絶品!和三盆で作られた落雁は舌にとける甘さ。

国産の高級な砂糖、和三盆(わさんぼん)。干菓子、落雁など和菓子だけでなく、最近ではロールケーキ、クッキーのような洋菓子にも使われる砂糖として有名です。では、和三盆や落雁について詳しく見ていきましょう。

目次

  1. そもそも和三盆ってなあに?
  2. 具体的に、和三盆の作り方を見ていこう。
  3. 和三盆の名前の由来
  4. 和三盆と加工糖
  5. 和三盆が生まれるまでの歴史
  6. 高級菓子・落雁(らくがん)
  7. 「和三盆」や「落雁」に関してのまとめ

そもそも和三盆ってなあに?

和三盆は、主に香川県や徳島県などで、江戸時代から伝統的に製造されている日本独特の砂糖です。
サトウキビ(地元産の「竹糖(ちくとう・たけとう)」という品種)から作られています。
黒砂糖をまろやかにしたような独特の風味を持ち、淡い黄色がかった白さで、粒がきめ細かく、口の中ですっと溶けるのが特徴です。
手作りの砂糖なので、高級材料として使用されています。

サトウキビ

具体的に、和三盆の作り方を見ていこう。

1、サトウキビのしぼり汁を釜で加熱し、アクなど不純物を取り除きます。
2、これをさらに煮つめて白下糖(しろしたとう)を作ります。
3、冷まし、熟成させ、結晶化させます。
4、十分に寝かした白下糖に、少量の水を入れて、こねます。
これは「研ぎ(とぎ)」という作業です。
5、十分にこねたものを布袋に包み、箱に入れ、重石(おもいし)を乗せて圧搾し、「白い糖」と「黒い蜜」に分離します。
これは「押し」という作業です。
6、「研ぎ」と「押し」を数回繰り返します。
7、できあがった糖をふるいにかけて、1週間ほどかけて、天日で乾燥させて、「白い糖」である和三盆ができあがりです。
ちなみに、分離した「黒い蜜」は黒蜜として使われます。

和三盆の名前の由来

「研ぎ」と「押し」を盆の上で3回繰り返して作るので「三盆」、日本独自の砂糖のため「和」をつけて、「和三盆」と呼ばれるようになりました。
最近では製品の白さを求めて5回以上「研ぎ」と「押し」を行うこともあるようです。

和三盆と加工糖

和三盆は「白い糖」を作り出す作業が複雑です。
原料の状態を把握しながら、気温や湿度、時間、水の量を調整する、熟練した技が必要です。
白下糖から和三盆を作ると全体の4割程度に減るので、とても高価な砂糖になります。
このため、現在は、和三盆の代わりとして、白下糖に成分の似た粗糖(そとう)などから似た砂糖を工業的に製造する加工糖が販売されています。

和三盆が生まれるまでの歴史

砂糖は高価なもの

日本に砂糖が持ち込まれたのは奈良時代です。
中国・隋の時代、鑑真(がんじん)が伝えたという説があります。
砂糖は高価だったので、「薬」とされ、高貴な人々のものでした。
それからのち、織田信長の「こほり砂糖好き」が記されていますが、長い間、砂糖は庶民のものではありませんでした。

茶の湯文化が広まる

安土桃山時代、茶の湯文化が生まれ、庶民にも広がり、お茶うけに菓子が使われるようになったため、砂糖がかなり多く輸入されるようになります。
江戸時代の鎖国の時代、長崎の出島には砂糖倉があったようです。
しかし、砂糖は自国で作るものではなく、あくまでも輸入するものという認識だったようです。

砂糖生産の奨励、四国で作られる和三盆

江戸時代、庶民が砂糖を大量に消費するようになるにつれ、幕府や藩の財政を悪化させるまでになってしまいます。
そこで、8代将軍徳川吉宗は、財政を立て直すために、自国で砂糖をまかなえるよう、サトウキビ栽培・砂糖生産の本格的な奨励を始めます。

この時、和歌山、四国、九州、種子島などで砂糖生産技術が考案され、伝わっていきました。
例えば、高松藩(香川県)では、財源確保のために砂糖が作られるようになります。
そして、徳島藩でもサトウキビが育てられるようになり、領内各地で栽培できるまでになりました。

そうやって作られるようになった砂糖は、和三盆という名で、貴重な特産品として諸国で売買され、全国の和菓子や郷土菓子の発展に大きな貢献をしました。
砂糖の製造・販売により、藩の財政は立て直され、例えば、薩摩藩(鹿児島県)は琉球(沖縄県)を統治するまでになり、倒幕のための財政基盤が強化されたと言われています。

高級菓子・落雁(らくがん)

江戸時代、加賀藩(石川県)が和菓子作りに対して奨励策を取ったため、金沢では落雁の技術が進化していきました。
また、松江藩(島根県)では茶の湯文化が広がるとともに和菓子作りが盛り上がりました。
このように、落雁がお茶席の菓子として発展し、仏事の供物などに用いられるようになっていきました。

落雁の名前の由来

「落雁」という名前の由来はいくつかあります。
中国の菓子である軟落甘(なんらくかん)の「軟」が略されて、落甘(らくかん)と呼ばれるようになったという説と、
古くは白地に黒いゴマをまぶしていたため、黒い点々が水墨画の雪の上に雁(かり)が点々と止まっている「落雁」の絵に似ていたからという説があります。

落雁にも様々な種類、違いがあります。

ひとくちに落雁とはいっても、様々な種類があり、違いがあります。
材料によっては、人によって好みが分かれるかもしれません。

和三盆そのものを固めたもの、
米などから作ったでんぷん質の粉に、砂糖などを混ぜ、型に押して乾燥させたもの、
型に押す際に、小豆やあん、栗などを入れて一緒に押し固めたものなどがあります。

「和三盆」や「落雁」に関してのまとめ

砂糖、和三盆をめぐる歴史の旅、いかがでしたか?
本当においしい落雁は、伝統、歴史、風土、職人技が必要な、繊細な工程の上で生み出される芸術品と言っても過言ではありません。
ほろほろ口どけのよい和三盆で作られた落雁。
本物の落雁はこんなにおいしいものだったのかと驚きますよ。
あなたも、そんな和三盆や落雁をぜひ味わってみませんか。

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