
お供え物として「お線香」を選ぶとき・贈るときのポイント!
葬儀や法事などのお供え物の選び方や贈るときのマナー、お供え物として「お線香」を贈るときのポイントをご説明します。また、「お線香」の種類などもご紹介します。
最終更新日: 2020年12月17日
「お供え物」とは
葬儀や法事などで、「お供え物」を用意するべきか、また、どんなものが相応しいか、悩みますよね。
失礼のないように、ポイントをおさえ、基本のマナーを知っておきましょう。
「お供え物」は、ご神仏、ご先祖や故人の霊に捧げるものです。
最近では、「お供え物」の代わりに、「ご供物料」として、現金を包むのが一般的ともされています。
但し、地域によっては、「お供え物をみんなで持ち寄り分け合う」など、地域特有の習慣・風習があるので、注意が必要です。

「お供え物」を選ぶポイント
「お供え物」には、特に厳しい決まりごとはありません。
しかし、気をつけるポイントはいくつかありますので、確認しておきましょう。
【ポイント1:大きさ】
「お供え物」は、持ち運ぶものであり、何より、仏壇などにお供えするものです。
重たいものやかさばるものは避けましょう。
【ポイント2:中身】
消費できるもので、日持ちするものが好ましいとされています。
焼き菓子やお煎餅などのお菓子の他、「お線香」やロウソクなどです。
日持ちはしませんが、季節の果物は、よろこばれる「お供え物」といえます。
お魚やお肉などの生ものは、殺生を連想させるので、不向きとされています。
【ポイント3:個包装】
食べ物は、できるだけ、小分けになっているものを選びましょう。
仏壇などにお供えした後、「お供え物」を分けて持ち帰ることがあるので、小分けになっている方がよいでしょう。
また、下記の記事では仏壇にお供えする際におすすめなお菓子を紹介しています。
ぜひ、こちらもあわせてご覧ください。
「お供え物」の贈り方
「お供え物」を持参するときは、必ず、掛紙をかけて包装します。
掛紙の表書きは、亡くなられた日に関係なく、ご仏前への全てに使用できる為、「御供」を使うことが増えています。
また、「お供え物」は、直接仏壇にお供えするのではなく、まず先方にお渡しし、「ご仏前にお供えください」と言葉を添えるのがマナーですので、注意しましょう。
*弔事用では、のし紙のことを「掛紙」といいます。
「掛紙」の表書き
掛紙は、「内掛紙包装」と「外掛紙包装」のどちらでもかまいません。
不祝儀袋は「黒白結びきり」もしくは「黄白結びきり」を使います。
表書きは、以下の通りになりますので、ご参照ください。
*但し、宗教や地域によってなる場合がありますので、注意が必要です。
四十九日
御霊前 : 葬儀および四十九日(三十五日)の法要前日まで
初盆(新盆)
初盆御供(新盆御供) : 初盆(四十九日・三十五日を過ぎて)最初のお盆
お盆
盆 供 : 亡くなった年次を問わずお盆法要
お彼岸
御 供 : お彼岸だけではなく、全ての仏事で仏前にお供えする時
仏事全般
御仏前 : 四十九日以降全ての仏事
(故人が霊から仏になられたという意味で使用します。
また、下記の記事では初盆の際の香典の金額について紹介しています。
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「お供え物」の「お線香」
「お線香」を贈るのは、古くから伝えれている日本の風習のひとつでもあります。
「ご香典」の文字通り、香り(お香)を贈ることに由来しているといわれています。
故人となった方には、香りが最も上等な食べ物とされる考えや、香りによって心身を清められるという考え方からも、仏様にとって、最も良いご供養となるとも言われています。
また、「お線香」をお供えすることは、「お線香」の煙を通して仏様とお話しすることであるとも言われ、「お線香」のよい香りで心身を落ち着けて、仏様と向き合うことが大切だとされています。
「お線香」の種類
「お供え物」としての箱入り「お線香」は、様々な種類があります。
「お線香」の質や内容量などにより、価格も様々です。
ロウソクなどとセットになっているものもあります。
高級な材料を使っていて、桐箱や化粧箱などに入っている高級なものから、手軽なものまでありますので、先方に合わせて選びましょう。
また、近年では、マンションなどの集合住宅が増えたため、先方の住宅事情や健康上の事情など、様々な状況に合わせ、煙の少ないタイプや香りの柔らかいタイプの「お線香」を選ぶなどの配慮が必要です。

「お線香」の香り
「お線香」は、その香りも様々です。
人気がある香りは、「ラベンダー」「桜」などのフローラルな香りや、「白檀」「香木」などの自然で爽やかな香りですが、最近では、「コーヒー」や甘い「お菓子」「果物」などの香りのするものまであります。
仏様や先方の好みを考慮し、香りで選ぶということも、心のこもった贈り物になると思います。
好みがわからないときは、やさしめの香りを選ぶのもよいでしょう。
まとめ
「お供え物」を贈る場合は、故人やご遺族とのかかわり合いの深さを考慮しながら、以上のポイントや予算との兼ね合いもふまえ、心をこめて選びましょう。
注意するべき点は、過度の贈答は、先方にかえって負担をかけることになるということです。
仏事に関わる「お供え物」選びは、より心遣いや配慮が必要だといえます。
「お供え物」に「お線香」を贈り、「お線香」の煙を通して、仏様やご先祖様と、お話ししてみてはいかがでしょうか。