墓地に関する法律はややこしい?一通り確認しよう!

墓地の法律は意外と多く、詳しく知っている方は少ないかも知れません。この記事では、墓地に関する法律を紹介し、みなさんが墓地利用の際に困ることがないよう、解説していきたいと思います。まずは是非、基本を押さえましょう!

目次

  1. 墓地に関する法律はどんなものがあるの?
  2. 墓地、埋葬等に関する法律
  3. 墓埋法で気を付けるところ
  4. ペットの墓地は作れるの?
  5. 墓地に関する法律のまとめ

墓地に関する法律はどんなものがあるの?

お墓

「墓地についての法律って何があるの」と聞かれたら、皆さんはどう答えるでしょうか。

墓地は、新たに建てる、維持する、移動する、撤去する(墓じまいする)或いは売り買いするなど、適宜法律に則って運営されています。

さて、墓地についての法律は、「墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)」で定めらています。

以下、昭和23年の戦後に定められたこの法律の詳細について紹介していきます。

墓地、埋葬等に関する法律

法律はえてして名前が長いことがあり、多くは略されることがあります。

「墓地、埋葬等に関する法律」は「墓埋法(ぼまいほう)」または埋葬法(まいそうほう)と略されますので、本記事では適宜「墓埋法」を使います。

この墓埋法では、墓地の有り方についてのみ定められているわけではありません。
法では、納骨する場所や火葬場の管理運営、埋葬の仕方など、人が亡くなられた後の一切について定められています。

なお法の主たる目的は、公共の環境衛生に配慮すべきであるという点にあります。
適宜法改正も行われてきているので、下記施行規則と分けて紹介します。

法律の改正

墓埋法は昭和23年に施行されて以後、何度か改正され、最終改正は平成23年12月14日(法律第122号)です。

最終改正において変更されたのは、これまで墓地や納骨堂等の施設の許可が都道府県知事・指定都市や中核市の首長から出されていたものが、全て市(長)に移るという点です。

この変更で期待されるのは、墓地等の管理許可を市の管轄にすることで、葬送方法を風土にあったものにしたり、より地域性を活かすためです。

施行規則

ご存知のように、法律には必ず施行規則(しこうきそく)が定められています。

施行規則は、端的に法律の細かい点を説明した決まりごとです。
墓埋法施行規則では、埋葬や火葬の許可申請の仕方、改葬や墓じまいの許可申請や、墓地や火葬場の管理の仕方が定められています。

なお、墓埋法施行規則をより細かく定めた「墓埋法施行細則」も制定されています。

墓埋法で気を付けるところ

墓埋法を読んでいくと、様々疑問に思うところが出てくると思います。

以下、気になるところ、注意しなければいけない点を細かく見ていきたいと思います。

土葬は合法?

時代劇を見ていると、ご遺体が土葬されているシーンを度々見かけます。

ところで現在、土葬は適法なのでしょうか。

結論から言えば、墓埋法第2条(「死体を土中に葬ること」)によれば適法です。
しかし、一部自治体(東京都や大阪府、名古屋市など)では衛生面などを考慮し、土葬は条例で禁止されています。

勝手に売買してもいいの?

お墓が仮に不要になった時、例えば継承者がいなくなってしまった時など、そのお墓を売り買いすることは出来るのでしょうか。

お墓の売買は、基本的に不可です。
これは、お墓の使用という言うのは、放棄したり墓じまいをしたりしない限り一生もの(永代使用:えいたいしよう)だからです。

なおこの売買不可については、墓埋法に定めはありませんが、民法上、お墓の使用権に問題が生じるためです。

撤去はどうする?

墓じまいをするときや、お墓を移動するときなど、お墓の撤去の仕方はご存知でしょうか。

いずれの場合も、お墓を離れますので「離壇料(りだんりょう)」を寺院や墓地の管理者に支払います。
遺骨を移して永代供養に切り替える場合は、離壇料を支払った後、新しい墓地の管理者に必要な永代供養費などを支払います。

また、お墓を完全になくす場合は、解体業者や石材店などに依頼して工事をしてもらい、墓地の敷地を更地に戻すのが基本ルールです。

なお、改葬にせよ墓じまいにせよ、各自治体から「改葬許可証」を交付してもらわなければなりません。
そのため、現在の墓地管理者から埋葬証明を貰わなければならない点に気をつけましょう。

これらお墓の撤去(改葬)については、墓埋法第5条に規定されています。

継承はどうやるの?

墓地の引き継ぎ(承継:しょうけい)は、各墓地管理者に届け出が必要です。
自治体に届け出る必要はありませんが、管理してもらっている墓地の決まりに則って手続きをしてください。

ちなみに、墓地の承継者変更にかかる費用は、名義変更の料金として数千円程度です。

なお、承継は民放897条で定める所の「祭祀財産(さいしざんさん)」に当たり、お金などの遺産相続とは異なります。

新しくお墓を設置するには

例えば次男家族の方などで、お墓を新しく設けたい場合などありませんか。

この時まず何をするか、それは墓地の設置場所を決めることです。
ご自宅近くの寺院やゆかりのある墓地、広い霊園など様々候補があるでしょう。

お墓を設置するということは、言い換えれば、墓地区画の土地を使用する権利(永代使用権)を買う、ということだと覚えていて下さい。
墓地設置用の土地を購入した後は、葬儀社や石材店を通してお墓のデザインなどを選び、設置工事をするという流れになります。

法律を正しく理解し、お墓参りなどの供養に支障がないようにしたいものです。

お墓

ペットの墓地は作れるの?

ご家庭でペットは飼われていませんか。

家族の一員であるペットが亡くなった後、どのように供養してあげたらいいか、供養できるか紹介します。

最近では、ペット墓地やペット霊園と呼ばれる動物や昆虫だけのお墓が当たり前にあります。
万が一に備え、覚えておくといいかもしれませんので、引き続きご覧ください。

死体の取り扱い

ペットを供養するために知っておくべき大切なことがあります。
それは、動物が亡くなった場合、死後硬直と腐敗の進行が非常に速いということです。
実は、ペットの遺体は衛生上の理由も含め、法的には一般廃棄物です。

綺麗な姿のまま供養してあげるためにも、火葬の準備をしましょう。
火葬場までの葬送は、遺体をタオルなどで包み、ドライアイスや保冷剤などを入れた箱に入れてあげましょう。
とにかく体温を下げるようにして、腐敗の進行を妨げることが大事です。

後は自治体の動物火葬場で火葬してもらうか、ペット葬儀社で火葬してもらい遺灰を受け取り、埋葬しましょう。

場所はどうする

動物用のお墓があるのはご存知でしょうか。
実は昨今、動物やペット専門の霊園が増えています。

これに合わせ、ペット専門の葬儀社もありますのでご自宅の近くなり、思い出のドッグランなどの近くなどの霊園に埋葬するなどが望ましいと思います。

あくまで火葬後の例ですが、私有地や自宅の庭などに埋葬する場合は、近隣住民に配慮しなるべく深めの穴をほって納骨しましょう。
私有地以外の場合に埋葬した場合、不法投棄とみなされる場合があるので、大切なペットの納骨は然るべく場所を選びます。

上記法律の問題もありますので詳しくは、ペット葬儀社やペット霊園とまず相談することをお勧めします。

墓地に関する法律のまとめ

お墓

いかがだったでしょうか。
墓地利用や火葬に関して、主として墓埋法に関する理解をして頂けたでしょうか。

決して複雑なものではありませんが、墓埋法に限らず、条例で墓地の取り扱いが異なる場合もあります。
間違いがないよう、万一の際は、必ず周りの方と相談するようにしましょう。

大切な墓地利用について法律を正しく理解し、故人に安らかに眠って頂けるよう努めたいものです。

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