竜安寺の石庭の配置に意味はあるの?謎だらけの石庭の魅力

世界遺産の竜安寺は石庭で人気です。竜安寺の石庭は「禅にひたれる」とのことで、海外の観光客からも人気が高いのが特徴です。一見地味な竜安寺の石庭の魅力はどこにあるのでしょうか。

目次

  1. 竜安寺の石庭とつくばい
  2. 竜安寺の石庭の配置と意味
  3. 竜安寺の石庭の謎
  4. 作庭者の「河原者」とは?
  5. 竜安寺の石庭のまとめ

竜安寺の石庭とつくばい

竜安寺(龍安寺)は、鹿苑寺金閣や仁和寺など大寺院が集まるエリア北山にあります。古都京都の文化財を構成する資産として世界遺産にも登録されており、観光スポットとしても人気です。
この竜安寺の有名なものといえば、石庭とつくばい(蹲踞)の2つです。
石庭は、イギリスのエリザベス女王が1975年に来日したときに拝観を希望して海外でも知られるようになり、その人気が逆輸入される形で日本でも有名になりました。石庭は、今でも日本人にも訪日外国人にも人気で、いつ行っても石庭に見入っている観光客に出会えます。

龍安寺

つくばいとは、茶室に入る前に手を洗う手水鉢(ちょうずばち)のことです。竜安寺のつくばいは、水盤の「口」を周囲4つの漢字が共有しているのが特徴で、「吾(われ)唯(ただ)足るを知る」と読みます。「満ち足りることを知るものは、家計が貧しくても豊かだ」という意味です。
今回は、この竜安寺の石庭の謎や魅力を紹介したいと思います。

竜安寺の石庭の配置と意味

竜安寺の石庭には、大小15の石が5個・2個・3個・2個・3個のかたまりに分けられて置かれています。石庭の配置の意味には幾つかの説があって、作庭当時の意図は今もわかっていません。

虎の子渡しの庭

竜安寺の石庭は、いくつもの別名がついていて、その中でも「虎の子渡しの庭」というものが有名です。虎の子渡しというのは中国の故事で、竜安寺の石庭はそれにちなむ意図によって作られたのではないかと考える人がいるのです。

虎の子渡しとは?

虎が子どもを3頭産むとそのうちの1頭は彪(ひょう)が混じります。そして、彪を子どもの虎と2頭だけにしておくと、虎を食べてしまいます。しかし、母虎は虎も彪も全ての子を育て上げないといけないので、1頭ずつ咥えて川を渡すときに、彪と虎を2頭きりにしないために母は苦労する、というのが虎の子渡しの故事です。

石庭との関係は?

竜安寺の石庭を虎の子渡しの故事にちなむとする説は人気なのですが、具体的にどのシーンを表していて、どの石が母虎で、どの石が彪で、というのは謎です。

龍安寺

七五三の庭

竜安寺の石庭は「七五三の庭」とも呼ばれています。5個・2個・3個・2個・3個に配置された石のかたまりを、さらに7個・5個・3個に組み合わせて、古来から縁起が良いとされる数を表したのではないかという考え方です。

心字石

竜安寺の石庭の石は「心」という文字を表すように配置されているという説もあります。

竜安寺の石庭の謎

竜安寺の石庭には4つの謎があるといわれています。

刻印の謎

既に紹介した通り、竜安寺の石庭の石の配置の意味はわかっていません。その大きな理由は、作庭者が不明だというところにあります。
「小太郎・口二郎」という刻印のある石が石庭にあるのですが、竜安寺は数度の火災のせいでこの人物を裏付ける資料が残っていません。刻印だけで作庭者を決めつけることは難しいのです。

作庭の謎

作庭者がわからない以上、竜安寺の作庭に込められた意味もわかりません。
そして、この15の石は、どの角度から見ても1つは他の石に隠れてしまい、15個を同時に見ることは不可能だといわれています。作られた時代がずれるので何ともいい難いのですが、つくばいの「吾唯足知」の精神と同じだという人もいます。
ついでにいうと、方丈のある特定の位置からは15の石を同時に見通せるという説もあります。

遠近の謎

竜安寺の石庭は75坪と非常に狭い庭ですが、それより広く見えることが知られています。土塀の高さが手前は高く、奥は低く作られているため、遠近法によって石庭の奥行が実際よりもあるように見えるのです。

土塀の謎

竜安寺の土塀は高さが工夫されているだけではありません。土に菜種油が混ぜ込まれているため、非常に丈夫なつくりになっています。
さらに、土塀をくすんだ色合いにしたのも、白い石庭からの照り返しを防止し、石庭をよく鑑賞できるようにという意図があるとも考えられています。

龍安寺

作庭者の「河原者」とは?

竜安寺の石庭の作庭者をめぐっては、開基の細川勝元と開山の義天玄詔をはじめ、茶人の金森宗和や小堀遠州など、色々な説があり、その中に河原者が作庭したという説があります。河原者とはどのような人なのでしょうか。

河原者という身分

竜安寺の作られた室町時代は、江戸時代のような固定的な身分制度はまだありませんでした。
しかし、河原者というのは、文字通り河原に住んでいる身分の低い人のことで、この人たちが江戸時代にえた・ひにんと呼ばれる被差別階級になったという説もあります。中世の河原者は、屠畜や造園などの仕事を生業にしていました。

神がかり的な存在

とはいえ、特に造園に携わる河原者は稀有な才能を持ち、尊敬もされていました。竜安寺の石庭が河原者の設計によるのかどうかは今はわかりませんが、計算されつくされた技術から、造園の専門家である河原者が作ったという意見が強いのです。

竜安寺の石庭のまとめ

いかがでしたか?
竜安寺の石庭を紹介しました。謎の多い石庭ですが、謎が多いからこそ、個人個人が好きに解釈できるという魅力があります。ぜひ、竜安寺の石庭をご自身のセンスで読み解いてみてください。

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