まずは基礎からしっかりと。人物の描き方のコツを掴もう

人物を描くのが苦手、何だか難しそう……。然し、絵の主役にも名脇役にもなる人物は、画風や技法を問わず絵に取り入れることで表現の幅がぐっと広がります。そんな人物の描き方を、人の身体の比率や各部の描き方のコツ、参考になる本などを交えてご紹介します。

目次

  1. 人物の描き方を学ぼう
  2. 人間の重心・比率について
  3. 人物絵の練習法
  4. 各部の描き方のコツ
  5. 人物を描く際に参考になる本
  6. 人物の描き方のまとめ

人物の描き方を学ぼう

困った人々

自分の絵に人を描きたい、人物の描き方を学びたいと思う方は多いのではないでしょうか。
静物画と違い、人物を描くとなるとその骨格や筋肉についての知識が無いと不自然な絵になってしまいます。これは写実的に描く場合も漫画風に描く場合も同じです。
人物を描く際に必要な重心などの知識や練習法、参考になる本などをまとめました。

人間の重心・比率について

人々

人物を描く際、人間の身体各部の比率が重要になってきます。上に画像がありますが、これは画風を問わずに有用な比率です。勿論人によって個人差はありますが、基本的には各部をこの比率になるようにアタリを取って描けば人体自体は違和感なく描けるかと思います。

しかし、動きのあるポーズを描く場合は上記の比率に加え重心も重要になってきます。重心は基本的に腰の辺り(へその位置から体の中心に向かって少し奥)にあり、そこから地面に一番接している部分(足)に向かって重心線が下りていきます。ただ、両足に均等に体重を掛けずにどちらかに寄っていたり、地面に手をついていたりすると重心線がずれてしまいます。慣れると想像で重心が分かるようになりますが、慣れるまでは模写やデッサン人形などを活用して重心を把握するようにしましょう。

人物絵の練習法

デッサン

デッサンは絵画においての基本とされており、人物の絵を練習する際にも役立ちます。ただ、デッサン自体の描き方は単純とはいえ、人物のデッサンとなると石膏像やモデルとなる人物が必要となるので個人で行うには少し敷居が高いかもしれませんね。絵画教室では人や物を問わずモデルの材料が豊富にあるので、しっかりとデッサンから学びたい方は絵画教室で描き方を習う事もお勧めです。

模写

模写を繰り返す事も、人物を練習するのに適した練習法です。既存の画家や作家の絵だけでなく、人物が写った写真も模写の対象としてお勧めです。実際にその人物が取った行動をそのまま写したものなので、ポーズや動きに不自然さはあまり生じないでしょう。
ただ、既存の絵や他人が撮った写真を使って模写をする場合はあくまで練習用と割り切り、ネット上などに公開する場合は著作権や肖像権に触れないように注意しましょう。

各部の描き方のコツ

人物の顔と表情は、人が描かれている絵で恐らく一番最初に注目される部分ではないでしょうか。顔の各パーツを適切な位置に配置するのは勿論のこと、自然な表情を描くためには目元と口元の描写が重要になってきます。

目・目元

目の描き方は、写実的に描くか漫画風にデフォルメして描くかでかなりの差があります。
写実的に描く場合は、瞳孔から放射線状に虹彩の線を描くことでリアルな風合いになります。漫画風に描く場合には色々な描き方がありますが、瞳孔を中心として全体に虹彩の線を入れる事は稀なようです。代わりにハイライトを多めに入れ、濃淡をしっかり表現することでアニメティックな雰囲気にする場合が多いですね。また、光源の位置にも気を付け、瞼や目尻・目頭の影となる部分は暗く、光が当たる部分は明るく塗りましょう。

目元は、人物の感情を表現する際にも重要なパーツです。目尻や眉を下げると柔らかい雰囲気に、逆に上がり気味に描くと凛々しい雰囲気になります。後述する口元と合わせ、色々な表情を描いてみましょう。

口元

口元は目元と同じかそれ以上に、感情を表現するにあたって重要な箇所になります。基本的に口角を上げると喜や楽、下げると怒や哀の表現になりますが、写実的に描く場合は不自然な表情になっていないか、表情筋の位置から考える必要があります。
また、下唇の下と両口角に少し影を入れることでより写実的になります。漫画風の絵でも、人物や表情をしっかりと見せたい時は少し濃淡を出すと目に付きやすくなります。

手・腕

割合としてはそう大きくは無いのに案外目につくのが、手や腕です。特に関節が多く複雑な手指は苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。腕の方も、関節の可動域が大きいので色々なポーズに付随して動きを持たせるためには重要な部分となります。
自然な状態の手は、親指はまっすぐ伸び、他の指は緩い弧を描いている場合が殆どです。上図を参考に、比率や関節の位置に気を付けて描きましょう。
物を持った場合の手の形は、実際に自分で物を持ってみた状態を写真に撮り、それを模写するのが一番違和感なく描けるかと思います。

直立したポーズなら脚部は比較的簡単なのですが、動きをつけた絵を描く場合には一転して難しくなります。ポーズ自体はデッサン人形で作れますが、関節の可動域などはデッサン人形でも分かり辛い為、自分でやってみたり人に頼んだりして自然なポーズになるか試してみるのもいいでしょう。写真の模写やポーズ集などの本を参考に描くのも良さそうですね。

服装

服装の描き方も、画風を問わない部分が殆どですね。光源に気を付け、違和感の無いように影を入れて布のシワを表現します。強いて言うなら、細かい濃淡まで表現するとより写実的に、簡略化すると漫画風な絵に見えやすくなるでしょう。
服装のシワや色の濃淡の他にも、人物を手前に大きく配置する場合は服の質感にも気を配りたいところです。

背景・小物など

人物の周りの小物や背景も、絵画として完成させるとなると必要になってきます。
光源の位置や陰影に気を遣うのは勿論のこと、遠近感に気を付けないと、折角人物を完璧に描いたとしても絵全体に違和感が生じてしまいます。手前は大きく、奥は小さく。人物の位置にも気を付けましょう。

人物を描く際に参考になる本

やさしい人物画
やさしい人物画

商品価格\1944

様々な作例や人体の構造について詳しく書かれており、タイトルの通り、人物画の入門に役立つ一冊です。どちらかと言うと、写実的な絵を描きたい方向けの本になります。ただ、デッサンについてはあまり触れられていないようですので、ある程度デッサンに対する知識があるか、無い場合は別にデッサンの技法書を買っても良さそうです。

この商品を購入
人を描くのって楽しいね!―マンガのための人物デッサン―
人を描くのって楽しいね!―マンガのための人物デッサン―

商品価格\1728

こちらは漫画風の人物画を描く方向けのデッサン本になります。筋肉や骨格など人体全体に関わる部分や、頭部や手足といった各パーツの描き方が詳しく解説されています。また、同シリーズで衣服の描き方などに焦点を当てた本もあり、漫画風イラストを描きたい方にお勧めです。

この商品を購入
アーティストのための美術解剖学―デッサン・漫画・アニメーション・彫刻など、人体表現、生体観察をするすべての人に
アーティストのための美術解剖学―デッサン・漫画・アニメーション・彫刻など、人体表現、生体観察をするすべての人に

商品価格\3240

タイトルの通り、人体の骨格や筋肉、動作やポーズについてジャンルを問わない視点で解説した本です。自然な表情やポーズの描き方が沢山の図解と共に紹介されています。内容がしっかりと詰まっているので、初心者から中級者、もっと人物画を極めたい上級者まで幅広く役立つ一冊です。

この商品を購入

人物の描き方のまとめ

人物の描き方について、練習法や各部の描き方、参考になる本などをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
人物の絵に限らず、絵画は繰り返し練習し、根気よく続けていくことが重要です。人を描くことはとても難しいですが、本や写真、そして実際の人物を参考にしつつ、描き方を模索し練習を繰り返していきましょう。

「人物・描き方」に関連する記事

「人物・描き方」についてさらに知りたい方へ

  • まずはデッサンの描き方から。デッサンは絵の基本であり全てだ!のサムネイル画像

    まずはデッサンの描き方から。デッサンは絵の基本であり全てだ!

    新しい趣味を始めることを考えていますか?それでは絵などどうでしょう。油絵、水彩画、切り絵など、「絵」には様々な方向性があり、それは全て魅力的。しかしどの種類でも、まずデッサンの描き方が試されます。だからこそまず、デッサン力の描き方の底上げから考えましょう。

  • 【初心者必見】鉛筆画の描き方やテクニックとは?のサムネイル画像

    【初心者必見】鉛筆画の描き方やテクニックとは?

    誰でも一度は鉛筆画に触れてみたことがあるのではないでしょうか?そんな鉛筆画も一見簡単そうに見えて様々なテクニックがあり大変奥が深いものです。道具も揃えやすく簡単にはじめやすいので鉛筆画のテクニックをご紹介したいと思います!

  • 油絵の描き方とは?初心者でもできるコツを紹介!のサムネイル画像

    油絵の描き方とは?初心者でもできるコツを紹介!

    油絵は美術展をはじめ、教科書などにもよくのっていて目にする機会が多いと思います。しかし、実際に油絵を描く機会はなかなか無く、描き方が分からないという人も多いのではないでしょうか?簡単な油絵の描き方をご紹介するので是非挑戦してみてください。

  • まずはデッサンの描き方から。デッサンは絵の基本であり全てだ!のサムネイル画像

    まずはデッサンの描き方から。デッサンは絵の基本であり全てだ!

    新しい趣味を始めることを考えていますか?それでは絵などどうでしょう。油絵、水彩画、切り絵など、「絵」には様々な方向性があり、それは全て魅力的。しかしどの種類でも、まずデッサンの描き方が試されます。だからこそまず、デッサン力の描き方の底上げから考えましょう。

  • 油絵の描き方とは?初心者でもできるコツを紹介!のサムネイル画像

    油絵の描き方とは?初心者でもできるコツを紹介!

    油絵は美術展をはじめ、教科書などにもよくのっていて目にする機会が多いと思います。しかし、実際に油絵を描く機会はなかなか無く、描き方が分からないという人も多いのではないでしょうか?簡単な油絵の描き方をご紹介するので是非挑戦してみてください。

ランキング

よく読まれている記事です

シェアする

このページの先頭へ

終活ねっと 〜マガジン〜  Copyright© 株式会社 終活ねっと