使用料は返ってこないことが多い

墓地の使用規則によりますが、一般的には、永代使用料は返還しないと定められています
ほとんどの寺院墓地の永代使用料は使用の対価ではなく、永代使用料という名のお布施と考えられているからです。
税法上は、永代使用料はお寺(宗教法人)への寄付とみなされています。

契約時に返金の特約でもあれば別ですが、そのような特約はごく稀でしょう。
寺側から墓地の返還を求められたときに補償金をもらえることも極めて稀にありますが、永代使用料が返金されることはほぼありません。

「墓地の永代使用料は対価の場合と対価でない場合があり、対価でない場合はお布施である」、「檀信徒向けの墓地は全て対価ではない」などとして、返金を求めた原告の敗訴とした判例もあります(平成26年10月23日東京地裁)。
永代使用料の返還は、認められない可能性が高いということです。

お墓を更地に原状回復して返還するのが通例ですので、むしろ解体・撤去費がかかります。
また逆に離壇料を請求されたりする場合もありますので、ほとんどの場合、永代使用料は返ってこないと考えるべきでしょう。

墓地ごとの使用規則の内容の確認を!

墓地を経営する法人により、墓地使用権の法的性格、内容、墓地の使用関係などが異なります。
墓地の使用料、使用期限、契約解除の場合の取扱いなどについて、墓地の使用規則や契約内容をよく確認することが必要です。

お墓の土地に税金はかかる?

お墓

土地に対する税金には、いろいろな税金があります。
土地を取得した場合にかかる税金として、国税の登録免許税と地方税の不動産取得税があります。

土地を持っている場合にかかる税金としては、固定資産税・都市計画税があります。
いずれも地方税で土地の所有者が毎年納付しなければなりません。
また、お墓の土地を相続する場合には、国税である相続税や贈与税の問題もあります。

お墓のお土地にかかる税金を考えるとき、お墓の土地を誰がどのような権利で使っているのかを見ておく必要があります。

お墓の土地は、自分で所有していることもありますが、通常はその墓地を管理しているお寺などが所有しています。
よくお墓の土地を購入するといいますが、通常は墓地の一定の区画の使用権を購入しているのです。
お墓の土地について、

  • 墓地・霊園などの土地を借りて、使用権に基づき使用している場合
  • 個人が自分でお墓の土地を持っている場合

この2つの場合に分けて考えてみましょう。

寺院墓地・公営墓地・霊園の場合

まず、お墓の土地が自分の土地でない場合について見てみましょう。
お墓の土地を使用権に基づき使用している場合は、大きく分けて、寺院墓地・公営墓地・民営霊園があります。

  • 寺院墓地 寺院が壇信徒に対して寺院の所有する土地を墓地として使用することを認めているもので、通常檀信徒契約などが交わされています。
  • 公営墓地 地方公共団体等の公的主体が経営する墓地で、条例等で使用規則を定めています。
  • 霊園墓地 宗教法人や公益法人など民間の事業者が経営する霊園で、通常墓地使用契約などを結んでおり、その関係は民法に従うものと解されています。

寺院墓地・公営墓地・霊園墓地などの土地は、これらの寺院などが所有権をもっています。
立地や管理方法などはいろいろと異なることがありますが、お墓を建てる場合は、墓地の所有権を取得するわけではなく、墓地の一定の区画の使用権を取得するだけです。

墓地を所有しているのではなく、使用権を持っているだけですから、税金は基本的にかかりません

不動産所得税や固定資産税はかからない

まず、所有権の移転に対してかかる税である相続税や贈与税は、土地の所有権がありませんので、そもそも対象にならないのです。
また、所有権の有無とは関係なく、墓地については不動産所得税や固定資産税・都市計画税は非課税とされています(地方税法73条の4・1項2号、348条2項4号、702条の2・2項)。

永代使用料にも消費税はかからない

消費税法により、土地の譲渡・貸付けは非課税とされています(消費税法6条)。
一時的な使用の場合などは非課税ではないとされていますが、永代使用料は永代使用権に基づきお墓の使用のために支払うものですから、もちろん消費税はかかりません

なお、埋葬料や火葬料も消費税が非課税とされていますが、墓石代金や工事代金などには消費税がかかります。
墓石代金や工事代金は、墓石の種類などによっては著しく高額になりますので、注意が必要です。

個人所有の墓地の場合

それでは、墓地が個人の所有するものである場合は、通常の土地と同じように税金がかかるのでしょうか?
先祖から受け継いだ墓地・墓石・仏具などは法律上「祭祀財産」といい、基本的に相続税の対象にはなりません。

相続税法も墓所や祭具などは相続税の非課税財産とする、と定めています(相続税法12条1項2号)。
国税庁のホームページにも「相続税がかからない財産」の主なものとして明示されています。

  • 墓地や墓石、仏壇、仏具、神を祭る道具など日常礼拝をしている物
    ただし、骨とう的価値があるなど投資の対象となるものや商品として所有しているものは相続税がかかります。
  • 宗教、慈善、学術、その他公益を目的とする事業を行う一定の個人などが相続や遺贈によって取得した財産で公益を目的とする事業に使われることが確実なもの

また、お墓のある土地の地目が「墳墓地」である場合、土地の名義変更のために行う登記の登録免許税は、非課税とされています(登録免許税法5条10号)。
現況が雑種地であっても、登記簿上の地目が墓地であれば登録免許税法の規定が適用されます。
逆に地目が墳墓地でない場合は、現況が墓地であったとしても非課税にはなりません。

お墓が個人所有の場合であっても、地方税法の定めにより不動産所得税や固定資産税もかかりません。

自分の土地にお墓を建てることはできる?

お墓

墓地は法律や条例によって管理されており、埋葬は許可を受けた墓地以外の土地では行ってはいけないことになっています。
ですから、お墓を建てる場所が墓地であれば問題なく建てられますが、お墓を建てる場所が宅地や畑などですと、勝手にお墓を建てることはできません

それでは、自分の土地にお墓を建てることはできるのでしょうか?
自分の土地であっても、墓地でない土地を墓地として使用する場合には事前に地元の市町村の許可を得る必要があります。
自分の土地にお墓を建てる場合には、どのような手続きが必要なのでしょうか?

お墓を建てる場所は法律で規制されている

お墓を建てることのできる場所は、墓地・埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)で決められています。
「墓地」とは、墳墓を設けるために都道府県知事の許可を受けた区域とされており(墓地埋葬法2条5項)、墓地でない場所にお墓を造ることは禁止されています(同法4条1項)。

また、埋葬を行おうとする者は、市町村長の許可を受けなければなりません(同法5条1項)。
さらに、墓地を経営しようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならないとされています(同法10条1項)。

【墓地埋葬法】

  • 2条5項 この法律で「墓地」とは、墳墓を設けるために、墓地として都道府県知事(市又は特別区にあつては、市長又は区長)の許可を受けた区域をいう。
  • 4条1項 埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。
  • 5条1項 埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長(特別区の区長を含む)の許可を受けなければならない。
  • 10条1項 墓地、納骨堂又は火葬場を経営しようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。

この墓地埋葬法10条1項の許可は、厚生労働省の墓地経営・管理の指針で「墓地経営主体は、市町村等の地方公共団体が原則であり、これによりがたい事情があっても宗教法人又は公益法人等に限られること」とされています。
したがって、現在では個人でお墓を持つことはほぼ困難です。 

なお、墓地埋葬法で決められた方法以外の埋葬は 死体遺棄にあたります(刑法190条)。
このようにお墓を建てたり、埋葬をすることについては、いろいろな法律上の制限があります。

市町村の許可を取れば建てられるが…

個人の所有する土地にお墓を新設することは、原則的に認められないとされています。
自分の土地であっても、墓地でない土地を墓地として使用する場合には事前に地元の市町村の許可を得る必要があるのです(墓地埋葬法5条・10条)。

個人の墓地でも墓地埋葬法10条の「経営」にあたるのかは議論のあるところですが、行政は個人の墓地でも「経営」にあたるとして許可が必要としています。
地裁の判例もこれを引用し、追認しているものがあります。
多くの自治体は墓地経営の許可は、地方公共団体、宗教法人、公益法人に限ると定めており、個人墓地の設置は認めていません。

個人墓地について許可を認める場合があるとしている自治体においても、既存の墓地を利用できない「特別な事情」がある場合に例外的にしか認められていません。
「特別な事情」は、公共事業や災害に伴いやむを得ず移設しなければならなくなった場合に限られ、しかも必要最小限の面積であることなどの条件を満たす必要があるとされています。

最近では、特に市街地周辺ではほとんど認められておらず、許可されないことが多くなっています。

また、農地である土地にお墓を建てる場合には、農地の転用許可を得る必要があります。
この場合は、土地の地目を墓地とする地目変更も必要です。
いずれにしても、まずは市町村の窓口に相談したほうが良いでしょう。

なお、墓地埋葬法が制定されるまでは、地域集落の共同墓地や個人の家の庭などに造られた個人墓地がありました。
このような集落墓地や個人墓地は現在も既存の墓地として認められていますが、そこに新たに墓地を増やすこともできません。

お墓の登記はできる?

お墓自体は、不動産ではありませんから、不動産登記法に基づく登記の対象とはなりません。
お墓を使用している人がお墓の土地の所有権を持つ場合は、地目が「墓地」であっても、登記することが可能な場合があります。

墓地の使用者と所有者が同じであれば、墓地は「民法897条による祭祀財産の承継」を原因として登記ができます。
ただし、墓地とお墓の所有者が違う場合、つまり墓地の所有権と墓地使用権を持つ者が異なる場合は、通常の不動産と同じように登記することはできません。
なお、墓地であっても、他の者から借りている土地や他人に墓地として貸している土地は、墓地の所有者の祭祀財産にはなりません。
したがって、祭祀財産の承継を原因とする登記はできませんので、登記をするのであれば通常の相続登記によることになります。

墓地の値段の相場は?

お墓

俗にお墓を買うといいますが、通常は墓地の所有者であるお寺や霊園からお墓の土地の永代使用権を取得することです。
その際に支払う「永代使用料」が、いわゆるお墓の値段です。
お墓に掛かる費用としては、永代使用料のほかに、「墓石代・工事費」や「墓地管理料」も必要です。

立地や寺院により永代使用料は変わる

墓地の永代使用料は、墓地の経営主体や施設の諸条件の違いによって違います。
まず、墓地の経営主体については、一般に公営墓地は寺院墓地や民営霊園に比べて比較的安いとされています。
民営霊園は事業主体である宗教法人や公益法人の性格により違いますし、寺院墓地は寺院の格式によりかなり異なるようです。

次に、墓地の施設の諸条件による違いがありますが、特に次の条件の違いに注意して検討する必要があります。

  • 墓地の立地条件、交通の便
  • 墓地のお墓の区画の広さ
  • 墓地の施設・設備の内容

もちろん公営墓地であっても、土地と同様に都市部に近いほど高くなります。
逆に区画の広さは都市部に近いほど狭くなります。
最近では1平方メートル以下が中心になっており、0.5平方メートル以下のものも増えているとのことです。

墓石工事費や管理費もかかることに注意

新しくお墓を造るときは、墓石代・工事代も必要です。
通常寺院等が指定する石材店に支払います。
石の値段は、使う石の種類や量により大きく異なります。

また、墓地の管理棟や水汲み場などの共有施設の維持管理やお墓の清掃などに要する費用として、管理費も必要になります。
墓地や霊園の管理者に支払いますが、年数千円から1万円程度が多いようです。

お墓の維持費についてもっと知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

こちらも読まれています

お墓の維持費ってどのくらい?払えなかったらどうなるの?

お墓に維持費がかかるということを知っていましたか?知らなかったという人も多いのでは?そこで今回はお墓の維持費とは、またどのくらいかかるのかなど気になることについて紹介していきます。

お墓の土地に関するトラブルと対処法

お墓

お墓の土地をめぐるトラブルにもいろいろあります。
最近では、どこのお墓に入るのか、誰が入るのか、といった問題も起きています。
お墓の土地を誰が引き継ぐのかについては法律に定めがありますが、法律には明確な決まりがなく、関係者で話し合って決めるしかない問題もあります。
ここでは、

  • 勝手にお墓の土地を売ってしまったとき
  • 墓地の境界に関するトラブル
  • 料金に関するトラブル

以上の3つの問題について、考えてみましょう。

勝手に土地を売ってしまった

お墓が永代使用権であるときは、所有権ではありませんので売買することができません。
ただし、何年も管理費を納めていないと、墓地使用権は消滅したとして、墓地を所有する寺院等がお墓を取り壊したり、その墓地を売却してしまう恐れがないとはいえません。

お墓自体の所有権があるからといって放置しておくと、大変なことになりかねません。
自分自身でもお墓の管理に十分注意し、きちんと供養することが必要です。

お墓が個人所有の場合であっても、自分が引き継いだからといって、親族に知らせずに勝手にお墓を処分することはできません。
お墓は祭祀財産ですから、相続財産とは切り離されており、扱いが違うのです。 

先祖代々の墓地ですから、処分が必要になったとしても、家族や親戚でよく話し合い、関係者の承諾を得ることが大事です。

墓地の境界に関するトラブル

寺院墓地や地区の共同墓地などには、境界がはっきりしていない墓地があります。
墓地管理者がいない共同墓地などの場合は、特に近隣の方とトラブルになる恐れがあります。
勝手にお墓を建てるのではなく、自分の墓地の前後左右の隣接する墓地使用者に立会ってもらい、境界を決定するなど、地区の皆さんと相談して決めることが大切です。

寺院墓地や霊園墓地には、通常権利としての境界はありません。
寺院墓地の場合は、墓地の区画は寺院が土地の所有権により定めることができるとされていますので、寺院の墓地管理者にきちんと相談して、その指示に従いましょう。

現在では、墓地の管理者は図面等の書類を備えることになっていますので(墓地埋葬法15条)、このようなトラブルの恐れは少ないと思われます。

料金に関するトラブル

お墓の土地にかかる費用は永代使用料がありますが、他に管理費、墓石代・工事費などがあり、供養料や行事代などの名目でいろいろな費用を追加的に請求されることもあります。
お墓選びをする際は、あらかじめどんな費用が必要かよく注意して調べ、どのような取り決めになっているのかをしっかり確認しておくことが大切です。

また、お墓が必要なくなり手放すときにもトラブルが多発するようです。
お墓の土地は原状に戻して返還するのが原則ですが、その際に、高額の「離壇料」を請求されたり、指定の石材店を使うように求められたりして、思いもよらぬ費用負担となったケースもあるようです。

「離檀料」とは、以前は寺院の檀家をやめるときにお世話になった寺院に感謝の意味でお布施を包む習慣があったようですが、最近は寺院がこれを当然の権利として請求することがあるようです。
裁判になった例もありますが、契約で決めたものでもなく根拠が不明確なことが多いものです。

いずれにしても、お墓の土地やその永代使用権については、購入する場合も手放す場合もしっかり調べてその内容をよく確認するようにしましょう。
もしトラブルが生じたら、すぐに相手の言いなりになるのではなく、第三者の意見も聞いてよく話し合いましょう。
それでも駄目な場合は、公共団体の消費者相談窓口などに相談することも考えましょう。

お墓の土地まとめ

お墓

お墓の土地と通常の土地の違いについて説明してきましたが、以下のようなことが分かりましたね。

  • お墓の土地は、通常は寺院等の墓地経営者が持っている。
  • 永代使用権とは、所有権ではないので、自由に譲渡・売却・転貸できない。
  • お墓を手放す場合は、墓地の経営者に返還するが、永代使用料は戻ってこないことが多い。
  • お墓の土地には、基本的に税金はかからない。
  • お墓を建てる場所は法律で規制されており、自分の土地であっても勝手にお墓を建てることはできない。
  • 墓地の値段は、墓地の管理者や立地条件などにより異なる。
  • お墓の譲渡や境界、使用料などをめぐってトラブルにならないよう、お墓の管理規則などの内容をよく確認しておく必要がある。

お墓の土地は、通常の土地と扱いが異なることが多いので、あらかじめよく調べて、十分注意しましょう
お墓の土地をめぐる疑問はまだまだあると思います。
これからも分かりやすい解説を用意しますので、参考にしてください。

お墓を建てたいけどどうすればいいかわからない方へ...

30秒でおすすめ霊園を資料請求

簡単な4つの質問に答えるだけで、あなたにおすすめな霊園を診断します。それらの霊園を無料で資料請求することも可能です。安くてアクセスのいい霊園を紹介します。また2万円のキャッシュバックキャンペーンも行っております。

「お墓・土地」に関連する記事

「お墓・土地」についてさらに知りたい方へ

  • お墓の権利は誰にあるの?お墓の売買についてまとめました!のサムネイル画像

    お墓の権利は誰にあるの?お墓の売買についてまとめました!

    家族が亡くなったらすぐにお墓のことを考えなければなりません。 でも、お墓の承継者がいないときや墓が遠く不便なときなどは、お墓をどうしたらよいか悩みますよね。 お墓の権利は誰にあるか、権利を売買・譲渡・放棄できるのかなど、お墓の権利をめぐる問題についてまとめました。

  • 【墓地の承継に登記は必要?】墓地使用権・登記方法を簡単解説のサムネイル画像

    【墓地の承継に登記は必要?】墓地使用権・登記方法を簡単解説

    身内が亡くなると、法要もつかの間すぐ埋葬です。墓地の承継について考えておかないと、争いの種になりかねません。お墓に所有権・登記権はある?墓地使用権て何?誰が引き継ぐ?手続きはどうする?そんな墓地の承継や登記の問題をわかりやすく解説します。

  • お墓の【所有権】について完璧に解説します!のサムネイル画像

    お墓の【所有権】について完璧に解説します!

    所有権とは物の直接かつ全面的な支配に関する権利です。それならばお墓にも所有権はあるのでしょうか。今回の記事では、ふだんはなかなか考えることのないお墓の所有権について考察していきます。お墓と所有権の関係は、いざとなった時に慌てずに済む大切なテーマです。

  • 墓地の売買はできるのか?墓地の個人所有と永代使用契約を解説!のサムネイル画像

    墓地の売買はできるのか?墓地の個人所有と永代使用契約を解説!

    墓地の売買は個人で行うことは出来るのでしょうか。墓地の売買に関わることは、意外に不透明で知らない事が多いです。今回終活ねっとでは墓地の売買について、法律などの面から詳しく説明します。個人名義の墓地の扱いや、沖縄の墓地の売買についてもご紹介します。

  • 墓地の永代使用権ってどんなもの?内容や注意点を詳しくご紹介しますのサムネイル画像

    墓地の永代使用権ってどんなもの?内容や注意点を詳しくご紹介します

    お墓を建てた際に、墓地の敷地を手に入れたと考える方も少なくないのではないでしょうか。ところがお墓を建てる際の権利は使用権でありあくまで所有権ではないという点に注意が必要です。所有とどの点が違い、どのように注意すべきなのか、墓地の使用権について見ていきましょう。

  • 墓地を売りたい場合どうすればいい?墓じまいや改葬について紹介!のサムネイル画像

    墓地を売りたい場合どうすればいい?墓じまいや改葬について紹介!

    近年は少子化の影響もあり無縁墓となり撤去されるお墓も増えていると言われています。ご先祖様の魂が眠るお墓がそうならないうちに、可能であれば墓地を売りたいと考えていらっしゃる方もいるのではないでしょうか?今回は墓地を売りたいという場合について解説をします。

  • 墓地を売却することってできるの?墓じまい・改葬について解説しますのサムネイル画像

    墓地を売却することってできるの?墓じまい・改葬について解説します

    継承する人がいなくなったり、引っ越しなどで墓じまいをしたい時、墓地を売却することはできるのでしょうか?墓じまいと墓地の売却について詳しく解説していきます。墓じまいを考えている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • お墓の法律(墓地埋葬法)の規定や問題点をわかりやすく解説のサムネイル画像

    お墓の法律(墓地埋葬法)の規定や問題点をわかりやすく解説

    お墓や埋葬について具体的なこととなると、意外とわからない点が多いもの。 墓地埋葬法は、お墓や埋葬に関する事項を定義し、ルールを定めた法律です。 ここでは、墓地埋葬法について説明するとともに、この法律の問題点についても解説します。 どうぞ最後までお付き合いください。

  • お墓の永代使用料って何?永代供養料との違いや相場についてご紹介!のサムネイル画像

    お墓の永代使用料って何?永代供養料との違いや相場についてご紹介!

    終活の際に気になるのがお墓に関する費用だと思います。お墓を買う際のお金として、「永代使用料」という料金があります。しかし、永代供養料とどう違うのか、相場はいくらなのかわかりにくいものです。そこで永代使用料について、相場とそのしくみについて解説いたします。

  • 墓地(永代使用権)は譲渡できるのか?使用権の売買についても解説のサムネイル画像

    墓地(永代使用権)は譲渡できるのか?使用権の売買についても解説

    「墓地を買うことは永代使用権を買うこと」と言われ「永代使用権は勝手に譲ったり貸したりできないことになっている」と説明されたりします。しかし墓地は本当に譲渡できないのでしょうか。永代使用権の譲渡等が禁じられる理由・譲渡が認められる場合を分かりやすく説明します。

この記事に関するキーワード

ランキング

よく読まれている記事です

  • お墓や墓石の費用相場はいくらなの?値段の内訳や購入のコツもご紹介のサムネイル画像

    お墓や墓石の費用相場はいくらなの?値段の内訳や購入のコツもご紹介

    墓地・霊園でお墓の購入をする際に一番気になる費用。墓石や土地代など、一体何にいくらかかるのかでしょうか?今回終活ねっとでは、お墓の費用相場や値段の内訳・購入のコツまで、お墓の費用に関する疑問点を全て解説します。ぜひ最後までご覧ください。

    1
  • 樹木葬の費用相場はいくらなの?内訳や料金を左右する要因を解説のサムネイル画像

    樹木葬の費用相場はいくらなの?内訳や料金を左右する要因を解説

    近年自然葬の一種である樹木葬を供養方法として選ぶ人が増えてきています。樹木葬をするためにかかる費用はどれくらいかかるのでしょうか?この記事では樹木葬にかかる費用相場がどれくらいなのか、料金の内訳や形態による違いとともに解説していきます。

    2
  • 永代供養の費用相場はいくらなの?内訳や料金が上下する理由を解説のサムネイル画像

    永代供養の費用相場はいくらなの?内訳や料金が上下する理由を解説

    最近、永代供養という言葉を耳にする機会が増えてきました。お墓を維持するのは難しいけれど、永代供養って費用が高いのでは?と考えている方も多いことと思います。今回はそんな永代供養の費用の相場をまとめました。あわせておすすめの墓地・霊園もご紹介します。

    3
  • 納骨堂に納骨する時の料金の相場はいくら?のサムネイル画像

    納骨堂に納骨する時の料金の相場はいくら?

    お盆やお彼岸にお墓ではなく、納骨堂へお参りに行く人が増えています。 納骨堂はお墓と違って、お参りに行きやすく管理も楽です。 お墓を建てるよりも安い料金と聞いたけど、実際料金はどれくらいかかるのか。 また、管理費などはどうなっているのでしょうか。

    4
  • 墓じまいの費用相場はいくらなの?改葬の方法や納骨先の探し方も紹介のサムネイル画像

    墓じまいの費用相場はいくらなの?改葬の方法や納骨先の探し方も紹介

    近年、様々な理由から墓じまいという選択をする人が増えています。墓じまいをするためにはどのような手続きが必要で、一体どれくらいの費用がかかるのでしょうか?今回終活ねっとでは墓じまいをするために必要な費用について、手続きの方法や納骨先の探し方とともに解説します。

    5

シェアする

関連する記事

「お墓・土地」についてさらに知りたい方へ

お墓の権利は誰にあるの?お墓の売買についてまとめました!のサムネイル画像

お墓の権利は誰にあるの?お墓の売買についてまとめました!

【墓地の承継に登記は必要?】墓地使用権・登記方法を簡単解説のサムネイル画像

【墓地の承継に登記は必要?】墓地使用権・登記方法を簡単解説

お墓の【所有権】について完璧に解説します!のサムネイル画像

お墓の【所有権】について完璧に解説します!

墓地の売買はできるのか?墓地の個人所有と永代使用契約を解説!のサムネイル画像

墓地の売買はできるのか?墓地の個人所有と永代使用契約を解説!

墓地の永代使用権ってどんなもの?内容や注意点を詳しくご紹介しますのサムネイル画像

墓地の永代使用権ってどんなもの?内容や注意点を詳しくご紹介します

墓地を売りたい場合どうすればいい?墓じまいや改葬について紹介!のサムネイル画像

墓地を売りたい場合どうすればいい?墓じまいや改葬について紹介!

墓地を売却することってできるの?墓じまい・改葬について解説しますのサムネイル画像

墓地を売却することってできるの?墓じまい・改葬について解説します

お墓の法律(墓地埋葬法)の規定や問題点をわかりやすく解説のサムネイル画像

お墓の法律(墓地埋葬法)の規定や問題点をわかりやすく解説

お墓の永代使用料って何?永代供養料との違いや相場についてご紹介!のサムネイル画像

お墓の永代使用料って何?永代供養料との違いや相場についてご紹介!

墓地(永代使用権)は譲渡できるのか?使用権の売買についても解説のサムネイル画像

墓地(永代使用権)は譲渡できるのか?使用権の売買についても解説

人気のキーワードの記事一覧

キーワード記事一覧へのリンクです

ランキング

よく読まれている記事です

お墓や墓石の費用相場はいくらなの?値段の内訳や購入のコツもご紹介のサムネイル画像

お墓や墓石の費用相場はいくらなの?値段の内訳や購入のコツもご紹介

1
樹木葬の費用相場はいくらなの?内訳や料金を左右する要因を解説のサムネイル画像

樹木葬の費用相場はいくらなの?内訳や料金を左右する要因を解説

2
永代供養の費用相場はいくらなの?内訳や料金が上下する理由を解説のサムネイル画像

永代供養の費用相場はいくらなの?内訳や料金が上下する理由を解説

3
納骨堂に納骨する時の料金の相場はいくら?のサムネイル画像

納骨堂に納骨する時の料金の相場はいくら?

4
墓じまいの費用相場はいくらなの?改葬の方法や納骨先の探し方も紹介のサムネイル画像

墓じまいの費用相場はいくらなの?改葬の方法や納骨先の探し方も紹介

5

目次

目次です

このページの先頭へ

終活ねっと 〜マガジン〜  Copyright© 株式会社 終活ねっと