実は豊かだった?縄文時代の生活の知恵を探ります

縄文時代は文化も発展していなかったので、生活も安定せず貧しかったと考える人が多いようです。しかし実は大きな間違い。実はかなり豊かだったようです。縄文時代の生活の知恵を探っていきたいと思います。

目次

  1. 縄文時代とは?
  2. 縄文時代の人々の生活
  3. 海を渡った縄文時代の人々
  4. 生活をたどる縄文遺跡
  5. 縄文時代の生活まとめ

縄文時代とは?

縄文時代

縄文時代は紀元前13,000年頃(約1万5,000年前)から1万年もの間続きました。世界史においては、中石器時代、新石器時代に当たります。その中でも草創期、早期、前期、中期、後期、晩期の6つに分けることができます。これまでの時代との大きな違いには、土器や竪穴住居、貝塚などが生活の中に普及したことが挙げられます。この時に使用された土器を「縄文土器」と呼び、この縄文土器から「縄文時代」という呼び名が付けられたと言われています。

縄文時代の人々の生活

遺跡から出土された品を調べると、その時代の生活様式がよく分かります。縄文時代についても、たくさんの考古学者により研究が進んでいます。まだ分かっていないことも多くありますが、縄文時代の人々がどんな生活をしていたのかを探ってみましょう。

住居

縄文時代以前は、人々は狩猟を行い移動しながら生活をしていました。そのため、テントのような家に住んでいたと考えられています。しかし縄文時代になると、人々は長い間同じ場所に留まって生活できるように家を作り、やがて「ムラ」を作ります。縄文時代の人々が主に住んでいた家を「竪穴住居」と言います。地面を掘って柱を立て、屋根をかぶせて作ります。「ムラ」の中には村人が集まって集会をする場所や、貝塚、墓なども作られ、たくさんの人が集まって生活することができるようになりました。

食生活

今よりも気候が穏やかで温かかった縄文時代は、豊かな森がたくさんありました。クリやクルミなど実のある木もたくさん生えていて、人々はそれを採って食べていたと考えられています。海では魚や貝、海草を採り、山ではシカやイノシシなどを採るなど主に狩猟を行って生活をしていました。植物の栽培も始まっていたようです。このように見てみると、年間を通して安定した食事ができ、しかもかなり良いものを食べていた様子が分かりますね。

さまざまな道具

縄文の二大発明と呼ばれるものに、土器と弓矢があります。土器の出現で食べ物を煮たり焼いたりすることが可能になりました。また、食べ物を貯蔵することも可能になりました。弓矢の出現により、遠くの動物を捕まえることができるようになりました。弓矢の先には石や動物の骨を尖らせたものが取り付けられていました。他にも縄文時代には様々な道具が出現します。釣り針、船、オールなど生活に必要なものを次々に作り出して行ったのです。

衣服

基本的には麻や動物の毛皮などを衣服としていたようです。季節によって服装を変え、過ごしやすい工夫もしていました。靴もあり、山の中を歩き回るのに便利だったようです。糸を作る技術も持っていたため、衣服を作ることも可能でした。縄文時代の人々は高い技術を持っていたのですね。

海を渡った縄文時代の人々

船を作ることができるようになると、人々は海を渡りました。縄文時代の遺跡を調べると、本州でしか採れない石が北海道から出土したり、またその逆もあったりします。海を渡り、遠く離れた場所へ行き、その地の特産物を入手していた証拠になります。

人々は海を渡って手に入れた石や貝などを使ってアクセサリーを作る技術も持っていました。また、削ったり磨いたりして狩りに使用する武器なども作っていたようです。ここでも縄文自体の人々が高い技術を持っていたことが分かりますね。

生活をたどる縄文遺跡

過去に人間が生活していた跡が残されていた場所を遺跡と言います。遺跡を調査することによって、出土品などから当時の人々の生活や文化、その時代の特徴などを知ることができるのです。

三内丸山遺跡

三内丸山遺跡とは?

青森県青森市にある三内丸山遺跡は日本最大の縄文集落跡です。約5,500年~4,000年前の集落であると考えられており、長期に渡って人々が生活していました。この場所に遺跡があることは江戸時代から知られていました。1623年には大量の土偶も出土されています。

発掘調査は平成4年から始まり、竪穴住居跡や墓、三層の六本柱建物、貯蔵穴などたくさんのものが見つかったのです。このことにより、当時の生活の様子が具体的に分かってきました。また、たくさんの土器や土偶、木器なども出土されました。ダンボール数万箱であったとも言われています。植物を栽培していた痕跡も発掘され、三内丸山遺跡の発掘は縄文時代のイメージを大きく変えることとなったのです。

六本柱建物跡

三内丸山遺跡で代表的なものが、六本柱建物跡です。大きさで評価されることも多いのですが、注目したいのは6本の柱です。柱が立っていた穴の間隔は4.2メートル、幅が2メートル、深さが2メートルに全て統一されているのです。これは縄文時代にすでに測量の技術があったことを顕著に示しています。また、大規模な建物を建てることができる技術と共に、集落に住んでいた人々の団結力、そして人々を統率できる指導者がいたことも推測されます。柱本体は周囲がわざと焦がされており、腐食を防ぐ工夫もされていることが分かります。

竪穴式住居跡

三内丸山遺跡では、大型の竪穴式住居跡が多く発見されています。最大で長さ32メートル、幅10メートルになるものもあります。現在は復元されており、内部を見学することも可能です。

大森貝塚

大森貝塚とは?

大森貝塚は東京都にある縄文時代の代表的な遺跡の1つです。1877年、アメリカの動物学者エドワード・S・モースが列車の窓から貝塚を発見し、発掘調査を行いました。この貝塚からは貝殻、土器、土偶、石の斧や動物の骨など多数が出土しています。これらは現在東京大学に保管され、1975年にはその全てが国の重要文化財に指定されました。

大森貝塚から分かること

大森貝塚は縄文時代後期の遺跡であるとされています。この頃になると寒冷化が進み、環境も大きく変化してきました。しかも東京、神奈川のあたりでは箱根山や富士山が噴火したこともあり、食料を確保することが難しくなっていました。そのことによって、人口が大幅に減少しています。そのため、寒さの影響を受けにくい海産物をたくさん確保し、大きな貝塚ができたと考えられています。

縄文時代の生活まとめ

いかがでしたか?縄文時代の人々の生活を調べてみると、自然と共存し、自給自足の生活をしていたことが分かります。環境の変化にもうまく適応し、集落全体が指導者のもとで団結して暮らしていたり、高い技術を持っていたことも分かってきています。このように自然や周囲の人々を大切に思う心が、今の私たちに受け継がれてきているのではないでしょうか。縄文時代の人々の生活から、今の自分たちを見つめなおしてみるとよいかもしれませんね。

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