玉串と玉串奉奠の作法・玉串料についてわかりやすく解説します。

神社で儀式をしたり、地鎮祭などの際に玉串を奉じます。この作法を玉串奉奠といいます。また、儀式や七五三などの際に神社へお渡しするお金を玉串料といいます。よく似た言葉に初穂料があります。この記事では玉串に関する作法や玉串料について説明します。

目次

  1. 玉串とは
  2. 玉串奉奠の意味
  3. 玉串の由来
  4. 玉串料とは
  5. 玉串を捧げる玉串奉奠の作法
  6. 神前結婚式や葬式など式による違いは?
  7. 玉串奉奠の作法まとめ

玉串とは

葬儀

玉串は榊(さかき)の枝に垂(しで)をつけて神前に捧げる神具です。
神道で使われる道具で、祈祷や冠婚葬祭、地鎮祭など、祭典の際に、玉串を奉って拝礼することがあります。
神事で使われる榊(さかき)は、常緑樹で、一年中青々と葉が茂り、神が宿るとされています。この榊は、榊という植物だけでは無く、常緑樹一般を指しますから、玉串には、榊の他、樫や松、杉なども使われます。
垂には、木綿や紙が使われます。紙で作られた垂を紙垂(かみしで)といいます。
木綿(ゆう)というのは、植物の楮(こうぞ)の皮の繊維から作られた糸です。

玉串奉奠の意味

地鎮祭でも玉串を奉じます。

結婚式や地鎮祭など神事で行う玉串奉奠

米・酒・魚・野菜・果物・塩・水等の神饌(しんせん)と同じく、玉串も神様へのお供えです。
しかし、玉串は、礼拝時に使用するため特別な作法や意味があります。
玉串を神様に捧げて拝礼することを玉串奉奠(たまくしほうてん)または玉串拝礼といい、決まった作法があります。
様々な儀式に祭祀、神様を敬い、ご神威・ご神徳をいただけるよう祈りを込めて捧げ拝礼します。玉串に自分の心をのせて神にささげるのです。 この意味において玉串は神饌と異なります。

「神社祭式同行事作法解説」における玉串

神社本庁編の「神社祭式同行事作法解説」には、「玉串は神に敬意を表し、且つ神威を受けるために祈念をこめて捧げるものである」と記しています。

玉串の由来

玉串の由来は古事記

玉串の由来は、古事記に記載されている天の岩戸(あまのいわと)隠れの神話にあると言われています。
天照大神が天の岩戸にお隠れになって、様々な禍が生じたとき、八百万(やおよろず)の神々は、いろいろな儀式をして、天照大神のお出ましを祈りました。その作法の中に、榊に玉や鏡などを付けて天照大神のお出ましを仰いだと記されているのが玉串の由来です。

天の岩戸

日本の神話で、天照大神がお隠れになった天の岩戸は、天戸(あまと)、天岩屋(あまのいわや)、天岩屋戸(あまのいわやと)とも言います。
宮崎県西臼杵郡高千穂町には、天岩戸神社や八百万の神が天照大神のお出まし方法を神義したとされる天安河原があります。その他、日本各地に天の岩戸だとされる場所があります。

玉串の語源

玉串の語源としては、いくつかの説があります。

本居宣長

江戸時代中後期の国学者である本居宣長(もとおりのりなが)は、玉串の名の由来は、神前にお供えするため手向ける作法、手向串(たむけぐし)であると考えました。

平田篤胤

江戸時代後期の国学者である平田篤胤(ひらたあつたね)は、本来の玉串は、木や竹の棒である串に玉を着けたもので、そのために玉串と言う名前になったと説明しています。

六人部是香

幕末の国学者で神官の六人部是香(むとべよしか)は、榊は神霊が宿るものとして霊串(たまぐし)が変化した物であると考えました。

玉串料とは

玉串料と初穂料

神社に冠婚葬祭などご祈祷をお願いするときにわたす金銭を入れる袋の表書きには、初穂料や玉串料と書きます。
初穂料と玉串料は、どちらもご祈祷の際に奉納する金銭ですが、使う場面が異なります。

神社ではお布施とはいいません

お布施は仏教で用いる他に施しを与えるという意味の用語です。玉串料や初穂料は、神道で使われる言葉です。

初穂料

初穂というのは、一年で最初にはじめて収穫されたお米です。
初穂は、収穫と豊作を感謝する意味で、神前にお供えする習慣があります。
また、米以外の農作物や魚も初物として、神前にお供えしました。
つまり、初穂や初物は、神様にお供えするものとされています。しかし、初穂や初物は、農業や漁業をしている人でないと手に入りませんから、お金を初穂の代わりとしてお供えするようになったのです。
そして、神様にお供えするお金を初穂料と言うようになりました。

初穂料として相応しくない場合

初穂料には、感謝の意味がありますので、葬儀に際して、お供えするお金を初穂料とするのは、適当ではありません。
「玉串料」や「御榊料」と記しましょう。

玉串料は玉串のかわり

玉串は、この記事の中でも説明したように、神道の儀式の際に神様に奉る神具です。
玉串は、食物である神饌と共に神様にお供えします。
この玉串を用意できない場合に、玉串の代わりにお供えするお金が「玉串料」です。

玉串料として相応しくない場合

玉串は、神道で儀式に使用する物ですから、冠婚葬祭、つまり葬儀でも「玉串料」を表書きすることができます。
ただし、儀式とは直接関係あるとはいえない、お守りやお札を受ける場合には、初穂料という言葉を使いましょう。

玉串を捧げる玉串奉奠の作法

玉串奉奠の作法

玉串奉奠の作法を解説します。

一礼し、神職から玉串を受け取ります。
玉串は、左側が少し高くなる感じで、自分の胸の高さまで肘を張って持ち上げます。
持ち方は、玉串の枝元(えだもと・根元のことです)を右手で上から持ち、左手は玉串の中央から先の部分を下から支えるようにするのが作法です。

玉串を持って前に進みます。

玉串を捧げる机の2歩ぐらい手前でいったん止まり、一礼すなわち軽いおじぎをします。

さらに、1歩前進して一礼します。

左手で玉串の先の部分を挟み、右手を動かして玉串の枝元が自分の体の方へ来る方向に回転させ、左手を右手に添えます。
このとき両手で玉串の枝元を持っている事になります。

その状態で、両手で玉串を少し自分の顔に近づけるような感じで、祈念を込めてお祈りします。

玉串をもとの高さに戻します。
作法としては、左手は玉串の枝元を持ち、右手を玉串の中程に持ち替えて、枝元が神前の方向になるように、玉串を時計回りに半回転させます。

両手で玉串の中程をしたから支えるように持ち、机の上に玉串を両手で置き供えます。

一歩下がり、二拝二拍手一拝をします。

二拝二拍手一拝を終えて、自分の席に戻ります。

二拝二拍手一拝

二拝二拍手一拝というのは、次のような作法です。
2回おじぎをして、手を体の前合わせ、右手を少し引き、2度拍手します。
そして、引いた右手を戻します。
最後に小さめに一歩後退して、止まり、一礼してすることです。

複数の人が同時に玉串奉奠をする場合

複数の人が同時に玉串奉奠をするときは、代表者が玉串を奉納する動作をし、他の関係者は、代表者の動作に合わせて、二拝二拍手一拝をすれば良いです。

玉串拝礼の動画

玉串拝礼の動画を紹介します。
実際の玉串拝礼については、動画を見ると理解しやすいです。

神前結婚式や葬式など式による違いは?

結婚式や葬儀でも、玉串奉奠を行います。
基本的な方法は同じです。

神前式葬儀での玉串奉奠

神式の葬儀で玉串奉奠を行うときは、手を叩くときに音を出さないように叩きます。

玉串奉奠の作法まとめ

玉串奉奠は、神式の儀式において、非常に重要な要素です。玉串に心を込めて祈ります。
玉串奉奠には決められた作法があり、それに従わなければなりません。
また、儀式に際して、お供えするお金は玉串料といいます。お守りをいただく場合には、初穂料と言います。
社会人として、ぜひ知っておきたい知識だと言えるでしょう。

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