弓道のユニフォーム「袴」に関するあれこれ

弓道のユニフォームといえば白い道着に黒の袴。見た目のカッコよさから弓道部に憧れていた方も少なくないことでしょう。本記事では弓道の「袴」に関する雑学やチョイスのコツを紹介します。

目次

  1. 日本の伝統衣装”袴”
  2. 弓道のユニフォーム
  3. 袴の種類
  4. 弓道家が履いている袴は?
  5. 弓道における袴の適正サイズ
  6. 大きめの袴を購入してヒヤリハット
  7. 弓道の袴あるある
  8. まとめ

日本の伝統衣装”袴”

袴は、出土している埴輪に象られている人物も着用しているほど古くから我が国に伝わる衣装です。
しかし、現在私たちが身に着けている服は洋服で、伝統的衣装である袴は七五三や成人式などの
イベント時や弓道・剣道の競技者、能・歌舞伎役者などの特定の人々しか袴を履くことがありません。

本記事では、学生時代弓道部に所属し、毎日袴を履いていた筆者が弓道の袴に関する雑学や袴のあるあるを紹介します。

弓道のユニフォーム

弓道では男女ともに”胴着”と呼ばれる上衣と下衣にあたる”袴”を着用します。女性であれば、弦(つる:弓を張る植物性のひも)から胸を守る”胸当て”がアイテムが必須です。ちなみに、男性であってもワイシャツのような前開きでボタンがついている服を着て練習する際にも”胸当て”を使用します。

袴の種類

みなさんは袴に種類があることをご存知ですか?
袴は長い間日本人に着用されてきたため、狩袴、長袴、半袴、平袴、野袴、馬乗り袴、行灯袴など種類も豊富にあります。
長袴は館・宮殿用に裾を長く引きずれるように仕立てた袴。半袴は足の長さほどに仕立てた袴。平袴は普通の袴という意味で、武士だけでなく庶民も式服として着用しました。馬乗り袴は馬に跨れるように考案された袴です。鎌倉時代以降、衣服の簡潔化により袴は武士の間で常用されるようになり、江戸時代以降になってからは、腰板のついた今日の仕様ができあがりました。

弓道家が履いている袴は?

弓道で使用されている袴は、馬乗り袴と行灯袴の2種類です。
現在では男女とも黒の馬乗り袴の着用が全日本弓道連盟の指導で多くなってます。馬乗り袴は襠(まち:内股部分に足した布)がありズボン状になっているのに対し、行灯袴は襠がないスカート状の袴です。

袴にもメンズとレディースがあり、男性用は腰板がついていますが、女性用には腰板がない袴です。
袴の色は「黒か紺を着用すること」と指導されていますが、黒が主流になっています。

弓道や剣道で着用されている袴には、5本のひだがつけられています。ひだが5本になっている理由は、武道で大切な「仁・義・礼・智・信」の五常の徳になぞらえられているからだと言われています。

弓道における袴の適正サイズ

弓道競技を行うにあたり、袴のサイズ選びは重要です。上衣は少々大きくても目立った支障がでず、帯そもそもサイズがないので、巻き数や結び方で調整します。しかし、袴だけは自分の身体にきちんとあったものを購入するべきです。
公式戦や審査では、座射で競技が進行するため、袴が長すぎると跪坐(跪いた姿勢)から立ち上がる際に自分の袴を踏んでしまいうまく立てなかったり、歩行走行中に引っ掻かって転倒する恐れもあります。
短すぎると今度は脚の足袋から上の部分が露出してしまい、見た目がよくありません。審査では身だしなみと同時に着こなしも採点されています。

袴のサイズ選びのコツ

サイズを選ぶ際には身長を基準にして選ぶのはNGです。胴の長さや脚の長さには個人差がありますので、購入前に採寸することをおススメします。男性と女性で採寸方法が異なります。

足を揃えてまっすぐ正面を向いて立ち、袴の裾がくるぶしの中心辺りにくる長さが理想のサイズです。男性は、腰骨またはへその下~くるぶしまでの長さ。女性は、胸の下~くるぶしまでの長さを測ると良いでしょう。
オーダーメイドでない限り、ベストなサイズを選ぶことは難しいです。脚の肌が見えるのは好ましくないため、許容範囲はくるぶしから足袋の上端までの間です。足袋は洗濯を重ねると縮んでしまうので、上端ぎりぎりよりも余裕を見たほうが良いです。

大きめの袴を購入してヒヤリハット

突発的なミスによってヒヤリとしたり、ハッとしたことを「ヒヤリハット」と言います。高校時代、筆者は成長期だからと大きめの袴を履いていて、こんなヒヤリハットを経験しました。
16歳の新入部員だった筆者少年は、まだろくに弓を引かせてもらえず、雑務、走り込み、筋トレで部活が終わる毎日を送っていました。
的場に射込まれた矢を回収して、射場まで矢を運ぶ”矢とり”をしていたときのこと。当時は高総体の間近で2・3年生の先輩方のレギュラー、準レギュラーが互いに五名の枠を掛けて争っていました。

弓道場内外ではピリピリした緊張感が漂い。「はやく持ってこーい」、「おめーらなにぐずぐずしてんだっ」と怒号が飛び交う中、筆者もせかせかと矢とりや的作りをしていました。
矢とりの際、小走りで矢を運搬中に大きめの袴を履いていた筆者は袴の裾を踏んづけてしまい、ガチャガチャガチャーーーンと矢がぶつかり合う音を立てて転倒してしまいました。
幸いとっさに目をつぶったので、頬や額に切り傷を負った程度でしたが、矢じりが眼前にありもう少しで矢が目に突き刺さってしまうところでした。

弓道の袴あるある

袴側面部のスリットに手を入れてしまう

ポケットに手を入れる感覚でついついやってしまいます。これをやると行儀が悪いので、弓道経験者なら顧問や師範、先輩に一度は怒られたことがあるのではないでしょうか?

袴側面部に両手を差してバサバサする

夏場に袴を履くのはとてもつらいです。裾が広くて涼しげであるように見える袴の内部は、熱気がこもります。弓道以外にも合気道や剣道の経験者なら共感できるのではないでしょうか。バサバサ羽ばたくと袴の中に風が送り込まれて涼が味わえます。

一休さんのモノマネ

袴の裾をたくし上げ、帯の中にその裾をinすると、あら不思議…。「一休の虎退治」に出てくる一休さんの装いに似ているではありませんか!!

まとめ

弓道の袴についてあれやこれやを書かせていただきました。
新しいことの挑戦、進学を機に弓道部へ入部したいと考えている方がこの記事を見てくださっているのなら、袴選びは素材よりも自身の身体に見合ったサイズを選ぶことに重きを置いてください。
弓道家の一歩を踏み出すあなたへ幸あらんことを願っています。

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