成年後見人になるにはどうしたらいいのか?相続の疑問を解決!

超高齢化社会を迎えつつある日本において成年後見人の需要が高まっています。そんな成年後見人になるにはどのような方法があるのでしょうか。この記事では、そもそも成年後見人とは何か、成年後見人になるにはどうすれば良いのかなどを解説していきます。

目次

  1. 成年後見人になるにはどうしたらいいの?
  2. そもそも成年後見人とはなに?
  3. 成年後見制度とは
  4. 法定後見人になるには
  5. 任意後見人になる方法とは?
  6. 社会福祉士が法的後見人になるケース
  7. 成年後見人業務の現状
  8. 後見人と保佐人や補助人との違いは何か
  9. 成年後見人になるには まとめ

成年後見人になるにはどうしたらいいの?

人々

成年後見人になるにはどういった方法があるのか分からず、戸惑っていませんか?
成年後見人になりたいと思っても、どうしたらなれるのかいまいち理解出来ないという方は沢山いらっしゃることでしょう。
以前は必要のない知識だったかもしれませんが、近年は成年後見人の需要がじわじわと高まってきていますので、知っておいて損はありません。

成年後見人と一口に言っても、いくつか種類が枝分かれしていることはご存知でしょうか。
成年後見人となるには何を知っておくべきかという理解を深めておくと、いざという時に迷わずに行動に移すことが出来ます。

この記事では、

  • 成年後見人の役割や種類について
  • 成年後見人になるには何が必要か
  • 法的後見人は社会福祉士でもなれるのかどうか
  • 成年後見人の実際の状況
  • 法定後見制度にまつわる3つの制度の違い

などを解説していこうと思います。

なかなか仕事の実情が見えにくい成年後見人の現状にも触れていますので、是非お読みになって参考にしてみて下さい。

また成年後見人について知りたいという方はこちらの記事も参考にしてみてください。

そもそも成年後見人とはなに?

困った人々

成年後見人という言葉の意味をご存知でしょうか。
たまにニュースなどで聞いた覚えはあっても、具体的にどのような意味や役割を持つのかについてはよく知らない方も多いかと思います。

成年後見人とは、ある人が加齢や障害などで判断基準が著しく低下した際に、その判断を代わりに行ってくれる人のことです。

ここでは、その成年後見人になるための方法についてお話していきたいと思います。

成年後見制度とは

人々

家庭裁判所へ申請すると、その成年後見人をつけてもらえる制度の事を成年後見制度といいます。
成年後見制度は、障がいや病気などの影響から判断能力の低下している人が損をしないようにする事を目的としています。

しかし、一口に成年後見制度といっても実は被後見人の状態により種類分けができるのです。

成年後見制度における2種類の後見制度

成年後見人をつけてもらえる成年後見制度には、大きく2種類に分ける事が出来ます。

法定後見制度

法定後見制度は、判断能力が人よりも低くなってしまった際に利用する制度です。
この場合は後見制度利用者が自分で行うことは難しいので、代わりにご家族やご親戚の方などが手続きを行うことが多いようです。

任意後見制度

任意後見制度は、今は心身ともに平気だけど、いつ判断能力が下がってしまうか分からないからといった理由で、健全なうちに契約を交わしておく意思を持つ人が利用する制度です。
この場合は制度利用者が自主的に動いて手続きすることが多いようです。

では、まず法廷後見人になる方法についてご説明していきましょう。

法定後見人になるには

人々

法定後見人になるには、家庭裁判所を通して後見人に選ばれる必要があります。
では、どういった人が家庭裁判所に選ばれやすいのでしょうか?
実は、法廷後見人になることを望む人がどんな職業についていたかが判断要因の一つとなるようです。

家庭裁判所が選出しやすい職業

基本的に家庭裁判所が選ぶのは、専門的な知識を持っている職業を選んでいた人です。

その理由として、成年後見制度は仕組みがややこしくトラブルになりやすいことが挙げられます。
したがって、そういった難しい制度を理解することができるように、後見人には制度についてあらかじめ詳しい専門家が選ばれやすいのです。

弁護士

弁護士は法律の知識が豊富にあるので、法律関連の手続きやトラブルに強いです。
ご近所とのもめ事や住宅関連の問題、介護認定に関わることなど、法律の知識が乏しい人にとって、分からない事を弁護士にすぐ聞ける環境は心強いでしょう。

司法書士

司法書士も弁護士と同じく法律の知識を身に付けていますので、法律実務家として選出されやすい職業です。
重要な取引や専門知識を必要とする書類の作成・提出など、色々な場面に対応出来ることが想定しやすいといえるでしょう。

社会福祉士

社会福祉士は福祉に関する法律や医学など、他の職業とは違った知識を数多く習得しています。
福祉は日常生活と密接な関わりがありますので、普段のサポートでその知識を有効活用してくれることを求められています。

法廷後見人が選ばれる方法と流れ

法廷後見人は、制度利用者本人の判断力が低下した場合に家族や友人などが家庭裁判所にお願いをします。
そのため、すでに信頼関係ができている知り合いが選ばれることもありますが、多くはやはり弁護士や司法書士、社会福祉士の資格がある方が選ばれやすいようです。

法廷後見人が選ばれる流れとしては、

  • 申立書類を作成し、家庭裁判所へ提出
  • 家庭裁判所が書類の記載内容を調査
  • 後見人が必要か、誰を後見人とするかなどを審判
  • 審判の結果が制度利用者と後見人へ送られる

このような流れになっています。
後見人に選ばれるかどうかは、家庭裁判所の裁量にかかっていることがわかりますね。

では、任意後見人になるにはどうすれば良いのでしょうか?

任意後見人になる方法とは?

人々

先ほどは、法廷成年後見人になりやすい職業についてご紹介しました。

では、成年後見人になるには必ず弁護士や司法書士、介護福祉士の資格がなくてはならないのでしょうか?
この項目では、成年後見人になるにはどうすればいいかのご説明をいたします。

資格などは必要なのか

結論から申し上げますと、資格は必要ありません。
何か特別な資格を必要とされることはなく、その人が持っている能力も関係ないのです。
しかし、誰でもいいというわけではなく、次にあげる条件に当てはまる人は成年後見人になることが出来ません。

  • 未成年
  • 以前、家庭裁判所に成年後見人などを辞めさせられた経験がある人
  • 破産者
  • 行方不明の人
  • 制度利用者に対して訴訟を起こした経験のある人、またはその身内

成年後見人になるには、本人も成年であり、被後見人と信頼関係を結べる人でなくてはならないことがわかりましたね。
では、どうすれば成年後見人になれるのでしょうか?

任意後見人が選ばれる方法と流れ

任意後見人の場合は、制度利用者が自分で選ぶことが出来ますので、その方に信頼されていることが第一です。
そのため、家族や友人が選ばれる場合もあります。

もちろん、そこで弁護士や司法書士、社会福祉士の資格があればなお安心してもらえるかもしれません。

任意後見人が選ばれる流れとしては、

  • 制度利用者が将来を考え後見人を選びたいと思う
  • 制度利用者本人が信頼できる人を選ぶ
  • 公証人役場で公正証書の発行をする
  • 制度利用者に判断力の低下が見られたら、後見人が家庭裁判所に申し立てをする
  • 任意後見人の仕事ぶりをチェックされ、認められれば継続して業務を行う

このような流れになっています。
制度利用者に判断力の低下がみられた後に、後見人本人が裁判所に申し立てをするということがわかりました。

社会福祉士が法的後見人になるケース

人々

社会福祉士が法廷後見人になるには、弁護士や司法書士とは違う手順が必要です。
そのため、この項目では社会福祉士が法定後見人になる方法を順にご説明いたします。

社会福祉士は成年後見人になれるのか

先述しましたように、社会福祉士は成年後見人として選ばれやすい職業です。
なぜなら、制度利用者は高齢化による認知症などの場合が多いので、医療や年金、介護に関わる手続きなどに関しては特に社会福祉士が必要とされます。

では、法廷後見人として成年後見人になるにはどのような手順を踏まなくてはならないのでしょうか?

法定後見人になる手順

社会福祉士が任意後見人制度において制度利用者から選ばれるのではなく、裁判所から選ばれる法定後見人になるにはいくつかの手順を踏む必要があります。

それには、

  • 日本社会福祉会への登録
  • 成年後見人養成研修を受講
  • 「ぱあとなあ」への登録

この3つの手順を踏まなくてはなりません。
それぞれどのような内容なのか以下で解説していきたいと思います。

日本社会福祉士会への登録

まず、日本社会福祉士会へ登録して正会員になって下さい

登録方法は、日本社会福祉士会の公式サイトにアクセスし、右上の「都道府県社会福祉士会会員のみなさま」をクリックします。
そして左端の会員ページご利用方法をクリックすると、パスワード取得ページが出てきますので、必要事項を入力して「新しいIDとパスワードを取得する」を押しましょう。

成年後見人養成研修を受講

次に、成年後見人養成研修を受講して下さい。
これは、成年後見人になりたい方、制度を知りたい方全ての人が受講することができます。
社会福祉士の資格をお持ちの方は、各都道府県で養成研修を実施しているので、自分の住んでいる地域にある社会福祉士会に問い合わせましょう。

「ぱあとなあ」への登録

最後に「ぱあとなあ」への登録をします。
「ぱあとなあ」とは、権利擁護センターで社会福祉士会が運営しています。
成年後見人養成研修を受講した後は、自分が住んでいる地域の社会福祉士会へ問い合わせましょう。

成年後見人業務の現状

人々

成年後見人の実際の業務について、どのようなものなのか知りたい方も多いのではないでしょうか。
この項目では、成年後見人の業務の現状を3つに絞ってご説明いたします。

  • 成年後見人は複数人選出できる
  • ケアがおろそかになることがある
  • 給与は高くはない

具体的にどういった問題なのか、給与の相場などについて解説します。

成年後見人は複数人選出できる

成年後見人の選出人数は1人と決まっている訳ではなく、複数いても問題ないと法律で定められています。
一般的なケースとしては、制度利用者の身内と専門知識を持つ職業の人が、それぞれ成年後見人として選ばれることが多いようです。

ケアがおろそかにならないよう注意すべき

成年後見人の業務内容は多岐に渡り、肝心の制度利用者へのケアが疎かになってしまうこともあります。
制度利用者のご家族は成年後見人が他人である場合、遠慮して疑問を口にしづらいことが多いので、度々話し合って言いやすい場を用意する必要があります。

給与は高くない

成年後見人の給与を決めるのは家庭裁判所です。
そして制度利用者の財産から支払われる仕組みとなっています。

しかし、その給与があまり高いとは言えない額なのです。

地域の家庭裁判所によって金額は変わるものの、相場は大体2万円から6万円ほどです。
更に給与は自動的にもらえる訳でもなく、年に1回もしくは半年に1回のペースで申請を行わないともらえません。
成年後見人は1人の方の担当をするだけでは生活できないため、複数人の方の成年後見人をかけもちしたり、本業とは別に副業として成年後見人をしている方が多いようです。

後見人と保佐人や補助人との違いは何か

人々

法定後見制度については先にご説明した通りですが、この制度でつけられる成年後見人にはいくつかの種類があるのです。

それは、

  • 後見人
  • 保佐人
  • 補助人

の3種類に分かれています。

後見人はなんとなく分かるけど、保佐人と補助人についてはあまり聞いたことがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これら3種類の違いは、利用する方の判断能力がどれくらいなのかによって決まります。

後見人

後見人は、判断能力が一番低く、3種類の中で最も重症な方につけられます。
重要な手続きだけではなく、日常生活を送る上で必要なことも1人では出来ないという方が対象となっています。

保佐人

保佐人は、判断能力が後見人より高く、補助人よりは低いという立ち位置の方につけられます。
日常生活を送る上で必要なことは行えますが、重要な手続きに関しては1人で出来ないという方が対象となっています。

補助人

補助人は、判断能力が一多少衰えている程度で、3種類の中で最も軽症な方につけられます。
この中でいえば判断能力こそ高いものの、重要な手続きを1人でするには不安が残るという方が対象となっています。

成年後見人になるには まとめ

人々

この記事では、成年後見人になるには具体的にどうしたらいいかについてご説明いたしました。

まとめてみると、

  • 成年後見人の役割は判断能力が落ちてしまった人のサポートが主である
  • 成年後見人には、法定後見人と任意後見人の2種類があり、法廷後見人は家庭裁判所が選出するため、弁護士や司法書士、社会福祉士などの資格があると有利
  • 成年後見人になるには、所定の手続きを経て家庭裁判所に選出される必要がある
  • 法定後見人は社会福祉士でもなれるが、そのためにはいくつかの手順をこなす必要がある
  • 成年後見人の給与はあまり高くないが、副業として成年後見人を行ったり、複数人の成年後見となることができる。しかし、その際に忙しさから制度利用者のケアに手がまわっていない現状がある
  • 法定後見制度の後見人の種類は、制度利用者の判断能力がどの程度かによって後見人・保佐人・補助人の3種類にわかれる。

などといったことについてお話ししましたね。
成年後見人になるには、ややこしい手続きや家庭裁判所からの選任が必要なようです。

少子高齢化が進んでいる日本において、成年後見人の需要はますます高まっていくことが予想されます。
必要な知識を取り入れて理解を深め、制度利用者に信頼されるような成年後見人となることを願っています。

この記事が参考になれば幸いです。

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