神道のお葬式は仏葬とどんな違いがあるのでしょうか?

仏教、キリスト教などのお葬式はイメージし易いですが、神道の場合はよくわからないことが多いです。今回は、もし参列するお葬式が神道の形式だった場合の、基礎知識や仏式との違いなどをご紹介します。

目次

  1. 神道のお葬式とは
  2. 神式で行う葬儀の歴史
  3. 神道のお葬式はどんな流れ?
  4. 仏式との違い
  5. 神道のお葬式‐まとめ‐
  6. 終活ねっとが運営する「親切なお葬式」

神道のお葬式とは

日本で行うお葬式は、そのほとんどが仏教の形式であり、神式(神道のお葬式)を行うことはかなり珍しい様子。
更には、神道にお葬式があったの?と驚く人もいるほど、一般にはあまり知られていないようです。
では、神道で行うお葬式はどんなものか、学んでいきましょう。
もし初めて神道のお葬式に参列する場合でも、流れを掴んでおけばきっと戸惑うことはないでしょう。

神葬祭(しんそうさい)

仏教では亡くなった方は仏様となりますが、神葬祭は故人の御霊(みたま)を氏神様、つまりその家の守護神として送り出すための儀式です。
神道では死とは穢れ(不浄の意味だけでなく生命力の減退)とされており、そのため神葬祭は神聖な場所である神社ではなく、斎場や故人の自宅で執り行います。

神式で行う葬儀の歴史

古来より日本では、神道の形式に則ったお葬式をしていましたが、仏教が伝来した以降は、急速に仏式が普及していきます。
江戸時代にはキリスト教への信仰を防止するために、誰でも必ず寺に所属することが義務付けられる寺請(てらうけ)制度の実施があり、ますます神葬祭は衰退しつつありました。
ところが、国学の興隆により日本古来の文化を復活させようという思想が広まったので、仏教のお葬式は強制されることはなくなり、神葬祭も再び行われるようになります。
その後、明治時代では神葬祭が奨励されますが、信教の自由により、これは強制ではないものでした。
現在ではやはり仏式が多いものの、極稀に神道のお葬式を行うご家庭もあるようです。

神道のお葬式はどんな流れ?

神棚

神葬祭の祭式とは

神道のお葬式で、最も気になるのがその流れではないでしょうか。
では、神葬祭の基本的な流れを見てみましょう。ちなみに、細かい祭式は神職や地域の風習によって差異があります。

帰幽奉告(きゆうほうこく)

帰幽とは神道において亡くなることを意味します。
すなわちこの帰幽奉告とは、神棚に祀る神様に、亡くなったことをお知らせすること。
この後、神棚には白い紙を下げて、神棚封じをします。

枕直しの儀

故人のご遺体には白い小袖を着せ、北枕に寝かせます。枕元には守り刀を置き、祭壇を設置して、米、塩、水、酒と故人が好きだった食べ物をお供えします。

納棺の儀

ご遺体を棺に納め、場合によっては榊の葉に付けた水を飲ませる末期の水を行います。
そして、神衣(かむい)という狩衣(かりぎぬ)のような装束を着せ、故人が男性ならば烏帽子を被せて笏を持たせ、女性ならば扇を持たせます。
その後は棺に蓋をして白い布で覆ったら、出席者全員で拝礼をします。

通夜祭および遷霊祭

仏式でのお通夜に相当するのがこの通夜祭(つやさい)です。神職により祭詞奏上(さいしそうじょう)が行われ、遺族は玉串奉奠(たまぐしほうてん)という紙垂(しで)の付いた榊の小枝を奉り拝礼。これは仏式でいうところのお焼香に当たります。
遷霊祭(せんれいさい)は、夜を象徴するために室内を暗くし神職によって、霊璽(れいじ)に遺体から故人の御霊を移す儀式。

神棚

夜伽(よとぎ)

通夜祭から葬儀当日まで、近親者が安置されている棺のそばで、夜通しロウソクを絶やさないで守ること。

葬場祭(そうじょうさい)

いわゆる告別式のこと。神葬祭で最も重要な儀式であり、内容としては弔辞の奉呈と弔電の奉読、そして神職による祭詞奏上と、遺族や参列者による玉串奉奠を行います。
玉串奉奠の作法は以下の通り。

火葬祭(かそうさい)

火葬直前の儀式。火葬場で神職が祝詞をあげ、遺族や参列者は玉串を奉って拝礼します。

埋葬祭(まいそうさい)

墓地に遺骨を埋葬する儀式がこの埋葬祭。
神道のお葬式では、火葬場から直接遺骨を墓地に移していましたが、最近では一旦自宅へ持ち帰り、忌明けとなる五十日祭(ごじゅうにちさい)に埋葬するようです。

帰家祭および直会

帰家祭(きかさい)では埋葬、もしくは火葬を終えて自宅へ帰り、塩と手水で祓い清め、家の門戸にも塩を撒きます。そして霊前に葬儀が滞りなく終了した奉告をしたら、次に行うのは直会(なおらい)。神職や世話役の方々に、労いを込めて宴を開いてもてなすのがこの直会で、精進落としに当たるものです。
この直会をもって、神葬祭は終了となります。

霊祭(れいさい)

仏教において、法要にあたるものが霊祭で、別名は御霊祭(みたままつり)。
命日から数えて十日ごとに行い、初七日に相当するのが十日祭です。
神道の四十九日である五十日祭は盛大に行われ、斎場などで祝詞をあげ、玉串や供物をお供えします。
その後は百日祭、一年祭と続き、一年以降は祖霊祭(それいさい)となっていきます。

仏式との違い

神葬祭に参列する際の服装

服装は喪服を着用しますが、仏教のお葬式ではないので数珠は不要となります。

お葬式を依頼する場合

神葬祭の依頼を受け付けていない神社もあるので、もし神道でのお葬式を希望する場合は、執り行う神職や、手配する葬儀会社などを事前に調べておくと良いでしょう。

玉串料(お香典)について

神道のお葬式では、お香典をことを玉串料といいます。
表書きは御霊前もしくは御玉串料と記入。注意点として、蓮の花が描かれていない不祝儀袋を選びましょう。

戒名

神道のお葬式では戒名に当たるものを諡(おくりな)といい、これが死後に付けられる名前です。
仏式とは違い、基本的にはこの諡を付けるのには費用が掛かりません。

神道のお葬式した場合のお墓

神道の場合、お墓はお寺や神社の境内ではなく、公営か民営の霊園に建てることになります。
ただし、場所によっては神道のお墓が建てられない場合もあるそうなので、やはり確認が必要となります。
お墓の形状は、近年では特に自由化されており、個性的な墓石をしたものもあるようです。

お供え物

線香、仏花の有無

仏壇

当然、神道のお葬式ですからいわゆる仏花ではなく、お供えには白い花のアレンジメントが良いでしょう。またお線香も仏教のものなので、神葬祭では焚くことはありません。
もしも、故人宅に訪問してお参りする際は、音をたてない拍手で拝礼をするのが作法です。

神道のお葬式‐まとめ‐

宗教が違うだけに、仏式と相違点はかなりありますね。
もし神葬祭に参列する時は、改めて仏葬との違いを確認しておくと良いでしょう。

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