永代供養で樹木葬を選ぶ理由は?お墓のイメージを覆す!

自分が死んだ時の供養方法について考えたことはありますか?現在、後継ぎがいない、金銭的負担が大きいなどの理由で、永代供養を望む人が増えてきています。なかでも注目を集め始めているのが樹木葬という永代供養の方法。“自然に還る”樹木葬について、ご紹介します。

目次

  1. 永代供養に『樹木葬』という選択
  2. 他の永代供養法と比較して
  3. 樹木葬の2分類
  4. 樹木葬の管理母体
  5. 樹木葬は前もって準備ができる
  6. 樹木葬へのお参りは?
  7. 自宅の庭に樹木葬は可能か?
  8. 永代供養で樹木葬を選ぶ理由まとめ

永代供養に『樹木葬』という選択

山

「樹木葬」という永代供養の方法をご存知でしょうか?

少子高齢化や、地方の過疎化といった現代社会の変化にともなって、従来のお墓というものについての考え方も変わりつつあります。

例えば自分の死後、お墓を継ぐ者がいない、子供に手間や費用を負担させたくない、そもそもお墓は不要など、お墓について様々な悩みを持つ方が増えているそうです。

そこで、そんな現代の人々の価値観に合った葬送方法の一つとして、今回は樹木葬を取り上げてみました。
樹木葬ってどんなもの?と疑問を持っている方に向けて、

  • 他の永代供養と比較した樹木葬のメリットやデメリット
  • 樹木葬の種類
  • 樹木葬の管理母体
  • 樹木葬の準備やお参りの仕方
  • 自宅で樹木葬は可能か

などについてご紹介します。
近年じわじわとニーズが高まってきている樹木葬という永代供養について、一緒に見ていきましょう。

永代供養についてより詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください

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他の永代供養法と比較して

樹木葬には、現代の人々の生活に合ったメリットが多くありますが、一方でデメリットも存在します。

樹木葬のメリット

お墓

それでは樹木葬のメリットを数々紹介していきます。

無機質ではない

同じ永代供養でも、コンクリートで固められたお墓に入る従来の埋葬方法とは違い、自然葬の一つである樹木葬は、将来的に土に骨を還したいという自然派志向の人にぴったりです。

サクラやイロハモミジ、クスノキ、ツツジ、ハナミズキといった樹木を墓標とし、自然に囲まれた中で故人は安らぎを得ることができますし、お参りに訪れる方も、季節の美しさを感じながら故人を思うことができます。

費用がかかりすぎない

一般的なお墓は、建てる時の費用が150万円~と言われています。
樹木葬は、取り扱ってる墓地や霊園、また個別埋葬か合葬かなどによって異なりますが、土地使用料や永代供養料を含めた相場が、およそ10~80万円となっています。
従来のお墓に比べると、かなり費用が抑えられる傾向にあります。

永代供養を前提としている

樹木葬では、お寺や霊園が責任をもって遺骨を預かり、長きに渡って供養してくれる永代供養の方法をとっています。
したがって、お墓を継承する必要や、残された者に金銭的な負担や維持管理の手間をかける心配もありません。

また、宗旨や宗派を問わず誰でも埋葬してもらえますし、血縁関係や婚姻関係にない者同士でも一緒に埋葬してもらうことが可能です。
中にはペットと一緒に入ることができるところもあります。

環境保全にもなる

樹木葬は、1999年に岩手県の祥雲寺(現:知勝院)が、荒れていた里山の自然再生と環境保護を目的として始めたものです。
こうした里山型の樹木葬では、1人埋葬するごとに苗を1本ずつ植樹するため、里山の自然環境の維持保全に役立つことになります。

また一般的に、墓地や霊園は木を伐採し、自然を切り崩して造成されますし、墓石は石切り場から切り出されます。
樹木葬ではそのような自然破壊を伴わないことが多く、人工物もできるだけ使用しないため、環境にやさしいと言われています。

樹木葬のデメリット

続いてデメリットを紹介します。

遺骨は残らない

土に還る素材などに遺骨を包んで埋葬したり、他の人と合同で埋葬する合祀など、骨壺に遺骨を納める形式でない場合、一度埋葬してしまうと遺骨を取り出すことができません。
何らかの事情で改葬したい、分骨したいとなった時に、遺骨を土に還す樹木葬では不可能となってしまいます。

供養方法に制限がある

樹木葬はほとんどの場合、永代供養を前提としています。
永代供養というのは、寺や霊園が遺族の代わりに責任をもって長い年月、供養と管理を行うことです。
しかし長い年月といっても、将来にわたって永久に、という意味ではありません。

管理しているお寺や霊園によって異なりますが、庭園型の樹木葬の場合、最初から遺骨を他の人と一緒にして埋葬するパターンと、13年や17年、33年といった一定期間遺骨を安置し、その期間を過ぎると他の人の遺骨と一緒に埋葬するというパターンがあります。

しかしどちらにせよ、最後は他の人と共同になる合祀という形をとります。
そのため、遺骨の返却などは不可能となりますし、他の人と一緒にされることに抵抗がある場合は、あまりお勧めできません。

場所によってはお参りしにくい

里山型の樹木葬は、自然のままの山に遺骨を埋葬します。
山ですから広大で、もちろん様々な植物が自生しており、後々、故人を埋葬した場所が分からなくなってしまうこともあります。
さらにほとんどの場合、街から離れた場所にあるため、お参りするのに不便だったり、年配の方は埋葬した場所に行くまでが大変だったりします。
また、水害などにあった場合、遺骨が流されてしまう可能性も考えられます。

樹木葬の2分類

お墓

樹木葬の形態は「里山型」「庭園型」の2種類あります。

里山型

最も自然に近い形で埋葬されるのが、里山型の樹木葬です。
寺や霊園が管理する広大な里山をそのまま墓地とし、埋葬するごとに苗木を植樹します。

メリット

自然に還る、大自然に囲まれて眠るという点で、自然と一体化したいと考える人にぴったりです。
遺骨は和紙に包んだり、土に還る素材の袋などに入れ、土を掘って埋葬します。
そして故人ひとりにつき一本、周囲の植生を損なわない苗木を植樹します。
伐採された山や荒れた山などに植樹するので、里山の保全、環境維持に貢献できることになります。

また、個人ごとの永代供養に対応しており、他の遺骨と混じらないように個別に埋葬するので、墓石は立てたくないが合葬には抵抗があるという人にもおすすめです。

デメリット

里山という広大な敷地が必要であるため、都心や街の中心部には見られず、ほとんどの場合が郊外にあります。
そのため、お参りするには時間や距離がかかることが多いでしょう。
また、場所によっては冬は危険なので入山禁止など、お参りできる時期が限られている場合もあります。

庭園型

お寺や霊園が管理する敷地内に綺麗に造成された庭園型は、一人一人に植樹するタイプもありますが、中心にシンボルツリーがあり、その周りに共同で埋葬する形式が多くとられています。
土地の少ない都心部に多く見られる樹木葬の形です。

メリット

駅から近いなどアクセスがよく、気軽にお墓参りに行くことができ、車椅子でも入れるなど、バリアフリーに対応している墓地もあります。
また合同区画以外にも、個人用や夫婦用、家族用、ペットと一緒に入れるなど、様々なニーズに合わせた埋葬方法が選べるところもあります。
プレートなどを置けるところでは、どこに故人が眠っているかが分からなくなることもありません。

デメリット

造成された場所に埋葬するという点や、カロートに骨壺を納める形式の場合、墓標が墓石か樹木かという違いだけで、埋葬方法は従来のお墓とさほど変わりなく、“自然に還る”ことを希望する人には向いていないかもしれません。
また、都心部の樹木葬霊園や墓地では、スペースを必要とする個別埋葬に対応しているところが多くありません。

樹木葬の管理母体

現在、様々な管理母体が樹木葬を取り扱い始めています。
高齢化社会により高まる墓地需要に対し、特に土地不足が懸念されている都市部では、スペースのとらない合葬の樹木葬は相性が良く、今後も増え続けていくと思われます。

公営の樹木葬

都道府県や市町村が管理運営する公営の霊園でも、樹木葬を取り扱うところが増えてきました。
公営の樹木葬のメリットは、永代供養料や管理費の安さに加え、管理母体が安定しているため、倒産の心配が少ないことです。

しかしそのため大変な人気となっており、競争率もかなり高く、2012年に都立で初めて樹木葬を実施した小平霊園では、募集倍率が16.3倍にもなりました。
また、現住所がその自治体にあることなどの制限があります。

民営の樹木葬

現在、樹木葬を行っている中で最も多いのが民営のものです。
民営では寺院や公営の樹木葬に比べると、オプションなどが多く、自由度が高い樹木葬を行うことができるようです。
宗旨宗派も問わず、条件も問われないところがほとんどです。

ただし、その経営会社が安心して任せられるところかという点に注意が必要です。
樹木葬自体まだ歴史が浅いため、業者の方も経験が浅い場合や、流行に乗って形だけの取って付けたような樹木葬を行う業者も中にはあるかもしれません。
実際にどのような樹木葬が行われているか、見学して自分の目で確かめることが重要です。

寺院運営の樹木葬

多くが、お寺の境内に設けられた区画で樹木葬を行っています。
また、お寺が持っている里山での樹木葬も行われています。
一般的なお墓では、そのお寺の檀家であることが条件とされていますが、樹木葬に限っては宗旨宗派を問わない場合が多いようです。

樹木葬は前もって準備ができる

人々

樹木葬は生前に契約することができ、多くの人が自分で気に入った場所を決めて契約しています。
諸々の手続きや費用についても前もって済ませておくことができるので、残された者に負担がかかることも少なくなりますし、何より自分の最期の場所を、生きているうちに納得のいく形で決めておくことができるのが特徴です。

自分の樹木を選べる

管理している寺や霊園にもよりますが、その土地で生育できる樹木なら比較的自由に木を選べるところもたくさんあります。
また、自分で選んだ苗木を前もって区画に植え、自分自身が眠る場所の木を、生前から大切に育てられるところもあります。

花がメインの樹木選択も

お花

人気があるのは、イロハモミジ、ハナミズキ、ヤマブキ、ツツジなど、花が美しく、四季の変化が楽しめる樹木です。
中でも日本人に馴染みの深いサクラは一番人気となっており、サクラの木を専門にした“桜葬”を行っているところもあります。
四季折々の花が咲き乱れるガーデン風の樹木葬を行っているところでは、バラなどを墓標にできるところもあります。

樹木葬へのお参りは?

霊園によってお参り方法は様々です。

墓標が墓石ではなく樹木というだけで、墓標の前で手を合わせる従来のお墓参りの方法とさほど違いはありません。
ただし、特に里山型の樹木葬では山火事の危険から、火気厳禁となっているところが多く、線香やろうそくの火などは禁止されています。
庭園型では、焼香台や献花台などが設置されているところもあるので、一般的なお墓参りと同じ方法でお参りします。

里山型の樹木葬の場合は、自然豊かな山の中にお参りしなければならないので、山登りに適した格好で行く必要があります。
また、管理者によって、お参り可能な時期や時間を制限している場合があるので気を付けましょう。

永代供養のお参りについては以下の記事を参考にしてください。

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自宅の庭に樹木葬は可能か?

樹木葬は、“埋葬=土に埋める”ことを前提としており、「墓地、埋葬等に関する法律」によって許可された場所にしか埋葬することはできません。
したがって、自宅にある木の下に埋めることは不可能です。

遺骨を粉骨することが前提

一方で、遺骨を砕いて遺灰にして撒く“散骨”といわれる葬送方法は、遺骨を土に埋めるわけではないため、墓地埋葬法に触れることはありません。
散骨についてはまだ法律が制定されていないこともあって、自宅の庭に撒くことも可能と言えます。

ただし、遺族にとっては大切な故人の遺灰であっても、他人から見たら違います。
近隣に農地や水場がある場合、風評被害が出ることがあるかもしれませんし、隣近所の人も不快に思うかもしれません。
また、土地を売りに出す時に価格が下がったり、売れない可能性もあります。
法律上はグレーな部分と言えますが、後々トラブルを招かないためにも節度や配慮が必要です。

永代供養で樹木葬を選ぶ理由まとめ

庭

いかがでしたでしょうか?
この文章では、樹木葬という永代供養についてご紹介してきました。

  • 樹木葬には、継承者の必要なし、低価格など数多くのメリットがあるが、遺骨が残らないなどのデメリットもある
  • 樹木葬には里山型と庭園型の2つのタイプがある
  • 公営、民営、寺院と、管理母体によって違いがある
  • 自宅の庭での樹木葬は基本的に不可能

など、樹木葬のことが分かりました。
従来の墓制度にとらわれない新しい供養方法の一つとして、また現代のライフスタイルに合った永代供養の樹木葬について、ぜひ考えてみてはいかがでしょうか

散骨などの自然葬については以下の記事に詳しく書いてありますので合わせてお読みください。

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