仏像の大日如来とはどんな仏なのでしょう?

日本のお寺には、さまざまな特徴を持った仏像があります。その中で、大日如来 は特殊な如来です。すべての仏像は大日如来が変化したもの、といわれています。

目次

  1. 大日如来とは?
  2. 如来とは?
  3. 大日如来と密教
  4. 真言宗とは?
  5. 真言宗の開祖は?
  6. 曼荼羅について
  7. 仏像の見分け方
  8. 大日如来の仏像
  9. 大日如来の印
  10. 大日如来と不動明王
  11. 仏像の配置
  12. 東寺
  13. 胎蔵界大日如来像
  14. 金剛界大日如来像
  15. 仏壇に安置する場合
  16. まとめ

大日如来とは?

大日如来

大日如来とはまたの名を、毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)、梵名はマハー・ヴァイローチャナと言います。マハーは「大きい」、ヴァイローチャナは「太陽」の意味です。太陽を司る毘盧遮那仏が進化した仏です。
宇宙そのもの、森羅万象とされ、この世の最高位、根本仏とされます。人智を超えた尊い存在です。

如来とは?

悟りの世界(如) から、去来して法を説くことから如来と名づけられています。仏陀の「真理に覚醒したもの」と同じ意味です。お釈迦様が王族の生活を捨てて、髪を短く切り落として出家された時の姿が仏像の姿です。

大日如来と密教

平安時代から伝わる密教に、真言宗と天台宗があります。真言宗は、大日如来を本尊としています。「すべての仏様は大日如来が姿を変えたもの」として、様々な仏もまつります。物事を1つの事にとらわれず、広い視野で見極めれば本質が見てくると考えます。

真言宗とは?

「大日経」「金剛頂経」を経典としています。
真言陀羅尼宗(しんごんだらにしゅう)、曼荼羅宗(まんだらしゅう)、秘密宗とも呼ばれます。東寺を基盤としたので東密とも称します。
心のあり方、価値観など10段階に分ける十住心思想です。最終段階は大日如来と同じレベルになることを説きます。

真言宗の開祖は?

空海(弘法大師)が開祖です。
讃岐(現在の香川県)に生まれました。佐伯直田公(さえきのあたいきみ)と阿刀出身の母親の三男です。幼い頃の名を真魚(まお)といいました。15歳で上洛し、18歳の時に大学に入りますがすぐに退学します。唐に渡り、中国密教の頂点の恵果に、「大日経」の胎蔵界と「金剛頂経」の金剛界の伝法阿闍梨位(でんぽうあじゃりい)の灌頂(かんじょう)を受けます。真言密教の第8祖です。灌頂名は遍照金剛(へんじょうこんごう)です。921年(延喜21年)醍醐天皇より弘法大師の諡号を賜ります。

曼荼羅について

密教の世界観をビジュアルで表現したのが曼荼羅です。
曼荼羅には2つの世界があります。
胎蔵界と金剛界の2つです。
2つ合わせて両界曼荼羅と呼びます。
この両界を統率するのが、大日如来です。

仏像の見分け方

如来像は、既に悟りを開いた仏なので、欲がなく、質素な服装で作られます。大日如来はあらゆる仏のトップですので、宝冠、胸飾り、腕飾りを身に付けています。釈迦如来、薬師如来と大きく異なる点です。

大日如来の仏像

菩薩像の仏像と似ています。見分け方は、手です。たいていの菩薩像は印を結んでいません。一方、大日如来は特徴のある印を結んでいます。
装飾品を身に付け、印を結んでいる仏像は大日如来と思っていいでしょう。

大日如来の印

大日如来の真理面を象徴する胎蔵界の如来は、最高の悟りを表す「法界定印(ほうかいじょういん)」を結んでいます。座って両手を重ねる姿です。鎌倉時代ごろから造られました。智慧を象徴する金剛界の如来は、智慧を表す「智拳印」を結んでいます。「智拳印」は大日如来独特の印です。左手の指を右手が包み込む形です。不浄とされる左手が、すべての生物をさす衆生(しゅじょう)を、清浄とされる右手が仏を表しているとされます。仏の智慧で衆生を包み込むことをあらわしています。

大日如来と不動明王

脇侍(きょうじ・わきじ)は、仏像や仏像絵画で、中尊(中央に位置し、信仰の中心の仏)の左右に控えます。明王・天・菩薩などです。中尊と左右の脇侍で三尊形式となります。
真言宗では、大日如来像を仏壇の中央最上段に安置します。向かって左に不動明王を、右に弘法大師を安置します。

仏像の配置

仏像の配置は三尊形式のほかに、五仏という配置もあります。
大日如来を中心に四つの仏が四方に安座するものです。それぞれが五つの智慧を司るので五智如来(ごちにょらい)ともいわれます。五重塔などの、塔内にまつられることが多く、曼荼羅の世界をあらわしています。

東寺

延暦13年(794年)桓武天皇が平安京遷都の際、国家鎮護のために建立しました。弘仁14年(832年)嵯峨天皇より空海(弘法大師)に下賜されます。東寺は弘法大師により、真言密教の根本道場となります。講堂や五重塔などの建設を着手、寺号を「教王護国寺」と称します。東寺と教王護国寺の2つの名称があるのです。
講堂には、金剛界大日如来像を含め21体の仏像が安置されています。

胎蔵界大日如来像

無限の慈悲を象徴し、すべてが大日如来の中に包み込まれているとされます。
四国遍路は胎蔵界曼荼羅の「四転説」による仏道修行の道場の意味合いがあります。
徳島県が「発心」、高知県が「修行」、愛媛県が「菩提」、香川県が「涅槃」の道場と呼ばれます。

金剛界大日如来像

頭には五智宝冠を被っていることもあります。悟りを得るのに必要な智慧を象徴し、智慧が硬く傷つかないことを意味しています。

仏壇に安置する場合

真言宗には多くの宗派が存在します。ご本尊は大日如来ですが、信仰している仏様が或る場合、そちらを祀っても構いません。
仏壇では、ご本尊に「大日如来」、向かって右側に「弘法大師」、向かって左側に「不動明王」または「興教大師」を祀ります。
ご本尊を仏像にし、脇侍を掛け軸にする場合、掛け軸はご本尊よりも高くならないようにしましょう。

まとめ

大日如来は真言宗では、最高の仏とされています。日本には、空海によって伝えられました。金剛界大日如来と胎蔵界大日如来と2つの如来があります。仏像の見分け方は印相の違いです。金剛界大日如来の仏像の印は智拳印を結んでいます。胎蔵界大日如来の仏像は法界定印を結んでいます。
お仏壇に仏像を安置する場合、位牌よりご本尊の位置が下にならないようにします。

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