家の解体を考えたとき、費用と相場はどうなっているのか

相続はしたものの、誰も住んでいない老朽化した家はいずれ解体を考えることになります。その解体費用については、相場をはじめ分からないことも多いと思います。今回は費用の内訳や注意点そして現在の相場について調べてみました。

目次

  1. 親の家を解体することになった
  2. 早期解体の必要性
  3. 解体工事にかかる費用
  4. 解体工事業者選び
  5. 家の解体まとめ

親の家を解体することになった

遠い故郷の親の家を相続した場合、人の住まない空き家を放置すると徐々に老朽化し、衛生面の悪化や倒壊の危険性、そして放火のターゲットになりやすいなど地域にとって大きなリスクになりますので、最終的には解体することになります。
家を解体する場合、一番気になる費用とその相場について調べてみました。

解体

相続時の注意点

相続前に解体する場合

相続が完了する前に解体する場合は、その建物は相続人全員の財産ということになります。解体前に全員の承諾を得ていないと、後々トラブルになることがあります。

借地の建物を解体する場合

借地に立っている家を解体する場合、事前に建物が登記されているか確認する必要があります。登記されていない場合、解体すると借地権を第三者に主張できなくなる場合があります。

早期解体の必要性

平成27年に「空き家対策特別措置法」が施行され、自治体による調査・指導が行われるようになりました。これに伴い空き家の所有者にとって以下のような影響があります。

解体

罰則など

・自治体による調査の受け入れを拒否した場合、20万円以下の罰金(過料)
・空き家と指定された場合、固定資産税がアップする。
・危険な空き家の所有者が解体を行わない場合、自治体が代執行(解体)を行い、その費用が所有者に請求される。

解体費用の助成制度

空き家解体に対して「解体費用助成金」を支給する自治体が増えています。
助成を行う自治体や、支給条件や金額は自治体により違いがありますが、金額についてはおおよそ80万円程度まで支給される自治体が多いようです。
解体を決めたら自治体窓口に問い合わせてみることをお勧めします。

解体工事にかかる費用

家屋解体工事には、建物だけでなく塀やカーポートなどの外構撤去、庭木や庭石などの撤去費用など、いろいろな費用が発生します。
そのため一様に建物の大きさだけで費用を算出することはできません。
ここでは解体費用に影響を与える各種条件と建物本体の解体費用の相場について解説します。

費用を決めるおもな要素

•家の構造
平屋建てと2階建てでは、建坪面積が同じならば基礎を壊す費用が大きくなる平屋建てのほうが高くなります。
また、頑丈な構造の場合も相場は高くなります。

・家の大きさ
大きいほど高くなりますが、解体工事にかかる固定費が同じ程度の場合は、小さい建物は坪単価が高くなります。

•接している道路の幅
道路が狭い場合、重機などの使用が制限され人手による作業が増える関係で高くなります。

•浄化槽の有無
地中に埋まっている浄化槽を撤去する場合は高くなります。

•家電の処分
家電リサイクル法に指定された家電の処分に費用が発生します。

•建物以外の付属施設の撤去費用
塀や庭木などの処分を行う場合、その量によって費用が加算されます。

•廃棄物処分場までの輸送費
廃棄物は指定された処分場で処分しなければなりませんが、処理場が遠い場合は運搬費が割高になるため相場より高くなります。

解体

木造家屋と鉄骨家屋の解体費用の相場

建物本体の解体費用の目安として坪単価を用います。30~40坪の一般的な木造家屋と鉄骨家屋の坪単価の相場は以下のとおりです。
・木造家屋 2.5万円~6.0万円/坪
・鉄骨家屋 3.0万円~6.5万円/坪

相場はあくまで目安

上記の相場は、重機が使用でき大型トラックが入ることができることを前提とした金額です。先に述べたように、様々な条件で費用は大きく変わります。
上記の坪単価相場を参考に、実際に解体業者に現場を見てもらい、見積書を作ってもらって検討しましょう。

空き家解体ローン

多くの解体業者が「着工時に半額、終了時に残金」や「工事完了後に一括払い」という支払い条件を採用していますので、解体するにあたり、ある程度まとまった金額が必要になります。
坪単価の相場から計算しても、おおよそ200万円程度は必要になります。
そこで、空き家問題解消や地方創生に取り組む自治体からの要望を受け地方銀行などが「空き家解体ローン」の取り扱いを始めています。

解体工事業者選び

どの業者に依頼すれば良いのかは悩むところです。
その地域に親しい親戚や友人がいれば相談してみましょう。いない場合は、インターネットなどで検索すればその地域で解体工事を行っている業者を探すことが出来ます。

解体業者選びの注意点

まず見積書を

先に述べたように家屋の解体以外に外構などの付帯設備や家電品などの撤去や処分も必要になります。
また、隣接する道路に重機や大型トラックが入れるかについても業者に確認してもらう必要があります。そのため、実際に現場を見てもらい、見積書をみて判断しましょう。
また、できれば複数の業者から見積もりを取り、相場と比較してみることをお勧めします。

相場よりも安すぎる

相場より安いことをセールスポイントにしている業者もいますが、見積もりに廃材の処分費用が含まれていなかったり、地中の障害物撤去費用を承諾なしにいきなり請求するなど大きな金額を追加請求されるケースがありますので、安さだけで判断しないようにしましょう。
上記の相場を知っていれば業者を事前に評価することができるでしょう。

業界団体に加盟しているか

近隣との騒音や粉塵トラブルを起こす業者も見受けられます。
業界の規則に沿ってトラブルなく仕事をする業者を選ぶ一つの基準として、業界団体に加盟しているか事前に確認しましょう。

家の解体まとめ

自分が育った思い出のたくさん詰まった家を解体するにあたっては、解体するかどうか、いつ解体するか、その費用はどうするかなど悩むことも多いと思います。
解体を検討している皆さんにとって、この記事で解体費用とその相場をお知らせしたことが少しでもお役に立てれば幸いです。

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