何故お墓に花を供えるのか?仏教における花の意味

仏教に関連した花といえば、仏花。自宅やお寺等にある仏壇や墓地へお墓参りをした時にお供えしますが、そもそも何故花を供えるのか考えた事はありますか?今回は仏教の花に対する考え方を解説します。

目次

  1. 仏教において花を供える事には意味がある
  2. 仏教の花といえば蓮
  3. 仏教国タイでも蓮は重要な花
  4. 三千年に一度しか咲かない花がある
  5. おわりに

仏教において花を供える事には意味がある

葬儀

仏壇やお墓に花を供える事はすでに定着しており、それが当然のように行われている中、わざわざ供える意味を考える方は少ないのではないかと思います。ですが、仏教における意味や考え、合理的な理由等、知っておいた方がお参りをする時の気持ちも変わってくると思いますので、いくつかご紹介します。

仏教の考え方と花の姿が重なる

花は厳しい大自然の中、頑張って耐え続けてゆっくり咲き誇り、咲いた後もその美しさを保ちつつ、引き続き雨風に耐えながら必死に咲き続けます。その花の姿は、厳しい修行に耐え忍ぶ仏教の考えと重なる部分があり、修行に耐え、精進する事を誓うものとして花を供えるとされています。

花を供える始まりのお話

それはお釈迦様がまだ儒童梵士(じゅどうぼんし)と呼ばれていた前世で、修行していた時の事。
燃灯仏(ねんとうぶつ)という名前の仏様にお会いしました。是非ご供養差し上げたいと思いましたが、この時は丁度良いものが何もありませんでした。そこで、たまたま近くでお花を売っていた方の元へ行き、五茎の「青蓮華(しょうれんげ)」という名前のお花を買って、燃灯仏様をご供養しました。

というのが、「瑞応経」というお経に記載されているお話です。これが、仏様に花をお供えする始まりとされています。

※燃灯仏様=この時、儒童梵士に将来悟りを開いて釈迦如来になるという事を予言されています。

気持ちを重んじた結果

故人の好きな花や季節の花等を色々考えて、選んで、お供えする事により、死者の冥福を祈る気持ちを示す事が出来ますし、お供えしている人自身に穏やかな気持ちをもたらしてくれます。また、綺麗な花や好みの花を飾る事で、故人の苦しみを少しでも癒やせると考えられています。

昔は遺体と一緒に植物を埋めていた

現代と違って、昔は土葬が一般的であった為、遺体だけ埋めると墓地を荒らす動物が近寄って来る事もありました。なので、薬効成分や毒性を含む植物を一緒に埋める事で、動物を近寄らせないようにしました。

仏教の花といえば蓮

仏教を象徴する花と聞いて、何を思い浮かべますか?
葬儀では菊の花が定番となっているので、菊の花が出てくる人もいるかもしれません。
ですが、仏教の花は何かと問われれば、「蓮華」や「睡蓮」があげられます。
泥水の中から生まれても、泥に染まらず、心洗われる清らかさと美しさを失わずに気高く咲き誇る姿が仏教における慈悲の象徴とされ、称えられているそうです。

「一蓮托生」という四字熟語の語源にもなっていて、善行をした者は極楽浄土に行き、蓮華の上に生まれ変わるという仏教での教えが元となっています。本来は仏教用語なのですが、現在は「物事の善悪や結末に関わらず、仲間や連れと行動・運命を共にする事」を指します。

ベトナムやインド、スリランカの国を代表する花となっており、また日本では仏教における象徴としてだけではなく、愛知県や埼玉県等の一部の市で「市の花」として扱われています。
特に埼玉県行田市の蓮は「古代蓮」と呼ばれ、工事で偶然掘り起こされたもので、約1400年から3000年前の花とされています。

ちなみに青蓮華という花もあり、読んで字のごとく青色の蓮華という意味です。
度々、仏様や菩薩様の目に例えられます。

仏教国タイでも蓮は重要な花

タイには自国を蓮に例える素敵な言葉があります。
タイ語で「ディンデーン・ブア・ンガーム ミー・チュー・ワー・タイ」と言い、
日本語に訳すと「蓮咲き誇る麗しの国、その名はタイ」という意味です。
この言葉からもタイ人がいかに蓮の花を重要視しているかが分かります。

他にも、タイ人の挨拶は胸の前で両の掌を合わせるものですが、その手の合わせ方に蓮蕾の膨らみを表す場合もあるそうです。

三千年に一度しか咲かない花がある

うどんげ

「優曇華(うどんげ)」という名前を聞いた事はあるでしょうか。
インドで古来から神聖な樹木として認識されている木の名称です。この木から三千年に一度しか咲かないと言われている花が咲くと仏教の経典にも書かれています。この事から、「なかなかない貴重な出来事」「稀な事象」等を例える言葉として優曇華が使われる場合がよくあります。

そんな伝説ともいえる奇跡の植物「優曇華」の花が咲きました。1997年の7月、韓国のとある寺院で住職が優曇華の花を発見したのです。それを皮切りに台湾やオーストラリア等、世界各地で次々と確認されています。仏教の経典によれば、この花が咲いた時に金輪王がこの世に降りてくるとされています。

おわりに

蓮

仏教の中でお花の重要性はかなり高いという事やお供えをする意味等がお分かりいただけたでしょうか?色々と解説してきましたが、何よりも大事なのはあなたの気持ちです。仏様を大切に思う気持ちがあれば、それが一番のご供養となります。普段から花と一緒にあなたの心も供える事を忘れずにいましょう。

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