唐招提寺金堂について、詳しくご紹介しましょう!

唐招提寺は、奈良市五条町にある鑑真が建立した寺院で、ユネスコの世界遺産に登録されています。南大門をくぐると、その正面に荘厳な姿を見せる唐招提寺金堂は、8世紀後半の創建時の姿を残す代表的な建築物で、講堂とともに金堂は、国宝に指定されています。

目次

  1. 唐招提寺とは
  2. 金堂について。屋根、柱、鴟尾、建築様式。
  3. 唐招提寺金堂内部。仏像、天井画など。
  4. 唐招提寺についての情報。拝観料など。
  5. 唐招提寺金堂 まとめ。

唐招提寺とは

唐招提寺は、南都六宗の一つである律宗の総本山です。想像を絶するような艱難辛苦の末、我が国に来られた唐の僧、鑑真が創建し、その後、その晩年を過ごしたのが、唐招提寺です。

来日後5年間は、鑑真和上は、東大寺で過ごされましたが、戒律を学ぶ人たちのための修行の道場を、新田部(にたべ)親王より下賜されたこの地に建てました。「唐律招提」と名付けられ鑑真和上の私寺として始まりましたが、8世紀後半に、鑑真和上の弟子の一人であった如宝によって、金堂が建てられました。奈良時代建立の金堂、そして講堂がその時代の息吹を伝えています。

金堂について。屋根、柱、鴟尾、建築様式。

唐招提寺金堂は、奈良時代建立の寺院金堂としては現存唯一のものです。正面7間、側面4間(「間」は柱間の数を表す)で、手前の7間×1間を吹き放し(壁、建具等を設けず、開放とする)とすることがこの建物を特徴づけるものとなっています。

唐招提寺金堂屋根は、一重寄棟造の本瓦葺きで、大棟の左右には鴟尾(しび)が乗っています。左の鴟尾は建立当時の天平時代、右の鴟尾は鎌倉時代のものでしたが、経年劣化の為、平成の修理の際に新しいものへと交換されており、今、私たちが屋根の上に目にするのは、その新しい鴟尾になります。旧鴟尾は新宝蔵でご覧になれます。

唐招提寺金堂正面の7間のうち、中央間の幅が最も広く4.7mで、外側に行くにつれ柱間が狭くなっていて、両端は3.3mです。これは建物をより大きく見せる工夫であると同時に、建物の横への力
が端へ端へと掛かっていく力を受け止めるために終端の間を狭くして強固にするための構造形式です。
この8本の柱と、正面の吹き放しが、唐招提寺金堂の印象を決めているといっても過言ではないでしょう。

先ほども述べましたように、唐招提寺は、鑑真和上の私寺として始まりましたので、金堂は官寺であれば裳階(もこし)付きの重層建築になりますが、唐招提寺金堂は単層建築になりました。しかし一方で、7間堂という大型金堂でもあります。
唐招提寺金堂は珍しく白壁の間が全然なく、扉と連子窓だけと大型の扉口が相まって、堂内は明るい雰囲気となっており、これも、唐招提寺金堂の特徴の一つといえるでしょう。

唐招提寺金堂、平成の大修理。

唐招提寺は、759年の創建以来、約900年の長きに亘って金堂は建ち続けていました。
1995年の阪神淡路大震災をきっかけに文化財建造物の耐震性が再認識され、一方で、1998年には、金堂を含む唐招提寺の伽藍建築が世界文化遺産となり、その保存に対する機運が高まり、2000年より10年にわたる「金堂平成大修理事業」が行われました。
この大修理は、創建以来最大規模のものであり、現代の建築技術の粋を結集して構造補強を行いました。また、あらゆる角度からの調査によってたくさんの新知見も得られました。

唐招提寺金堂内部。仏像、天井画など。

唐招提寺金堂の建物としての特徴について述べてきましたが、次は、内部の仏像、天井画などについて詳しくご紹介しましょう!

堂内は、連子窓から取り入れられた柔らかな光に満たされ、広い部分を占めて須弥壇があり、その上に仏像が並んでいます。中央に本尊・廬舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)、向かって右に薬師如来立像、左に千手観音立像の3体の大きな像が安置されています。本尊の手前左右に梵天・帝釈天立像、須弥壇の四隅に四天王立像も安置されています。金堂内仏像9体はすべて国宝です。

金堂の本尊・廬舎那仏坐像は、高さが3メートルを超え、光背の高さは5.15mにもおよぶ巨像です。奈良時代末期、8世紀後半の作とされる脱活乾漆造です。像は千仏光背を負い、蓮華座上に坐しておられ、光背の千仏は864体が残っています。

金堂の天井画は華麗な装飾文様で文様の種類は多く見事な出来栄えです。連子窓から取り入れられた柔らかな光とともに、大型の宝相華文などの装飾文様で華やかな雰囲気の空間を作っていたことでしょう。唐招提寺の天井画は、四小間を利用して一つの宝相華を描く四間一花で、大型の宝相華文となり、これより堂内装飾の華やかな時代に入る先駆けといえるでしょう。

唐招提寺についての情報。拝観料など。

拝観時間は、8:30~17:00(受付は16:30まで) です。
拝観料は、大人・大学生600円、高校生・中学生400円、小学生200円です。団体割引等につきましては、唐招提寺HPをご参照ください。

唐招提寺金堂 まとめ。

唐招提寺金堂について、あらゆる角度から見てきました。いかがでしたでしょうか?
唐招提寺金堂の開放的な正面に立ちさわやかな風に吹かれるとき、天平の風に吹かれたような気持ちがします。鑑真和上の熱き思いあふれる唐招提寺にぜひ、お越しください。

「唐招提寺・金堂」に関連する記事

「唐招提寺・金堂」についてさらに知りたい方へ

この記事に関するキーワード

ランキング

よく読まれている記事です

シェアする

関連する記事

「唐招提寺・金堂」についてさらに知りたい方へ

奈良時代の貴族・仏教文化「天平文化」をご紹介しますのサムネイル画像

奈良時代の貴族・仏教文化「天平文化」をご紹介します

世界遺産・法隆寺。実は国宝の仏像保有数日本一だったのサムネイル画像

世界遺産・法隆寺。実は国宝の仏像保有数日本一だった

大人気興福寺の仏像阿修羅像、他の仏像も共にご紹介しますのサムネイル画像

大人気興福寺の仏像阿修羅像、他の仏像も共にご紹介します

法隆寺の建立にまつわるお話~世界最古の木造建築~のサムネイル画像

法隆寺の建立にまつわるお話~世界最古の木造建築~

仏像様の観る景色 ~奈良でおすすめの仏像とは~のサムネイル画像

仏像様の観る景色 ~奈良でおすすめの仏像とは~

法隆寺の見所を紹介!あなたの目当ては金堂?夢殿?のサムネイル画像

法隆寺の見所を紹介!あなたの目当ては金堂?夢殿?

【京都】おすすめの仏像が見られるお寺をご紹介します!のサムネイル画像

【京都】おすすめの仏像が見られるお寺をご紹介します!

興福寺国宝館の仏像に会いに行きましょう!のサムネイル画像

興福寺国宝館の仏像に会いに行きましょう!

人気のキーワードの記事一覧

キーワード記事一覧へのリンクです

ランキング

よく読まれている記事です

盛り塩の「効果」とその「処分方法」は?「交換時期」も教えますのサムネイル画像

盛り塩の「効果」とその「処分方法」は?「交換時期」も教えます

1
水引アクセサリーの簡単な作り方!和服にも合う結び方を紹介!のサムネイル画像

水引アクセサリーの簡単な作り方!和服にも合う結び方を紹介!

2
礼服のポケットのふたとポケットチーフについて紹介します。のサムネイル画像

礼服のポケットのふたとポケットチーフについて紹介します。

3
お参りとお詣りの意味の違い~神社は?お寺は?のサムネイル画像

お参りとお詣りの意味の違い~神社は?お寺は?

4

関連する記事

「唐招提寺・金堂」についてさらに知りたい方へ

奈良時代の貴族・仏教文化「天平文化」をご紹介しますのサムネイル画像

奈良時代の貴族・仏教文化「天平文化」をご紹介します

世界遺産・法隆寺。実は国宝の仏像保有数日本一だったのサムネイル画像

世界遺産・法隆寺。実は国宝の仏像保有数日本一だった

大人気興福寺の仏像阿修羅像、他の仏像も共にご紹介しますのサムネイル画像

大人気興福寺の仏像阿修羅像、他の仏像も共にご紹介します

法隆寺の建立にまつわるお話~世界最古の木造建築~のサムネイル画像

法隆寺の建立にまつわるお話~世界最古の木造建築~

仏像様の観る景色 ~奈良でおすすめの仏像とは~のサムネイル画像

仏像様の観る景色 ~奈良でおすすめの仏像とは~

このページの先頭へ

終活ねっと 〜マガジン〜  Copyright© 株式会社 終活ねっと