いろいろある岩石の種類。目的に合うものはどれ?

一言で「岩石」といってもさまざまな種類がありますね。素人には見た目の色でしか種類の違いがわからないものですが、利用目的に適した岩石の違いや特徴などを解説していきます。

岩石の種類は大きく3つ

「岩石」と聞いてどういう岩や石を想像しますか。海岸にそそり立っている岸壁の荒々しい岩の姿、もしくは大きな岩山、庭園に置かれている大きな庭石でしょうか。

私たちが目にする岩山の多くはマグマが冷えて固まった「火成岩」や、火山灰などの粒子積み重なった「堆積岩」でできています。

岩石3種類の違い

大まかに岩石はマグマの固まる速さや場所、粒の大きさによって3つに分類されます。

1.火成岩
2.堆積岩
3.変成岩

この3つからさらに含まれる鉱物の比率などによって細分化されていますが、岩石は徐々に変化していくものであり、その過程にあるものの線引きは非常に難しいものになっています。

大まかな分類を理解するににとても分かりやすい一覧図がありました。
この図の右先から先にも、枝分かれして分類されたたくさんの名前が付けられています。

岩石 種類 分け方

言葉で説明するよりも図の方が分かりやすいですね。

中学校での覚え方

中学校ではこの岩石の種類の覚え方として暗記方法を教えてくれるそうです。
それは「シンカンセンはカリアゲ」

意味は何のことやら?ですが、上の図を見ながら言ってみるとわかります。

深成岩・・・花崗岩、閃緑岩、斑れい岩
シン    カ(ン)セン  ハ
火山岩・・・流紋岩、安山岩、玄武岩
カ      リ   ア   ゲ

暗記のための語呂合わせは、似たような名前が多い科目ほど大事ですね。

それぞれの岩石の特徴

1.火成岩

1-1.火山岩

火山の表面に近い場所でマグマが急に冷えて固まった岩石で、結晶の粒が揃っていないものを指します。
石基と呼ばれる結晶になりそこなったガラス質や細かい結晶の集まりの中に、大きめの結晶が混ざっています。この組織のことを「斑状組織」といいます。
種類:玄武岩、安山岩、流紋岩など

1-2.深成岩

火山の地中深い位置でマグマがゆっくりと冷えて固まった岩石で、結晶の粒が揃っています。
同じような大きさの結晶が集まっているので「等粒状組織」といい、斑目の美しいものが多くなります。
種類:閃緑岩、花崗岩、斑れい岩など

2.堆積岩

マグマが冷えてできた火成岩が地表で浸食されたり風化して壊れたものや、火山灰、生物遺骸の粒子などが水や風の影響で堆積し、圧力やカルシウムなどと化学反応をおこして変化し再び固まったものです。
種類:砂岩、凝灰岩、石灰岩、チャート、粘板岩、礫岩など

3.変成岩

火成岩、堆積岩いずれかの岩石が熱や圧力、科学的ななんらかの影響を受けて違う種類に変化したもので、よく使われる「大理石」は石灰岩が変成したものになります。
種類:ホルンフェルス、結晶質石灰岩(大理石)、珪岩など

用途別、石材としての岩石

建築材

岩石が建築の本材として内外壁、内外床、屋根ともに利用されはじめたのは洋風文化が入ってきた明治以降です。それまでも石垣や門・鳥居や塔などには使われていましたが、石材の調達には主流の木材の何倍もの労力がかかるため、石造建築物の中心は政治や金融の中心機関でした。

日本産の石材が使われている有名な建築物には国会議事堂、日本銀行本店、最高裁判所などがあります。
種類:安山岩、花崗岩(みかげ石)、石灰岩、大理石など

建築材 石材

石材は今でも公共の建物壁によく使われていますね。

石灰岩の変成岩である大理石は高級感のあるデパートやマンション、ホテルなど大型物件に多く利用され、同じく変成岩でスレートと呼ばれる「粘板岩(ねんばんがん)」は屋根や壁の貼石として使われています。

現在では石そのもので建築物本体を建てるのではなく、薄いスレートや粉砕した岩石を固めて作った人工の軽い建築材の利用も増えています。

墓石・灯ろう

普段の生活のなかで建築材の次によく目にする岩石製品ですね。
自分が使うもののために岩石の種類を選ぶ機会があるとすれば、家の建築か外構のリフォーム、もしくはこの墓石を選ぶことに限られるかもしれません。
種類:花崗岩、安山岩

墓石

磨きたてのピカピカのお墓は気持ちがいいですが、風化して丸みを帯びてきたものもご先祖さまの歴史を感じられる風情があります。

そして昔のお墓と言えば古墳・石室・石棺です。

石室 日本

石室、石棺に使われているものには凝灰岩が多いそうです。

美術工芸品・仏像など

石は硬く加工が難しいので工芸品としては一般的ではないかもしれませんが、石像は昔から造られてきました。
木造建築の大工・棟梁と同じように、石を扱う石工の中にも石大工と呼ばれる棟梁がおり、石室などを造っていた古墳時代から存在したと言われています。
種類:最も多いのは凝灰岩、花崗岩

石造 日本

石器・実用道具

日本人は石器時代から石の硬さを見て道具を造ってきました。
石器としては変成岩、もしくはカンラン岩(マグマではなく地殻のマントルが固まったもの)である非常に硬い蛇紋岩、透閃石が使われています。
他にも粘板岩(変成岩)は「硯(すずり)」としても古くから利用されてきました。

木を削ったり他の石を加工するための石器なので、硬度が一番硬い「変成岩」が利用されているのですね。

岩石の分類の境界はあいまい

ここまでざっくりと岩石の種類を紹介しましたが、実は岩石の分類は専門家の中でも「境界はあいまいにならざるを得ない」と言われています。

学術の便宜上、おおまかに分類して上記の他にも岩石に含まれる鉱物の比率などでそれぞれに名前が付けられています。
しかし岩石は自然界の生成物であり、人間には想像できないほどの時間をかけて徐々に形成されていくため、その分類の中間的のものも存在するからです。

例えば、マグマが冷えて固まり火成岩となり、それが粉砕されて堆積し堆積岩となり、それがまた熱などの要因により変成されて変成岩となります。
その変化をしている最中の岩石には2つの名前が付けられることもあるということなのです。

岩石の種類についてまとめ

岩石の種類について大まかにお分かりいただけましたでしょうか。
マグマから作られる岩石には大きく3つあり、そこからさらに分類されていくこと、広く利用されているものは「花崗岩」「安山岩」「石灰岩」「凝灰岩」であること。

そして石材として優秀な産地のものは、さらにブランドとしての「呼び名」も存在しますので、一つの岩石にいくつもの名前が付けられていることもあります。ややこしいですね。

専門家でも、フィールドでの名前と実用での名前に差異が起るジレンマがあると書かれていましたが、ここでは岩石を石材として利用するときの、大まかな種類を把握する参考になれば幸いです。

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