世界遺産・法隆寺。実は国宝の仏像保有数日本一だった

世界遺産にも登録されている法隆寺には17件もの国宝の仏像があり、興福寺に並び日本一の数です。そんな、法隆寺にはどのような仏像があるのでしょう。

目次

  1. 法隆寺の仏像
  2. 法隆寺
  3. 国宝仏像・釈迦三尊像
  4. 国宝仏像・百済観音像
  5. 法隆寺の仏像まとめ

法隆寺の仏像

2017年現在において、国宝の仏像の数は131件ある内の法隆寺は17件も有しており、これは同じ奈良県にある興福寺と共に日本一の数なのです。

法隆寺にある国宝仏像の一覧

(金堂)薬師如来坐像、釈迦如来及び両脇侍像、四天王立像、毘沙門天・吉祥天立像
(夢殿)観音菩薩立像「救世観音」、行信僧都坐像、、道詮律師坐像
(大宝蔵院)観音菩薩立像「百済観音」、観音菩薩立像「夢違観音」、阿弥陀如来及び両脇侍像等「伝橘夫人念持仏」、観音菩薩立像「九面観音」、地蔵菩薩立像
(五重塔)塔本四面具、(西円堂)薬師如来坐像、(上御堂)釈迦如来及び両脇侍坐像、(大講堂)薬師如来及び両脇侍坐像、(聖霊堂)聖徳太子・山背王・殖栗王・卒末呂王・恵慈法師坐像

法隆寺

法隆寺

法隆寺は、聖徳宗の総本山であり、奈良県生駒郡斑鳩町にあります。別名「斑鳩寺」や「法隆学問寺」とよばれています。

そして、聖徳太子にゆかりの寺院です。西院伽藍と東院伽藍に分かれており、西院伽藍には金堂や五重塔、東院伽藍には夢殿があります。境内の広さは約18万7千平方メートルあり、西院伽藍は世界最古の木造建築物群です。また、1993年には、ユネスコの世界遺産に「法隆寺地域の仏教建造物」として登録されています。

はじまり

法隆寺の始まりは、推古9年(601年)に聖徳太子が飛鳥から移ることを決め、今の法隆寺の東院がある場所に宮室(斑鳩宮)を建造し始めます。その後、推古13年(605年)にこの斑鳩宮に移り住み、その隣に建てた斑鳩寺が法隆寺です。

中世以降

平安時代初頭まで聖徳太子の弟・来目皇子の子孫とされる登美氏の支配下に置かれていましたが、登美氏からの自立を求め善愷訴訟事件が発生します。訴訟自体は無効となりましたが、登美氏は地方官に転任させられました。

延長3年(925年)には、西院伽藍の大講堂や鐘楼が焼失してしまいますが、正歴元年(990年)に再建されます。また、永享7年(1435年)にも南大門が焼失してしまうなど何度か火災に遭ってはいますが、全てを焼き尽くすほどではありませんでした。

その後、豊臣秀頼により慶長元年に伽藍の修造が行われ、元禄~宝永の間にも徳川綱吉の生母・桂昌院によって修造が行われました。

近代

近代になると、廃仏毀釈の影響により寺を維持するのが困難となり、明治11年(1878年)に300件余りの宝物を皇室に献納します。そのほとんどが、東京国立博物館の法隆寺宝物館に保管されています。

昭和9年(1934年)には、「昭和の大修理」が行われ、第二次世界大戦をはさみ昭和60年(1985年)にようやく完成されました。そして、平成5年(1993)年12月9日に、ユネスコの世界遺産に登録されます。

国宝仏像・釈迦三尊像

法隆寺の西院伽藍の中心的な建物・金堂に安置されています。国宝に指定されており指定名称は「銅造釈迦如来及び両脇侍像」です。

作者

釈迦三尊像の作者は、司馬鞍首止利仏師とされています。止利は、鞍作多須奈の子であり、多須奈は高市郡坂田寺の丈六仏と脇侍像を作った人物です。彼らは渡来人の子孫だったとされています。

光背の裏に記された造像由来

西暦624年に聖徳太子の母・穴穂部間人皇女が死去。翌年聖徳太子が病に伏してしまい、さらには膳妃までも看病疲れにより床についてしまいます。それを憂いた王后達が、聖徳太子の等身大の釈迦像を造ることを発願したことが由来だと記されています。

国宝仏像・百済観音像

百済観音像は、法隆寺の大宝蔵院の百済観音堂に安置されていますが、もとは金堂の北面に安置されていました。飛鳥時代に制作されたものとされており、作者は不明です。
また、国宝に指定されており指定名称は「木造観音菩薩立像(百済観音)1躯」です。日本を代表とする仏像の一つであり世界でも広く知られています。

以前は虚空蔵菩薩とよばれていた

法隆寺では、この仏像を明治時代まで「虚空蔵菩薩」と呼んでいました。しかし、明治19年(1886年)の法隆寺の宝物調査により、これを「朝鮮風観音」とみなされました。明治30年(1897年)に当時の国宝に「観音菩薩」として指定されたものの、法隆寺ではこれを受け入れませんでした。

しかし、明治44年(1911年)にこの仏像の宝冠が発見され、阿弥陀如来の化仏と書かれていたことから、法隆寺側もこの仏像を観音菩薩像であるとしたのです。

百済観音像の詳細

像の高さは、210.9㎝あり、とても細身の8頭身に近いお姿です。この仏像は木で造られており、頭や体の根幹などはクスノキが使用され、左手に持っている水瓶などはヒノキがしようされています。

法隆寺の仏像まとめ

法隆寺の仏像でも代表的な2つ釈迦三尊像と百済観音像を今回は紹介しましたが、法隆寺には国宝の仏像が他に15件、その他にもとても貴重な仏像が多くあります。

世界最古の木造建築の中に安置されている仏像一つ一つそれぞれに個性がありとても趣があります。法隆寺に足を運ぶ機会がありましたら、ぜひ仏像ぞれぞれに目を留めてみてください。

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